527 / 804
五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
509 謁見の知らせ
しおりを挟む
何度かゲートを繰り返し、ウエスト・ファームで最初の休憩を一時間程取り、二度目はジャンジとシロナの店があるブルーソルトの街で。
ウエスト・ファームでの休憩中にグリズが「転移魔法が使えることを教えても大丈夫だったのか」と、カズに聞いてきた。
カズがレオラから言われて迎えに来た事を考え、ミゼットは何となく察しはついた。
「先日転移魔法を使えるのを知られてしまって、今回も半ば強引に二人の迎えを頼まれたんですよ」
カズが話した理由は、ミゼットの予想通りの答えだった。
「次でレオラの、様の待つ場所に着きます」
「わい達の前なら無理して姫さんを『様』付けして呼ばんでもいい」
「レオラのことだから、呼び捨でいいと言われるんでしょ。従者の前でもって」
「ええ」
「無理せんでも、気楽に話せばいい。わいのことはグリズで構わんで」
「あたしのことはミイと呼んで。親しい人にはそう呼ばれてる。ミゼットって名前、あまり好きではないの」
「わかった、そうさせてもらうよ。どうも位の高い相手との人付き合いは慣れなくて、問題が起きるぐらいなら、へたなりに敬語で話そうとしてるんだが、どうも」
「あんな性格してるから大変だろ。まあ公の場だけ気を付けるようにすれば、何か言われても姫さんがなんとかするだろ」
「レオラが? 本当に? 絶対?」
「そこまで言われると……」
完全には肯定出来ず、グリズは口ごもった。
「とりあえず初見の相手には、今まで通りに話すようにする。そろそろ時間になるから行こう〈ゲート〉」
現在カズ達が住んでいる川沿いの家に転移先を合わせ、三人は一瞬で100キロ以上の距離を移動した。
バイアステッチから三時間程掛けて移動してきた三人は、話し声が聞こえるリビングに入っていく。
リビングにはこの家に住むアレナリアとレラの他に、レオラと騎士のアスターが居た。
珍しくカーディナリスが来ており、ビワとキッチンで昼食の用意をしていた。
「来たか、待ってたぞ」
「姫さんは相変わらず公務をサボってるのか?」
「会って最初の言葉がそれか。最近は真面目にやってる。そっちこそ、ギルドの仕事をサブ・ギルドマスターに任せっきりじゃないのか」
レオラに痛いところを突かれ、グリズは藪蛇だっと後悔する。
「あたしとグリズには、ここは少し狭い。会うならレオラの屋敷でよかったろ」
「守護者の称号持ちが同時に二人も来たら、おかしく思う者もいるだろ。年に一度の顔合わせより、半月は早いんだ」
「だったらなんで早く来るようにと迎えをよこした?」
「ゆっくり話したいと思っただけだ。前回二人は仕事があると、すぐに帝都を出て自分のギルドに戻ったろ」
「そんなことでか」
「レオラらしい」
「今回は特別があるから構わんだろ」
レオラの視線がカズに向き、二人も同じくカズを見た。
部屋には騎士のアスターが居たので、何も言わずミゼットは三人掛けのソファーに一人で座り、グリズは床にどすりと腰を下ろした。
「昼食にバレルボアの肉を用意した。二人の為に残り少ない肉を出すんだ。味わって食べろよ」
バレルボアの肉と聞き、グリズとミゼットの表情は少し和らいた。
「自分のみたいに言うけど、あれはカズが持ってた、あちし達の肉じゃん」
「まあまあそう言うなレラ。言い知らせを持ってきてやったんだ」
グリズとミゼットの為に用意したバレルボアの肉は、カズがアイテムボックスに入れておいた物。
今回の事で残りが1キロ程になってしまっていた。
「しっかりお礼をしませんといけませんよ。貴重な食材を使わせてもらったんです。それとも姫様だけは、お野菜中心の昼食にしますか?」
「ちゃんとバレルボアの肉の礼はする。だからアタシだけ肉抜きにはしないでくれ。ばあ」
「やはり姫さんには、カーディナリスさんに付いててもらった方がいい」
「それはあたしも同感だね。レオラ一人だと、すぐ突っ走って行く」
本当の事だからと思いつつも、ミゼットとグリズはスッとレオラから顔を反らした。
聞いていたカズとアレナリアもその意見に同意したが、口には出さず、若干顔にわざと出した。
「お前達、集まって早々に結託したのか!」
「食事前に声が大きいですよ、姫様」
「しかしだな、ばあ」
「聞いていました。私しが姫様に甘くしたのが原因と考えております。皆様にはご迷惑をお掛けして申し訳なく」
「いやいや、カーディナリスさんが謝罪することでは」
「そうそう、単なる冗談なの」
運んできた料理をテーブルに置き、深々と頭を下げるカーディナリスを見て、グリズとミゼットはギョっとした。
流石に悪いことを言ってしまったと焦り、二人は弁解する。
カズとアレナリアは、カーディナリスの雰囲気を感じ取り、黙って二人の様子を見る。
「では今後とも、姫様をよろしくお願い致します」
「お、おぅ……」
「え、えぇ……」
「聞いた通り姫様は勝手が過ぎるんです。ばあの言ったことを、覚えておいてください」
「う、うむ……」
帝国の守護者の称号を持つ三人は、引退していてもおかしくない年齢のカーディナリスにたじたじ。
「さあさあ、料理が出来ましたので昼食にします。人数が多いので、キッチンとリビングで分かれてもらいます」
「ならばアタシはカズに話があるから、このままリビングにする。ミイとグリズもここで良いな」
「ああ。わいらの体格でキッチンは狭いだろ」
「では、四人分…では足りませんね。八人分ほどをこちらに運びます。まだお昼ですので、その後ろに隠してるお酒は駄目ですよ、姫様」
「な、なんのことだ?」
「ばあの目は節穴では御座いません。それをこちらに貰いましょうか」
前回来た時に置いていったリンゴ酒を、三階の部屋からコソっと持って来ており、バレルボアの肉を摘まみで飲もうと腹積もっていたレオラだったが、カーディナリスにバレてしまい、隠していたリンゴ酒を取り上げられた。
「口の中にあるこの旨い肉汁を、リンゴ酒で流し込みたかった」
バレルボアの肉を一切れ口に入れ、別でもう一本リンゴ酒を隠して置けばと、レオラ悔やんでいた。
「この姿を見ると、本当に皇女が疑わしくなる」
「わいもそれには同感だ」
「この食いっぷりを見ると、ダンジョン帰りの冒険者にしか見えないね。あたしには」
「言われなくても、このアタシが一番わかってる」
「食べるのもいいが、話があるんだろ」
「そうそう。数日中には姉上と会わせる事が出来るぞ。ラプフと同郷のフェアリーにも」
レラの故郷探しの手掛かりになるかと、コンルという名の妖精族をレオラに紹介してもらう筈だったのが、そのコンルは現在第五皇女の元に居り、後ろ盾として帝都での行動を手助けしていた。
カズはコンルと会って話を聞く為に、レオラから第五皇女に話を付けてもらっていた。
「長かったな。頼んだ事すら忘れるとこだった」
「姉上はアタシと違って公務で多忙だ。急がせたくはなかったからね。時間に余裕がある時にと伝えておいた」
「それで三ヶ月近くも掛かったのか」
「詳しい日時は決まり次第知らせる。公式の場ではないから、いつもの格好で構わないぞ」
レオラの言葉を信用して、正装なしで第五皇女に会ってしまうより、先にカーディナリスに聞いておいた方が、カズは無難だと考えた。
レオラの前では流石に聞きづらいので、レオラが居ない所で聞くか、その機会がなさそうなら、アレナリアかビワに頼もうと思った。
「レオラの姉だと身体能力が高そうだな。性格も似てるのか?」
「アタシと姉上は血縁ではない。種族もまったく違う」
「帝国は世襲じゃないのか?」
「カズはまだ帝国に来て日が浅いから知らなくて当然か。帝国が世襲だったのは、かなり前の事だ。だから皇族でも種族は様々居るぞ」
「第五皇女の名前は『メロー・ヴィジ・マ・アイリス』どんな用件で会うか知らないけど、名前くらいは覚えておくのね」
「二人が居てよかった。レオラだけだったら、こちらが聞かなければ、話してくれなかったろからな」
ウエスト・ファームでの休憩中にグリズが「転移魔法が使えることを教えても大丈夫だったのか」と、カズに聞いてきた。
カズがレオラから言われて迎えに来た事を考え、ミゼットは何となく察しはついた。
「先日転移魔法を使えるのを知られてしまって、今回も半ば強引に二人の迎えを頼まれたんですよ」
カズが話した理由は、ミゼットの予想通りの答えだった。
「次でレオラの、様の待つ場所に着きます」
「わい達の前なら無理して姫さんを『様』付けして呼ばんでもいい」
「レオラのことだから、呼び捨でいいと言われるんでしょ。従者の前でもって」
「ええ」
「無理せんでも、気楽に話せばいい。わいのことはグリズで構わんで」
「あたしのことはミイと呼んで。親しい人にはそう呼ばれてる。ミゼットって名前、あまり好きではないの」
「わかった、そうさせてもらうよ。どうも位の高い相手との人付き合いは慣れなくて、問題が起きるぐらいなら、へたなりに敬語で話そうとしてるんだが、どうも」
「あんな性格してるから大変だろ。まあ公の場だけ気を付けるようにすれば、何か言われても姫さんがなんとかするだろ」
「レオラが? 本当に? 絶対?」
「そこまで言われると……」
完全には肯定出来ず、グリズは口ごもった。
「とりあえず初見の相手には、今まで通りに話すようにする。そろそろ時間になるから行こう〈ゲート〉」
現在カズ達が住んでいる川沿いの家に転移先を合わせ、三人は一瞬で100キロ以上の距離を移動した。
バイアステッチから三時間程掛けて移動してきた三人は、話し声が聞こえるリビングに入っていく。
リビングにはこの家に住むアレナリアとレラの他に、レオラと騎士のアスターが居た。
珍しくカーディナリスが来ており、ビワとキッチンで昼食の用意をしていた。
「来たか、待ってたぞ」
「姫さんは相変わらず公務をサボってるのか?」
「会って最初の言葉がそれか。最近は真面目にやってる。そっちこそ、ギルドの仕事をサブ・ギルドマスターに任せっきりじゃないのか」
レオラに痛いところを突かれ、グリズは藪蛇だっと後悔する。
「あたしとグリズには、ここは少し狭い。会うならレオラの屋敷でよかったろ」
「守護者の称号持ちが同時に二人も来たら、おかしく思う者もいるだろ。年に一度の顔合わせより、半月は早いんだ」
「だったらなんで早く来るようにと迎えをよこした?」
「ゆっくり話したいと思っただけだ。前回二人は仕事があると、すぐに帝都を出て自分のギルドに戻ったろ」
「そんなことでか」
「レオラらしい」
「今回は特別があるから構わんだろ」
レオラの視線がカズに向き、二人も同じくカズを見た。
部屋には騎士のアスターが居たので、何も言わずミゼットは三人掛けのソファーに一人で座り、グリズは床にどすりと腰を下ろした。
「昼食にバレルボアの肉を用意した。二人の為に残り少ない肉を出すんだ。味わって食べろよ」
バレルボアの肉と聞き、グリズとミゼットの表情は少し和らいた。
「自分のみたいに言うけど、あれはカズが持ってた、あちし達の肉じゃん」
「まあまあそう言うなレラ。言い知らせを持ってきてやったんだ」
グリズとミゼットの為に用意したバレルボアの肉は、カズがアイテムボックスに入れておいた物。
今回の事で残りが1キロ程になってしまっていた。
「しっかりお礼をしませんといけませんよ。貴重な食材を使わせてもらったんです。それとも姫様だけは、お野菜中心の昼食にしますか?」
「ちゃんとバレルボアの肉の礼はする。だからアタシだけ肉抜きにはしないでくれ。ばあ」
「やはり姫さんには、カーディナリスさんに付いててもらった方がいい」
「それはあたしも同感だね。レオラ一人だと、すぐ突っ走って行く」
本当の事だからと思いつつも、ミゼットとグリズはスッとレオラから顔を反らした。
聞いていたカズとアレナリアもその意見に同意したが、口には出さず、若干顔にわざと出した。
「お前達、集まって早々に結託したのか!」
「食事前に声が大きいですよ、姫様」
「しかしだな、ばあ」
「聞いていました。私しが姫様に甘くしたのが原因と考えております。皆様にはご迷惑をお掛けして申し訳なく」
「いやいや、カーディナリスさんが謝罪することでは」
「そうそう、単なる冗談なの」
運んできた料理をテーブルに置き、深々と頭を下げるカーディナリスを見て、グリズとミゼットはギョっとした。
流石に悪いことを言ってしまったと焦り、二人は弁解する。
カズとアレナリアは、カーディナリスの雰囲気を感じ取り、黙って二人の様子を見る。
「では今後とも、姫様をよろしくお願い致します」
「お、おぅ……」
「え、えぇ……」
「聞いた通り姫様は勝手が過ぎるんです。ばあの言ったことを、覚えておいてください」
「う、うむ……」
帝国の守護者の称号を持つ三人は、引退していてもおかしくない年齢のカーディナリスにたじたじ。
「さあさあ、料理が出来ましたので昼食にします。人数が多いので、キッチンとリビングで分かれてもらいます」
「ならばアタシはカズに話があるから、このままリビングにする。ミイとグリズもここで良いな」
「ああ。わいらの体格でキッチンは狭いだろ」
「では、四人分…では足りませんね。八人分ほどをこちらに運びます。まだお昼ですので、その後ろに隠してるお酒は駄目ですよ、姫様」
「な、なんのことだ?」
「ばあの目は節穴では御座いません。それをこちらに貰いましょうか」
前回来た時に置いていったリンゴ酒を、三階の部屋からコソっと持って来ており、バレルボアの肉を摘まみで飲もうと腹積もっていたレオラだったが、カーディナリスにバレてしまい、隠していたリンゴ酒を取り上げられた。
「口の中にあるこの旨い肉汁を、リンゴ酒で流し込みたかった」
バレルボアの肉を一切れ口に入れ、別でもう一本リンゴ酒を隠して置けばと、レオラ悔やんでいた。
「この姿を見ると、本当に皇女が疑わしくなる」
「わいもそれには同感だ」
「この食いっぷりを見ると、ダンジョン帰りの冒険者にしか見えないね。あたしには」
「言われなくても、このアタシが一番わかってる」
「食べるのもいいが、話があるんだろ」
「そうそう。数日中には姉上と会わせる事が出来るぞ。ラプフと同郷のフェアリーにも」
レラの故郷探しの手掛かりになるかと、コンルという名の妖精族をレオラに紹介してもらう筈だったのが、そのコンルは現在第五皇女の元に居り、後ろ盾として帝都での行動を手助けしていた。
カズはコンルと会って話を聞く為に、レオラから第五皇女に話を付けてもらっていた。
「長かったな。頼んだ事すら忘れるとこだった」
「姉上はアタシと違って公務で多忙だ。急がせたくはなかったからね。時間に余裕がある時にと伝えておいた」
「それで三ヶ月近くも掛かったのか」
「詳しい日時は決まり次第知らせる。公式の場ではないから、いつもの格好で構わないぞ」
レオラの言葉を信用して、正装なしで第五皇女に会ってしまうより、先にカーディナリスに聞いておいた方が、カズは無難だと考えた。
レオラの前では流石に聞きづらいので、レオラが居ない所で聞くか、その機会がなさそうなら、アレナリアかビワに頼もうと思った。
「レオラの姉だと身体能力が高そうだな。性格も似てるのか?」
「アタシと姉上は血縁ではない。種族もまったく違う」
「帝国は世襲じゃないのか?」
「カズはまだ帝国に来て日が浅いから知らなくて当然か。帝国が世襲だったのは、かなり前の事だ。だから皇族でも種族は様々居るぞ」
「第五皇女の名前は『メロー・ヴィジ・マ・アイリス』どんな用件で会うか知らないけど、名前くらいは覚えておくのね」
「二人が居てよかった。レオラだけだったら、こちらが聞かなければ、話してくれなかったろからな」
32
お気に入りに追加
685
あなたにおすすめの小説

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果
ひむよ
ファンタジー
全てが平均的な少年、山田 涼太。
その少年は努力してもしなくても、何をしても平均的だった。そして少年は中学2年生の時に努力することをやめた。
そのまま成長していき、高校2年生になったとき、あることが起こり少年は全てが異常へと変わった。
それは───異世界召喚だ。
異世界に召喚されたことによって少年は、自分のステータスを確認できるようになった。すぐに確認してみるとその他の欄に平均的1と平均的2というものがあり、それは0歳の時に入手していた!
少年は名前からして自分が平均的なのはこれのせいだと確信した。
だが全てが平均的と言うのは、異世界ではチートだったのだ。
これは平均的で異常な少年が自由に異世界を楽しみ、無双する話である。
hotランキング1位にのりました!
ファンタジーランキングの24hポイントで1位にのりました!
人気ランキングの24hポイントで 3位にのりました!

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
異世界召喚されました……断る!
K1-M
ファンタジー
【第3巻 令和3年12月31日】
【第2巻 令和3年 8月25日】
【書籍化 令和3年 3月25日】
会社を辞めて絶賛無職中のおっさん。気が付いたら知らない空間に。空間の主、女神の説明によると、とある異世界の国の召喚魔法によりおっさんが喚ばれてしまったとの事。お約束通りチートをもらって若返ったおっさんの冒険が今始ま『断るっ!』
※ステータスの毎回表記は序盤のみです。

どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる