521 / 774
五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
503 静観からの助力
しおりを挟む
ギルドに戻りながら、カズは男性職員から狩りの依頼について話を聞いた。
レベルの低い駆け出しの冒険者にとっては良い相手となり、多くの報酬も入る一石二鳥の依頼だと。
しかし低ランクの冒険者だけでは、バレルボアの身を傷付けて、せっかくの肉が台無しになってしまうことから、狩りに慣れたCランクの冒険者が必ず狩り場に着いて行く事になっている、と。
カズはギルドに戻り男性職員が広げた地図で場所を聞くと、日が暮れる前に戻りたいからと、ギルドを出たら走って現場に向かった。
町を出た辺りで【マップ】を操作して、人と獣の反応が多い場所が表示されるまで範囲を広げた。
目的の狩り場までの距離は約12キロ。
冒険者と思われる反応が十三人に対して、バレルボアと思われる獣の反応が三十匹以上。
倒されて反応が減ると思いきや、逆に増えていった。
カズは【マップ】の範囲を更に広げ、バレルボアが何処から来て、どれだけ居るのかを確認する。
狩りが行われている場所から数百メートル程離れた場所に、八十匹以上の獣の反応があり、おかしな行動をしていた。
何故か一匹ずつ列をなして、冒険者が居る狩り場へと移動していた。
どうして列をなして移動するのかは、狩り場に着いく事で理由が分かった。
狩り場は木々の多く生える低い山の麓付近、そこには境界線として2メートル程の柵が二列、3メートル程離して数キロもの長さで作られていた。
バレルボアが列をなしていたのは、柵の間を通っていたからだと判明した。
山側の錆びていた柵の一部を壊し、もう片方の壊れている柵を無理矢理広げて、こちら側に出て来ていた。
カズが着いた時には、土魔法の使える冒険者が土壁を作り、広げられた柵を塞いで出て来ないようにしてあった。
それでもこちら側に出て来てしまっているバレルボアの数は既に五十匹を越えており、狩りに来ていた冒険者の半分は、疲労で動きが鈍くなっていた。
八割のバレルボアは1メートル程だが、残り二割は一回り大きく、更にその中の数匹は2メートル以上はあった。
カズは離れた所から、狩り場を仕切っていると思われるCランクの冒険者に声を掛けた。
「ギルドから頼まれてバレルボアの回収に来たんだが、手を貸した方がいいか?」
「加勢が一人だけ? かなり早く来たのを考えると、それなりに実力はあるんだろ」
「まあ、そこそこは。あんたらの報酬が減らないように、出来れば手を出さないでくれと、ギルド職員から言われてる」
「それじゃ加勢にならないだろ!」
「俺に言われても。一応、回収が目的で来たんだ。頼まれれば手は貸すが……」
この時カズの視線は、作られた土壁に移っていた。
「あそこの土壁が壊されそうだが大丈夫か?」
広げられた柵の所に作られていた土壁が、2メートル以上あるバレルボアによって、今にも壊されて突破されそうになっていた。
「ヤバいぞ。新たに壁を作れ!」
仕切っているCランク冒険者が、土壁を作った冒険者にもう一度だと声を上げる。
「魔力の残りが少ない。さっきほどの壁は作れない」
「泣き言はいい。これ以上出て来られたら……既に対処出来ねぇんだ」
周囲を走り回るバレルボアに注意しつつ、狩りに来た冒険者達が一ヶ所に集まり、疲弊した冒険者を庇いながら戦う。
「おい、あんた! バレルボアがこれ以上出て来ないようにしてくれ!」
「それだけでいいのか?」
「若い連中の報酬を減らさないように、出来るだけやるさ」
「そうか(全員が同じパーティーじゃないだろうに。面倒見のいい人だな)」
バレルボアはカズにも向かって突進してきていたが、頼まれなければ倒さないでほしいと言われていたので全て回避し、壊れた柵の方に近付いて行き、土壁よりも頑丈な石壁を〈ストーンウォール〉で作った。
「こんなもんだろ。あっちは(三人が動けず、五人がそれを守って防戦一方。残りの四人が少しずつ数を減らしてるか。でもまだ四十匹は居るが大丈夫か?)」
狩りに来た冒険者の状況を冷静に把握して、声が掛かるのを待った。
討伐するだけならここまで苦戦しなかっただろうが、傷を増やすと腐敗か早く進み価値が下がってしまうため、急所を攻撃して一撃で仕留める必要があった。
今回狩りに参加した低ランクの冒険者は、どうやら初参加らしいのが、会話から聞き取れた。
苦戦してるのは、初参加の低ランク冒険者を庇いながら、狩りをしているからだろう。
などと考えて冒険者達を静観すること十数分、バレルボアの数が減らなくなってきていた。
「おいあんた、加勢してくれ! これ以上はコイツらが危険だ!」
へばってる低ランク冒険者を守りながら、多くのバレルボアの急所を狙って狩るのは限界だと、仕切っていたCランク冒険者がカズに加勢を求めた。
「そんじゃあ、とっとと済ませるか。狙いは額〈マルチプル・ロックオン〉あとは、身を焼かないように威力を落として〈ライトニングショット〉」
冒険者達を取り囲むように走り回るバレルボアに狙いを定め、威力を落とし調整した電撃を撃ち込む。
電撃が直撃したバレルボアが次々と倒れていき、二十秒と経たずに、狙ったバレルボアへの攻撃が終わった。
五匹は仕留めてしまったが、残りの二十匹程は痺れて気絶しているだけ。
「殆どはまだ生きてる。とどめはあんたらがするといい。そうすれば報酬が入るだろ」
「あ……ああ。すまん」
一瞬の出来事で、狩りに来ていた冒険者は、呆然としてしまっていた。
「柵向こうのバレルボアはどうするんだ? あれも狩るのか?」
「一度の狩りでの獲物としては十分過ぎる。どうするかは、ギルドに報告して確認をしないと」
「とりあえずは、こちら側に来られないと思うが、追っ払った方がいいか?」
「出来そうなら、そうしてくれ」
「わかった。日が暮れる前に戻りた。だからそっちも行動してくれ」
「ああ、了解した」
まだ動ける冒険者三人は、気絶しているバレルボアに止めを刺しに動いた。
カズは柵へと足を進め、騒いでいるバレルボアの群れに向かって、《威圧》のスキルを控え目に使用した。
ぞぞゾッと全てのバレルボアの体毛が波打つと、一斉に柵から離れて木々の間を抜け、山の向こうへ逃げ去って行った。
「あとは回収して、ギルドに戻るだけだ(どこでもイノシシ系の狩りは、低ランク冒険者の良い稼ぎってことか。そう言えば俺も、イノボアの討伐依頼とかやったっけなぁ)」
カズは冒険者になった頃の事を思い出している間に、三人の冒険者がバレルボアに止めを刺し終え、代表としてCランク冒険者達がカズに近付いて来た。
「改めて感謝する。全て片付いたが、これだけの数を運べるのか?」
「アイテムボックスが使えるからな。そっちにも一人居ると聞いてるが」
「居るにはいるが、既に満杯で一匹も入らないらしい」
「なら残りは俺が運ぼう。この程度なら、なんら問題ない」
カズは散らばっているバレルボアを、次々と【アイテムボックス】に回収していった。
「回収は終わった。そっちの具合はどうだ?」
「かすり傷程度だ。あとは疲労と極度の魔力減少で動けないだけだ」
「回復薬はあるのか?」
「一本だけ持っていたのを、分けて飲ませた。一時間も休めば、町まで戻れるくらい動けるようになるだろ」
「たった一本だけ? 毎回こんな事してるのにか?」
「そんなわけあるか。バレルボアの群れなんて、多くても三十前後だ。いつもはそれを半分にまで減らす狩りなんだが、どうも複数の群れが一斉にやって来たらしい。こんなのは初めてだ」
「イレギュラーって事か。俺は先に戻るが、大丈夫だな。無理そうなら回復薬を置いてくぞ」
「ありがたいが、遠慮しておく。若い冒険者には、この苦労が良い経験になる」
「無理せず気を付けて戻って来い。じゃあな」
「ああ、助かった」
狩りに来ていた冒険者を置いて、カズは一人先に町へと戻った。
ギルドに着くと男性職員に、回収してきたバレルボアを前日の冷凍倉庫に持っていって、そこで出して欲しいと言われ、共に向かった。
回収してきたバレルボアを出すだけだったので、ダウンジャケットは着ずに地下一階に下りて【アイテムボックス】から、全てのバレルボアを出し、男性職員が数え終わるのを待ってからギルドに戻った。
「申し訳ありませんが、狩りの依頼に行った冒険者達にも話を聞かなければなりませんので、報酬の方が翌日になってしまいます。それにこの時間では、解体所が開いておりませんので」
「わかった。とりあえず明日の来る(さて、日も暮れてきたから飯にするか)」
カズは大衆食堂で軽くお酒を飲みながら夕食を取り、前日と同じ宿屋で一泊した。
レベルの低い駆け出しの冒険者にとっては良い相手となり、多くの報酬も入る一石二鳥の依頼だと。
しかし低ランクの冒険者だけでは、バレルボアの身を傷付けて、せっかくの肉が台無しになってしまうことから、狩りに慣れたCランクの冒険者が必ず狩り場に着いて行く事になっている、と。
カズはギルドに戻り男性職員が広げた地図で場所を聞くと、日が暮れる前に戻りたいからと、ギルドを出たら走って現場に向かった。
町を出た辺りで【マップ】を操作して、人と獣の反応が多い場所が表示されるまで範囲を広げた。
目的の狩り場までの距離は約12キロ。
冒険者と思われる反応が十三人に対して、バレルボアと思われる獣の反応が三十匹以上。
倒されて反応が減ると思いきや、逆に増えていった。
カズは【マップ】の範囲を更に広げ、バレルボアが何処から来て、どれだけ居るのかを確認する。
狩りが行われている場所から数百メートル程離れた場所に、八十匹以上の獣の反応があり、おかしな行動をしていた。
何故か一匹ずつ列をなして、冒険者が居る狩り場へと移動していた。
どうして列をなして移動するのかは、狩り場に着いく事で理由が分かった。
狩り場は木々の多く生える低い山の麓付近、そこには境界線として2メートル程の柵が二列、3メートル程離して数キロもの長さで作られていた。
バレルボアが列をなしていたのは、柵の間を通っていたからだと判明した。
山側の錆びていた柵の一部を壊し、もう片方の壊れている柵を無理矢理広げて、こちら側に出て来ていた。
カズが着いた時には、土魔法の使える冒険者が土壁を作り、広げられた柵を塞いで出て来ないようにしてあった。
それでもこちら側に出て来てしまっているバレルボアの数は既に五十匹を越えており、狩りに来ていた冒険者の半分は、疲労で動きが鈍くなっていた。
八割のバレルボアは1メートル程だが、残り二割は一回り大きく、更にその中の数匹は2メートル以上はあった。
カズは離れた所から、狩り場を仕切っていると思われるCランクの冒険者に声を掛けた。
「ギルドから頼まれてバレルボアの回収に来たんだが、手を貸した方がいいか?」
「加勢が一人だけ? かなり早く来たのを考えると、それなりに実力はあるんだろ」
「まあ、そこそこは。あんたらの報酬が減らないように、出来れば手を出さないでくれと、ギルド職員から言われてる」
「それじゃ加勢にならないだろ!」
「俺に言われても。一応、回収が目的で来たんだ。頼まれれば手は貸すが……」
この時カズの視線は、作られた土壁に移っていた。
「あそこの土壁が壊されそうだが大丈夫か?」
広げられた柵の所に作られていた土壁が、2メートル以上あるバレルボアによって、今にも壊されて突破されそうになっていた。
「ヤバいぞ。新たに壁を作れ!」
仕切っているCランク冒険者が、土壁を作った冒険者にもう一度だと声を上げる。
「魔力の残りが少ない。さっきほどの壁は作れない」
「泣き言はいい。これ以上出て来られたら……既に対処出来ねぇんだ」
周囲を走り回るバレルボアに注意しつつ、狩りに来た冒険者達が一ヶ所に集まり、疲弊した冒険者を庇いながら戦う。
「おい、あんた! バレルボアがこれ以上出て来ないようにしてくれ!」
「それだけでいいのか?」
「若い連中の報酬を減らさないように、出来るだけやるさ」
「そうか(全員が同じパーティーじゃないだろうに。面倒見のいい人だな)」
バレルボアはカズにも向かって突進してきていたが、頼まれなければ倒さないでほしいと言われていたので全て回避し、壊れた柵の方に近付いて行き、土壁よりも頑丈な石壁を〈ストーンウォール〉で作った。
「こんなもんだろ。あっちは(三人が動けず、五人がそれを守って防戦一方。残りの四人が少しずつ数を減らしてるか。でもまだ四十匹は居るが大丈夫か?)」
狩りに来た冒険者の状況を冷静に把握して、声が掛かるのを待った。
討伐するだけならここまで苦戦しなかっただろうが、傷を増やすと腐敗か早く進み価値が下がってしまうため、急所を攻撃して一撃で仕留める必要があった。
今回狩りに参加した低ランクの冒険者は、どうやら初参加らしいのが、会話から聞き取れた。
苦戦してるのは、初参加の低ランク冒険者を庇いながら、狩りをしているからだろう。
などと考えて冒険者達を静観すること十数分、バレルボアの数が減らなくなってきていた。
「おいあんた、加勢してくれ! これ以上はコイツらが危険だ!」
へばってる低ランク冒険者を守りながら、多くのバレルボアの急所を狙って狩るのは限界だと、仕切っていたCランク冒険者がカズに加勢を求めた。
「そんじゃあ、とっとと済ませるか。狙いは額〈マルチプル・ロックオン〉あとは、身を焼かないように威力を落として〈ライトニングショット〉」
冒険者達を取り囲むように走り回るバレルボアに狙いを定め、威力を落とし調整した電撃を撃ち込む。
電撃が直撃したバレルボアが次々と倒れていき、二十秒と経たずに、狙ったバレルボアへの攻撃が終わった。
五匹は仕留めてしまったが、残りの二十匹程は痺れて気絶しているだけ。
「殆どはまだ生きてる。とどめはあんたらがするといい。そうすれば報酬が入るだろ」
「あ……ああ。すまん」
一瞬の出来事で、狩りに来ていた冒険者は、呆然としてしまっていた。
「柵向こうのバレルボアはどうするんだ? あれも狩るのか?」
「一度の狩りでの獲物としては十分過ぎる。どうするかは、ギルドに報告して確認をしないと」
「とりあえずは、こちら側に来られないと思うが、追っ払った方がいいか?」
「出来そうなら、そうしてくれ」
「わかった。日が暮れる前に戻りた。だからそっちも行動してくれ」
「ああ、了解した」
まだ動ける冒険者三人は、気絶しているバレルボアに止めを刺しに動いた。
カズは柵へと足を進め、騒いでいるバレルボアの群れに向かって、《威圧》のスキルを控え目に使用した。
ぞぞゾッと全てのバレルボアの体毛が波打つと、一斉に柵から離れて木々の間を抜け、山の向こうへ逃げ去って行った。
「あとは回収して、ギルドに戻るだけだ(どこでもイノシシ系の狩りは、低ランク冒険者の良い稼ぎってことか。そう言えば俺も、イノボアの討伐依頼とかやったっけなぁ)」
カズは冒険者になった頃の事を思い出している間に、三人の冒険者がバレルボアに止めを刺し終え、代表としてCランク冒険者達がカズに近付いて来た。
「改めて感謝する。全て片付いたが、これだけの数を運べるのか?」
「アイテムボックスが使えるからな。そっちにも一人居ると聞いてるが」
「居るにはいるが、既に満杯で一匹も入らないらしい」
「なら残りは俺が運ぼう。この程度なら、なんら問題ない」
カズは散らばっているバレルボアを、次々と【アイテムボックス】に回収していった。
「回収は終わった。そっちの具合はどうだ?」
「かすり傷程度だ。あとは疲労と極度の魔力減少で動けないだけだ」
「回復薬はあるのか?」
「一本だけ持っていたのを、分けて飲ませた。一時間も休めば、町まで戻れるくらい動けるようになるだろ」
「たった一本だけ? 毎回こんな事してるのにか?」
「そんなわけあるか。バレルボアの群れなんて、多くても三十前後だ。いつもはそれを半分にまで減らす狩りなんだが、どうも複数の群れが一斉にやって来たらしい。こんなのは初めてだ」
「イレギュラーって事か。俺は先に戻るが、大丈夫だな。無理そうなら回復薬を置いてくぞ」
「ありがたいが、遠慮しておく。若い冒険者には、この苦労が良い経験になる」
「無理せず気を付けて戻って来い。じゃあな」
「ああ、助かった」
狩りに来ていた冒険者を置いて、カズは一人先に町へと戻った。
ギルドに着くと男性職員に、回収してきたバレルボアを前日の冷凍倉庫に持っていって、そこで出して欲しいと言われ、共に向かった。
回収してきたバレルボアを出すだけだったので、ダウンジャケットは着ずに地下一階に下りて【アイテムボックス】から、全てのバレルボアを出し、男性職員が数え終わるのを待ってからギルドに戻った。
「申し訳ありませんが、狩りの依頼に行った冒険者達にも話を聞かなければなりませんので、報酬の方が翌日になってしまいます。それにこの時間では、解体所が開いておりませんので」
「わかった。とりあえず明日の来る(さて、日も暮れてきたから飯にするか)」
カズは大衆食堂で軽くお酒を飲みながら夕食を取り、前日と同じ宿屋で一泊した。
1
お気に入りに追加
540
あなたにおすすめの小説
異世界でスキルを奪います ~技能奪取は最強のチート~
星天
ファンタジー
幼馴染を庇って死んでしまった翔。でも、それは神様のミスだった!
創造神という女の子から交渉を受ける。そして、二つの【特殊技能】を貰って、異世界に飛び立つ。
『創り出す力』と『奪う力』を持って、異世界で技能を奪って、どんどん強くなっていく
はたして、翔は異世界でうまくやっていけるのだろうか!!!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる