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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
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家の前の路地を川の上流に向かって歩いて行くと、橋が架かる通りに出た。
石で作られた橋の長さは216メートル。
馬車が通る車道と歩道がしっかりと別れているため、子供でも安全に通行出来る。
歩道は両側に3メートルはあり、かなり広い。
橋の反対側から歩いて来る人々の半数近くが、買い籠や包装された荷物を持っていた。
橋を渡ったすぐの所に、多くの商店があるのだと、それだけで分かる。
渡りだして多くの人々とすれ違うが、アスターが心配するような事は、今のところ起きない。
堂々としてるからこそ、周りの人々はレオラが第六皇女だと気付かない。
あまりにも堂々としているので、第六皇女の顔を都市に住む人々は殆ど知らないのだろうか? と、カズ達は少し疑問に思った。
それとも、特徴のある髪を隠しているからだろうか、とも。
橋を渡って多くの商店が建ち並ぶ通りが先に見えたが、レオラは橋を渡ったすぐの通りを曲がってしまった。
「買い物前に教えておく場所がある。役に立つかわからないが、王国の貨幣を用意しておいてくれ。とりあえず金貨でいい」
「? わかりました」
カズは【アイテムボックス】から、オリーブ王国の金貨を数枚出し、上着の内ポケットに入れておいた。
レオラの曲がった通りには、レンガ造りの倉庫が並び、商人が慌ただしく荷物を持ち運ぶ姿があちこちに見られた。
レオラは倉庫ではない三階の建物の前で止まった。
「カズ以外は外で待っててくれ。そう時間は掛からない」
レオラが金属製の厚い扉を開けて中に入り、カズだけがそれに付いていった。
そこには金属製の柵で囲われた受付と男が一人。
柵の奥には上への階段があり、そこには見るからに屈強な男二人が階段の手前で立ち、入ってきたレオラとカズに鋭い視線を向ける。
レオラが柵向こうの受付の男に話し掛け、ある人物の名前を出して居るか確認した。
レオラの話を聞いた受付の男は、階段の所に立っている屈強な男の一人に、サッと書いたメモを渡し、上に持って行くよう指示した。
二、三分で屈強な男が戻ると、一枚のメモを男に渡した。
メモを読み終わると、屈強な男一人に柵の扉を開けるよう指示し、もう一人にレオラとカズを上の階へ案内させた。
階段を三階まで上がると、屈強な男が扉を開けてレオラとカズを部屋に入れた。
扉を閉まると、中に居た白髭のドワーフがレオラに駆け寄り、冷や汗を流しながらひざまずいた。
「こ、これはレオラ皇女様におかれましては」
「堅苦しい挨拶は不要だ。楽にしろピオレ」
白髭のドワーフの名は『ピオレ』といい、ここで両替商を営んでいる。
「はッ。狭い所ですが、どうぞこちらに」
ピオレは奥の部屋にレオラとカズを通した。
テーブルを挟んで、四脚の椅子があり、レオラは自ら椅子の背を持って引き座る。
「ピオレも座れ。カズはアタシの隣だ」
レオラの隣の椅子にカズが座ると、向かい側の椅子にピオレが背を正し、おどおどとしながら座った。
「し、失礼ながら、本日はどのようなご用件でしょうか?」
「そう怯えるな。今は、まともに仕事をしてるんだろ」
「も、もちろんです。以前のようなことは決していたしません」
「そうか。カズさっき言ったあれを」
カズは上着の内ポケットから、オリーブ王国の金貨を一枚出してテーブルに置いた。
「この金貨をピオレの所で、帝国の貨幣に両替は出来るか?」
「拝見させていただきます」
ピオレは金貨を手に取ると、ルーペを使いじっくり観察し、小さな天秤を使って重さを量る。
「これは西端にあるオリーブ王国の金貨ですね。帝国ではあまり見かける事はないです。トカ国の西側でなら、多少は流通してるかと」
ピオレは調べを終えると、金貨をテーブルの元あった位置に戻した。
「それで」
レオラはテーブルに置かれた金貨を、指でトントンと叩きピオレの回答を待つ。
「ハッキリと申し上げますと、こちらでは三割から四割減といったところでしょうか」
「理由は?」
「本物であっても流通してないということで、金としての価値で判断します。純度としては帝国の金貨と大差ないかと思いますが、ただこちらで使用するとなると」
「鋳潰して帝国の金貨に作り替える必要がある」
「はい。造幣機関に引き渡す際に、二割は引かれるますので、こちらでオリーブ王国の金貨一枚を両替しますと、銀貨六枚と銅貨五枚になります」
「結構引くんだな」
「申し訳ありませんが、こちらも商売ですのでご容赦ください。オリーブ王国と取り引きしている商人を見つければ、少しはましになるかと思います」
「なるほどな。時間を取らせた、その金貨はピオレにやろう」
「この金貨を……オリーブ王国と国交が開かれるのですか?」
「そう深読みするな。いずれはそうなるだろうが、ずっと先だ。それと、このカズが来るかも知れんが、その時は頼むぞ」
「レオラ皇女様の頼みとあらば」
ピオレは深々と頭を下げる。
「真面目に商売しているようで安心した。以前のように戻るなよ。その時は容赦しないぞ」
「こ、心得ております。決して決して」
ピオレはビクッと震え、更に頭を深く下げて、テーブルにゴンと頭をぶつける。
レオラはカズを連れて外で待つ四人の所に戻り、本来の目的である買い物へと向かった。
「勝手に金貨を渡して悪かった。カズ」
「何か考えあってのことですか?」
「ピオレが以前のような事をしてないか、様子を見ようと思ったんだ。一応、真面目に働いているようだった」
レオラがまだ冒険者としてジャンジとシロナの二人とパーティーを組んでた頃、違法取り引きをしていた組織を潰した時に、その連中に利用されていたのがピオレ。
と言っても、利用されてるふりをして、組織の機密情報を売ったりしていた。
それが切っ掛けで違法取り引きをする組織が潜伏する場所が分かった。
当時ピオレが捕らえられる際に、レオラの暴れっぷりを見て、心に恐怖が刻まれていた。
三年程前に刑を終えて出ると、以前の経験を活かして両替商に勤め、現在は自分の店を持ち働いている。
各商店の情報を集めて、弱味を握ぎろうと考えていた事もあったが、自分の店を持った時にレオラが突如姿を見せた事で、真面目に働くことを決意した。
気付かれなければと考えもあったが、レオラの耳に入った時のことを考えると震えてしまい、ピオレは決して悪事に手を染めるような事はしなくなった。
「あのドワーフに何をしたんですか?」
「ピオレに手は出してないぞ。アタシを見たら気絶したからな。他の連中は全治一ヶ月くらいだったか。あの時は少々イラついてやり過ぎた」
「ああ……(それを見たのか)」
レオラの一挙手一投足に、ピオレがビクついていた理由が、カズはなんとく分かった気がした。
「聞いていいか?」
「何だ?」
カズはレオラと肩が触れるくらい近くを歩き、ピオレを会わせた事やレオラの本心について聞いた。
「ピオレの所にカズを連れてったのは、両替の事もそうだが、商売をする者の情報が知りたければ、だ。悪さはしてないようだが、色々と情報は集めているだろう」
「なるほど、情報屋ってことか。帝国の皇女でありながら、なぜ自らが悪党に制裁をしようとする。守護者の称号があるからか?」
「……どちらの称号も、アタシには合わない」
「なんで皇女が冒険者になったんだ? ただの興味本意じゃないんだろ」
「アタシは皇女なんかより、冒険者の方があってたってだけだ」
「それはどう…」
「この話は、またにしよう」
「…そうか(レオラにしては、歯切れが悪い。そこまでは話せない…か)」
レオラの真剣な表情を見たカズは、それ以上聞くのを控えた。
「ねえねえ、あの甘い匂いの黄色いの、なに!? 食べたいんだけど!」
二人の間で生じた重い空気が、レラの言葉で霧散した。
「あれはカステラだ。三十年くらい前に召喚された者によってもたらされた食べ物を書いた書物が見つかり、そこから再現した柔らかく甘いパンだ」
「柔らかく甘い! 食べたいッ! 買って!」
「ついさっき昼飯食べたばかりだろ(カステラって、洋菓子じゃなかったか? いやそれはいいや。召喚された者って言ったよな)」
「甘いの別腹って言うじゃん」
「太るぞ(話しづらい事を聞いたから、今は聞くのは、あれか)」
「今日はずっと歩いてるから大丈夫」
「今日だけだろ言いやがる。それに今の俺には、金(帝国の)がない。今日の買い物だって、アレナリア頼みなんだ」
「ならアタシが人数分買ってやる。たまにはアタシも食べたいし、さっきの金貨一枚分は出さないとならんからな」
「でしたらわたしが、レオラ様の代わりに」
レオラに支払いをさせてはと、アスターが代わりを申し出る。
「ここで様はよせ」
「いやしかし…」
「もう少し気を抜け。それでは髪を隠していても、逆に目立ってバレてしまう」
「失礼しました」
レオラに注意されるも、アスターは警戒を緩めることが出来ない。
石で作られた橋の長さは216メートル。
馬車が通る車道と歩道がしっかりと別れているため、子供でも安全に通行出来る。
歩道は両側に3メートルはあり、かなり広い。
橋の反対側から歩いて来る人々の半数近くが、買い籠や包装された荷物を持っていた。
橋を渡ったすぐの所に、多くの商店があるのだと、それだけで分かる。
渡りだして多くの人々とすれ違うが、アスターが心配するような事は、今のところ起きない。
堂々としてるからこそ、周りの人々はレオラが第六皇女だと気付かない。
あまりにも堂々としているので、第六皇女の顔を都市に住む人々は殆ど知らないのだろうか? と、カズ達は少し疑問に思った。
それとも、特徴のある髪を隠しているからだろうか、とも。
橋を渡って多くの商店が建ち並ぶ通りが先に見えたが、レオラは橋を渡ったすぐの通りを曲がってしまった。
「買い物前に教えておく場所がある。役に立つかわからないが、王国の貨幣を用意しておいてくれ。とりあえず金貨でいい」
「? わかりました」
カズは【アイテムボックス】から、オリーブ王国の金貨を数枚出し、上着の内ポケットに入れておいた。
レオラの曲がった通りには、レンガ造りの倉庫が並び、商人が慌ただしく荷物を持ち運ぶ姿があちこちに見られた。
レオラは倉庫ではない三階の建物の前で止まった。
「カズ以外は外で待っててくれ。そう時間は掛からない」
レオラが金属製の厚い扉を開けて中に入り、カズだけがそれに付いていった。
そこには金属製の柵で囲われた受付と男が一人。
柵の奥には上への階段があり、そこには見るからに屈強な男二人が階段の手前で立ち、入ってきたレオラとカズに鋭い視線を向ける。
レオラが柵向こうの受付の男に話し掛け、ある人物の名前を出して居るか確認した。
レオラの話を聞いた受付の男は、階段の所に立っている屈強な男の一人に、サッと書いたメモを渡し、上に持って行くよう指示した。
二、三分で屈強な男が戻ると、一枚のメモを男に渡した。
メモを読み終わると、屈強な男一人に柵の扉を開けるよう指示し、もう一人にレオラとカズを上の階へ案内させた。
階段を三階まで上がると、屈強な男が扉を開けてレオラとカズを部屋に入れた。
扉を閉まると、中に居た白髭のドワーフがレオラに駆け寄り、冷や汗を流しながらひざまずいた。
「こ、これはレオラ皇女様におかれましては」
「堅苦しい挨拶は不要だ。楽にしろピオレ」
白髭のドワーフの名は『ピオレ』といい、ここで両替商を営んでいる。
「はッ。狭い所ですが、どうぞこちらに」
ピオレは奥の部屋にレオラとカズを通した。
テーブルを挟んで、四脚の椅子があり、レオラは自ら椅子の背を持って引き座る。
「ピオレも座れ。カズはアタシの隣だ」
レオラの隣の椅子にカズが座ると、向かい側の椅子にピオレが背を正し、おどおどとしながら座った。
「し、失礼ながら、本日はどのようなご用件でしょうか?」
「そう怯えるな。今は、まともに仕事をしてるんだろ」
「も、もちろんです。以前のようなことは決していたしません」
「そうか。カズさっき言ったあれを」
カズは上着の内ポケットから、オリーブ王国の金貨を一枚出してテーブルに置いた。
「この金貨をピオレの所で、帝国の貨幣に両替は出来るか?」
「拝見させていただきます」
ピオレは金貨を手に取ると、ルーペを使いじっくり観察し、小さな天秤を使って重さを量る。
「これは西端にあるオリーブ王国の金貨ですね。帝国ではあまり見かける事はないです。トカ国の西側でなら、多少は流通してるかと」
ピオレは調べを終えると、金貨をテーブルの元あった位置に戻した。
「それで」
レオラはテーブルに置かれた金貨を、指でトントンと叩きピオレの回答を待つ。
「ハッキリと申し上げますと、こちらでは三割から四割減といったところでしょうか」
「理由は?」
「本物であっても流通してないということで、金としての価値で判断します。純度としては帝国の金貨と大差ないかと思いますが、ただこちらで使用するとなると」
「鋳潰して帝国の金貨に作り替える必要がある」
「はい。造幣機関に引き渡す際に、二割は引かれるますので、こちらでオリーブ王国の金貨一枚を両替しますと、銀貨六枚と銅貨五枚になります」
「結構引くんだな」
「申し訳ありませんが、こちらも商売ですのでご容赦ください。オリーブ王国と取り引きしている商人を見つければ、少しはましになるかと思います」
「なるほどな。時間を取らせた、その金貨はピオレにやろう」
「この金貨を……オリーブ王国と国交が開かれるのですか?」
「そう深読みするな。いずれはそうなるだろうが、ずっと先だ。それと、このカズが来るかも知れんが、その時は頼むぞ」
「レオラ皇女様の頼みとあらば」
ピオレは深々と頭を下げる。
「真面目に商売しているようで安心した。以前のように戻るなよ。その時は容赦しないぞ」
「こ、心得ております。決して決して」
ピオレはビクッと震え、更に頭を深く下げて、テーブルにゴンと頭をぶつける。
レオラはカズを連れて外で待つ四人の所に戻り、本来の目的である買い物へと向かった。
「勝手に金貨を渡して悪かった。カズ」
「何か考えあってのことですか?」
「ピオレが以前のような事をしてないか、様子を見ようと思ったんだ。一応、真面目に働いているようだった」
レオラがまだ冒険者としてジャンジとシロナの二人とパーティーを組んでた頃、違法取り引きをしていた組織を潰した時に、その連中に利用されていたのがピオレ。
と言っても、利用されてるふりをして、組織の機密情報を売ったりしていた。
それが切っ掛けで違法取り引きをする組織が潜伏する場所が分かった。
当時ピオレが捕らえられる際に、レオラの暴れっぷりを見て、心に恐怖が刻まれていた。
三年程前に刑を終えて出ると、以前の経験を活かして両替商に勤め、現在は自分の店を持ち働いている。
各商店の情報を集めて、弱味を握ぎろうと考えていた事もあったが、自分の店を持った時にレオラが突如姿を見せた事で、真面目に働くことを決意した。
気付かれなければと考えもあったが、レオラの耳に入った時のことを考えると震えてしまい、ピオレは決して悪事に手を染めるような事はしなくなった。
「あのドワーフに何をしたんですか?」
「ピオレに手は出してないぞ。アタシを見たら気絶したからな。他の連中は全治一ヶ月くらいだったか。あの時は少々イラついてやり過ぎた」
「ああ……(それを見たのか)」
レオラの一挙手一投足に、ピオレがビクついていた理由が、カズはなんとく分かった気がした。
「聞いていいか?」
「何だ?」
カズはレオラと肩が触れるくらい近くを歩き、ピオレを会わせた事やレオラの本心について聞いた。
「ピオレの所にカズを連れてったのは、両替の事もそうだが、商売をする者の情報が知りたければ、だ。悪さはしてないようだが、色々と情報は集めているだろう」
「なるほど、情報屋ってことか。帝国の皇女でありながら、なぜ自らが悪党に制裁をしようとする。守護者の称号があるからか?」
「……どちらの称号も、アタシには合わない」
「なんで皇女が冒険者になったんだ? ただの興味本意じゃないんだろ」
「アタシは皇女なんかより、冒険者の方があってたってだけだ」
「それはどう…」
「この話は、またにしよう」
「…そうか(レオラにしては、歯切れが悪い。そこまでは話せない…か)」
レオラの真剣な表情を見たカズは、それ以上聞くのを控えた。
「ねえねえ、あの甘い匂いの黄色いの、なに!? 食べたいんだけど!」
二人の間で生じた重い空気が、レラの言葉で霧散した。
「あれはカステラだ。三十年くらい前に召喚された者によってもたらされた食べ物を書いた書物が見つかり、そこから再現した柔らかく甘いパンだ」
「柔らかく甘い! 食べたいッ! 買って!」
「ついさっき昼飯食べたばかりだろ(カステラって、洋菓子じゃなかったか? いやそれはいいや。召喚された者って言ったよな)」
「甘いの別腹って言うじゃん」
「太るぞ(話しづらい事を聞いたから、今は聞くのは、あれか)」
「今日はずっと歩いてるから大丈夫」
「今日だけだろ言いやがる。それに今の俺には、金(帝国の)がない。今日の買い物だって、アレナリア頼みなんだ」
「ならアタシが人数分買ってやる。たまにはアタシも食べたいし、さっきの金貨一枚分は出さないとならんからな」
「でしたらわたしが、レオラ様の代わりに」
レオラに支払いをさせてはと、アスターが代わりを申し出る。
「ここで様はよせ」
「いやしかし…」
「もう少し気を抜け。それでは髪を隠していても、逆に目立ってバレてしまう」
「失礼しました」
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