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五章 テクサイス帝国編 2 魔導列車に乗って
457 仕事はシロアリ駆除?
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日が暮れて影が伸びてきたところで目的の店を見つけ、中に入ろうとしたら扉が開き人が出てきた。
「あ! カズ」
「アレナリア達も来てたのか」
「緊急の討伐依頼はどうなったの?」
「それが……無かったんだ。レオラの名前を出すのも変だから、俺も言われた店を探しに来たんだ」
「そう。私達は五分くらい前に来たんだけど、話が通らないのよ。ここじゃないのかしら?」
「……あ! 例のコインを見せないと駄目じゃないのか」
「そういえばカズが持ってたわね。もう一度聞いてみましょう」
カズは出てきたアレナリア達と共に店の中に戻り、店主の男性の元に移動した。
「なんだ、またお前らか。何度来ても知らないものは知らない」
「忘れていたことがあったの。カズ見せてあげて」
カズは男性にレオラに渡された金と赤のコインを見せてパーティー名を伝えた。
じっとコインを見つめ、男性は「ふぅ」と小さな溜め息をつき、じろりとカズを見た。
「……あるならもっと早く出せ」
「すまない。俺が持って、三人とは別行動してたんだ」
「内密の仕事をするんだ。次は裏から入って来い」
「仕方ないでしょ。表にギンコって書いてあったんだから。次からは気を付けるわよ
「そうしてくれ。オレはギンナン。表立っては木製の食器を作ってる。裏では情報屋をしてる。ギルドには行ったか?」
「緊急の討伐依頼を受けるように言われたんだが、出てなかった」
「北西の林が消えていた事でギルドが異常に気付き、緊急に依頼を出すところだ。得た情報から討伐ランクと報酬を決めてる頃だ。依頼が出されるのは、明日の朝になるだろう。緊急依頼としてはギリギリだ」
ギンナンは出される緊急の討伐依頼について話し出す。
討伐するモンスターは『大食いのシロアリ』の群れ。
体長1メートル程のシロアリが、百五十体以上の群れをなして南下して来ている。
本来の一兵のシロアリというモンスターは、大きくても20センチ弱。
シロアリの王で30センチ、最大になるシロアリの女王でも5、60センチ程度。
今回の大食いのシロアリは、人為的に改造されて放たれた個体が増殖した結果らしい。
分かった時には現在の数まで増えていた。
「いったい誰が?」
「詳しくはレオラ様に聞いてくれ。オレはグラトニィ・ターマイトをなんとか出来る奴が来るとしか聞いてない。見た感じ、そっちの二人は戦力にならねえようだが」
カズとアレナリアの後ろに居るビワとレラを、ギンナンはチラッと見て戦力外だと言った。
間違ってはないので、カズは特に反論はしなかったが、ギンナンの態度に少しムッとした。
「ギルドでは間に合わないのか?」
「ギルマスや戦えるギルド職員と、現在街に居る冒険者が総出で迎い撃てば出来るだろ。ただそれを選択した時には、数体が街に入り込んだ後だろう」
「緊急じゃないのか?」
「この街でターマイトはそれほど珍しくない。奴らは加工した柔らかい木材を食いに現れる。群れても三十体程だ。そもそもグラトニィ・ターマイトなんて知ってる奴は少ない。緊急依頼として出されてないってことは、情報を持ってる職員が不在だったんだろ」
「つまりギルマスやサブマスが留守だったと?」
「だろうな。国が無くなったってのに……」
「国!?」
「おっと失言だった。今のは聞かなかった事にしてくれ」
「またなのね」
「また?」
「なんでもないわ。聞かなかった事にして」
ギンナンからこぼれた失言を聞いたアレナリアは、バイアステッチでの出来事を思い出し言葉が漏れた。
「……互いに色々あるってことか」
「ええ(詮索はしてこなかったわね)」
アレナリアはわざとギンナンの失言に乗り、深く聞き込んで自分達の情報を漏らさないかを確かめた。
「そろそろグラトニィ・ターマイトが居る場所を教えてもらえるか? 時間もそんなにないんだろ」
「少し無駄話をし過ぎたようだ。ヒッコリーから北西に30キロといったところだ。あとは追加で、通常のターマイトが先行して、向かって来ている」
「そっちのターマイトも討伐した方がいいのか?」
「お前らの討伐対象は、グラトニィ・ターマイトだけだ。通常のターマイトはギルドの依頼を受けて来た冒険者にやれせればいい」
「わかった。他には?」
「グラトニィ・ターマイト各種の特性を調べるのと、それぞれの回収。そして残り全ての死骸を消去するのが仕事だ」
「特性の調査に回収まであるの? 初仕事にしては結構キツくない?」
「文句を言うなら、レオラ様に直接言ってくれ」
「あんたねえ」
ギンナンの対応に、アレナリアは少しイラついた。
「グラトニィ・ターマイトの討伐が終わったら、報告に来ればいいのか?」
「あ、ああ。それでいいが、回収する方法は考えてるのか?」
「そこはもちろん大丈夫」
「死骸を引きずって街に入って来るなよ。他のモンスターを呼び寄せる事になる」
「わかってる。終わったら報告に来る」
「お、おう」
カズの軽い返事に『コイツ本当に大丈夫か?』と、ギンナンは表情から醸し出していた。
「あの顔を見る限り、私達が失敗すると思ってるんじゃない」
「討伐と回収する方法を言ってないからな。今回三人は宿で待っててくれ。俺一人で行って来る」
「ギンナンにあんなこと言われたから? だったら気にしなくても」
「そうじゃないよ。バイアステッチに居た間、ギルドの情報収集とか稼ぎはアレナリアに任せてたろ。だからこれから暫くは、俺がやるよ」
「それまでは殆どカズ任せだったんだから、気にすることないのに」
「まあなんだ。俺の気が済むと思ってくれ」
「カズがそれで良いなら別に」
「それにレラは絶対行きたがらないだろ」
「当たり前じゃん! もぞもぞしたのが大量でしょ。気持ち悪くて絶対見たく……うわぁ最悪。考えちゃったよ!」
エイト・タウン外壁の外で見たスパイクアントの群れを思い出し、プルプルと小刻みに震えたと思ったら、次にゾクッとしてレラは蒼ざめた。
「って事だからさ」
「わかったわ。夕食は何にする? どこかの店に入る?」
「食材は大量にあるから宿で食べようか」
「でしたら、私が何か作りますね」
「頼むよビワ」
「はい」
四人は宿屋に戻り、部屋にある小さなキッチンで、ビワが夕食を作り出す。
カズは【マップ】を最大範囲まで広げ、討伐対象のグラトニィ・ターマイトを表示出来るか確認する。
旅の間に表示出来る範囲が広がり、現在の最大表示範囲は約80キロ。
討伐対象を宿屋から確かめることも十分可能。
「ん……!?」
「夕食出来ました」
「列車で寝ててお昼食べ損ねたから、お腹空いたわね」
「早く食べよ食べよ」
「どうしましたカズさん?」
「あ、いや。今、行くよ」
三人が席に着くと、ビワがテーブルに並べられた温かい料理を取り分けて夕食にした。
野菜たっぷりのスープと、ベーコンとトマトとレタスを挟んだサンドイッチ。
レラのだけは要望で、レタス少なくベーコン厚め。
前日の夕食が肉の塊だったので、この日は野菜中心にしたとビワが言う。
シャッキリとしたレタスの食感と、燻製されたベーコンの肉汁がパンに染み込み、味もバランスも良い。
料理はカズやアレナリアが作るより、ビワの方がやはり美味しい。
飲み物は三人はハーブティーで、レラだけはフルーツミルクにしていた。
以前畜産の街グレイジングで初めて飲んでから、気に入った様でよく飲むようになっていた。
「あ! カズ」
「アレナリア達も来てたのか」
「緊急の討伐依頼はどうなったの?」
「それが……無かったんだ。レオラの名前を出すのも変だから、俺も言われた店を探しに来たんだ」
「そう。私達は五分くらい前に来たんだけど、話が通らないのよ。ここじゃないのかしら?」
「……あ! 例のコインを見せないと駄目じゃないのか」
「そういえばカズが持ってたわね。もう一度聞いてみましょう」
カズは出てきたアレナリア達と共に店の中に戻り、店主の男性の元に移動した。
「なんだ、またお前らか。何度来ても知らないものは知らない」
「忘れていたことがあったの。カズ見せてあげて」
カズは男性にレオラに渡された金と赤のコインを見せてパーティー名を伝えた。
じっとコインを見つめ、男性は「ふぅ」と小さな溜め息をつき、じろりとカズを見た。
「……あるならもっと早く出せ」
「すまない。俺が持って、三人とは別行動してたんだ」
「内密の仕事をするんだ。次は裏から入って来い」
「仕方ないでしょ。表にギンコって書いてあったんだから。次からは気を付けるわよ
「そうしてくれ。オレはギンナン。表立っては木製の食器を作ってる。裏では情報屋をしてる。ギルドには行ったか?」
「緊急の討伐依頼を受けるように言われたんだが、出てなかった」
「北西の林が消えていた事でギルドが異常に気付き、緊急に依頼を出すところだ。得た情報から討伐ランクと報酬を決めてる頃だ。依頼が出されるのは、明日の朝になるだろう。緊急依頼としてはギリギリだ」
ギンナンは出される緊急の討伐依頼について話し出す。
討伐するモンスターは『大食いのシロアリ』の群れ。
体長1メートル程のシロアリが、百五十体以上の群れをなして南下して来ている。
本来の一兵のシロアリというモンスターは、大きくても20センチ弱。
シロアリの王で30センチ、最大になるシロアリの女王でも5、60センチ程度。
今回の大食いのシロアリは、人為的に改造されて放たれた個体が増殖した結果らしい。
分かった時には現在の数まで増えていた。
「いったい誰が?」
「詳しくはレオラ様に聞いてくれ。オレはグラトニィ・ターマイトをなんとか出来る奴が来るとしか聞いてない。見た感じ、そっちの二人は戦力にならねえようだが」
カズとアレナリアの後ろに居るビワとレラを、ギンナンはチラッと見て戦力外だと言った。
間違ってはないので、カズは特に反論はしなかったが、ギンナンの態度に少しムッとした。
「ギルドでは間に合わないのか?」
「ギルマスや戦えるギルド職員と、現在街に居る冒険者が総出で迎い撃てば出来るだろ。ただそれを選択した時には、数体が街に入り込んだ後だろう」
「緊急じゃないのか?」
「この街でターマイトはそれほど珍しくない。奴らは加工した柔らかい木材を食いに現れる。群れても三十体程だ。そもそもグラトニィ・ターマイトなんて知ってる奴は少ない。緊急依頼として出されてないってことは、情報を持ってる職員が不在だったんだろ」
「つまりギルマスやサブマスが留守だったと?」
「だろうな。国が無くなったってのに……」
「国!?」
「おっと失言だった。今のは聞かなかった事にしてくれ」
「またなのね」
「また?」
「なんでもないわ。聞かなかった事にして」
ギンナンからこぼれた失言を聞いたアレナリアは、バイアステッチでの出来事を思い出し言葉が漏れた。
「……互いに色々あるってことか」
「ええ(詮索はしてこなかったわね)」
アレナリアはわざとギンナンの失言に乗り、深く聞き込んで自分達の情報を漏らさないかを確かめた。
「そろそろグラトニィ・ターマイトが居る場所を教えてもらえるか? 時間もそんなにないんだろ」
「少し無駄話をし過ぎたようだ。ヒッコリーから北西に30キロといったところだ。あとは追加で、通常のターマイトが先行して、向かって来ている」
「そっちのターマイトも討伐した方がいいのか?」
「お前らの討伐対象は、グラトニィ・ターマイトだけだ。通常のターマイトはギルドの依頼を受けて来た冒険者にやれせればいい」
「わかった。他には?」
「グラトニィ・ターマイト各種の特性を調べるのと、それぞれの回収。そして残り全ての死骸を消去するのが仕事だ」
「特性の調査に回収まであるの? 初仕事にしては結構キツくない?」
「文句を言うなら、レオラ様に直接言ってくれ」
「あんたねえ」
ギンナンの対応に、アレナリアは少しイラついた。
「グラトニィ・ターマイトの討伐が終わったら、報告に来ればいいのか?」
「あ、ああ。それでいいが、回収する方法は考えてるのか?」
「そこはもちろん大丈夫」
「死骸を引きずって街に入って来るなよ。他のモンスターを呼び寄せる事になる」
「わかってる。終わったら報告に来る」
「お、おう」
カズの軽い返事に『コイツ本当に大丈夫か?』と、ギンナンは表情から醸し出していた。
「あの顔を見る限り、私達が失敗すると思ってるんじゃない」
「討伐と回収する方法を言ってないからな。今回三人は宿で待っててくれ。俺一人で行って来る」
「ギンナンにあんなこと言われたから? だったら気にしなくても」
「そうじゃないよ。バイアステッチに居た間、ギルドの情報収集とか稼ぎはアレナリアに任せてたろ。だからこれから暫くは、俺がやるよ」
「それまでは殆どカズ任せだったんだから、気にすることないのに」
「まあなんだ。俺の気が済むと思ってくれ」
「カズがそれで良いなら別に」
「それにレラは絶対行きたがらないだろ」
「当たり前じゃん! もぞもぞしたのが大量でしょ。気持ち悪くて絶対見たく……うわぁ最悪。考えちゃったよ!」
エイト・タウン外壁の外で見たスパイクアントの群れを思い出し、プルプルと小刻みに震えたと思ったら、次にゾクッとしてレラは蒼ざめた。
「って事だからさ」
「わかったわ。夕食は何にする? どこかの店に入る?」
「食材は大量にあるから宿で食べようか」
「でしたら、私が何か作りますね」
「頼むよビワ」
「はい」
四人は宿屋に戻り、部屋にある小さなキッチンで、ビワが夕食を作り出す。
カズは【マップ】を最大範囲まで広げ、討伐対象のグラトニィ・ターマイトを表示出来るか確認する。
旅の間に表示出来る範囲が広がり、現在の最大表示範囲は約80キロ。
討伐対象を宿屋から確かめることも十分可能。
「ん……!?」
「夕食出来ました」
「列車で寝ててお昼食べ損ねたから、お腹空いたわね」
「早く食べよ食べよ」
「どうしましたカズさん?」
「あ、いや。今、行くよ」
三人が席に着くと、ビワがテーブルに並べられた温かい料理を取り分けて夕食にした。
野菜たっぷりのスープと、ベーコンとトマトとレタスを挟んだサンドイッチ。
レラのだけは要望で、レタス少なくベーコン厚め。
前日の夕食が肉の塊だったので、この日は野菜中心にしたとビワが言う。
シャッキリとしたレタスの食感と、燻製されたベーコンの肉汁がパンに染み込み、味もバランスも良い。
料理はカズやアレナリアが作るより、ビワの方がやはり美味しい。
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