467 / 802
五章 テクサイス帝国編 2 魔導列車に乗って
450 伝わり始めた情報
しおりを挟む
《 二時間程前 》
魔導列車を降りた一人男性が、住宅の町エイト・タウンの小さな冒険者ギルド支部に入り、馴れた口調で職員に挨拶をする。
突如としてギルド支部に入ったのは、職人の街クラフトの冒険者ギルドに行っていた支部長。
前線を退いたが、現役のBランク冒険者ではある。
家庭を持ち、家族とこのエイト・タウンに住むようになった事で、モンスター討伐や遠出をする依頼をしなくなった。
二年程前にギルドを仕切っていた前支部長が辞める事になり、推薦されて現支部長の地位に着くようになった。
家庭を持ち家族を養うのに、収入の浮き沈みが激しい冒険者より、安定した給金が入るギルドの仕事は願ったりかなったりだった。
一線を退いた冒険者にとっては尚更。
数日ぶりに戻って来た早々、ギルドから町の兵士に対して抗議すると聞き、作成した書類を女性職員から受け取り、その内容に目を通した。
「書類に記載した通り、外壁に作られた扉を若い三人の冒険者が兵士の隙を見て、外に出てしまうという事があり、これを作成しました」
「わかった。抗議して改善を求めよう」
「宜しくお願いします」
「それで、三人の処分はどうした?」
「今までの功績を全て剥奪し、ランクをFに落として、ギルドへの出入りを一ヶ月禁止としました」
「それで良いだろう。これで冒険者を辞めるか、反省して一からやり直すかは本人達次第」
「それとこれは、今回討伐依頼を受けてくれた冒険者の方から言われたのですが、モンスターの討伐を出来る職員を、支部長以外に一人二人は居るべきだと」
「そうだな。オレが留守にしてる時に、今回のような事がまた起きたらと考えると、やはり必要か」
「はい」
「小さなギルド支部だと、実力のある職員を回してくれないんだが、一度クラフトのギルドに頼んで見よう」
「お願いします。今回〝ユウヒの片腕〟というパーティーが来なければ、わたし達職員がギルドを閉めて、三人で行かなければならないところでした」
「……今なんと言った?」
「ですから、わたし達職員が三人で、スパイクアントの討伐に行かなければならない事態になるところだったと」
「そうじゃない。パーティー名はなんと言ったと聞いてる?」
「〝ユウヒの片腕〟という四人のパーティーですが。それがどうかしましたか?」
「それは人族の男一人に、小さなエルフと獣人と小人の女三人か?」
「男と人はよく覚えてませんが、そうだと思います」
「名前は覚えてるか?」
「エルフの方は、アレナリアさんという方でした」
「マジか……」
支部長は右手を顎に当て、眉間にシワを寄せて考え事をする。
その様子を見た女性職員は不思議に思い、黙っている支部長に声を掛けた。
「あのパーティーの方々がどうかしたんですか? もしかして手配されてたり」
「ん? いや、違う。クラフトのギルドで聞いたんだが、バイアステッチで手配されてた暗殺者が捕らえられたらしい」
「はあ。それとなんの関係が?」
「その暗殺者を捕らえたのが〝ユウヒの片腕〟だと聞いた。それと大峡谷に現れたワイバーンを、アレナリアというエルフが討伐したとも」
「そんなスゴいパーティーなんですか!? あれ? でもパーティーランクはCだったような……?」
「パーティー登録をして、まだ日が浅いからだろう。あとこれは未確認だが、クラフトにある鉱山のダンジョンに住み着いた大百足の変異種を、カズという冒険者が一人で討伐したらしい」
「そのモンスターは強いんですか?」
「オレは詳しく知らんが、当初はAランク以上のパーティーでないと、討伐出来ないんじゃないかって事だったと聞いた。ただ証拠となる物が発見されてないから、そこまでの脅威じゃなかったんだと、話は落ち着いたようだが」
「〝ユウヒの片腕〟のパーティーと、そのダンジョンに住み着いた変異種モンスターが、何か関係してるんですか?」
「何を言ってるんだお前は?」
「は?」
「〝ユウヒの片腕〟全員のギルドカードを確認しなかったのか?」
支部長と職員は、それぞれ相手の言っている事と噛み合ってないのに気付き、女性職員はアレナリアが依頼を聞きに来たところから話し始めた。
「元々はビワさんとレラさんという、Eランク二人のギルドカード更新をする依頼だったんです。アレナリアさんが自分のギルドカードを提示して、二人に適した依頼を聞いてきた時にBランクだと知って、こちらから急な討伐依頼を頼んだんです」
「その時に話しはしなかったのか?」
「男の方は離れていたのでしませんでした。なのでギルドカードも確認はしてません」
「よりによって一番知りたい奴の名前がわかんとは」
「す、すみません」
「ハァー……」
支部長の中年男性は額に手を当てると、ため息をして項垂れた。
「いや、責めたようで悪い。この町に寄る冒険者なんてのは、魔導列車に乗らず来た連中が殆んどだ。Bランクの冒険者なんてのは年に一度来るかどうか。確認しなくても仕方ない。これからはパーティーを組んでいる事がわかったら、一人でも依頼を受けに来ても、全員のギルドカードもしくは名前とランク聞いて、登録と合っているか確認をしてくれ。こんな小さな支部だと、後々面倒になりかねんからよ」
「職員全員に通達して、このギルド支部の決まりとします」
「頼む。それと転送魔法の準備をしてくれ。ここを通過したとなると、早く先のギルドに知らせた方が良いだろから、クラフトのギルドに書類を送る」
「わかりました。でも不便ですね。クラフト以外のギルドに転送できないなんて」
「それを言うな。小さな支部だから、管理してるクラフトのギルド伝でないと、転送に使う魔力が足りないんだ」
「貧乏ギルドですもんね」
「ハッキリ言うな。ギルドが請け負う依頼が、この町では少ないんだ。経費が嵩むと、いつ畳む事になるかわからぞ」
「悪い冗談はよしてください。この町で仕事探すの、大変なのわかってますよね」
「だからそうならないように、クラフトのギルドまで出向いてるだろ」
「わたしが老後苦労にしないような、良い男見つけるまでは、ギルドを続けてくださいよ」
「そう欲を出すと、年老いても独り身のままだぞ」
二十代半ばを過ぎた女性に対して、禁句とも言える言葉を発した支部長を、女性職員は威嚇をする鬼のごとき形相になり睨み付けた。
自分が言ってはならない事を口にしたと理解した支部長は、直ぐ様訂正しようとする。
が、一歩遅かった。
「ええ、そうですよ! こんな小便臭い冒険者しか来ないギルドで仕事をしても、良い出会いなんてありませんもんねッ! 今日仕事が終わったら、支部長の奥さんに良い男と出会うコツを聞かせてもらいます。もちろん、こんな話をする切っ掛けになった事もッ!」
「お、おい! ちょちょっ、待っ」
「失礼します! 書類を送る準備は御自分でどうぞ!」
支部長室の扉をバタンと思いっきり閉め、女性職員は自分の仕事に戻って行った。
「やっちまった……」
女性職員が本当に妻に話したらと考え、頭を抱える支部長。
下手に弁解しようとすると、経験上から悪化すると感じ、自分のした事を素直に受け止めて怒られる覚悟した。
今まで話していた〝ユウヒの片腕〟のことなど忘れ、どう妻に顔を合わせるかが、脳内を巡っていた。
この事で〝ユウヒの片腕〟が既にエイト・タウンを通過した情報を送るのが数日遅れる事になった。
支部長が仕事を終えて家に戻ると、妻に怒られてお説教されたのは言うまでもない。
《 四時間後 》
カズ達が乗った魔導列車が、農作の街ウエスト・ファームに到着した。
ウエスト・ファームの駅を出て宿泊する宿屋を決めて、その足で冒険者ギルドに行く。
掲示板に貼ってある依頼書を見て、滞在する間に出来る依頼をそれぞれ受けて、この日は宿屋に戻り、話し合って翌日からの予定を立てた。
魔導列車を降りた一人男性が、住宅の町エイト・タウンの小さな冒険者ギルド支部に入り、馴れた口調で職員に挨拶をする。
突如としてギルド支部に入ったのは、職人の街クラフトの冒険者ギルドに行っていた支部長。
前線を退いたが、現役のBランク冒険者ではある。
家庭を持ち、家族とこのエイト・タウンに住むようになった事で、モンスター討伐や遠出をする依頼をしなくなった。
二年程前にギルドを仕切っていた前支部長が辞める事になり、推薦されて現支部長の地位に着くようになった。
家庭を持ち家族を養うのに、収入の浮き沈みが激しい冒険者より、安定した給金が入るギルドの仕事は願ったりかなったりだった。
一線を退いた冒険者にとっては尚更。
数日ぶりに戻って来た早々、ギルドから町の兵士に対して抗議すると聞き、作成した書類を女性職員から受け取り、その内容に目を通した。
「書類に記載した通り、外壁に作られた扉を若い三人の冒険者が兵士の隙を見て、外に出てしまうという事があり、これを作成しました」
「わかった。抗議して改善を求めよう」
「宜しくお願いします」
「それで、三人の処分はどうした?」
「今までの功績を全て剥奪し、ランクをFに落として、ギルドへの出入りを一ヶ月禁止としました」
「それで良いだろう。これで冒険者を辞めるか、反省して一からやり直すかは本人達次第」
「それとこれは、今回討伐依頼を受けてくれた冒険者の方から言われたのですが、モンスターの討伐を出来る職員を、支部長以外に一人二人は居るべきだと」
「そうだな。オレが留守にしてる時に、今回のような事がまた起きたらと考えると、やはり必要か」
「はい」
「小さなギルド支部だと、実力のある職員を回してくれないんだが、一度クラフトのギルドに頼んで見よう」
「お願いします。今回〝ユウヒの片腕〟というパーティーが来なければ、わたし達職員がギルドを閉めて、三人で行かなければならないところでした」
「……今なんと言った?」
「ですから、わたし達職員が三人で、スパイクアントの討伐に行かなければならない事態になるところだったと」
「そうじゃない。パーティー名はなんと言ったと聞いてる?」
「〝ユウヒの片腕〟という四人のパーティーですが。それがどうかしましたか?」
「それは人族の男一人に、小さなエルフと獣人と小人の女三人か?」
「男と人はよく覚えてませんが、そうだと思います」
「名前は覚えてるか?」
「エルフの方は、アレナリアさんという方でした」
「マジか……」
支部長は右手を顎に当て、眉間にシワを寄せて考え事をする。
その様子を見た女性職員は不思議に思い、黙っている支部長に声を掛けた。
「あのパーティーの方々がどうかしたんですか? もしかして手配されてたり」
「ん? いや、違う。クラフトのギルドで聞いたんだが、バイアステッチで手配されてた暗殺者が捕らえられたらしい」
「はあ。それとなんの関係が?」
「その暗殺者を捕らえたのが〝ユウヒの片腕〟だと聞いた。それと大峡谷に現れたワイバーンを、アレナリアというエルフが討伐したとも」
「そんなスゴいパーティーなんですか!? あれ? でもパーティーランクはCだったような……?」
「パーティー登録をして、まだ日が浅いからだろう。あとこれは未確認だが、クラフトにある鉱山のダンジョンに住み着いた大百足の変異種を、カズという冒険者が一人で討伐したらしい」
「そのモンスターは強いんですか?」
「オレは詳しく知らんが、当初はAランク以上のパーティーでないと、討伐出来ないんじゃないかって事だったと聞いた。ただ証拠となる物が発見されてないから、そこまでの脅威じゃなかったんだと、話は落ち着いたようだが」
「〝ユウヒの片腕〟のパーティーと、そのダンジョンに住み着いた変異種モンスターが、何か関係してるんですか?」
「何を言ってるんだお前は?」
「は?」
「〝ユウヒの片腕〟全員のギルドカードを確認しなかったのか?」
支部長と職員は、それぞれ相手の言っている事と噛み合ってないのに気付き、女性職員はアレナリアが依頼を聞きに来たところから話し始めた。
「元々はビワさんとレラさんという、Eランク二人のギルドカード更新をする依頼だったんです。アレナリアさんが自分のギルドカードを提示して、二人に適した依頼を聞いてきた時にBランクだと知って、こちらから急な討伐依頼を頼んだんです」
「その時に話しはしなかったのか?」
「男の方は離れていたのでしませんでした。なのでギルドカードも確認はしてません」
「よりによって一番知りたい奴の名前がわかんとは」
「す、すみません」
「ハァー……」
支部長の中年男性は額に手を当てると、ため息をして項垂れた。
「いや、責めたようで悪い。この町に寄る冒険者なんてのは、魔導列車に乗らず来た連中が殆んどだ。Bランクの冒険者なんてのは年に一度来るかどうか。確認しなくても仕方ない。これからはパーティーを組んでいる事がわかったら、一人でも依頼を受けに来ても、全員のギルドカードもしくは名前とランク聞いて、登録と合っているか確認をしてくれ。こんな小さな支部だと、後々面倒になりかねんからよ」
「職員全員に通達して、このギルド支部の決まりとします」
「頼む。それと転送魔法の準備をしてくれ。ここを通過したとなると、早く先のギルドに知らせた方が良いだろから、クラフトのギルドに書類を送る」
「わかりました。でも不便ですね。クラフト以外のギルドに転送できないなんて」
「それを言うな。小さな支部だから、管理してるクラフトのギルド伝でないと、転送に使う魔力が足りないんだ」
「貧乏ギルドですもんね」
「ハッキリ言うな。ギルドが請け負う依頼が、この町では少ないんだ。経費が嵩むと、いつ畳む事になるかわからぞ」
「悪い冗談はよしてください。この町で仕事探すの、大変なのわかってますよね」
「だからそうならないように、クラフトのギルドまで出向いてるだろ」
「わたしが老後苦労にしないような、良い男見つけるまでは、ギルドを続けてくださいよ」
「そう欲を出すと、年老いても独り身のままだぞ」
二十代半ばを過ぎた女性に対して、禁句とも言える言葉を発した支部長を、女性職員は威嚇をする鬼のごとき形相になり睨み付けた。
自分が言ってはならない事を口にしたと理解した支部長は、直ぐ様訂正しようとする。
が、一歩遅かった。
「ええ、そうですよ! こんな小便臭い冒険者しか来ないギルドで仕事をしても、良い出会いなんてありませんもんねッ! 今日仕事が終わったら、支部長の奥さんに良い男と出会うコツを聞かせてもらいます。もちろん、こんな話をする切っ掛けになった事もッ!」
「お、おい! ちょちょっ、待っ」
「失礼します! 書類を送る準備は御自分でどうぞ!」
支部長室の扉をバタンと思いっきり閉め、女性職員は自分の仕事に戻って行った。
「やっちまった……」
女性職員が本当に妻に話したらと考え、頭を抱える支部長。
下手に弁解しようとすると、経験上から悪化すると感じ、自分のした事を素直に受け止めて怒られる覚悟した。
今まで話していた〝ユウヒの片腕〟のことなど忘れ、どう妻に顔を合わせるかが、脳内を巡っていた。
この事で〝ユウヒの片腕〟が既にエイト・タウンを通過した情報を送るのが数日遅れる事になった。
支部長が仕事を終えて家に戻ると、妻に怒られてお説教されたのは言うまでもない。
《 四時間後 》
カズ達が乗った魔導列車が、農作の街ウエスト・ファームに到着した。
ウエスト・ファームの駅を出て宿泊する宿屋を決めて、その足で冒険者ギルドに行く。
掲示板に貼ってある依頼書を見て、滞在する間に出来る依頼をそれぞれ受けて、この日は宿屋に戻り、話し合って翌日からの予定を立てた。
34
お気に入りに追加
681
あなたにおすすめの小説

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

異世界転移~治癒師の日常
コリモ
ファンタジー
ある日看護師の真琴は仕事場からの帰り道、地面が陥没する事故に巻き込まれた。しかし、いつまでたっても衝撃が来ない。それどころか自分の下に草の感触が…
こちらでは初投稿です。誤字脱字のご指摘ご感想お願いします
なるだけ1日1話UP以上を目指していますが、用事がある時は間に合わないこともありますご了承ください(2017/12/18)
すいません少し並びを変えております。(2017/12/25)
カリエの過去編を削除して別なお話にしました(2018/01/15)
エドとの話は「気が付いたら異世界領主〜ドラゴンが降り立つ平原を管理なんてムリだよ」にて掲載させてもらっています。(2018/08/19)

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

セリオン共和国再興記 もしくは宇宙刑事が召喚されてしまったので・・・
今卓&
ファンタジー
地球での任務が終わった銀河連合所属の刑事二人は帰途の途中原因不明のワームホールに巻き込まれる、彼が気が付くと可住惑星上に居た。
その頃会議中の皇帝の元へ伯爵から使者が送られる、彼等は捕らえられ教会の地下へと送られた。
皇帝は日課の教会へ向かう途中でタイスと名乗る少女を”宮”へ招待するという、タイスは不安ながらも両親と周囲の反応から招待を断る事はできず”宮”へ向かう事となる。
刑事は離別したパートナーの捜索と惑星の調査の為、巡視艇から下船する事とした、そこで彼は4人の知性体を救出し獣人二人とエルフを連れてエルフの住む土地へ彼等を届ける旅にでる事となる。

異世界で家族と新たな生活?!〜ドラゴンの無敵執事も加わり、ニューライフを楽しみます〜
藤*鳳
ファンタジー
楽しく親子4人で生活していたある日、交通事故にあい命を落とした...はずなんだけど...??
神様の御好意により新たな世界で新たな人生を歩むことに!!!
冒険あり、魔法あり、魔物や獣人、エルフ、ドワーフなどの多種多様な人達がいる世界で親子4人とその親子を護り生活する世界最強のドラゴン達とのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる