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四章 異世界旅行編 3 セテロン国
382 ワイバーンとの戦闘 1 加勢 と 指示
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魔法使いの女性が初撃の魔法を放った反動でふらつき、すぐに腰にあるポーチから小ビンを出して中身を飲み干し、魔力を回復させる。
その少しの合間に、ファイヤージャベリンを受け傷を負ったワイバーンが、ドンと渡船の甲板に降り立つ。
渡船はグラリと揺れ、乗船券をスリ盗った男がワイバーンの方へと転がり、足の爪で裂かれて利き腕に怪我をする。
体勢を立て直した剣士が、直ぐ様ワイバーンに接近して剣を振るう。
隙を見て男の服を引っ張りワイバーンから離す。
初撃はワイバーンの爪に阻まれたが、男を離すことに成功したので良しとした。
これで気にせず攻撃が出来ると剣を振るうが、倒せる程のダメージを与えられない。
魔法使いの女性と手甲を装備した男性の二人が、ワイバーンと戦闘する剣士を援護し、弓使いの女性がワイバーンに利き腕を裂かれた男を、戦闘の邪魔にならない所へと引っ張っていく。
「あの四人じゃ、一体のワイバーンを倒すのも一苦労ね。私が加勢に行くわ。あのくらいなら、私一人でも倒せるしね。たまには動かないと」
「大丈夫か?」
「ええ。ただ、一撃入れてダメだと思ったら声かけて。代わるから」
「わかった。傾いてる船から落ちないようにな」
「落ちたらすぐ助けに来てよ」
アレナリアが杖を持ち、四人の冒険者に近付いて行くと、先程攻撃受け落下した二体のワイバーンが再び渡船の上に姿を現した。
それを見て弓使いの女性冒険者が引きずっていた男が大声を上げ、船内に入る扉に走って向かい、怪我をしてない反対の手でドンドンと叩き入れろと騒ぐ。
先程の二体のワイバーンが再び姿を現した事で、冒険者の四人は動揺して一瞬動きを止めてしまった。
その隙を付き、目の前で戦っていたワイバーンが〈ストーンブレット〉を放とうと口を大きく開ける。
冒険者四人がそれに気付いた時には、大きく開けたワイバーンの口先に、50センチ大の尖った石が数個出現していた。
油断したと、すぐに四人は防御体勢をとる。
痛みと衝撃を覚悟して、ワイバーンの攻撃を受けるつもりでいたが、尖った石が飛んでくることはなかった。
おかしい? と、冒険者四人が顔を上げると、三体のワイバーンに幾つもの小さな氷塊が当たっているのを見た。
アレナリアが使ったのは氷塊を数多く飛ばす〈アイスショット〉。
四人の冒険者は後方を振り返えった。
そこには水色のオーバーコートに身を包み、杖を構えた小柄で色白のエルフの少女が居た。
四人の冒険者は目を疑った。
が、その色白な小柄なエルフの少女が続けて〈アイシクルキャノン〉(鋭く尖った巨大な氷塊)を、ワイバーンに目掛けて放ったのを目の当たりにし、疑いようがなかった。
二度目に放たれた巨大な氷塊は、動きが鈍った三体のワイバーンを的確に捉えた。
甲板に降りたワイバーンを含む三体は、巨大な氷塊と共に大峡谷に落ちていった。
「スゲェ」
「本当にスゴい。誰あの子?」
剣士が驚き魔法使いの女性も強力な魔法を放ったアレナリアを見て驚く。
「誰でもいい。とりあえずは助かった」
「気を抜かないで! 向こうで爆発が起きた影響で、ワイバーンがこっちに来てるわ!」
手甲を装備した男性はホッと力を抜くと、弓使いの女性が大船スカイクラウドを狙っていたワイバーンが、自分達の乗る渡船に向かって来ているのに気付き声を荒らげる。
「まてまて、ウソだろ! 向こうの連中こっちに押し付けやがったのか」
アレナリアが三体のワイバーンに氷塊を放ったとき、大船スカイクラウドでは群がるワイバーン目掛けて酒樽を打ち出していた。
酒樽が空中で弾けると中身の液体が四方八方に広がり、小さなカプセルから出た火に引火して、大船スカイクラウドとワイバーンの間に、一瞬巨大な炎の壁が出現した。
目前のワイバーンに集中していたため、一瞬の燃え上がった炎に気付いたのは、弓使いの女性だけ。
大船スカイクラウドから打ち出された酒樽の中身は、アルコール度数の高い蒸留酒。
その酒樽には二つのマジックカプセルが取り付けられていた。
一つは酒樽を破壊し中身を拡散させるエアーボム、もう一つは威力の弱いファイヤーボール。
エアーボムで四方八方に拡散する蒸留酒に、ファイヤーボールの火が引火することによって、一瞬の酸欠と目眩ましでワイバーンを遠ざけ、その隙に大船スカイクラウドはその場を全速力で離れようと動き出す。
ワイバーンは狙いの対象を渡船に変え向かっていた。
「勘弁してよ。三体でもキツいのに、六体なんて無理」
「船の上じゃ不利だ。魔力弾を撃ち込んでも、接近専門のおれじゃ威力が足りねえ。全力で直接拳を当て…ても一体倒せるのがやっとか」
三人の冒険者の顔には、敗色濃厚といった表情を浮かべる。
「何諦めてるのッ! 戦えるのは、わたし達四人だけじゃないでしょ!」
弓使いの女性が発した一声で、四人の視線は後方にいるアレナリアに向く。
「お願いわたし達と一緒に戦って」
「船内から誰も出て来ないのは、戦えるのが誰もいないってことよね」
「ええ。だから…」
「もちろん。あのワイバーンを何とかしないと、私達だって先に進めないのだから」
「ありがとう」
アレナリアは四人の冒険者と協力をして、残りのワイバーンと戦うことを承諾する。
カズはレラとビワを守りながら、ワイバーンと戦うアレナリア達を見守る。
「私が指示を出すわ。二人の魔法と矢で、ワイバーンを出来るだけ船に接近させないようにする。もちろん私もするわ。そして一体ずつ甲板上に誘導したら、そこの二人が接近して一体ずつ仕留める。出来るわね」
「魔法はともかく、わたしの矢ではワイバーンを近付かせないようにするのは難しいわ。使えそうなカプセルもあまりないし、矢だって残り八本しか」
「カプセルは何があるの?」
「ファイヤーボムが一つにフリーズが一つ、あとフラッシュが一つだけ」
「だったら先ずは左から来る二体のワイバーンの目を矢で狙いなさい。目を直接狙うのが無理なら顔で良いわ。カプセルは投げて使えばいいから、いつでも使えるようにしておくこと」
「わかった」
「魔法も同様にワイバーンの目を狙うこと。さっきの魔法みたいな威力は必要はないわ。ダメージが入らなくても、近寄らせないようには出来ればいいから。狙うのは右のから来る二体に集中して」
「は、はい」
「私は二人の補助と、正面から来る一体を近寄らせないようにするわ。上空からの一体は誘き寄せて甲板に降ろして、さっき言ったように二人で連携して戦う。魔力弾を撃てるあなたは、二人と同様にワイバーンの目を狙って隙を作りなさい。剣士はそこを突き攻撃。援護はしてあげるから、確実に一体ずつ仕留めること。あと帆を破られたり、マストを折られないように気を付けて戦うこと」
「キツいが二対一なら何とか倒せるだろ。いけるな!」
「おう!」
アレナリアが作戦を言い終わると、ワイバーンが魔法と矢の射程圏内に入った。
「攻撃!」
「「はい!」」
二人は言われた通りワイバーンの目を狙い攻撃を開始した。
魔法使いの女性は得意の火属性から、魔力消費の少ない〈ファイヤーボール〉を使い、弓使いの女性は矢の残り本数を考え、時間を掛け矢に魔力を纏わせ正確に狙いを定め、射る。
アレナリアは正面から迫るワイバーンと、二人の足止めから抜けそうになるワイバーンを狙い〈ウォーターショット〉や〈アイスショット〉で船に近寄らせないようにする。
女性三人が五体のワイバーンを足止めしている間に、上空から一体のワイバーンが甲板に降りる。
渡船が揺れるが、それを分かっていた二人は体制を崩すことなくワイバーンに接近して攻撃に移る。
最初に手甲を装備した男性が、魔力弾をワイバーンの顔目掛けて放った。
揺れる甲板での攻撃は命中率が低く、ワイバーンの首元をかすめただけ。
しかし隙を作るには十分。
剣士がワイバーンの首元を狙い、剣に魔力を纏わせ斬撃のスキル《アイアン・スラッシュ》を使った。
危険を感じ首を捻りかわそうとするワイバーンだが、アレナリアがそれに気付いて放った〈アイスブレット〉がワイバーンの後頭部に直撃し、鉄をも切ることが出来るスキルを使った斬撃が、ワイバーンの首をとらえて切り落とす。
「ヨッシャー!」
「一本倒しただけで喜ばない! 次、行くわよ!」
「え!?」
「ちょまッ!」
「あと五体。休んでる暇ないわよ!」
一体目のワイバーンを倒すと、アレナリアが間髪を容れず、二体目のワイバーンを男性二人の元に通した。
「やるしかねぇ。また気をそらせてくれ」
「あと何発魔力弾を撃てるか」
「他は考えなくていい。目の前の奴に集中しろ」
「わかってらあ。おらァ!」
甲板に降り立った二体目のワイバーン目掛け、手甲を装備した男性が魔力弾を放つ。
がしかし、ワイバーンもそこまでバカではなかった。
剣を持ち接近する冒険者より、手甲を装備した冒険者を先に警戒をしていたため、魔力弾はワイバーンに避けられてしまった。
「くそッ、外したか」
「オレは正面から斬り込んで注意を引く」
「ならおれは回り込んで重い一撃を入れてやる」
「尻尾に気を付けろ!」
「おう!」
お互い声を掛け合いながら、防具に幾つもの傷を作り、辛くも二体目のワイバーンを撃破した。
その少しの合間に、ファイヤージャベリンを受け傷を負ったワイバーンが、ドンと渡船の甲板に降り立つ。
渡船はグラリと揺れ、乗船券をスリ盗った男がワイバーンの方へと転がり、足の爪で裂かれて利き腕に怪我をする。
体勢を立て直した剣士が、直ぐ様ワイバーンに接近して剣を振るう。
隙を見て男の服を引っ張りワイバーンから離す。
初撃はワイバーンの爪に阻まれたが、男を離すことに成功したので良しとした。
これで気にせず攻撃が出来ると剣を振るうが、倒せる程のダメージを与えられない。
魔法使いの女性と手甲を装備した男性の二人が、ワイバーンと戦闘する剣士を援護し、弓使いの女性がワイバーンに利き腕を裂かれた男を、戦闘の邪魔にならない所へと引っ張っていく。
「あの四人じゃ、一体のワイバーンを倒すのも一苦労ね。私が加勢に行くわ。あのくらいなら、私一人でも倒せるしね。たまには動かないと」
「大丈夫か?」
「ええ。ただ、一撃入れてダメだと思ったら声かけて。代わるから」
「わかった。傾いてる船から落ちないようにな」
「落ちたらすぐ助けに来てよ」
アレナリアが杖を持ち、四人の冒険者に近付いて行くと、先程攻撃受け落下した二体のワイバーンが再び渡船の上に姿を現した。
それを見て弓使いの女性冒険者が引きずっていた男が大声を上げ、船内に入る扉に走って向かい、怪我をしてない反対の手でドンドンと叩き入れろと騒ぐ。
先程の二体のワイバーンが再び姿を現した事で、冒険者の四人は動揺して一瞬動きを止めてしまった。
その隙を付き、目の前で戦っていたワイバーンが〈ストーンブレット〉を放とうと口を大きく開ける。
冒険者四人がそれに気付いた時には、大きく開けたワイバーンの口先に、50センチ大の尖った石が数個出現していた。
油断したと、すぐに四人は防御体勢をとる。
痛みと衝撃を覚悟して、ワイバーンの攻撃を受けるつもりでいたが、尖った石が飛んでくることはなかった。
おかしい? と、冒険者四人が顔を上げると、三体のワイバーンに幾つもの小さな氷塊が当たっているのを見た。
アレナリアが使ったのは氷塊を数多く飛ばす〈アイスショット〉。
四人の冒険者は後方を振り返えった。
そこには水色のオーバーコートに身を包み、杖を構えた小柄で色白のエルフの少女が居た。
四人の冒険者は目を疑った。
が、その色白な小柄なエルフの少女が続けて〈アイシクルキャノン〉(鋭く尖った巨大な氷塊)を、ワイバーンに目掛けて放ったのを目の当たりにし、疑いようがなかった。
二度目に放たれた巨大な氷塊は、動きが鈍った三体のワイバーンを的確に捉えた。
甲板に降りたワイバーンを含む三体は、巨大な氷塊と共に大峡谷に落ちていった。
「スゲェ」
「本当にスゴい。誰あの子?」
剣士が驚き魔法使いの女性も強力な魔法を放ったアレナリアを見て驚く。
「誰でもいい。とりあえずは助かった」
「気を抜かないで! 向こうで爆発が起きた影響で、ワイバーンがこっちに来てるわ!」
手甲を装備した男性はホッと力を抜くと、弓使いの女性が大船スカイクラウドを狙っていたワイバーンが、自分達の乗る渡船に向かって来ているのに気付き声を荒らげる。
「まてまて、ウソだろ! 向こうの連中こっちに押し付けやがったのか」
アレナリアが三体のワイバーンに氷塊を放ったとき、大船スカイクラウドでは群がるワイバーン目掛けて酒樽を打ち出していた。
酒樽が空中で弾けると中身の液体が四方八方に広がり、小さなカプセルから出た火に引火して、大船スカイクラウドとワイバーンの間に、一瞬巨大な炎の壁が出現した。
目前のワイバーンに集中していたため、一瞬の燃え上がった炎に気付いたのは、弓使いの女性だけ。
大船スカイクラウドから打ち出された酒樽の中身は、アルコール度数の高い蒸留酒。
その酒樽には二つのマジックカプセルが取り付けられていた。
一つは酒樽を破壊し中身を拡散させるエアーボム、もう一つは威力の弱いファイヤーボール。
エアーボムで四方八方に拡散する蒸留酒に、ファイヤーボールの火が引火することによって、一瞬の酸欠と目眩ましでワイバーンを遠ざけ、その隙に大船スカイクラウドはその場を全速力で離れようと動き出す。
ワイバーンは狙いの対象を渡船に変え向かっていた。
「勘弁してよ。三体でもキツいのに、六体なんて無理」
「船の上じゃ不利だ。魔力弾を撃ち込んでも、接近専門のおれじゃ威力が足りねえ。全力で直接拳を当て…ても一体倒せるのがやっとか」
三人の冒険者の顔には、敗色濃厚といった表情を浮かべる。
「何諦めてるのッ! 戦えるのは、わたし達四人だけじゃないでしょ!」
弓使いの女性が発した一声で、四人の視線は後方にいるアレナリアに向く。
「お願いわたし達と一緒に戦って」
「船内から誰も出て来ないのは、戦えるのが誰もいないってことよね」
「ええ。だから…」
「もちろん。あのワイバーンを何とかしないと、私達だって先に進めないのだから」
「ありがとう」
アレナリアは四人の冒険者と協力をして、残りのワイバーンと戦うことを承諾する。
カズはレラとビワを守りながら、ワイバーンと戦うアレナリア達を見守る。
「私が指示を出すわ。二人の魔法と矢で、ワイバーンを出来るだけ船に接近させないようにする。もちろん私もするわ。そして一体ずつ甲板上に誘導したら、そこの二人が接近して一体ずつ仕留める。出来るわね」
「魔法はともかく、わたしの矢ではワイバーンを近付かせないようにするのは難しいわ。使えそうなカプセルもあまりないし、矢だって残り八本しか」
「カプセルは何があるの?」
「ファイヤーボムが一つにフリーズが一つ、あとフラッシュが一つだけ」
「だったら先ずは左から来る二体のワイバーンの目を矢で狙いなさい。目を直接狙うのが無理なら顔で良いわ。カプセルは投げて使えばいいから、いつでも使えるようにしておくこと」
「わかった」
「魔法も同様にワイバーンの目を狙うこと。さっきの魔法みたいな威力は必要はないわ。ダメージが入らなくても、近寄らせないようには出来ればいいから。狙うのは右のから来る二体に集中して」
「は、はい」
「私は二人の補助と、正面から来る一体を近寄らせないようにするわ。上空からの一体は誘き寄せて甲板に降ろして、さっき言ったように二人で連携して戦う。魔力弾を撃てるあなたは、二人と同様にワイバーンの目を狙って隙を作りなさい。剣士はそこを突き攻撃。援護はしてあげるから、確実に一体ずつ仕留めること。あと帆を破られたり、マストを折られないように気を付けて戦うこと」
「キツいが二対一なら何とか倒せるだろ。いけるな!」
「おう!」
アレナリアが作戦を言い終わると、ワイバーンが魔法と矢の射程圏内に入った。
「攻撃!」
「「はい!」」
二人は言われた通りワイバーンの目を狙い攻撃を開始した。
魔法使いの女性は得意の火属性から、魔力消費の少ない〈ファイヤーボール〉を使い、弓使いの女性は矢の残り本数を考え、時間を掛け矢に魔力を纏わせ正確に狙いを定め、射る。
アレナリアは正面から迫るワイバーンと、二人の足止めから抜けそうになるワイバーンを狙い〈ウォーターショット〉や〈アイスショット〉で船に近寄らせないようにする。
女性三人が五体のワイバーンを足止めしている間に、上空から一体のワイバーンが甲板に降りる。
渡船が揺れるが、それを分かっていた二人は体制を崩すことなくワイバーンに接近して攻撃に移る。
最初に手甲を装備した男性が、魔力弾をワイバーンの顔目掛けて放った。
揺れる甲板での攻撃は命中率が低く、ワイバーンの首元をかすめただけ。
しかし隙を作るには十分。
剣士がワイバーンの首元を狙い、剣に魔力を纏わせ斬撃のスキル《アイアン・スラッシュ》を使った。
危険を感じ首を捻りかわそうとするワイバーンだが、アレナリアがそれに気付いて放った〈アイスブレット〉がワイバーンの後頭部に直撃し、鉄をも切ることが出来るスキルを使った斬撃が、ワイバーンの首をとらえて切り落とす。
「ヨッシャー!」
「一本倒しただけで喜ばない! 次、行くわよ!」
「え!?」
「ちょまッ!」
「あと五体。休んでる暇ないわよ!」
一体目のワイバーンを倒すと、アレナリアが間髪を容れず、二体目のワイバーンを男性二人の元に通した。
「やるしかねぇ。また気をそらせてくれ」
「あと何発魔力弾を撃てるか」
「他は考えなくていい。目の前の奴に集中しろ」
「わかってらあ。おらァ!」
甲板に降り立った二体目のワイバーン目掛け、手甲を装備した男性が魔力弾を放つ。
がしかし、ワイバーンもそこまでバカではなかった。
剣を持ち接近する冒険者より、手甲を装備した冒険者を先に警戒をしていたため、魔力弾はワイバーンに避けられてしまった。
「くそッ、外したか」
「オレは正面から斬り込んで注意を引く」
「ならおれは回り込んで重い一撃を入れてやる」
「尻尾に気を付けろ!」
「おう!」
お互い声を掛け合いながら、防具に幾つもの傷を作り、辛くも二体目のワイバーンを撃破した。
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