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四章 異世界旅行編 2 トカ国
361 濃霧の前の静けさ
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日が傾くにつれて風が段々と弱くなり、夕方になる頃には運搬船の速度はゆっくりと歩く程度になっていた。
今までの遅れを取り戻すことができ、この日の移動はここまでとなり運搬船は近くの島で停泊した。
波しぶきで濡れた服を乾かすため、陸に上がり焚き火をして夕食にする一行。
この頃になるとアレナリアもすっかり良くなり、食事をする元気も出ていた。
着替えを持たないヤカとアスチルは、焚き火で服を乾かしながら、ビワが作ったホタテ貝と野菜の温かいスープを口にして、体の内側からも温めて一息つく。
スープは船内で食事をする運搬船の乗組員と、怪力千万の従業員にも配った。
食べ終え器をダンベが回収して持ってきたその表情は、少し険しく見えた。
「お口に合いませんでしたか?」
ダンベの顔を見たビワが、スープか不評だったのかと思い、申し訳なさそうに聞いた。
「いや、スープは旨かった」
「じゃあそんな顔しないの。作ってくれたビワに失礼でしょ」
「ぶっ倒れてたのに、元気になったじゃないか」
「お陰さまでね。それでどうかしたの? そんな顔して」
「さっき乗組員に聞いたんだが、もしかしたら例の霧が出るかも知れねぇって」
「例の霧って、出港前に言ってた幽霊船が出るっていう?」
「どど、どうして急に? 何か根拠でもあるの?」
声を震わせてアスチルがダンベに聞いた。
「沈む夕日が歪んで見えたらしい。前回も濃い霧を目撃したとき、同じ様な事があったと言っていた」
「な、ならすぐにでも船を、ここから離れた方が」
船を出して霧の来ない所に行こうと言い出すアスチル。
「島を離れてどこに行くんだ? 例の霧がどっちから来るかわからないんだぞ」
「なら今夜は全員で見張りをした方がいいか。湖上より島に停泊してる方が、何かあったとしても対処しやすい」
「そうね。昼間は役に立たなかったけど、今夜は私に任せて。アスチルとヤカも大丈夫よね」
アレナリアは意気込みを二人に聞く。
「ふぁ~。ボクは眠気に勝てるかどうか」
空腹だったお腹が満たされたヤカの目は、既にとろんとしていた。
「そ、そういうことなら仕方がな、ない。アタ、アタシは全然だだ、大丈夫」
両手で握るカップの中身が飛び散るほどアスチルは震えている。
船に乗る前から全員気付いていた、アスチルが幽霊の話は苦手だと。
ヤカは今にも寝そう、アスチルは船酔いしてたときよりも青白い顔をしている。
二人が戦力外なのはほぼ確実。
「レラとビワはもう休んでいいよ。アレナリアが吐いたて汚れた所は、クリーンできれいにしておいたから」
「朝食作りますから、夜明けに起きてきます」
「無理しなくてもいいから。慣れない船で疲れたでしょ」
「大丈夫です。私に出来るのはそれくらいですから」
「ありがとうビワ。ヤカとアスチルも船で休んでくれていいよ。俺とアレナリアで深夜の見張りはするから」
「ありがとう。ボクは寝かせてもらう」
自分は役に立たないと理解したヤカは、大きなあくびをして運搬船に戻る。
アスチルは暗い海をちらりと見ると、焚き火の前から動こうとしない。
「アタシはここに残る。ヤカが寝るならアタシくらいは起きてないと」
「一人が怖ければ、ヤカと一緒に寝ればいいじゃない」
「ヤカとはそういう関係じゃないから」
「そうなの? ならレラとビワに話してあげるわよ。ならいいでしょ」
「いい……ここに居る」
膝を抱えて焚き火を見つめるアスチル。
「なん…」
「アレナリアいいから。アスチルがここに居れば、一応見張りをしたってことにできるからさ」
乗組員から聞いたダンベの話を耳にしたアスチルの様子を見たカズは、暗い運搬船に戻るのが嫌なのだと感じた。
「まだまだ実力が乏しい二人に甘くすることないのよ。上を目指すなら、このくらい耐えられないと」
「船酔いでその二人に迷惑掛けたの誰だっけ?」
「……」
痛いところを突かれ、アレナリアはぐうの音も出ない。
運搬船で休む皆が寝静まる頃には、風は完全に止み波の音も殆どしない。
聞こえるのは焚き火に焼べた薪が、時折パチパチと弾けカタッと崩れる音だけ。
アスチルは焚き火の揺らめきに眠気を誘われてうとうとする。
薪が弾ける音にビクッと身をすくめると、少しずつ座る位置を変え、今ではアレナリアの真横まで移動していた。
「そんなに怖いなら、寝てしまいなさい」
「……て、手を握ってもいい?」
「手?」
「ご、ごめん。忘れて」
カズはアレナリアにアスチルの手を握ってやれと視線を送る。
「はぁ。ほら、握っててあげるわよ」
アレナリアは左手を伸ばすと、アスチルは右手でがっちりと握る。
「ありが…とう。あと、肩もかして」
「はいはい、どうぞ(まだまだ子供ね」
アレナリアに寄り掛かると、アスチルは安心してすぐに眠りなついた。
「ちょっと体重掛け過ぎじゃない?」
「たまには人に優しくするのもいいんじゃないか?」
「だったらカズもたまには、私に優しくして」
「してるつもりだけど」
「してない!」
「声を上げるとアスチルが起きるぞ」
ブスッとするアレナリア。
「こっちに座って」
「?」
「早く」
アレナリアに言われ隣に座るカズ。
「あー重かった」
今度はアレナリアがカズに寄り掛かる。
「疲れてるなら、その辺でアスチルと寝ててもいいんだぞ」
「この子に肩を貸してるのは今回だけ。夜が明けたら、また揺れる船に乗るんだから、二人っきり…じゃないけど、今くらいは優しくしてよね。ほんとなんで酔い止め薬ってあんなに苦いのかしら」
「薬草が元々苦いからだろ」
「カズの作るのは苦く……あ! カズが酔い止め薬を作ってくれればいいのよ」
「作り方知らないし、俺が作れたとしても飲みやすくなるとは限らないぞ。それにだな、アレナリアのブレスレットに揺れへの耐性を付与しておいたから、明日からは大丈夫だと思うぞ(嵐にでもなったら分からないけど。まあ、そこまでいったら酔うどころじゃないだろ)」
「そんな耐性あるなら最初からやってよ」
「今日の揺れで俺に耐性が付いたの。だからそれを付与したんだよ(ちょっとした経験でスキルや魔法とかは獲得するのに、ステータスの数値は全然変化しないし。上限を設定してあっても意味ないと思うんだけど)」
「そうだったの。真っ先に私のこと考えてくれるなんて嬉しい」
「アレナリアにも効果あればいいんだけど。それに馬車でゲロゲロしてたら、ビワとレラがかわいそうだからな」
「私が苦しむのはいいっての?」
「冗談だよ。アレナリアが辛くしてるから、真っ先に付与したんだから」
「カズぅ。もう、意地悪なんだから」
アレナリアは目を閉じて、唇を突き出す。
またこの顔かと思ったが、旅に出てからずっと素っ気ない態度を取っていたことを思い返したカズは、そっとアレナリアの頬に手を添えた。
分かってるわよ、どうせ話題を変えて、私の誘いなんて……え!
またカズにあしらわれると思っていたアレナリアは、頬に添えられたカズの手の体温を感じ、現状を確認するため薄目を開けた。
そこにはゆっくりと近付くカズの顔があった。
アレナリアは突き出した唇を引っ込め、タコみたいな顔をするのを止めその時を待った。
あと数秒後には自分とカズの唇が重なることを想像するアレナリアは、寄り掛かり寝るアスチルの寝言など全く耳には入っては来なかった。
全神経を顔に…唇に集中させた。
アスチルが起きて見られても構わないと、アレナリアはカズと唇が重なるまで動かない。
カズの息遣いが聞こえ、アレナリアの鼓動は早くなる。
もうあと一秒が待ちきれないアレナリアは、寄り掛かりるアスチルが倒れるのも構わず、再度目を閉じて自分からカズに迫った。
「ちゅちゅ……あれ?」
おかしいと目を開けて見ると、そこにはアレナリアの待ち望んだ唇はなく、周囲を見渡すカズの姿があった。
隣ではアレナリアに寄り掛かっていたアスチルがずり落ち目を覚ます。
「痛ったぁ。急に落とすなんてひどいよ。……なんでこんなに視界が悪いの?」
「例の霧が発生したみたいだ」
「……え? え!? えェェー!!」
青ざめブルブルと震えだすアスチルは、震える手で焚き火に薪を大量に投入して火力を上げる。
「ま、あーあ。残りの薪全部入れちゃった」
「だだ、だって、だって」
「そう怖がらなくても、ただ霧が出ただけ……じゃないみたい」
「え……?」
今までの遅れを取り戻すことができ、この日の移動はここまでとなり運搬船は近くの島で停泊した。
波しぶきで濡れた服を乾かすため、陸に上がり焚き火をして夕食にする一行。
この頃になるとアレナリアもすっかり良くなり、食事をする元気も出ていた。
着替えを持たないヤカとアスチルは、焚き火で服を乾かしながら、ビワが作ったホタテ貝と野菜の温かいスープを口にして、体の内側からも温めて一息つく。
スープは船内で食事をする運搬船の乗組員と、怪力千万の従業員にも配った。
食べ終え器をダンベが回収して持ってきたその表情は、少し険しく見えた。
「お口に合いませんでしたか?」
ダンベの顔を見たビワが、スープか不評だったのかと思い、申し訳なさそうに聞いた。
「いや、スープは旨かった」
「じゃあそんな顔しないの。作ってくれたビワに失礼でしょ」
「ぶっ倒れてたのに、元気になったじゃないか」
「お陰さまでね。それでどうかしたの? そんな顔して」
「さっき乗組員に聞いたんだが、もしかしたら例の霧が出るかも知れねぇって」
「例の霧って、出港前に言ってた幽霊船が出るっていう?」
「どど、どうして急に? 何か根拠でもあるの?」
声を震わせてアスチルがダンベに聞いた。
「沈む夕日が歪んで見えたらしい。前回も濃い霧を目撃したとき、同じ様な事があったと言っていた」
「な、ならすぐにでも船を、ここから離れた方が」
船を出して霧の来ない所に行こうと言い出すアスチル。
「島を離れてどこに行くんだ? 例の霧がどっちから来るかわからないんだぞ」
「なら今夜は全員で見張りをした方がいいか。湖上より島に停泊してる方が、何かあったとしても対処しやすい」
「そうね。昼間は役に立たなかったけど、今夜は私に任せて。アスチルとヤカも大丈夫よね」
アレナリアは意気込みを二人に聞く。
「ふぁ~。ボクは眠気に勝てるかどうか」
空腹だったお腹が満たされたヤカの目は、既にとろんとしていた。
「そ、そういうことなら仕方がな、ない。アタ、アタシは全然だだ、大丈夫」
両手で握るカップの中身が飛び散るほどアスチルは震えている。
船に乗る前から全員気付いていた、アスチルが幽霊の話は苦手だと。
ヤカは今にも寝そう、アスチルは船酔いしてたときよりも青白い顔をしている。
二人が戦力外なのはほぼ確実。
「レラとビワはもう休んでいいよ。アレナリアが吐いたて汚れた所は、クリーンできれいにしておいたから」
「朝食作りますから、夜明けに起きてきます」
「無理しなくてもいいから。慣れない船で疲れたでしょ」
「大丈夫です。私に出来るのはそれくらいですから」
「ありがとうビワ。ヤカとアスチルも船で休んでくれていいよ。俺とアレナリアで深夜の見張りはするから」
「ありがとう。ボクは寝かせてもらう」
自分は役に立たないと理解したヤカは、大きなあくびをして運搬船に戻る。
アスチルは暗い海をちらりと見ると、焚き火の前から動こうとしない。
「アタシはここに残る。ヤカが寝るならアタシくらいは起きてないと」
「一人が怖ければ、ヤカと一緒に寝ればいいじゃない」
「ヤカとはそういう関係じゃないから」
「そうなの? ならレラとビワに話してあげるわよ。ならいいでしょ」
「いい……ここに居る」
膝を抱えて焚き火を見つめるアスチル。
「なん…」
「アレナリアいいから。アスチルがここに居れば、一応見張りをしたってことにできるからさ」
乗組員から聞いたダンベの話を耳にしたアスチルの様子を見たカズは、暗い運搬船に戻るのが嫌なのだと感じた。
「まだまだ実力が乏しい二人に甘くすることないのよ。上を目指すなら、このくらい耐えられないと」
「船酔いでその二人に迷惑掛けたの誰だっけ?」
「……」
痛いところを突かれ、アレナリアはぐうの音も出ない。
運搬船で休む皆が寝静まる頃には、風は完全に止み波の音も殆どしない。
聞こえるのは焚き火に焼べた薪が、時折パチパチと弾けカタッと崩れる音だけ。
アスチルは焚き火の揺らめきに眠気を誘われてうとうとする。
薪が弾ける音にビクッと身をすくめると、少しずつ座る位置を変え、今ではアレナリアの真横まで移動していた。
「そんなに怖いなら、寝てしまいなさい」
「……て、手を握ってもいい?」
「手?」
「ご、ごめん。忘れて」
カズはアレナリアにアスチルの手を握ってやれと視線を送る。
「はぁ。ほら、握っててあげるわよ」
アレナリアは左手を伸ばすと、アスチルは右手でがっちりと握る。
「ありが…とう。あと、肩もかして」
「はいはい、どうぞ(まだまだ子供ね」
アレナリアに寄り掛かると、アスチルは安心してすぐに眠りなついた。
「ちょっと体重掛け過ぎじゃない?」
「たまには人に優しくするのもいいんじゃないか?」
「だったらカズもたまには、私に優しくして」
「してるつもりだけど」
「してない!」
「声を上げるとアスチルが起きるぞ」
ブスッとするアレナリア。
「こっちに座って」
「?」
「早く」
アレナリアに言われ隣に座るカズ。
「あー重かった」
今度はアレナリアがカズに寄り掛かる。
「疲れてるなら、その辺でアスチルと寝ててもいいんだぞ」
「この子に肩を貸してるのは今回だけ。夜が明けたら、また揺れる船に乗るんだから、二人っきり…じゃないけど、今くらいは優しくしてよね。ほんとなんで酔い止め薬ってあんなに苦いのかしら」
「薬草が元々苦いからだろ」
「カズの作るのは苦く……あ! カズが酔い止め薬を作ってくれればいいのよ」
「作り方知らないし、俺が作れたとしても飲みやすくなるとは限らないぞ。それにだな、アレナリアのブレスレットに揺れへの耐性を付与しておいたから、明日からは大丈夫だと思うぞ(嵐にでもなったら分からないけど。まあ、そこまでいったら酔うどころじゃないだろ)」
「そんな耐性あるなら最初からやってよ」
「今日の揺れで俺に耐性が付いたの。だからそれを付与したんだよ(ちょっとした経験でスキルや魔法とかは獲得するのに、ステータスの数値は全然変化しないし。上限を設定してあっても意味ないと思うんだけど)」
「そうだったの。真っ先に私のこと考えてくれるなんて嬉しい」
「アレナリアにも効果あればいいんだけど。それに馬車でゲロゲロしてたら、ビワとレラがかわいそうだからな」
「私が苦しむのはいいっての?」
「冗談だよ。アレナリアが辛くしてるから、真っ先に付与したんだから」
「カズぅ。もう、意地悪なんだから」
アレナリアは目を閉じて、唇を突き出す。
またこの顔かと思ったが、旅に出てからずっと素っ気ない態度を取っていたことを思い返したカズは、そっとアレナリアの頬に手を添えた。
分かってるわよ、どうせ話題を変えて、私の誘いなんて……え!
またカズにあしらわれると思っていたアレナリアは、頬に添えられたカズの手の体温を感じ、現状を確認するため薄目を開けた。
そこにはゆっくりと近付くカズの顔があった。
アレナリアは突き出した唇を引っ込め、タコみたいな顔をするのを止めその時を待った。
あと数秒後には自分とカズの唇が重なることを想像するアレナリアは、寄り掛かり寝るアスチルの寝言など全く耳には入っては来なかった。
全神経を顔に…唇に集中させた。
アスチルが起きて見られても構わないと、アレナリアはカズと唇が重なるまで動かない。
カズの息遣いが聞こえ、アレナリアの鼓動は早くなる。
もうあと一秒が待ちきれないアレナリアは、寄り掛かりるアスチルが倒れるのも構わず、再度目を閉じて自分からカズに迫った。
「ちゅちゅ……あれ?」
おかしいと目を開けて見ると、そこにはアレナリアの待ち望んだ唇はなく、周囲を見渡すカズの姿があった。
隣ではアレナリアに寄り掛かっていたアスチルがずり落ち目を覚ます。
「痛ったぁ。急に落とすなんてひどいよ。……なんでこんなに視界が悪いの?」
「例の霧が発生したみたいだ」
「……え? え!? えェェー!!」
青ざめブルブルと震えだすアスチルは、震える手で焚き火に薪を大量に投入して火力を上げる。
「ま、あーあ。残りの薪全部入れちゃった」
「だだ、だって、だって」
「そう怖がらなくても、ただ霧が出ただけ……じゃないみたい」
「え……?」
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