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四章 異世界旅行編 2 トカ国
358 湖上の運搬依頼
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馬車置き場に移動したカズは、ホースにこれから運搬船で湖を渡ることを伝え、馬車の点検を始めた。
調べるとあちこちがたがきていた。
寝泊まりする荷台と、後から付け加えた壁と屋根には穴が空いており、板が擦れて軋む音も大きい。
更に車輪の回りも悪く、軸が歪んでいるようだった。
今から馬車を買い替える時間もなく、カズは材木屋を探して修理用の材料を買い集めた。
荷台や屋根の穴などは割りと簡単には直せたが、問題は車輪の軸だった。
本来ならば鍛冶屋に頼み新しい車輪の軸を作ってもらうのだが、翌日まで時間がないカズは、誰にも見られないようにして《錬金術》と《加工》のスキルを使い、歪んだ車輪の軸を作り直す。
強度を心配したカズは、ずっと前に鉱石採集の依頼で集め作った鉄鉱石の一部を製鉄した物を使い、今までよりも強度を高めた車輪の軸を作り、ついでに揺れを軽減するばねも新しくた。
見た目は貧乏商人が、おんぼろな馬車を修理しながら使ってるという感じの出来だ。
しかし車輪軸の強度と揺れに関しては、貴族が使う馬車にも負けてないと思っている。
一方買い出しに出掛けた三人は、オーバーコートを着て付与された効果を使用すると、すぐにポカポカと全身が温かくなった。
ここ数日出掛ける時は、護衛のため常にヒューケラと行動を共にしていたので、今回は息抜きとばかりに店を見て回る三人。
食料は前のホタテ街で多く買っているので、ここで買溜めする必要はなく、ただ休息を楽しんだ。
アコヤ街の特産は湖で取れる真珠と宝石珊瑚。
そのため装飾品を扱う店が多い。
宝石商のコーラルがこの街に来るのも、定期的に真珠と宝石珊瑚を仕入れるため。
店を見て回る三人も、真珠で出来たネックレスや、紅白の珊瑚を加工したイヤリングなどを試しに付けてみたりと、そこには女性ならではの楽しむ姿があった。
忘れちゃいけないように、酔い止めの薬は先に購入しておいた。
冒険者ギルドに着いたコーラルは、指名依頼をなんとしても受理してほしいと、受付で強く要望していた。
騒ぎを聞き付けて、サブ・ギルドマスターのハイロが動いた。
街人や冒険者が多く出入りする一階の受付で騒ぎになると、強制的に追い出されるたりもするが、結構な金額を出してくれる依頼者の場合は、上の階にある個室に案内して対応にあたる。
通常は貴族でもない限り対応にあたることのないのだが、ブロンディという名を聞きハイロは執務室から降りて来たのだった。
話を聞く前から、おおよその内容を予測していたハイロは、名指しの護衛依頼を受理できないことをコーラルに伝えた。
名指ししたパーティーは既に他の依頼を受けてしまっているからだと。
コーラルは依頼料を三倍支払ってもいいから“ユウヒの片腕”を護衛に付けてほしいと頼んだ。
が、ハイロの首が縦に振られることはなかった。
報告から“ユウヒの片腕”に護衛をさせたかったのは分かっていたが、それをさせてしまうと定期船に乗ることになってしまい、ハイロにとって都合が悪かった。
“ユウヒの片腕”には運搬船に乗ってもらい、湖上の霧に遭遇してもらうつもりだから。
説得に食い下がるコーラルだったが、護衛を女性のパーティーにすると言われ、娘のことを思いそれをしぶしぶ受け入れた。
ただコーラルが心配したのは、パーティーメンバーの四人全員がCランクということだ。
姉妹同士でパーティーを組んでおり、連携がとれているので、船での護衛には問題はないとハイロは話した。
ブロンディ親子が乗る定期船は、しっかりと身分が証明された者しか乗ることが出来ず、大型のモンスターに襲われるような事が起きなければ、決して沈むことはないと。
それほどまでに、ブロンディ親子が乗る定期船には信頼があった。
もしそのような事態が起きたら、例えAランクの冒険者パーティーを連れていても危険だと。
過去にあった問題といえば、人物を偽って船に盗賊が乗り込み、沖で乗客から金品を奪って、待機させていた小舟に乗り逃走。
そんな事があってから、今では船の乗り降りにしっかりと身分を証明する検査が行われるようになった。
ただこれは定期船に限ってで、運搬船の方は護衛の冒険者などが多く乗り込むので、それほど厳しい検査はされないのだと。
更に運搬業者で働く人達の体格は大きく、少人数の盗賊では返り討ちにあうのが目に見えていたからだ。
現在運搬作業が冒険者を雇うようになったのは、数日前にあった成り済ましの件があったから。
事件内容をおいそれと話すのはまずいが、当事者であるコーラルには少しながら話してもいいだろうと、ハイロは判断した。
護衛の冒険者パーティーとの顔合わせは出発前日だと言われ、ブロンディ親子はギルドを出て自分達泊まる宿屋に戻った。
◇◆◇◆◇
世話になった宿屋を出て馬車に乗り込み、集合場所の第4倉庫に向かう。
港には大きな運搬船が二隻と、少し小さめの運搬船が一隻着岸していた。
各倉庫の前には依頼を受けてきた馬車持ちの冒険者や、護衛のみの依頼で来たパーティーがちらほらと。
カズも一先ず第4倉庫の前に馬車を移動させる。
そこには数人の冒険者と運搬業者の男性が一人居た。
カズはその男性を見て驚いた。
トンネル内の休憩場所絡んできた男衆の一人、しかもレオラに一発KOさせられた人物だった。(その事を知ってるのは、その場で相手をしていたカズとレオラだけ)
運搬業者の男性はカズを見ると、歩を進め近付く。
「ここに居るってことは、おれらの依頼を受けて来たってことでいいのか?」
「依頼主のことは現地で聞いてくれと言われたんですが、怪力千万の運搬屋であってますか?」
「“ユウヒの片腕”か?」
「はい」
「ならおれらの所であってる」
「それで依頼の内容は?」
「その前に…」
「なんでしょう? (まさか、一発殴らせろと言うんじゃ)」
「詫びを言わせてくれ。あの時はすまなかった。昨日コーラルどのと、その娘さんに謝罪をさせてもらった」
「コーラルさん達に謝罪? (何がどうなってるの?)」
男性は昨日ブロンディ親子に話した内容をカズに話した。
運搬業者に偽装した盗賊の件は、ギルドでハイロに聞いていたので驚きはしなかったが、トンネルの休憩場所で自分がのした三人が盗賊だったのは少し驚いた。
ただの喧嘩だと思っていたから。
結局はレオラが一人で殆どの男衆をぼこぼこにしたので、カズは自分に謝罪されてもと、少し思った。
「丸く収まったなら良かったんじゃないですか。俺は被害を受けた訳じゃないので、気にしてませんから」
「それだけじゃない。あんたがコーラルどのを救ってくれたと聞いた。襲ったのは元おれの部下だった奴だ。もし死んでしまったら、おれはらどう責任を……」
思い返してズーンと肩を落とす男性。
「ま、まあコーラルさんの怪我も治ってるわけですし、原因は盗賊なんですから、あなた達運搬業者に責任が全部あるんじゃないんですから(なんで俺がここまでフォローしなきゃ)」
「ん、ああ、そうだな。気を使わせた」
「なら依頼内容に入りましょう」
運搬業者怪力千万の男性の名前は『ダンベ』といい、今回運搬の責任者を任させれている人物。
人手不足で部下を三人しか連れて来れなかったと言う。
他の従業員はホタテ街や他へ運搬に出ていて、運搬船が出港するまでは戻って来れないから、今回は冒険者ギルドに依頼を出したとのことだ。
馬車持ちを求めていたのは、そういった経緯もあると。
仕事内容は荷物運びと、目的地にある倉庫までの荷物の保護。
注意点は希にモンスターが出ることもあるが、それとは別に最近問題となってる事があり、その事をダンベは話した。
「幽霊船?」
同じ依頼を受けに来た冒険者の一人が、ダンベの話に疑問を投げ掛ける。
「三ヶ月くらい前からか、湖上で霧が発生すると、その中にボロボロの古い帆船の姿が目撃されることがある。おれら運搬業の間では、使われなくなった船が風に流され湖を漂ってるんだろう。と言ってたんだが、なぜか昼間の見通しが良いときは見掛けることがなく、現れるのは必ず深い霧の中から」
「なんで幽霊船なんて言われてんだ?」
他の冒険者が更に疑問を投げ掛ける。
「ここ一ヶ月の間に、遭遇した船が襲われたんだが」
「賊じゃないのか? 護衛は居なかったのか?」
「護衛をしていた者の話では、ボロボロの船から乗り込んできた相手を攻撃したが、全てすり抜けて当てることができなかったらしい。死人は出ていないが、荷物が幾つかなくなっていたとの話だ」
「は? じゃあそいつらが現れたらどうするんだ? もしゴースト系のモンスターなら、光属性の攻撃で倒せるんじゃないのか?」
「効果がなかったと聞いてるが、どれも又聞きで確かかどうかは不明だ。それを踏まえてこのまま依頼を受けるか辞めるか決めてくれ。一応言っておくが、必ずしも霧に遭遇するとは限らない」
他の運搬業者も同じ話をしたのだろう。
対処法が分からないものを相手にできないと、半数以上の冒険者がその場を去った。
調べるとあちこちがたがきていた。
寝泊まりする荷台と、後から付け加えた壁と屋根には穴が空いており、板が擦れて軋む音も大きい。
更に車輪の回りも悪く、軸が歪んでいるようだった。
今から馬車を買い替える時間もなく、カズは材木屋を探して修理用の材料を買い集めた。
荷台や屋根の穴などは割りと簡単には直せたが、問題は車輪の軸だった。
本来ならば鍛冶屋に頼み新しい車輪の軸を作ってもらうのだが、翌日まで時間がないカズは、誰にも見られないようにして《錬金術》と《加工》のスキルを使い、歪んだ車輪の軸を作り直す。
強度を心配したカズは、ずっと前に鉱石採集の依頼で集め作った鉄鉱石の一部を製鉄した物を使い、今までよりも強度を高めた車輪の軸を作り、ついでに揺れを軽減するばねも新しくた。
見た目は貧乏商人が、おんぼろな馬車を修理しながら使ってるという感じの出来だ。
しかし車輪軸の強度と揺れに関しては、貴族が使う馬車にも負けてないと思っている。
一方買い出しに出掛けた三人は、オーバーコートを着て付与された効果を使用すると、すぐにポカポカと全身が温かくなった。
ここ数日出掛ける時は、護衛のため常にヒューケラと行動を共にしていたので、今回は息抜きとばかりに店を見て回る三人。
食料は前のホタテ街で多く買っているので、ここで買溜めする必要はなく、ただ休息を楽しんだ。
アコヤ街の特産は湖で取れる真珠と宝石珊瑚。
そのため装飾品を扱う店が多い。
宝石商のコーラルがこの街に来るのも、定期的に真珠と宝石珊瑚を仕入れるため。
店を見て回る三人も、真珠で出来たネックレスや、紅白の珊瑚を加工したイヤリングなどを試しに付けてみたりと、そこには女性ならではの楽しむ姿があった。
忘れちゃいけないように、酔い止めの薬は先に購入しておいた。
冒険者ギルドに着いたコーラルは、指名依頼をなんとしても受理してほしいと、受付で強く要望していた。
騒ぎを聞き付けて、サブ・ギルドマスターのハイロが動いた。
街人や冒険者が多く出入りする一階の受付で騒ぎになると、強制的に追い出されるたりもするが、結構な金額を出してくれる依頼者の場合は、上の階にある個室に案内して対応にあたる。
通常は貴族でもない限り対応にあたることのないのだが、ブロンディという名を聞きハイロは執務室から降りて来たのだった。
話を聞く前から、おおよその内容を予測していたハイロは、名指しの護衛依頼を受理できないことをコーラルに伝えた。
名指ししたパーティーは既に他の依頼を受けてしまっているからだと。
コーラルは依頼料を三倍支払ってもいいから“ユウヒの片腕”を護衛に付けてほしいと頼んだ。
が、ハイロの首が縦に振られることはなかった。
報告から“ユウヒの片腕”に護衛をさせたかったのは分かっていたが、それをさせてしまうと定期船に乗ることになってしまい、ハイロにとって都合が悪かった。
“ユウヒの片腕”には運搬船に乗ってもらい、湖上の霧に遭遇してもらうつもりだから。
説得に食い下がるコーラルだったが、護衛を女性のパーティーにすると言われ、娘のことを思いそれをしぶしぶ受け入れた。
ただコーラルが心配したのは、パーティーメンバーの四人全員がCランクということだ。
姉妹同士でパーティーを組んでおり、連携がとれているので、船での護衛には問題はないとハイロは話した。
ブロンディ親子が乗る定期船は、しっかりと身分が証明された者しか乗ることが出来ず、大型のモンスターに襲われるような事が起きなければ、決して沈むことはないと。
それほどまでに、ブロンディ親子が乗る定期船には信頼があった。
もしそのような事態が起きたら、例えAランクの冒険者パーティーを連れていても危険だと。
過去にあった問題といえば、人物を偽って船に盗賊が乗り込み、沖で乗客から金品を奪って、待機させていた小舟に乗り逃走。
そんな事があってから、今では船の乗り降りにしっかりと身分を証明する検査が行われるようになった。
ただこれは定期船に限ってで、運搬船の方は護衛の冒険者などが多く乗り込むので、それほど厳しい検査はされないのだと。
更に運搬業者で働く人達の体格は大きく、少人数の盗賊では返り討ちにあうのが目に見えていたからだ。
現在運搬作業が冒険者を雇うようになったのは、数日前にあった成り済ましの件があったから。
事件内容をおいそれと話すのはまずいが、当事者であるコーラルには少しながら話してもいいだろうと、ハイロは判断した。
護衛の冒険者パーティーとの顔合わせは出発前日だと言われ、ブロンディ親子はギルドを出て自分達泊まる宿屋に戻った。
◇◆◇◆◇
世話になった宿屋を出て馬車に乗り込み、集合場所の第4倉庫に向かう。
港には大きな運搬船が二隻と、少し小さめの運搬船が一隻着岸していた。
各倉庫の前には依頼を受けてきた馬車持ちの冒険者や、護衛のみの依頼で来たパーティーがちらほらと。
カズも一先ず第4倉庫の前に馬車を移動させる。
そこには数人の冒険者と運搬業者の男性が一人居た。
カズはその男性を見て驚いた。
トンネル内の休憩場所絡んできた男衆の一人、しかもレオラに一発KOさせられた人物だった。(その事を知ってるのは、その場で相手をしていたカズとレオラだけ)
運搬業者の男性はカズを見ると、歩を進め近付く。
「ここに居るってことは、おれらの依頼を受けて来たってことでいいのか?」
「依頼主のことは現地で聞いてくれと言われたんですが、怪力千万の運搬屋であってますか?」
「“ユウヒの片腕”か?」
「はい」
「ならおれらの所であってる」
「それで依頼の内容は?」
「その前に…」
「なんでしょう? (まさか、一発殴らせろと言うんじゃ)」
「詫びを言わせてくれ。あの時はすまなかった。昨日コーラルどのと、その娘さんに謝罪をさせてもらった」
「コーラルさん達に謝罪? (何がどうなってるの?)」
男性は昨日ブロンディ親子に話した内容をカズに話した。
運搬業者に偽装した盗賊の件は、ギルドでハイロに聞いていたので驚きはしなかったが、トンネルの休憩場所で自分がのした三人が盗賊だったのは少し驚いた。
ただの喧嘩だと思っていたから。
結局はレオラが一人で殆どの男衆をぼこぼこにしたので、カズは自分に謝罪されてもと、少し思った。
「丸く収まったなら良かったんじゃないですか。俺は被害を受けた訳じゃないので、気にしてませんから」
「それだけじゃない。あんたがコーラルどのを救ってくれたと聞いた。襲ったのは元おれの部下だった奴だ。もし死んでしまったら、おれはらどう責任を……」
思い返してズーンと肩を落とす男性。
「ま、まあコーラルさんの怪我も治ってるわけですし、原因は盗賊なんですから、あなた達運搬業者に責任が全部あるんじゃないんですから(なんで俺がここまでフォローしなきゃ)」
「ん、ああ、そうだな。気を使わせた」
「なら依頼内容に入りましょう」
運搬業者怪力千万の男性の名前は『ダンベ』といい、今回運搬の責任者を任させれている人物。
人手不足で部下を三人しか連れて来れなかったと言う。
他の従業員はホタテ街や他へ運搬に出ていて、運搬船が出港するまでは戻って来れないから、今回は冒険者ギルドに依頼を出したとのことだ。
馬車持ちを求めていたのは、そういった経緯もあると。
仕事内容は荷物運びと、目的地にある倉庫までの荷物の保護。
注意点は希にモンスターが出ることもあるが、それとは別に最近問題となってる事があり、その事をダンベは話した。
「幽霊船?」
同じ依頼を受けに来た冒険者の一人が、ダンベの話に疑問を投げ掛ける。
「三ヶ月くらい前からか、湖上で霧が発生すると、その中にボロボロの古い帆船の姿が目撃されることがある。おれら運搬業の間では、使われなくなった船が風に流され湖を漂ってるんだろう。と言ってたんだが、なぜか昼間の見通しが良いときは見掛けることがなく、現れるのは必ず深い霧の中から」
「なんで幽霊船なんて言われてんだ?」
他の冒険者が更に疑問を投げ掛ける。
「ここ一ヶ月の間に、遭遇した船が襲われたんだが」
「賊じゃないのか? 護衛は居なかったのか?」
「護衛をしていた者の話では、ボロボロの船から乗り込んできた相手を攻撃したが、全てすり抜けて当てることができなかったらしい。死人は出ていないが、荷物が幾つかなくなっていたとの話だ」
「は? じゃあそいつらが現れたらどうするんだ? もしゴースト系のモンスターなら、光属性の攻撃で倒せるんじゃないのか?」
「効果がなかったと聞いてるが、どれも又聞きで確かかどうかは不明だ。それを踏まえてこのまま依頼を受けるか辞めるか決めてくれ。一応言っておくが、必ずしも霧に遭遇するとは限らない」
他の運搬業者も同じ話をしたのだろう。
対処法が分からないものを相手にできないと、半数以上の冒険者がその場を去った。
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