229 / 712
三章 王都オリーブ編2 周辺地域道中
220 カズ家を買う!?
しおりを挟む
「疲れる原因は、家が住人の魔力を吸収するんです」
「住んでる人の魔力を吸う家? それは家に擬装したモンスターじゃ?」
「それはないです。それに王都でそのようなモンスターが現れたら、すぐ討伐されます」
「それはそうですよね。じゃあいったい?」
「推測ですが、家を建てたときに、何らかの付与をほどこしたか、のちに入った住人が作り替えた」
「ハッキリとは分かってないんですか?」
「はい。家に住まない限り無害ですから、放置されてきたようなんです」
「でも住んだら、魔力を吸収されるんですよねぇ」
「言われてきた事を聞く限りでは、吸収されると言っても、魔力量の多い方なら、さほど影響はないかと思われます」
「それなら今までに、魔力量の多い人が購入して、住んだりしなかったんですか?」
「やはりいわく付きだと、どうも売れなかったようです」
「解体しようとはしなかったんですか? 三十年も前に建てられたんですよねぇ?」
「実際に建てられたのは、五十年以上前のようです。ただ誰の指示で建てたのか、最初に誰が住んでたのかは、分かりませんでした。それに先程も言ったように、このような事が起きたのは、三十年ほど前からなのです」
「五十年……(それ完全に廃屋じゃないの?)」
「それと解体ですが、何かあったら大変だと言われて、人が住まなくなってから、十年以上ほったらかしにされてるようです。ギルドの方に依頼もきてないので、結局我々も関与せず」
「う~ん……住むかどうかはともかく、見るだけ見てみます(ダメ元で一応調べて見るかな。一軒家に住めれば、気兼ねもいらないし)」
「ええ構いませんよ。もし良ければ、これから案内しますが」
「じゃあ、お願いします」
カズはモルトの案内でギルドを出て、いわく付きの一軒家に向かった。
目的の一軒家までは、第2ギルドから歩いて小一時間掛かると言うので、目的地に着くまで、休養中にアレナリアやクリスパと過ごした事を話した。
「そうですか。アレナリアも元気が出たようですね」
「ええ。マイヒメが居るんだから、ちょくちょく来てくれなんて言われましたよ(モルトさんに、ゲートで転移できることは話してないから、マイヒメでってことにしておかないと)」
「しかし王都とアヴァランチェの距離を、一日も掛からず行き来できるのはスゴい事です。これはカズ君に指名依頼が増えそうですな」
「非常時以外には、受けないようにしてもらいたいです。さすがにマイヒメを配達のために、あっちこっちに飛んでもらうのは悪いですから」
「テイムモンスターに遠慮ですか。そんなとこも、カズ君らしいですな」
「ハハハ……」
「おっと、話はここまでにしましょう。そろそろ目的の建物が見えてきます」
倉庫が建ち並ぶ場所の一角に、雑草が生い茂った土地の中に、薄汚れた建物があった。
しっかりと管理され、場所が倉庫街でなければ、大きな店の商人が住んでいても、おかしくないと思える建物だ。
「……モルトさん。ここですか?」
「はい。そうです」
「廃墟にしか見えないんですけど(やっぱり)」
「長い間買い手が見つからなかったので、管理していた方も、手入れするのを諦めてしまったようです。庭の雑草は刈れば良いとして、建物の方は入ってみないと分かりませんな」
「……中に入ったら崩れるんじゃないんですか? (これはダメだろ)」
「さぁどうでしょうか。とりあえず入ってみましょう。許可はいただいてありますから」
「え!? あ、はい……(入るのなんか、やだなぁ)」
雑草をかき分けて、二人は先に見える建物に向う。
近くで見ると薄汚れてはいるが、建物そのものに、大きな亀裂や穴などはなかった。
モルトは扉を開け、カズと共に中に入っていく。
建物内にある家具や床には、ほこりが厚く積もり、何年も踏み入ってないのが分かる。
建物内部も外部と同じく、汚れと傷はあるものの、大きく破損しているところはなかった。
一通り各部屋を確認した二人は、一度外へと出た。
「ゴホッゴホッ。スゴいほこりでしたね」
「長い間手入れをされてませんから、仕方ありませんな。それで中を見てどうでしたか?」
「部屋も多いですし、贅沢な家だと思います。ただ違和感と言いますか、何かが……」
「違和感ですか?」
「ええ。長年手入れをしてないのに、建物が殆ど老朽化してないのが不思議で(あと何か居るような?)」
「そうですか。……実はこの物件、フローラ様から薦められたものなのです」
「フローラさんが?」
「はい。カズ君なら、住めるのではと言ってました」
「ならフローラさんは、この魔力を吸う建物の正体を、知ってるってことですか?」
「儂はそこまで聞かされてません。ただあの方はカズ君相手に、悪いようにはしないと思います」
「とりあえず建物と敷地内を調べてみます。それからどうするか返事します(フローラさん、俺に面倒な物件を押し付けるつもりか?)」
「分かりました。儂は一足先にギルドへ戻り、フローラ様に報告します」
「モルトさん戻っちゃうんですか!」
「カズ君が住む家ですから、横で儂がとやかく言うより、一人で見て考えた方が良いでしょう」
「は、はあ」
「良い返事を期待してますよ」
「ぇ……(良い返事をって、断りづらいじゃん)」
モルトはカズを置いて、ギルドに戻っていった。
カズは再度建物に入り、二階の一室で【万物ノ眼】を使い、窓を開け雑草だらけの庭を見た。
すると微かな魔力の反応があるのを見つけ、その場合を覚えた。
次にカズは、気になっていた地下室へと向かった。
「調べるとは言ったものの、少し気味悪いんだよなぁ。声を出してないと、何かが出てきそうだ」
嫌々ながら、カズは地下室に下りていった。
「聞いた話しによると、今までの所有者は、ひんやりとした地下室を食料保存庫にしてたって。そうモルトさんが言ってたっけ。でもこれは、地下室がある建物なら、どこも同じ様に使ってるらしいけど」
地下室に下りたカズは、暗く何もない室内調べた。
「ん!? 微量の魔力? 空間があるのか?」
カズは壁の向こう側に、部屋があることに気付いた。
「隠し扉みたいなのはないか……上に戻って探してみよう」
地下室から一階に戻ったカズは、他に下る階段があるか探した。
しかし謎の空間があると思われる上の部屋には、地下へと下る階段はなかった。
二階も含め、他の部屋も調べてはみたが、やはり地下にある空間に下りる階段や通路はなかった。
不思議に思いながら建物を出たカズは、庭にあった微かな魔力反応を、先に調べることにした。
「確か庭の隅の方だったな。とりあえず雑草をなんとかしないと」
微かな魔力反応があった場所の草を刈り、辺りを調べるが何もない。
「ここも地下……いや、埋まってるのか。これじゃあ、魔力を感知するのは難しいな(フローラさんが来て詳しく調べたら、気付きそうだけど来なかったのか?)」
カズはふと視界の端に見える【マップ】に眼を向けた。
するとそこには、建物内を動く一つの反応があるのに気付いた。
その反応は奇妙な動きをしていた。
人や獣でもなく、かと言ってモンスターの反応でもなかった。
カズは《隠蔽》のスキルを発動させ建物に入り、反応のある部屋向かった。
ほこりが厚く積もった床には、カズとモルト以外の足跡はなかった。
反応のある部屋の扉を、静かにゆっくりと開けて中を覗くが、動くものはなかった。
そこは大きな本棚と、一つの椅子があり、窓から外の光が射し込むだけの部屋だった。
「……居ない?」
部屋に入り中を見渡すが、特に変わった様子はなかった。
再度【マップ】で確認をすると、間違いなく反応はこの部屋の中にあった。
その場所は、本棚に並べてある本の後ろだと分かった。
「このへんか」
反応のあった場所の本を、本棚から数冊抜き取っていると、奥から急に何かが飛び出してきた。
驚いて持っていた本を床には落とし、ほこりが舞い上がる。
「ゴホッゴホッ……虫か?」
飛び出してきたそれは、身長30㎝ほどの半透明な二枚の羽が背中にある、人の姿をした生き物だった。
「虫じゃないもん。あちしはレラだもん」
「なんだこれ? 喋るフィギュア……なわけないよな」
「何よそれ。そんなの知らないもん。レラは歴としたフェアリーだもん」
『レラ』と名乗る生き物は、自らを『フェアリー』だと言った。
「それより、あんた誰なの?」
「俺は…」
「何でここに来たの? どうしてあちしが隠れてる場所に気付いたの? あちしを捕まえるつもりなの? 早く出て行かないと、フローラに言うわよ! あんたなんか、全然怖くないんだから!」
レラと名乗ったフェアリーは、カズの話を聞こうとせずまくし立て、睨み付けるその目には、涙を浮かべているようだった。
「やっぱりフローラさんは、この物件のこと知ってるんだ」
「あっ!」
レラはまずいと、両手で口を押え黙った。
しかし既に口にした言葉は、元には戻らない。
レラは宙に浮いたまま、カズを見て小刻みに震えていた。
「えーっと、妖精のレラさんだったね。俺はカズ。今、言ったフローラさんがギルドマスターをしている、ギルドに登録してる冒険者なんだけど、話を聞いてもいいかな?」
レラは口を押さえたまま、黙って動かない。
「じゃあとりあえず、レラさんが言った質問に答えるよ。それを聞いて、話しても良いと思うなら答えてよ」
レラは両手で口を押さえたまま、黙って頷いた。
カズはレラが言った質問に全て答えた。
この建物に来た理由、レラが隠れてる場所を正確に見つけたこと。
それと捕まえるようなことはしないと。
レラは口を塞いでいた両手をどけて、話し出した。
「信用した訳じゃないけど、話だけしてあげてもいいわ」
「そう。ありがとう」
その後レラと話をしたカズは、ギルドに戻りフローラに話を聞くことにした。
「住んでる人の魔力を吸う家? それは家に擬装したモンスターじゃ?」
「それはないです。それに王都でそのようなモンスターが現れたら、すぐ討伐されます」
「それはそうですよね。じゃあいったい?」
「推測ですが、家を建てたときに、何らかの付与をほどこしたか、のちに入った住人が作り替えた」
「ハッキリとは分かってないんですか?」
「はい。家に住まない限り無害ですから、放置されてきたようなんです」
「でも住んだら、魔力を吸収されるんですよねぇ」
「言われてきた事を聞く限りでは、吸収されると言っても、魔力量の多い方なら、さほど影響はないかと思われます」
「それなら今までに、魔力量の多い人が購入して、住んだりしなかったんですか?」
「やはりいわく付きだと、どうも売れなかったようです」
「解体しようとはしなかったんですか? 三十年も前に建てられたんですよねぇ?」
「実際に建てられたのは、五十年以上前のようです。ただ誰の指示で建てたのか、最初に誰が住んでたのかは、分かりませんでした。それに先程も言ったように、このような事が起きたのは、三十年ほど前からなのです」
「五十年……(それ完全に廃屋じゃないの?)」
「それと解体ですが、何かあったら大変だと言われて、人が住まなくなってから、十年以上ほったらかしにされてるようです。ギルドの方に依頼もきてないので、結局我々も関与せず」
「う~ん……住むかどうかはともかく、見るだけ見てみます(ダメ元で一応調べて見るかな。一軒家に住めれば、気兼ねもいらないし)」
「ええ構いませんよ。もし良ければ、これから案内しますが」
「じゃあ、お願いします」
カズはモルトの案内でギルドを出て、いわく付きの一軒家に向かった。
目的の一軒家までは、第2ギルドから歩いて小一時間掛かると言うので、目的地に着くまで、休養中にアレナリアやクリスパと過ごした事を話した。
「そうですか。アレナリアも元気が出たようですね」
「ええ。マイヒメが居るんだから、ちょくちょく来てくれなんて言われましたよ(モルトさんに、ゲートで転移できることは話してないから、マイヒメでってことにしておかないと)」
「しかし王都とアヴァランチェの距離を、一日も掛からず行き来できるのはスゴい事です。これはカズ君に指名依頼が増えそうですな」
「非常時以外には、受けないようにしてもらいたいです。さすがにマイヒメを配達のために、あっちこっちに飛んでもらうのは悪いですから」
「テイムモンスターに遠慮ですか。そんなとこも、カズ君らしいですな」
「ハハハ……」
「おっと、話はここまでにしましょう。そろそろ目的の建物が見えてきます」
倉庫が建ち並ぶ場所の一角に、雑草が生い茂った土地の中に、薄汚れた建物があった。
しっかりと管理され、場所が倉庫街でなければ、大きな店の商人が住んでいても、おかしくないと思える建物だ。
「……モルトさん。ここですか?」
「はい。そうです」
「廃墟にしか見えないんですけど(やっぱり)」
「長い間買い手が見つからなかったので、管理していた方も、手入れするのを諦めてしまったようです。庭の雑草は刈れば良いとして、建物の方は入ってみないと分かりませんな」
「……中に入ったら崩れるんじゃないんですか? (これはダメだろ)」
「さぁどうでしょうか。とりあえず入ってみましょう。許可はいただいてありますから」
「え!? あ、はい……(入るのなんか、やだなぁ)」
雑草をかき分けて、二人は先に見える建物に向う。
近くで見ると薄汚れてはいるが、建物そのものに、大きな亀裂や穴などはなかった。
モルトは扉を開け、カズと共に中に入っていく。
建物内にある家具や床には、ほこりが厚く積もり、何年も踏み入ってないのが分かる。
建物内部も外部と同じく、汚れと傷はあるものの、大きく破損しているところはなかった。
一通り各部屋を確認した二人は、一度外へと出た。
「ゴホッゴホッ。スゴいほこりでしたね」
「長い間手入れをされてませんから、仕方ありませんな。それで中を見てどうでしたか?」
「部屋も多いですし、贅沢な家だと思います。ただ違和感と言いますか、何かが……」
「違和感ですか?」
「ええ。長年手入れをしてないのに、建物が殆ど老朽化してないのが不思議で(あと何か居るような?)」
「そうですか。……実はこの物件、フローラ様から薦められたものなのです」
「フローラさんが?」
「はい。カズ君なら、住めるのではと言ってました」
「ならフローラさんは、この魔力を吸う建物の正体を、知ってるってことですか?」
「儂はそこまで聞かされてません。ただあの方はカズ君相手に、悪いようにはしないと思います」
「とりあえず建物と敷地内を調べてみます。それからどうするか返事します(フローラさん、俺に面倒な物件を押し付けるつもりか?)」
「分かりました。儂は一足先にギルドへ戻り、フローラ様に報告します」
「モルトさん戻っちゃうんですか!」
「カズ君が住む家ですから、横で儂がとやかく言うより、一人で見て考えた方が良いでしょう」
「は、はあ」
「良い返事を期待してますよ」
「ぇ……(良い返事をって、断りづらいじゃん)」
モルトはカズを置いて、ギルドに戻っていった。
カズは再度建物に入り、二階の一室で【万物ノ眼】を使い、窓を開け雑草だらけの庭を見た。
すると微かな魔力の反応があるのを見つけ、その場合を覚えた。
次にカズは、気になっていた地下室へと向かった。
「調べるとは言ったものの、少し気味悪いんだよなぁ。声を出してないと、何かが出てきそうだ」
嫌々ながら、カズは地下室に下りていった。
「聞いた話しによると、今までの所有者は、ひんやりとした地下室を食料保存庫にしてたって。そうモルトさんが言ってたっけ。でもこれは、地下室がある建物なら、どこも同じ様に使ってるらしいけど」
地下室に下りたカズは、暗く何もない室内調べた。
「ん!? 微量の魔力? 空間があるのか?」
カズは壁の向こう側に、部屋があることに気付いた。
「隠し扉みたいなのはないか……上に戻って探してみよう」
地下室から一階に戻ったカズは、他に下る階段があるか探した。
しかし謎の空間があると思われる上の部屋には、地下へと下る階段はなかった。
二階も含め、他の部屋も調べてはみたが、やはり地下にある空間に下りる階段や通路はなかった。
不思議に思いながら建物を出たカズは、庭にあった微かな魔力反応を、先に調べることにした。
「確か庭の隅の方だったな。とりあえず雑草をなんとかしないと」
微かな魔力反応があった場所の草を刈り、辺りを調べるが何もない。
「ここも地下……いや、埋まってるのか。これじゃあ、魔力を感知するのは難しいな(フローラさんが来て詳しく調べたら、気付きそうだけど来なかったのか?)」
カズはふと視界の端に見える【マップ】に眼を向けた。
するとそこには、建物内を動く一つの反応があるのに気付いた。
その反応は奇妙な動きをしていた。
人や獣でもなく、かと言ってモンスターの反応でもなかった。
カズは《隠蔽》のスキルを発動させ建物に入り、反応のある部屋向かった。
ほこりが厚く積もった床には、カズとモルト以外の足跡はなかった。
反応のある部屋の扉を、静かにゆっくりと開けて中を覗くが、動くものはなかった。
そこは大きな本棚と、一つの椅子があり、窓から外の光が射し込むだけの部屋だった。
「……居ない?」
部屋に入り中を見渡すが、特に変わった様子はなかった。
再度【マップ】で確認をすると、間違いなく反応はこの部屋の中にあった。
その場所は、本棚に並べてある本の後ろだと分かった。
「このへんか」
反応のあった場所の本を、本棚から数冊抜き取っていると、奥から急に何かが飛び出してきた。
驚いて持っていた本を床には落とし、ほこりが舞い上がる。
「ゴホッゴホッ……虫か?」
飛び出してきたそれは、身長30㎝ほどの半透明な二枚の羽が背中にある、人の姿をした生き物だった。
「虫じゃないもん。あちしはレラだもん」
「なんだこれ? 喋るフィギュア……なわけないよな」
「何よそれ。そんなの知らないもん。レラは歴としたフェアリーだもん」
『レラ』と名乗る生き物は、自らを『フェアリー』だと言った。
「それより、あんた誰なの?」
「俺は…」
「何でここに来たの? どうしてあちしが隠れてる場所に気付いたの? あちしを捕まえるつもりなの? 早く出て行かないと、フローラに言うわよ! あんたなんか、全然怖くないんだから!」
レラと名乗ったフェアリーは、カズの話を聞こうとせずまくし立て、睨み付けるその目には、涙を浮かべているようだった。
「やっぱりフローラさんは、この物件のこと知ってるんだ」
「あっ!」
レラはまずいと、両手で口を押え黙った。
しかし既に口にした言葉は、元には戻らない。
レラは宙に浮いたまま、カズを見て小刻みに震えていた。
「えーっと、妖精のレラさんだったね。俺はカズ。今、言ったフローラさんがギルドマスターをしている、ギルドに登録してる冒険者なんだけど、話を聞いてもいいかな?」
レラは口を押さえたまま、黙って動かない。
「じゃあとりあえず、レラさんが言った質問に答えるよ。それを聞いて、話しても良いと思うなら答えてよ」
レラは両手で口を押さえたまま、黙って頷いた。
カズはレラが言った質問に全て答えた。
この建物に来た理由、レラが隠れてる場所を正確に見つけたこと。
それと捕まえるようなことはしないと。
レラは口を塞いでいた両手をどけて、話し出した。
「信用した訳じゃないけど、話だけしてあげてもいいわ」
「そう。ありがとう」
その後レラと話をしたカズは、ギルドに戻りフローラに話を聞くことにした。
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
491
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる