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三章 王都オリーブ編2 周辺地域道中
219 休養 7 有意義だった休み!?
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アレナリアをソファーに座らせ、カズは寝室に戻る。
次にベッドで横たわるクリスパのはだけた服を直すと、アレナリアと同じ様に抱え、隣の部屋に連れて行きソファーに座らせる。
「カズぅ~」
「何?」
「辛いわ」
「だから昨日言ったのに。二日酔いに効く魔法なんて、俺は知らないよ」
「あったらとっくに使ってるわよ」
「二日酔いに効く薬とかないの?」
「クリスパに聞いて」
「だってさ。クリスパ」
「う~ん……キッチンの棚にあるかも? カズさん見て」
カズは言われた棚を探すが、それらしい物は見つからなかった。
「無いよ。どっかに売ってないの?」
「売り切れて無いと思うわ。この時期は呑み過ぎる人が多いから。年明け前に買っておけば良かったわ。あぁどうしよう、午後からギルドに行って仕事しないと」
「しょうがないなぁ。ちょっと行って買ってくるか」
「どこ行くのカズ? 今、クリスパが売り切れてるって」
「王都にならあるでしょ。今回だけだから」
カズは〈ゲート〉で王都に行き、酒屋を探した。
「すいませんが、二日酔いに効く薬ってありますか?」
「すまねぇが、今は売り切れてねぇんだ。大きな祭りがあると、酒と一緒に買ってく客が多くて、すぐに売り切れちまうんだ。他の酒屋でも同じだと思うぞ」
「他に売ってそうな所を知りませんか?」
「そうだなぁ……」
酒屋の店主が、ふとなにかを思い出して、カズに話した。
「あ、そうだ。冒険者が使う物が売ってる店に行けば、取り扱ってると思うぞ。回復薬や解毒薬と並んで、二日酔いの薬も売っていたはずだ」
カズは酒に対しても耐性を持っており、回復薬も自分で作っていたので、売っていることを知らなかった。
知っていればアヴァランチェでも、買ってアレナリアに飲ませたのにと思っていた。
酒屋を出て聞いた店に行き、二日酔いの薬を買ったカズは、人の居ない裏路地に入ると〈ゲート〉でクリスパの家に戻った。
「戻ったよ」
「おかえ…り……」
「うぅ……」
「ほら、二日酔いの薬」
カズはクリスパとアレナリアに、二日酔いの薬が入った小ビンを渡した。
「これ苦いのよね」
「えぇ~、苦いの?」
クリスパは一気に中身を飲み干し、アレナリアは飲むのを躊躇していた。
「アレナリアも飲みな」
「苦いの苦手だわ。甘くならないの?」
「贅沢言わないの」
「カズが口づけで飲ませてくれるなら」
「クリスパ。アレナリアは置いて行こう」
「ま、待って。飲む、飲むからもう少し待って」
アレナリアは嫌な顔をしながら、二日酔いの薬を一気に飲んだ。
「うげぇー苦い」
「アレナリアはお子ちゃまねぇ」
「クリスパが年寄り臭いのよ」
「なんですって!」
「なによ!」
「ハァー。薬が効いたみたいだね。あと二本買ってきたから、ここ置いておくよ(付き合ってられん)」
「ありがとうカズさん。またこれで呑めるわ」
「今まで潰れてたのに、少しはお酒を控えようとか思わないの?」
「このくらいの事じゃ、やめられないわ」
「……。さあ、ココットさんが待ってるから行こう」
二人はソファーから立ち上り動き出した。
クリスパの着替えを待ち、カズは二人と共にココット亭に戻った。
他のお客は既に朝食を済ませ、食堂には誰も居なかった。
「やっと来たかい。ほら、とっとと食べな。カズもご苦労さん」
「ありがとう義母さん」
「ありがとうございます。ココットさん」
「食べ終わったら、私はギルドに行くわ。カズさんとアレナリアはどうするの?」
「私もアヴァランチェに戻るわ。どうせロウカスクが仕事を溜めてるだろうから」
「そう。またいつでも来て」
「そうね。カズが居れば、すぐに来れるね」
「また飲みましょう」
「そうね。次はアヴァランチェで、色々と買ってくるわ」
「何言ってるのさ。罰として、暫く二人は禁酒」
「えぇ~」
「そんなぁ」
「カズの言う通りだよ。クリスパもアレナリアさんも、迷惑かけたんだから」
「はーい……」
「ごめんなさい。ココットさん」
「それとクリスパは、空きビンと洗濯物を溜め過ぎだよ。カズとキッシュが片付けてくれたんだから。これじゃあ、嫁の貰い手ないよ」
「か、義母さん……」
お説教しないと言っていたココットだったが、さすがにクリスパのだらしなさが改善されてないのを知ると、黙ってはいられなかった。
へこんだクリスパは、遅い朝食を済ませ、一人ギルドに出掛けて行った。
「それじゃあ俺達も、もう行きます。お世話になりました」
「お世話になりました。ココットさん」
「ああ。またいつでもおいで。歓迎するよ」
「じゃあねキッシュ。また」
「うん。またねカズ兄。アレナリアさんもまた来て」
「ええ。また来るわ」
カズとアレナリアは、ココット亭を後にしてリアーデの街を出る。(大きな街ではないので、一応街から出たことを、門番に確認させた)
人目のない場所まで行くと〈ゲート〉でアレナリアの家に移動した。
「私も着替えてギルドに行くわ。カズも一緒に行く?」
「いや。俺はマイヒメ達と合流して、王都に戻るよ」
「そ、そう。もう行っちゃうの……」
「マイヒメの登録もあるしね。また暇が出来たら来るから」
「そうよね。転移すれば毎日来れるもんね!」
「さすがに毎日は……」
「じゃ、じゃあ二日置きに」
「それでも多いよ。王都で活動できなくなったゃう」
「分かったわ。十日に一度で良いから、会いに来てほしいわ。それなら良いでしょう」
「う~ん……分かった。でも依頼によっては、来れないかも知れないから」
「ええ。ありがとう」
「じゃあ、もう行くよ」
「色々とあったけど、楽しい休日だったわ」
アレナリアと別れたあと、マイヒメと合流したカズは王都へと戻って行った。
それから数時間後、カズはフローラを連れて王都外部に〈ゲート〉で移動し、マイヒメに会わせてテイムモンスターの登録をした。(一度マイヒメのバードリングを外し、ギルドに持っていき登録をした)
これを機にフローラから、空間転移魔法の使用を控えるようにと言われた。
テイムモンスターの登録をしたので、遠くへの移動は、マイヒメでするようにとのことだ。(転移が使えるのを、万が一にも知られないようにとのことだろう)
最初の内は驚かれるだろうが、登録したモンスターだと分かれば、場所を決めれば街中にでも降りて来れるだろうと。
さすがに目立つだろうが、それは覚悟するようにとのことだった。
その事をに対しては、カズも諦めることにしていた。
どちらにしても、元の世界に帰る手がかりを見つけるためには、目立った行動をとる事もあるだろうと、Bランクになった時点で薄々思っていた。
特に依頼などで、モンスターや盗賊の討伐もしかり、遺跡やダンジョン探索で貴重なアイテムを入手すれば、名が売れたりもするだろう。
そう考えを改めたカズは、マイヒメに再度バードリングを付けに行き、付け終わるとギルドに戻った。(自重するように言われたが、今回はゲートで行き来した)
カズは依頼を探す前に、住む所を探すことにして、モルトに話を聞きに行く。
「モルトさん、この前言っていた宿のことなんですが、どこかありそうですか? 目星があれば、直接行ってみます」
「その事ならもう調べてあります」
「もうですか! 新年そうそう面倒な事をさせてしまい、すいません(やっぱり出来る人だ!)」
「この程度なんでもありませんよ。ですが残念ながら、カズ君の要望に応えるような宿は、どこも」
「そうですか。やっぱりテイムモンスターが居ると、なかなか見つからないものなんですね」
「そうですね。テイムしているとはいえ、モンスターを泊める宿というのは、王都でも少ないですから」
「さて、どうするか……?」
「実はそこで、儂から一つ提案なんですが」
「なんです?」
「王都で冒険者を続けるのであれば、宿ではなく一軒家を買ってはどうですか?」
「王都で一軒家を買う!? 俺が?」
「はい。ここから少し離れた場所に、庭のある一軒家が売り出されているんです」
「庭があっても、俺が先日連れてたフジならまだしも、その親のマイヒメは無理ですよ。どう考えても、近所の人から苦情がきます。大きいですし」
「近所のことなら大丈夫です。その一軒家の周りは、倉庫が並んでるだけですから」
「倉庫だけ? まぁそれなら近所問題は大丈夫だと思いますが、王都の一軒家となると、相当な金額になるでしょう? さすがにちょっと」
「それでしたら、カズ君が先日倉庫に持って行った、魔鉄鉱石の買い取り代金で足ります」
「あれで王都の庭付き一軒家が買えるんですか?」
「はい。場所も倉庫街ですし、あと少々いわく付きですので、価格も相場に比べてずっと安いです」
「いわく付き? 何かあったんですか? (幽霊屋敷か?)」
「ええ。三十年程前から起きた出来事だと言われてるのですが、その家で過ごしていると、疲れが取れるどころか、逆に疲れて体が重く感じるようになったと。それで当時住んでた住人が、原因をしらべたそうなんですが分からなく、結局家を手放したそうなのです。その後何人も持ち主が変わったのですが、やはり同じ様な症状になったので」
「手放したと」
「はい」
「モルトさんは、そんな家を俺に紹介するんですか? (俺をなんだと思ってるの?)」
「カズ君なら大丈夫かと」
「どうしてです? (何を根拠に)」
「今では原因が分かってるからです」
「原因が! なんですか? (やっぱり幽霊屋敷?)」
次にベッドで横たわるクリスパのはだけた服を直すと、アレナリアと同じ様に抱え、隣の部屋に連れて行きソファーに座らせる。
「カズぅ~」
「何?」
「辛いわ」
「だから昨日言ったのに。二日酔いに効く魔法なんて、俺は知らないよ」
「あったらとっくに使ってるわよ」
「二日酔いに効く薬とかないの?」
「クリスパに聞いて」
「だってさ。クリスパ」
「う~ん……キッチンの棚にあるかも? カズさん見て」
カズは言われた棚を探すが、それらしい物は見つからなかった。
「無いよ。どっかに売ってないの?」
「売り切れて無いと思うわ。この時期は呑み過ぎる人が多いから。年明け前に買っておけば良かったわ。あぁどうしよう、午後からギルドに行って仕事しないと」
「しょうがないなぁ。ちょっと行って買ってくるか」
「どこ行くのカズ? 今、クリスパが売り切れてるって」
「王都にならあるでしょ。今回だけだから」
カズは〈ゲート〉で王都に行き、酒屋を探した。
「すいませんが、二日酔いに効く薬ってありますか?」
「すまねぇが、今は売り切れてねぇんだ。大きな祭りがあると、酒と一緒に買ってく客が多くて、すぐに売り切れちまうんだ。他の酒屋でも同じだと思うぞ」
「他に売ってそうな所を知りませんか?」
「そうだなぁ……」
酒屋の店主が、ふとなにかを思い出して、カズに話した。
「あ、そうだ。冒険者が使う物が売ってる店に行けば、取り扱ってると思うぞ。回復薬や解毒薬と並んで、二日酔いの薬も売っていたはずだ」
カズは酒に対しても耐性を持っており、回復薬も自分で作っていたので、売っていることを知らなかった。
知っていればアヴァランチェでも、買ってアレナリアに飲ませたのにと思っていた。
酒屋を出て聞いた店に行き、二日酔いの薬を買ったカズは、人の居ない裏路地に入ると〈ゲート〉でクリスパの家に戻った。
「戻ったよ」
「おかえ…り……」
「うぅ……」
「ほら、二日酔いの薬」
カズはクリスパとアレナリアに、二日酔いの薬が入った小ビンを渡した。
「これ苦いのよね」
「えぇ~、苦いの?」
クリスパは一気に中身を飲み干し、アレナリアは飲むのを躊躇していた。
「アレナリアも飲みな」
「苦いの苦手だわ。甘くならないの?」
「贅沢言わないの」
「カズが口づけで飲ませてくれるなら」
「クリスパ。アレナリアは置いて行こう」
「ま、待って。飲む、飲むからもう少し待って」
アレナリアは嫌な顔をしながら、二日酔いの薬を一気に飲んだ。
「うげぇー苦い」
「アレナリアはお子ちゃまねぇ」
「クリスパが年寄り臭いのよ」
「なんですって!」
「なによ!」
「ハァー。薬が効いたみたいだね。あと二本買ってきたから、ここ置いておくよ(付き合ってられん)」
「ありがとうカズさん。またこれで呑めるわ」
「今まで潰れてたのに、少しはお酒を控えようとか思わないの?」
「このくらいの事じゃ、やめられないわ」
「……。さあ、ココットさんが待ってるから行こう」
二人はソファーから立ち上り動き出した。
クリスパの着替えを待ち、カズは二人と共にココット亭に戻った。
他のお客は既に朝食を済ませ、食堂には誰も居なかった。
「やっと来たかい。ほら、とっとと食べな。カズもご苦労さん」
「ありがとう義母さん」
「ありがとうございます。ココットさん」
「食べ終わったら、私はギルドに行くわ。カズさんとアレナリアはどうするの?」
「私もアヴァランチェに戻るわ。どうせロウカスクが仕事を溜めてるだろうから」
「そう。またいつでも来て」
「そうね。カズが居れば、すぐに来れるね」
「また飲みましょう」
「そうね。次はアヴァランチェで、色々と買ってくるわ」
「何言ってるのさ。罰として、暫く二人は禁酒」
「えぇ~」
「そんなぁ」
「カズの言う通りだよ。クリスパもアレナリアさんも、迷惑かけたんだから」
「はーい……」
「ごめんなさい。ココットさん」
「それとクリスパは、空きビンと洗濯物を溜め過ぎだよ。カズとキッシュが片付けてくれたんだから。これじゃあ、嫁の貰い手ないよ」
「か、義母さん……」
お説教しないと言っていたココットだったが、さすがにクリスパのだらしなさが改善されてないのを知ると、黙ってはいられなかった。
へこんだクリスパは、遅い朝食を済ませ、一人ギルドに出掛けて行った。
「それじゃあ俺達も、もう行きます。お世話になりました」
「お世話になりました。ココットさん」
「ああ。またいつでもおいで。歓迎するよ」
「じゃあねキッシュ。また」
「うん。またねカズ兄。アレナリアさんもまた来て」
「ええ。また来るわ」
カズとアレナリアは、ココット亭を後にしてリアーデの街を出る。(大きな街ではないので、一応街から出たことを、門番に確認させた)
人目のない場所まで行くと〈ゲート〉でアレナリアの家に移動した。
「私も着替えてギルドに行くわ。カズも一緒に行く?」
「いや。俺はマイヒメ達と合流して、王都に戻るよ」
「そ、そう。もう行っちゃうの……」
「マイヒメの登録もあるしね。また暇が出来たら来るから」
「そうよね。転移すれば毎日来れるもんね!」
「さすがに毎日は……」
「じゃ、じゃあ二日置きに」
「それでも多いよ。王都で活動できなくなったゃう」
「分かったわ。十日に一度で良いから、会いに来てほしいわ。それなら良いでしょう」
「う~ん……分かった。でも依頼によっては、来れないかも知れないから」
「ええ。ありがとう」
「じゃあ、もう行くよ」
「色々とあったけど、楽しい休日だったわ」
アレナリアと別れたあと、マイヒメと合流したカズは王都へと戻って行った。
それから数時間後、カズはフローラを連れて王都外部に〈ゲート〉で移動し、マイヒメに会わせてテイムモンスターの登録をした。(一度マイヒメのバードリングを外し、ギルドに持っていき登録をした)
これを機にフローラから、空間転移魔法の使用を控えるようにと言われた。
テイムモンスターの登録をしたので、遠くへの移動は、マイヒメでするようにとのことだ。(転移が使えるのを、万が一にも知られないようにとのことだろう)
最初の内は驚かれるだろうが、登録したモンスターだと分かれば、場所を決めれば街中にでも降りて来れるだろうと。
さすがに目立つだろうが、それは覚悟するようにとのことだった。
その事をに対しては、カズも諦めることにしていた。
どちらにしても、元の世界に帰る手がかりを見つけるためには、目立った行動をとる事もあるだろうと、Bランクになった時点で薄々思っていた。
特に依頼などで、モンスターや盗賊の討伐もしかり、遺跡やダンジョン探索で貴重なアイテムを入手すれば、名が売れたりもするだろう。
そう考えを改めたカズは、マイヒメに再度バードリングを付けに行き、付け終わるとギルドに戻った。(自重するように言われたが、今回はゲートで行き来した)
カズは依頼を探す前に、住む所を探すことにして、モルトに話を聞きに行く。
「モルトさん、この前言っていた宿のことなんですが、どこかありそうですか? 目星があれば、直接行ってみます」
「その事ならもう調べてあります」
「もうですか! 新年そうそう面倒な事をさせてしまい、すいません(やっぱり出来る人だ!)」
「この程度なんでもありませんよ。ですが残念ながら、カズ君の要望に応えるような宿は、どこも」
「そうですか。やっぱりテイムモンスターが居ると、なかなか見つからないものなんですね」
「そうですね。テイムしているとはいえ、モンスターを泊める宿というのは、王都でも少ないですから」
「さて、どうするか……?」
「実はそこで、儂から一つ提案なんですが」
「なんです?」
「王都で冒険者を続けるのであれば、宿ではなく一軒家を買ってはどうですか?」
「王都で一軒家を買う!? 俺が?」
「はい。ここから少し離れた場所に、庭のある一軒家が売り出されているんです」
「庭があっても、俺が先日連れてたフジならまだしも、その親のマイヒメは無理ですよ。どう考えても、近所の人から苦情がきます。大きいですし」
「近所のことなら大丈夫です。その一軒家の周りは、倉庫が並んでるだけですから」
「倉庫だけ? まぁそれなら近所問題は大丈夫だと思いますが、王都の一軒家となると、相当な金額になるでしょう? さすがにちょっと」
「それでしたら、カズ君が先日倉庫に持って行った、魔鉄鉱石の買い取り代金で足ります」
「あれで王都の庭付き一軒家が買えるんですか?」
「はい。場所も倉庫街ですし、あと少々いわく付きですので、価格も相場に比べてずっと安いです」
「いわく付き? 何かあったんですか? (幽霊屋敷か?)」
「ええ。三十年程前から起きた出来事だと言われてるのですが、その家で過ごしていると、疲れが取れるどころか、逆に疲れて体が重く感じるようになったと。それで当時住んでた住人が、原因をしらべたそうなんですが分からなく、結局家を手放したそうなのです。その後何人も持ち主が変わったのですが、やはり同じ様な症状になったので」
「手放したと」
「はい」
「モルトさんは、そんな家を俺に紹介するんですか? (俺をなんだと思ってるの?)」
「カズ君なら大丈夫かと」
「どうしてです? (何を根拠に)」
「今では原因が分かってるからです」
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