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三章 王都オリーブ編2 周辺地域道中
202 三つのアイテム
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そこにある物の原形が分からなくなるまで、ストーンゴーレムは何度も何度も踏みつける。
しかしそこにカズの姿はなかった。
石の壁に囲まれた直後、ストーンゴーレムの足が迫り逃げ場がなかったカズは、とっさにゲートで石室の所まで移動していた。
カズが居ないにも気付かず、攻撃を続けるストーンゴーレム、そこから離れた所で、さらに複製を作り出そうとしているサンドゴーレム本体が居た。
カズは静かに、サンドゴーレム本体の後方から近づいて行く。
気付いてないサンドゴーレム本体に〈フリーズ〉を使い、全身を凍らせていく。
足元から凍りついていくサンドゴーレム本体を守るため、サンドゴーレムのコピーがカズに接近して行く。
だが数歩進んた所で、地面の吸い込まれるように消えた。
カズは迫るサンドゴーレムのコピーが移動する先に〈アースホール〉ですっぽり入る程の大きな落とし穴を作った。
そして完全に凍りつき、動けなくなったサンドゴーレム本体に〈ウォーターカッター〉を使い、強い魔力を発している所を目掛けて、真横から半分に切断した。
上半分がずり落ちると、切断面にコアが露出していた。
だが少しの傷が付いた程度で、コアを破壊することができなかった。
コアが露出したことにより、その部分に新たな砂が集まりだし、サンドゴーレム本体が復元しようとしていた。
「かたッ! この程度の威力だと、コアは破壊できないのか。良い機会だから、新しい武器を試してみるか」
カズは【アイテムボックス】から、剣の絵が書かれた1枚のトレカを出し、魔力を込めて実体化させた。
サンドゴーレム本体のコアがある所まで、一気に跳躍して近づき、実体化させた剣でコアを斬りつける。
すると今まで集まってきていた砂が急に止まり、コアに溜まっていた魔力が放出され、サンドゴーレムが崩れだした。
落とし穴にはまっていたサンドゴーレムのコピーも、形が崩れてただの砂へと戻った。
コアに溜まっていた魔力が尽きると、跡形もなく粉々に砕け散ってしまった。
「残るはストーンゴーレ…ム?」
カズがストーンゴーレムを見ると、先程までとは違い、縦に大きかったストーンゴーレムが低くなり、横幅のある形になっていた。
ストーンゴーレムは攻撃の範囲を広げ、コアがある部分を厚く強化していた。
大きく長い鞭のような石の腕を使い、カズに攻撃を仕掛けてくる。
半身が凍ったまま崩れずにあったサンドゴーレムを、大きく振った長い石の腕で、カズもろとも吹き飛ばそうとする。
カズはギリギリのところで、飛び退き攻撃を回避する。
吹き飛ばされた凍ったままのサンドゴーレム半身は、壁にぶつかり大きな衝撃がおこる。
すると天井から大小様々な石や砂が落ちて、洞窟は危険な状態になった。
ここが崩れたら、上にある砂漠の砂が一気に流れ込んでくる。
これ以上暴れられると危険過ぎる。
コイツ(ストーンゴーレム)もなんとか動きを止めて、コアを破壊したいんだけど、フリーズで完全に凍らすには少し時間かかる。
おそらくその間に形を組み換えて、攻撃されるだろうしな。
魔法の威力を上げて粉々にする……のは、ここが崩れる危険大だから駄目だ。
やっぱりコアを露出させてから、直接斬る方が良さそうだ。
問題はどう動きを止めるか。
カズが対処方法を考えていると、ストーンゴーレムは再度〈ストーンサークル〉でカズを閉じ込めようとする。
しかし二度も捕まるような事はなかった。
カズは攻撃を回避しながら、ストーンゴーレムの動きを止める手段を考える。
次にストーンゴーレムは、振り上げた石の腕を振り下げて、腕の先端にある大石を、カズ目掛けて飛ばす。
大きな振動と共に地面に叩き付けらると、天井から石や砂がバラバラと落ちてくる。
「おわッ! ここが崩れてもお構いなしかよ!」
飛ばした大石が再度ストーンゴーレムの腕に戻ると、またもや振り上げた腕を下ろし、カズ目掛けて飛ばしてくる。
「返すよ〈ゲート〉」
カズはストーンゴーレムの後ろにゲートの空間を繋げ、飛んできた大石をゲートを通して返した。
勢いそのままの大石が背後から当たった衝撃で、ストーンゴーレムは前に倒れた。
カズは透かさず〈アースバインド〉でストーンゴーレムの動きを封じ込めて背中に乗り、コアが他の部位に移動しないように、石の繋ぎ目を剣で切断する。
そして魔力を強く発している、コアのある石に剣を突き刺し〈ライトニングボルト〉を剣から流し込む。
ストーンゴーレムの動きが完全に止まり、カズが剣を引き抜くと、コアに溜まっていた魔力が、ストーンゴーレムを構築していた石に吸収されていった。
カズが《鑑定》をすると、一部の石が土の属性を持った魔鉄鉱石に変わっていた。
「ふぅ~……なんとか終わったか」
カズは実体化が解けた剣のトレカと、魔鉄鉱石に変化した石を全て回収して【アイテムボックス】に入れ、石室にあった三つのアイテムを取り出して《分析》と《鑑定》をした。
【砂上の指揮杖】『特級』
・砂漠に生息するモンスターを、操ることができる。
【ゴーレム生成の腕輪】『特級』
・使用者の属性にあったゴーレムを作り出せる。
・ゴーレムを作り出す場合は、使用者の周辺に、ゴーレムを作り出す素材が必要。
・コアの無いゴーレムは、長時間形態を維持できない。
・ゴーレムに使うコアには、多くの魔力を蓄積できる物でなければならない。
・使用するコアの質によって、作り出すゴーレムの性能は変わる。
以前の持ち主がこの腕輪で、二体のゴーレムを作ったのか?
レベルも高かったし、スキルや魔法も使えたから、かなり強い人だったのかな?
あとはボロ布に包まれたこれだけど、銀……じゃないみたいだけど、金属だよなぁ? とりあえず《鑑定》をして。
【ミスリル】『レジェンド』
・魔法との相性良い希少金属。
ミスリルかぁ……ミスリル!? これがそうなのか! 原石は初めて見た。
これが石室の中にあったってことは、まさかゴーレムのコアもミスリルがだったりして……すぐ壊さずに調べるべきだったか……しくじったなぁ。
三つのアイテムを【アイテムボックス】にしまったカズは、外に出れる場所を探し始める。
石室の裏や周り、洞窟内の壁や地面を《分析》してみるが、外に出れるような仕掛けや、隠し通路のようなものはなかった。
カズはパンをかじりながら休憩をとり、この先の行動を考える。
う~ん……罠があった通路を、一応調べてみるか。
そこも駄目なら入口に戻って、扉を無理矢理開けるしかないな。
もしかしたらゴーレムを倒したことで、扉が開いてるかも知れないし、行ってみるとするか。
休憩を終えたカズは、階段を上がり罠のあった通路に向かう。
二体のゴーレムを倒したことで、ダンジョンに変化があるかと思ったカズだったが、長い階段にも通路にも、特に変わった様子はなかった。
カズは階段を上がりきり、通路にある罠を調べて解除した。
それで分かったことは、罠の作りが雑で新しかったということだ。
罠に使っている物の劣化具合を見る限り、骨だけになっていた盗賊の生き残りが、仕掛けた罠だとカズは推測した。
罠の仕掛けで隠されていた壁を叩くと、先に空洞があるのが分かり、カズは壁を蹴破った。
穴の空いた壁を覗くと、先には細い通路が上へと続いているのが見えた。
カズは自分が通れるくらいに穴を広げ、壁の裏にあった通路へと進む。
裏から壁を見ると、元々あった隠し通路の出入口を、あとから人為的に塞いだらしい。
罠があるからって、通れないとは限らないんだ、これは良い経験になった。
俺にとっての初ダンジョンが、あまり入り組んでない所で良かった。
隠し通路を進んで行くと、カズは何もない小さな空間に出た。
周りの壁を調べると、石の隙間から少し風が流れてきていた。
その壁を良く見ると、やはり人為的に塞がれた跡があるのが分かった。
カズは〈ウォーターカッター〉で壁を切り抜き、押し倒して外に出た。
しかしそこにカズの姿はなかった。
石の壁に囲まれた直後、ストーンゴーレムの足が迫り逃げ場がなかったカズは、とっさにゲートで石室の所まで移動していた。
カズが居ないにも気付かず、攻撃を続けるストーンゴーレム、そこから離れた所で、さらに複製を作り出そうとしているサンドゴーレム本体が居た。
カズは静かに、サンドゴーレム本体の後方から近づいて行く。
気付いてないサンドゴーレム本体に〈フリーズ〉を使い、全身を凍らせていく。
足元から凍りついていくサンドゴーレム本体を守るため、サンドゴーレムのコピーがカズに接近して行く。
だが数歩進んた所で、地面の吸い込まれるように消えた。
カズは迫るサンドゴーレムのコピーが移動する先に〈アースホール〉ですっぽり入る程の大きな落とし穴を作った。
そして完全に凍りつき、動けなくなったサンドゴーレム本体に〈ウォーターカッター〉を使い、強い魔力を発している所を目掛けて、真横から半分に切断した。
上半分がずり落ちると、切断面にコアが露出していた。
だが少しの傷が付いた程度で、コアを破壊することができなかった。
コアが露出したことにより、その部分に新たな砂が集まりだし、サンドゴーレム本体が復元しようとしていた。
「かたッ! この程度の威力だと、コアは破壊できないのか。良い機会だから、新しい武器を試してみるか」
カズは【アイテムボックス】から、剣の絵が書かれた1枚のトレカを出し、魔力を込めて実体化させた。
サンドゴーレム本体のコアがある所まで、一気に跳躍して近づき、実体化させた剣でコアを斬りつける。
すると今まで集まってきていた砂が急に止まり、コアに溜まっていた魔力が放出され、サンドゴーレムが崩れだした。
落とし穴にはまっていたサンドゴーレムのコピーも、形が崩れてただの砂へと戻った。
コアに溜まっていた魔力が尽きると、跡形もなく粉々に砕け散ってしまった。
「残るはストーンゴーレ…ム?」
カズがストーンゴーレムを見ると、先程までとは違い、縦に大きかったストーンゴーレムが低くなり、横幅のある形になっていた。
ストーンゴーレムは攻撃の範囲を広げ、コアがある部分を厚く強化していた。
大きく長い鞭のような石の腕を使い、カズに攻撃を仕掛けてくる。
半身が凍ったまま崩れずにあったサンドゴーレムを、大きく振った長い石の腕で、カズもろとも吹き飛ばそうとする。
カズはギリギリのところで、飛び退き攻撃を回避する。
吹き飛ばされた凍ったままのサンドゴーレム半身は、壁にぶつかり大きな衝撃がおこる。
すると天井から大小様々な石や砂が落ちて、洞窟は危険な状態になった。
ここが崩れたら、上にある砂漠の砂が一気に流れ込んでくる。
これ以上暴れられると危険過ぎる。
コイツ(ストーンゴーレム)もなんとか動きを止めて、コアを破壊したいんだけど、フリーズで完全に凍らすには少し時間かかる。
おそらくその間に形を組み換えて、攻撃されるだろうしな。
魔法の威力を上げて粉々にする……のは、ここが崩れる危険大だから駄目だ。
やっぱりコアを露出させてから、直接斬る方が良さそうだ。
問題はどう動きを止めるか。
カズが対処方法を考えていると、ストーンゴーレムは再度〈ストーンサークル〉でカズを閉じ込めようとする。
しかし二度も捕まるような事はなかった。
カズは攻撃を回避しながら、ストーンゴーレムの動きを止める手段を考える。
次にストーンゴーレムは、振り上げた石の腕を振り下げて、腕の先端にある大石を、カズ目掛けて飛ばす。
大きな振動と共に地面に叩き付けらると、天井から石や砂がバラバラと落ちてくる。
「おわッ! ここが崩れてもお構いなしかよ!」
飛ばした大石が再度ストーンゴーレムの腕に戻ると、またもや振り上げた腕を下ろし、カズ目掛けて飛ばしてくる。
「返すよ〈ゲート〉」
カズはストーンゴーレムの後ろにゲートの空間を繋げ、飛んできた大石をゲートを通して返した。
勢いそのままの大石が背後から当たった衝撃で、ストーンゴーレムは前に倒れた。
カズは透かさず〈アースバインド〉でストーンゴーレムの動きを封じ込めて背中に乗り、コアが他の部位に移動しないように、石の繋ぎ目を剣で切断する。
そして魔力を強く発している、コアのある石に剣を突き刺し〈ライトニングボルト〉を剣から流し込む。
ストーンゴーレムの動きが完全に止まり、カズが剣を引き抜くと、コアに溜まっていた魔力が、ストーンゴーレムを構築していた石に吸収されていった。
カズが《鑑定》をすると、一部の石が土の属性を持った魔鉄鉱石に変わっていた。
「ふぅ~……なんとか終わったか」
カズは実体化が解けた剣のトレカと、魔鉄鉱石に変化した石を全て回収して【アイテムボックス】に入れ、石室にあった三つのアイテムを取り出して《分析》と《鑑定》をした。
【砂上の指揮杖】『特級』
・砂漠に生息するモンスターを、操ることができる。
【ゴーレム生成の腕輪】『特級』
・使用者の属性にあったゴーレムを作り出せる。
・ゴーレムを作り出す場合は、使用者の周辺に、ゴーレムを作り出す素材が必要。
・コアの無いゴーレムは、長時間形態を維持できない。
・ゴーレムに使うコアには、多くの魔力を蓄積できる物でなければならない。
・使用するコアの質によって、作り出すゴーレムの性能は変わる。
以前の持ち主がこの腕輪で、二体のゴーレムを作ったのか?
レベルも高かったし、スキルや魔法も使えたから、かなり強い人だったのかな?
あとはボロ布に包まれたこれだけど、銀……じゃないみたいだけど、金属だよなぁ? とりあえず《鑑定》をして。
【ミスリル】『レジェンド』
・魔法との相性良い希少金属。
ミスリルかぁ……ミスリル!? これがそうなのか! 原石は初めて見た。
これが石室の中にあったってことは、まさかゴーレムのコアもミスリルがだったりして……すぐ壊さずに調べるべきだったか……しくじったなぁ。
三つのアイテムを【アイテムボックス】にしまったカズは、外に出れる場所を探し始める。
石室の裏や周り、洞窟内の壁や地面を《分析》してみるが、外に出れるような仕掛けや、隠し通路のようなものはなかった。
カズはパンをかじりながら休憩をとり、この先の行動を考える。
う~ん……罠があった通路を、一応調べてみるか。
そこも駄目なら入口に戻って、扉を無理矢理開けるしかないな。
もしかしたらゴーレムを倒したことで、扉が開いてるかも知れないし、行ってみるとするか。
休憩を終えたカズは、階段を上がり罠のあった通路に向かう。
二体のゴーレムを倒したことで、ダンジョンに変化があるかと思ったカズだったが、長い階段にも通路にも、特に変わった様子はなかった。
カズは階段を上がりきり、通路にある罠を調べて解除した。
それで分かったことは、罠の作りが雑で新しかったということだ。
罠に使っている物の劣化具合を見る限り、骨だけになっていた盗賊の生き残りが、仕掛けた罠だとカズは推測した。
罠の仕掛けで隠されていた壁を叩くと、先に空洞があるのが分かり、カズは壁を蹴破った。
穴の空いた壁を覗くと、先には細い通路が上へと続いているのが見えた。
カズは自分が通れるくらいに穴を広げ、壁の裏にあった通路へと進む。
裏から壁を見ると、元々あった隠し通路の出入口を、あとから人為的に塞いだらしい。
罠があるからって、通れないとは限らないんだ、これは良い経験になった。
俺にとっての初ダンジョンが、あまり入り組んでない所で良かった。
隠し通路を進んで行くと、カズは何もない小さな空間に出た。
周りの壁を調べると、石の隙間から少し風が流れてきていた。
その壁を良く見ると、やはり人為的に塞がれた跡があるのが分かった。
カズは〈ウォーターカッター〉で壁を切り抜き、押し倒して外に出た。
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