160 / 804
三章 王都オリーブ編1 王都オリーブ
152 家名の由来(モチヅキ) と 謝礼
しおりを挟む
オリーブ・モチヅキ家の当主ルータと、執事ジルバがお互いの手を固く握り、握手を交わす。
その様子を見たカズは、邪魔をしないように二人から離れ、庭をゆっくり歩きながら暫し待つ。
我に返ったルータは、カズに声を掛ける。
「! カズさん申し訳ない。ついジルバの想いに…」
「ジルバさんや、アキレアさん達メイドの方々も、大切な家族で良いですね」
「ええ、我が家の使用人は、立派で大切な家族です」
ルータは胸を張って言う。
「あのう、先程の話で家名に『モチヅキ』が入った理由を、聞いてませんでしたが」
「そう言えばそうでしたね。『モチヅキ』とは、別の世界から召喚された勇者様の一人が、当時の王族の女性と御婚約されて、勇者様の家名を加えたと聞いてます」
「と言うことは、ルータさんのご先祖が婚約された王族とは、もしや…」
「そうです。それが勇者様の子孫にあたる方だったようなのです。私もこの事を知ったのは、デイジーが産まれた時に、義母(はは)のジニアから聞いたのですが」
「ではそれを知ったのは、十数年程前と言うことですか」
「ええ。本来ならば、当主から詳しく聞かされる事なのですが、義父(ちち)は既に亡くなっているので、義母(はは)も詳しい事は分からず、その程度しか」
「そうでしたか。辛い事を思い出させてしまった様で、申し訳ないです」
「気にしないでください。義父が亡くなったのは、私やマーガレットがまだ子供の頃の話でしたから。当時悲しんでるマーガレットを、慰めたのは幼馴染みの私でしてね。今と違ってすぐに泣く子でした」
「そんな頃からの仲なんですね」
「ええ……おっと、余計な事を話してしまいました」
ルータは少し、恥ずかしそうにしている。
「そうだ! 肝心な事を話してませんでた。実は冒険者ギルドに依頼を出したのですが、カズさんのことを聞いて、推薦してしまったんです」
「別に構いませんが、もしかして、Aランクと思っての推薦ですか?」
「はい」
「まぁでも、ランクに伴わない依頼なら、ギルドの方で、受けさせないようにするでしょうから、大丈夫ですよ」
「そうですか。ただこの依頼には、大量の荷物を運ぶ事が出来るという条件がありまして」
「……だ、大丈夫ですよ。Aランクが受けるような依頼は、俺に来ませんから、気にしないで…」
カズが否定して言い切る前に、ジルバが話し出す。
「それは分かりませんぞ。カズ殿は確かにランクだけを見ると、高くはないかも知れませんが、実力的には十分にAランクの方に張り合えると、私しは思ってます。この事に関しては、モルトも同感だと」
「そんな俺は…」
「ジルバだけじゃなく、モルトにもそう思われてるのであれば、推薦ではなく、カズさんを指名すれば良かったですな」
「……あのう、ちなみにどんな依頼だったか、お聞かせ願いますか?」
「ある食材を運んでくる依頼です。その為には、アイテムボックスを使える方が必須なんです」
「ルータさんが持ってる、化粧箱じゃ駄目なんですか?」
「化粧箱だと、空間内(なか)の時間が外部と同じなので、王都に持って来るまでに、傷んでしまうんですよ。ですから、空間内(なか)の時間が停止している、アイテムボックスを使える方が必要なんです」
「王都のギルドでしたら、高ランクの方で、アイテムボックスが使える方が居るでしょうから、俺の出る幕はありませんよ(……と言ったが、これは行くことになりそうな気がする)」
「もしカズさんに、この依頼を受けていただけるのであれば、私しも安心できるのですが」
「それはどういうことですか? アイテムボックスが使える高ランクの冒険者ならば、俺より安心して撒かせられると思いますが?」
「アイテムボックスを使える冒険者の方は少ないですし、使えたとしても殆んどの方が、大きな商会か貴族等と契約してますから」
「そう言えば前にそんな事を、聞いたような気がします」
「例えアイテムボックスを使える方が居たとしても、結構な料金を払うことになるんですよね。場合によっては、ギルドの依頼料とは別に、報酬を要求してくる方も居ますし」
「その場合は冒険者ギルドに報告すれば、良いんじゃないですか? その冒険者もランク降格や、厳罰を受けるのが嫌でしょうから」
「低ランクの冒険者ならば良いんですが、高ランクでアイテムボックスを使える方を、冒険者ギルドとしても手放したくはないでしょうし、厳罰も軽いものになってしまうでしょうね」
「ああ……なるほど。世知辛い世の中ですね(どこの世界も、大して変わらないのかな)」
「おっと、貴族と言いながら、金銭にうるさかったですな。どうも自ら商売をしてると、金銭感覚が他の貴族と違ってしまい、いけませんな」
「こちらの方々は貴族と言っても、親しみやすくて良いですよ」
「私し達としては嬉しい意見ですが、他の貴族や権力者の前では、言わない方が良いですよ。貴族としての誇りを、第一に考えてる方も多いですから」
「そうでした。モルトさんにも気を付けるように言われてました。皆さんが気軽に話し掛けてくれたので、つい」
「貴族だけの付き合いだけだと、話し方等の面倒な事が多いですから、気楽に話してくれるカズさんには、感謝してるんです」
「俺には礼儀作法の事はよく分かりませんから、不作法で申し訳ないと思います」
「そんな事ないです。冒険者の方にしては珍しく、敬語で話してくれてるじゃないですか」
「敬語と言っても、これで良いのか分かりませんが」
「大丈夫ですよ。それに妻や子供達と話すときは、敬語なんて使わないで、メイド達と話すよう気楽に話してください」
「しかしそれでは…」
「良いんです。皆も思ってることですから、これからは友人として、我々の相手をしてください」
「いきなりは難しいですが、分かりました(メイド達ならともかく、貴族相手に友人としてか……)」
「旦那様そろそろ」
「そうだな。カズさん、一度私の書斎にお越しください。そこで今回の謝礼金を、渡させていただきます」
ルータとジルバに付いて庭から屋敷に戻り、ルータの書斎に移動した。
そこでルータがカズに、白金貨三十枚(3,000万 GL)を渡した。
「ちょっとこれは多過ぎですよ」
「何を仰いますか。マーガレットの命を救ってくれたんですから、これでも少ないと私は思ってるんですよ。しかしジルバが『あまり多額だとカズ殿が困ると思います』と言うものだから、この金額にしたんです。カズさんが迷惑でなければ、本来渡そうと思っていた王国白金貨を…」
「いやいや、これで十分ですから(謝礼金が三千万だよ。しかも本来なら王国白金貨って『億』……いやいやいやダメだよ! いくらなんでも多過ぎるよ!)」
「そうですか……ではあとこれを、お渡しします」
ルータは書斎にある机の引き出しから、一枚の金属プレートをカズに渡した。
「これはなんですか?」
「それは我が家の紋章が、刻印されてあります。他の貴族から何かされた場合や何かあった時は、それを見せてください。我がオリーブ・モチヅキ家が、カズさんの身分を保証すると言うことの証です」
「そんな物を俺に? 何かあった時は、逆に迷惑をかけてしまいますよ」
「構いません。元々成り上がり貴族と言われていましたから、長い歴史のある貴族からは嫌われてますので」
プレートを見つめ考えるカズだが、ここまでしてくれているで、返す事も悪いと思い、渋々受け取ることにした。
「ありがとうございます。俺の出来る事でしたら手助けになりますので、いつでも呼んでください」
「それはありがたい。その時はお願いします」
「はい。それじゃあそろそろ、俺はお暇します」
「そうですか。よろしければ泊まって行かれては?」
「一応冒険者としてやっていますので、目的もありますし、お金が入ったからと言って、何もしない訳にもいきませんから」
「残念ですが、またいつでもいらしてください。我が家はいつでも歓迎します」
「ありがとうございます」
「それではジルバお見送りを」
ルータの書斎をシルバと出て、マーガレットとデイジーとダリアの居る部屋より、別れの挨拶をし、外に出るまでに会ったメイドのビワとミカンに見送られて、カズは屋敷を後にする。
帰りは一人で衛兵の警備する門を通り、街に戻った。
その様子を見たカズは、邪魔をしないように二人から離れ、庭をゆっくり歩きながら暫し待つ。
我に返ったルータは、カズに声を掛ける。
「! カズさん申し訳ない。ついジルバの想いに…」
「ジルバさんや、アキレアさん達メイドの方々も、大切な家族で良いですね」
「ええ、我が家の使用人は、立派で大切な家族です」
ルータは胸を張って言う。
「あのう、先程の話で家名に『モチヅキ』が入った理由を、聞いてませんでしたが」
「そう言えばそうでしたね。『モチヅキ』とは、別の世界から召喚された勇者様の一人が、当時の王族の女性と御婚約されて、勇者様の家名を加えたと聞いてます」
「と言うことは、ルータさんのご先祖が婚約された王族とは、もしや…」
「そうです。それが勇者様の子孫にあたる方だったようなのです。私もこの事を知ったのは、デイジーが産まれた時に、義母(はは)のジニアから聞いたのですが」
「ではそれを知ったのは、十数年程前と言うことですか」
「ええ。本来ならば、当主から詳しく聞かされる事なのですが、義父(ちち)は既に亡くなっているので、義母(はは)も詳しい事は分からず、その程度しか」
「そうでしたか。辛い事を思い出させてしまった様で、申し訳ないです」
「気にしないでください。義父が亡くなったのは、私やマーガレットがまだ子供の頃の話でしたから。当時悲しんでるマーガレットを、慰めたのは幼馴染みの私でしてね。今と違ってすぐに泣く子でした」
「そんな頃からの仲なんですね」
「ええ……おっと、余計な事を話してしまいました」
ルータは少し、恥ずかしそうにしている。
「そうだ! 肝心な事を話してませんでた。実は冒険者ギルドに依頼を出したのですが、カズさんのことを聞いて、推薦してしまったんです」
「別に構いませんが、もしかして、Aランクと思っての推薦ですか?」
「はい」
「まぁでも、ランクに伴わない依頼なら、ギルドの方で、受けさせないようにするでしょうから、大丈夫ですよ」
「そうですか。ただこの依頼には、大量の荷物を運ぶ事が出来るという条件がありまして」
「……だ、大丈夫ですよ。Aランクが受けるような依頼は、俺に来ませんから、気にしないで…」
カズが否定して言い切る前に、ジルバが話し出す。
「それは分かりませんぞ。カズ殿は確かにランクだけを見ると、高くはないかも知れませんが、実力的には十分にAランクの方に張り合えると、私しは思ってます。この事に関しては、モルトも同感だと」
「そんな俺は…」
「ジルバだけじゃなく、モルトにもそう思われてるのであれば、推薦ではなく、カズさんを指名すれば良かったですな」
「……あのう、ちなみにどんな依頼だったか、お聞かせ願いますか?」
「ある食材を運んでくる依頼です。その為には、アイテムボックスを使える方が必須なんです」
「ルータさんが持ってる、化粧箱じゃ駄目なんですか?」
「化粧箱だと、空間内(なか)の時間が外部と同じなので、王都に持って来るまでに、傷んでしまうんですよ。ですから、空間内(なか)の時間が停止している、アイテムボックスを使える方が必要なんです」
「王都のギルドでしたら、高ランクの方で、アイテムボックスが使える方が居るでしょうから、俺の出る幕はありませんよ(……と言ったが、これは行くことになりそうな気がする)」
「もしカズさんに、この依頼を受けていただけるのであれば、私しも安心できるのですが」
「それはどういうことですか? アイテムボックスが使える高ランクの冒険者ならば、俺より安心して撒かせられると思いますが?」
「アイテムボックスを使える冒険者の方は少ないですし、使えたとしても殆んどの方が、大きな商会か貴族等と契約してますから」
「そう言えば前にそんな事を、聞いたような気がします」
「例えアイテムボックスを使える方が居たとしても、結構な料金を払うことになるんですよね。場合によっては、ギルドの依頼料とは別に、報酬を要求してくる方も居ますし」
「その場合は冒険者ギルドに報告すれば、良いんじゃないですか? その冒険者もランク降格や、厳罰を受けるのが嫌でしょうから」
「低ランクの冒険者ならば良いんですが、高ランクでアイテムボックスを使える方を、冒険者ギルドとしても手放したくはないでしょうし、厳罰も軽いものになってしまうでしょうね」
「ああ……なるほど。世知辛い世の中ですね(どこの世界も、大して変わらないのかな)」
「おっと、貴族と言いながら、金銭にうるさかったですな。どうも自ら商売をしてると、金銭感覚が他の貴族と違ってしまい、いけませんな」
「こちらの方々は貴族と言っても、親しみやすくて良いですよ」
「私し達としては嬉しい意見ですが、他の貴族や権力者の前では、言わない方が良いですよ。貴族としての誇りを、第一に考えてる方も多いですから」
「そうでした。モルトさんにも気を付けるように言われてました。皆さんが気軽に話し掛けてくれたので、つい」
「貴族だけの付き合いだけだと、話し方等の面倒な事が多いですから、気楽に話してくれるカズさんには、感謝してるんです」
「俺には礼儀作法の事はよく分かりませんから、不作法で申し訳ないと思います」
「そんな事ないです。冒険者の方にしては珍しく、敬語で話してくれてるじゃないですか」
「敬語と言っても、これで良いのか分かりませんが」
「大丈夫ですよ。それに妻や子供達と話すときは、敬語なんて使わないで、メイド達と話すよう気楽に話してください」
「しかしそれでは…」
「良いんです。皆も思ってることですから、これからは友人として、我々の相手をしてください」
「いきなりは難しいですが、分かりました(メイド達ならともかく、貴族相手に友人としてか……)」
「旦那様そろそろ」
「そうだな。カズさん、一度私の書斎にお越しください。そこで今回の謝礼金を、渡させていただきます」
ルータとジルバに付いて庭から屋敷に戻り、ルータの書斎に移動した。
そこでルータがカズに、白金貨三十枚(3,000万 GL)を渡した。
「ちょっとこれは多過ぎですよ」
「何を仰いますか。マーガレットの命を救ってくれたんですから、これでも少ないと私は思ってるんですよ。しかしジルバが『あまり多額だとカズ殿が困ると思います』と言うものだから、この金額にしたんです。カズさんが迷惑でなければ、本来渡そうと思っていた王国白金貨を…」
「いやいや、これで十分ですから(謝礼金が三千万だよ。しかも本来なら王国白金貨って『億』……いやいやいやダメだよ! いくらなんでも多過ぎるよ!)」
「そうですか……ではあとこれを、お渡しします」
ルータは書斎にある机の引き出しから、一枚の金属プレートをカズに渡した。
「これはなんですか?」
「それは我が家の紋章が、刻印されてあります。他の貴族から何かされた場合や何かあった時は、それを見せてください。我がオリーブ・モチヅキ家が、カズさんの身分を保証すると言うことの証です」
「そんな物を俺に? 何かあった時は、逆に迷惑をかけてしまいますよ」
「構いません。元々成り上がり貴族と言われていましたから、長い歴史のある貴族からは嫌われてますので」
プレートを見つめ考えるカズだが、ここまでしてくれているで、返す事も悪いと思い、渋々受け取ることにした。
「ありがとうございます。俺の出来る事でしたら手助けになりますので、いつでも呼んでください」
「それはありがたい。その時はお願いします」
「はい。それじゃあそろそろ、俺はお暇します」
「そうですか。よろしければ泊まって行かれては?」
「一応冒険者としてやっていますので、目的もありますし、お金が入ったからと言って、何もしない訳にもいきませんから」
「残念ですが、またいつでもいらしてください。我が家はいつでも歓迎します」
「ありがとうございます」
「それではジルバお見送りを」
ルータの書斎をシルバと出て、マーガレットとデイジーとダリアの居る部屋より、別れの挨拶をし、外に出るまでに会ったメイドのビワとミカンに見送られて、カズは屋敷を後にする。
帰りは一人で衛兵の警備する門を通り、街に戻った。
87
お気に入りに追加
685
あなたにおすすめの小説

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果
ひむよ
ファンタジー
全てが平均的な少年、山田 涼太。
その少年は努力してもしなくても、何をしても平均的だった。そして少年は中学2年生の時に努力することをやめた。
そのまま成長していき、高校2年生になったとき、あることが起こり少年は全てが異常へと変わった。
それは───異世界召喚だ。
異世界に召喚されたことによって少年は、自分のステータスを確認できるようになった。すぐに確認してみるとその他の欄に平均的1と平均的2というものがあり、それは0歳の時に入手していた!
少年は名前からして自分が平均的なのはこれのせいだと確信した。
だが全てが平均的と言うのは、異世界ではチートだったのだ。
これは平均的で異常な少年が自由に異世界を楽しみ、無双する話である。
hotランキング1位にのりました!
ファンタジーランキングの24hポイントで1位にのりました!
人気ランキングの24hポイントで 3位にのりました!
異世界召喚されました……断る!
K1-M
ファンタジー
【第3巻 令和3年12月31日】
【第2巻 令和3年 8月25日】
【書籍化 令和3年 3月25日】
会社を辞めて絶賛無職中のおっさん。気が付いたら知らない空間に。空間の主、女神の説明によると、とある異世界の国の召喚魔法によりおっさんが喚ばれてしまったとの事。お約束通りチートをもらって若返ったおっさんの冒険が今始ま『断るっ!』
※ステータスの毎回表記は序盤のみです。

TS転移勇者、隣国で冒険者として生きていく~召喚されて早々、ニセ勇者と罵られ王国に処分されそうになった俺。実は最強のチートスキル持ちだった~
夏芽空
ファンタジー
しがないサラリーマンをしていたユウリは、勇者として異世界に召喚された。
そんなユウリに対し、召喚元の国王はこう言ったのだ――『ニセ勇者』と。
召喚された勇者は通常、大いなる力を持つとされている。
だが、ユウリが所持していたスキルは初級魔法である【ファイアボール】、そして、【勇者覚醒】という効果の分からないスキルのみだった。
多大な準備を費やして召喚した勇者が役立たずだったことに大きく憤慨した国王は、ユウリを殺処分しようとする。
それを知ったユウリは逃亡。
しかし、追手に見つかり殺されそうになってしまう。
そのとき、【勇者覚醒】の効果が発動した。
【勇者覚醒】の効果は、全てのステータスを極限レベルまで引き上げるという、とんでもないチートスキルだった。
チートスキルによって追手を処理したユウリは、他国へ潜伏。
その地で、冒険者として生きていくことを決めたのだった。
※TS要素があります(主人公)

どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる