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三章 王都オリーブ編1 王都オリーブ
133 トレニアの頼み と 運搬依頼
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第2ギルドが所有している、冷蔵機能がある倉庫からギルドに戻る道すがら、モルトがカズのことを心配して質問をした。
「午後からネメシアと模擬戦ですが、大丈夫ですか?」
「ええ、体調はどこも悪くないですよ」
「そうではなく……」
「?」
モルトは聞きたかった返答が来なかったので、続いて模擬戦の事について聞いた。
「ギルド基準でネメシアはBランクで、カズはCランクですが、何か勝てるような策でも?」
「策ですか……特に無いです。模擬戦を受けたのも、半ばやけだったので」
「それで大丈夫なんですか? 模擬戦と言っても木剣を使いますし、スキルや魔法も使用しますから、骨折をすることもありますよ」
「骨折……ま、まあ大丈夫ですよ(そこまでやるのか)」
「お互いに限度をわきまえていれば、そこまでにはならないと思いますが」
「俺じゃなくて、ネメシアさんに加減するよう言ってください」
「言ってはありますが、どうもそのつもりが無いようなんですよ」
「いやいや、俺の方がランクが下ですよ」
「儂も言ったんですが、ネメシアが『アイツの戦闘を見てないから、そんなことを言うんだよ!』と言われまして、カズ君はストーンシャークを、どうやって討伐したんですか? あの凍った状態になっていたのはカズ君が?」
「あぁ……まぁそこは、今度と言うことで」
「カズ君は随分と、謎が多い冒険者ですな」
「すいません」
「それでいて腰が低い。相変わらず変わった方だ」(ボソッ)
「……(聞こえてるんだけど)」
「ではカズ君、儂は専用訓練所の使用許可や報告することがあるので、ここで失礼します。お昼頃にギルドの一階に居てください。ネメシアもその頃に来ると思いますから」
「分かりました」
話を終えギルドに着くと、モルトは専用訓練所の使用許可と、カズのアイテムボックスに入っていたストーンシャークを、倉庫に持って行ったことの報告等をしに、上の階へと上がって行った。
カズは依頼書が貼ってある掲示板の所に行き、昼までに終りそうな依頼があるか、探すことにした。
しかし残っている依頼は、殆どが丸一日から、数日は掛かりそうな依頼ばかりだった。
今日は依頼を受けるのをあきらめ、昼頃まで時間を潰そうと、ギルドを出ようとしたら、受付のトレニアに呼び止められた。
「あのすみません、カズさん」
「はい? ああ、トレニアさん。なんですか?」
「今、お時間ありますか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ちょっとよろしいでしょうか? 実はついさっき依頼が入ったんですが、その依頼を出来そうな人が居なくて、もし良ければ、カズさんにお願いしようかと」
「俺ですか? でも今日は午後から用事があるので、昼までにはここに戻って来ないと」
「カズさんなら、時間は掛からないと思います。依頼場所も、歩いて三十分くらいの所ですから」
「時間的に大丈夫そうなら、構いませんが(なんで俺なら?)」
「良かった。ではさっそくなんですが…」
「その前に、どんな依頼か教えてください」
「そうでした。依頼は荷物の運搬なんですが、それが大小さまざまうえ数があるので、カズさんのようにアイテムボックスを使える方に頼みたかったのです」
「他に使える人は、居なかったんですか? (アイテムボックスが使えるから、声をかけてきたのか)」
「この時間ですと残念ながら。しかも依頼は少々急ぎでして」
「なるほど。そこにちょうど俺が居たと」
「はい。急で申し訳ないのですが」
「大丈夫です。俺も短時間で終わる依頼を探してたとこだったので、逆に紹介してくれてありがたいです」
「そんな、こちらとしても助かります。依頼書と場所を書いた地図を用意しますので、すぐにお願いします」
「はい。分かりました(短時間の依頼が見つかって良かった。王都に来てから依頼と言えるものは、討伐依頼しかしてないから)」
「お待たせしました。こちらが依頼書と、私の簡単な手書きですが、依頼場所までの地図です。それと受けてもらってからで申し訳ないのですが、報酬の方がちょっと……」
「短時間の依頼ですから」
「いえそう言う訳ではなく、アイテムボックスを使える方の運搬作業だと、短時間でも金貨一枚程度にはなるのですが……」
「何か事情が?」
「あの…はい……」
「今日は時間が無いので、とりあえず行ってきます。報酬の方は、トレニアさんに任せます」
トレニアから依頼書と、依頼場所を書いた地図を渡されたカズは、すぐにギルドを出て目的地に向かった。
地図に従い歩いて行くと、トレニアの言ってた通り三十分程で目的の建物に着いた。
周りの建物と比べると小さく、壁のヒビ割れや穴が目立つかなりボロい建物だ。
カズが建物の入口から声を掛けると、二人の老夫婦が出て来た。
「はい。どちら様?」
「ギルドから運搬の依頼を受けて来た、カズと言います」
「あらっ! 無理だと思ってたんですが、まさか依頼を受けてくれる方がいたなんて」
「すまないのぉ。ワシらのような者の依頼を受けてもらって」
「ちょうど時間が空いていたものですから。それに受付のトレニアさんに、頼まれましたので」
「そうですか。ありがとございます」
「ありがとうよ。若いの」
老夫婦はカズに頭を下げ、お礼を言ってきた。
「いえ、そんな。ところで運搬する物とはなんですか? 色々な大きさの物があると聞きましたが」
「はい、こちらです」
カズが建物の中にはあると、キズのある使い込まれた家具などが置いてあった。
見るからに小さな子供が、遊んでいて付けたキズや、落書きされた物もある。
どうも聞くところによると、老夫婦は孤児達の面倒を見ているようだ。
詳しく話を聞いてる暇もないので、カズは老夫婦に言われた物を、次々と【アイテムボックス】に入れていった。
「これで全部ですか?」
「え、ええ。凄いわね全部入るなんて」
「それで運搬先はどこですか?」
「ああそれだが、ここから一時間行った所にある建物のなんだが、ワシは迎えが来るのを待つから、先に婆さんと行ってくれないか」
「良いんですか?」
「良いのよ。あの人足が悪くて、歩くの遅いから。それに迎えの子供達も、こっちに向かってる頃ですから、入れ違いになったら困りますから」
「分かりました。では、行きましょうか」
「ええ、そうしましょう」
「婆さんをよろしく頼みます」
「はい」
カズは依頼者のお婆さんと、運搬先の建物に向かった。
目的の建物に着くまで、お婆さんは自分達のことを話始めた。
十数年前まで自分達は違う国に居たが、国内が不安定になったので、町から小さな村に引っ越したが、結局働き口がないために、この国に数年前に孤児の皆とやって来たと。
カズは国を越えて来るのは大変だったかと聞いたら、前に住んでいた所から、ここまでは距離があるだけで、国を越えるのは、それほど大変ではなかったと言った。
前に居た国も安定してきたので、国境は問題なく越えることができたと。
しかし国が安定したとは言っても、仕事は少ないので、思いきってこの国の王都にやって来たとの事だ。
その道中でも、何人かの孤児を引き取ったとも言っていた。
王都に着いてからは、たまたま知り合ったトレニアに助けてもらい、使ってない家を安く貸してもらえるようにしてもらったり、自分達にでもできる仕事を紹介してもらったりと、お世話になりっぱなしだと。
しかも毎回少しだが、自分の給金から支援もしてくれていると。
それに孤児と言っても小さい子は少なく、12歳にもなればお金を稼ぐために、一人で仕事に出る子供もいると話してくれた。
そして今回、暮らしに多少の余裕が出来たので、皆で暮らせる建物を探して、引っ越すことになったと。
だが家具を買い換えるまではできなく、今まで使ってた物や、貰った物を持っていきそのまま使うので、今回の依頼をトレニアに相談して頼んだと言う。
運搬が急ぎだったのは、今まで暮らしていた建物が古くなって取り壊すからで、その期限が今日までだったようだ。
運搬が急ぎだったわけを聞き終わったくらいで、目的の建物に着いた。
建物は二階建てで、さっきまで居た建物よりは確かに大きかったが、大人数で暮らすには少し狭いようにも思える。
二人が建物の中に入ると、小さな子供達(見た目5歳くらいの子)が、バタバタと二階から下りてきた。
お婆さんは子供達の相手をして、カズは言われた所に家具や荷物を【アイテムボックス】から出して配置していった。
運搬してきた荷物を全て出し終わると、依頼書に依頼終了のサインをしてもらった。
建物を出る際に、子供達からもお礼を言われ、カズはギルドへと戻って行く。
「午後からネメシアと模擬戦ですが、大丈夫ですか?」
「ええ、体調はどこも悪くないですよ」
「そうではなく……」
「?」
モルトは聞きたかった返答が来なかったので、続いて模擬戦の事について聞いた。
「ギルド基準でネメシアはBランクで、カズはCランクですが、何か勝てるような策でも?」
「策ですか……特に無いです。模擬戦を受けたのも、半ばやけだったので」
「それで大丈夫なんですか? 模擬戦と言っても木剣を使いますし、スキルや魔法も使用しますから、骨折をすることもありますよ」
「骨折……ま、まあ大丈夫ですよ(そこまでやるのか)」
「お互いに限度をわきまえていれば、そこまでにはならないと思いますが」
「俺じゃなくて、ネメシアさんに加減するよう言ってください」
「言ってはありますが、どうもそのつもりが無いようなんですよ」
「いやいや、俺の方がランクが下ですよ」
「儂も言ったんですが、ネメシアが『アイツの戦闘を見てないから、そんなことを言うんだよ!』と言われまして、カズ君はストーンシャークを、どうやって討伐したんですか? あの凍った状態になっていたのはカズ君が?」
「あぁ……まぁそこは、今度と言うことで」
「カズ君は随分と、謎が多い冒険者ですな」
「すいません」
「それでいて腰が低い。相変わらず変わった方だ」(ボソッ)
「……(聞こえてるんだけど)」
「ではカズ君、儂は専用訓練所の使用許可や報告することがあるので、ここで失礼します。お昼頃にギルドの一階に居てください。ネメシアもその頃に来ると思いますから」
「分かりました」
話を終えギルドに着くと、モルトは専用訓練所の使用許可と、カズのアイテムボックスに入っていたストーンシャークを、倉庫に持って行ったことの報告等をしに、上の階へと上がって行った。
カズは依頼書が貼ってある掲示板の所に行き、昼までに終りそうな依頼があるか、探すことにした。
しかし残っている依頼は、殆どが丸一日から、数日は掛かりそうな依頼ばかりだった。
今日は依頼を受けるのをあきらめ、昼頃まで時間を潰そうと、ギルドを出ようとしたら、受付のトレニアに呼び止められた。
「あのすみません、カズさん」
「はい? ああ、トレニアさん。なんですか?」
「今、お時間ありますか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ちょっとよろしいでしょうか? 実はついさっき依頼が入ったんですが、その依頼を出来そうな人が居なくて、もし良ければ、カズさんにお願いしようかと」
「俺ですか? でも今日は午後から用事があるので、昼までにはここに戻って来ないと」
「カズさんなら、時間は掛からないと思います。依頼場所も、歩いて三十分くらいの所ですから」
「時間的に大丈夫そうなら、構いませんが(なんで俺なら?)」
「良かった。ではさっそくなんですが…」
「その前に、どんな依頼か教えてください」
「そうでした。依頼は荷物の運搬なんですが、それが大小さまざまうえ数があるので、カズさんのようにアイテムボックスを使える方に頼みたかったのです」
「他に使える人は、居なかったんですか? (アイテムボックスが使えるから、声をかけてきたのか)」
「この時間ですと残念ながら。しかも依頼は少々急ぎでして」
「なるほど。そこにちょうど俺が居たと」
「はい。急で申し訳ないのですが」
「大丈夫です。俺も短時間で終わる依頼を探してたとこだったので、逆に紹介してくれてありがたいです」
「そんな、こちらとしても助かります。依頼書と場所を書いた地図を用意しますので、すぐにお願いします」
「はい。分かりました(短時間の依頼が見つかって良かった。王都に来てから依頼と言えるものは、討伐依頼しかしてないから)」
「お待たせしました。こちらが依頼書と、私の簡単な手書きですが、依頼場所までの地図です。それと受けてもらってからで申し訳ないのですが、報酬の方がちょっと……」
「短時間の依頼ですから」
「いえそう言う訳ではなく、アイテムボックスを使える方の運搬作業だと、短時間でも金貨一枚程度にはなるのですが……」
「何か事情が?」
「あの…はい……」
「今日は時間が無いので、とりあえず行ってきます。報酬の方は、トレニアさんに任せます」
トレニアから依頼書と、依頼場所を書いた地図を渡されたカズは、すぐにギルドを出て目的地に向かった。
地図に従い歩いて行くと、トレニアの言ってた通り三十分程で目的の建物に着いた。
周りの建物と比べると小さく、壁のヒビ割れや穴が目立つかなりボロい建物だ。
カズが建物の入口から声を掛けると、二人の老夫婦が出て来た。
「はい。どちら様?」
「ギルドから運搬の依頼を受けて来た、カズと言います」
「あらっ! 無理だと思ってたんですが、まさか依頼を受けてくれる方がいたなんて」
「すまないのぉ。ワシらのような者の依頼を受けてもらって」
「ちょうど時間が空いていたものですから。それに受付のトレニアさんに、頼まれましたので」
「そうですか。ありがとございます」
「ありがとうよ。若いの」
老夫婦はカズに頭を下げ、お礼を言ってきた。
「いえ、そんな。ところで運搬する物とはなんですか? 色々な大きさの物があると聞きましたが」
「はい、こちらです」
カズが建物の中にはあると、キズのある使い込まれた家具などが置いてあった。
見るからに小さな子供が、遊んでいて付けたキズや、落書きされた物もある。
どうも聞くところによると、老夫婦は孤児達の面倒を見ているようだ。
詳しく話を聞いてる暇もないので、カズは老夫婦に言われた物を、次々と【アイテムボックス】に入れていった。
「これで全部ですか?」
「え、ええ。凄いわね全部入るなんて」
「それで運搬先はどこですか?」
「ああそれだが、ここから一時間行った所にある建物のなんだが、ワシは迎えが来るのを待つから、先に婆さんと行ってくれないか」
「良いんですか?」
「良いのよ。あの人足が悪くて、歩くの遅いから。それに迎えの子供達も、こっちに向かってる頃ですから、入れ違いになったら困りますから」
「分かりました。では、行きましょうか」
「ええ、そうしましょう」
「婆さんをよろしく頼みます」
「はい」
カズは依頼者のお婆さんと、運搬先の建物に向かった。
目的の建物に着くまで、お婆さんは自分達のことを話始めた。
十数年前まで自分達は違う国に居たが、国内が不安定になったので、町から小さな村に引っ越したが、結局働き口がないために、この国に数年前に孤児の皆とやって来たと。
カズは国を越えて来るのは大変だったかと聞いたら、前に住んでいた所から、ここまでは距離があるだけで、国を越えるのは、それほど大変ではなかったと言った。
前に居た国も安定してきたので、国境は問題なく越えることができたと。
しかし国が安定したとは言っても、仕事は少ないので、思いきってこの国の王都にやって来たとの事だ。
その道中でも、何人かの孤児を引き取ったとも言っていた。
王都に着いてからは、たまたま知り合ったトレニアに助けてもらい、使ってない家を安く貸してもらえるようにしてもらったり、自分達にでもできる仕事を紹介してもらったりと、お世話になりっぱなしだと。
しかも毎回少しだが、自分の給金から支援もしてくれていると。
それに孤児と言っても小さい子は少なく、12歳にもなればお金を稼ぐために、一人で仕事に出る子供もいると話してくれた。
そして今回、暮らしに多少の余裕が出来たので、皆で暮らせる建物を探して、引っ越すことになったと。
だが家具を買い換えるまではできなく、今まで使ってた物や、貰った物を持っていきそのまま使うので、今回の依頼をトレニアに相談して頼んだと言う。
運搬が急ぎだったのは、今まで暮らしていた建物が古くなって取り壊すからで、その期限が今日までだったようだ。
運搬が急ぎだったわけを聞き終わったくらいで、目的の建物に着いた。
建物は二階建てで、さっきまで居た建物よりは確かに大きかったが、大人数で暮らすには少し狭いようにも思える。
二人が建物の中に入ると、小さな子供達(見た目5歳くらいの子)が、バタバタと二階から下りてきた。
お婆さんは子供達の相手をして、カズは言われた所に家具や荷物を【アイテムボックス】から出して配置していった。
運搬してきた荷物を全て出し終わると、依頼書に依頼終了のサインをしてもらった。
建物を出る際に、子供達からもお礼を言われ、カズはギルドへと戻って行く。
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