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第2章:AIオートマトンの退廃――人間を求めし末路の体現
2章2話 旅前の集会
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「楽しい時間は本当に早くすぎちゃうよね。ふんふんふん」
「まあでも、6人で出発前の気晴らしができたのは良かったよ」
ブラックピースが不満を口にするのに対して、湊が返答した。
「湊きゅん達、今日はゆっくりできた?」
「ああ、思う存分海を楽しんできたぜ、クイーンハート校長」
「それならよかったよ」
湊達一行は現在魔法女学院の校長室に集まっている。先程海に赴き、思い出づくりに勤しんだ後のことである。海水浴を謳歌し、暗くなる前に魔法女学院への帰宅準備を行った。この魔法女学院の校長室に集まる頃にはすっかり夕方になってしまった。
「湊きゅん、学院生活には慣れてきたようだね」
「ああ。と言っても、自由時間が多くて自主練ばかりだけどな」
魔法女学院は魔法の学校と言っても、授業を受けてばかりではない。むしろ授業は任意で受講することができるだけであり、逆に言えば全く取らずに自由時間としても問題は特に生じない。
なぜなら、この魔法女学院は任務評価制という制度の元に組織が動いているためだ。実際に学院より与えられた任務をこなして、その結果により進級するような仕組みになっている。
そのため、湊は授業を試しに受講したりはしてみたものの、この1ヶ月の多くはミミやマーニャ達と戦闘の訓練を行うことが多く、自由時間の方が多い学院生活であった。
「まあ湊きゅんはこの1ヶ月、魔法女学院に慣れることから始めないといけなかったからね。むしろ授業ばかりに参加しないで、魔法女学院の生徒達との交流機会を多く取ってもらった湊きゅんの選択は正しいよ」
「ああ、確かに交流から初めてこの世界に慣れないといけなかったからな」
湊はミミ、マーニャ、レミーとは日頃多く接している。ミミとは部屋が一緒であるし、レミーとは西暦2222年の頃に共闘した仲であるし、マーニャはいやでも離れられない魔眼の主である。
一方で、ブラックピースとホワイトピースはそんな湊の標準メンバーに加えて、新たに交流機会が増えた新メンバーである。彼女達との交流を通して、他の魔法女学院の生徒達とも気軽に喋ることができるようになった。
魔法女学院に入ったばかりの湊にとっては、この世界に慣れるという意味でも、女学院生徒達との交流が何よりも大切であった。
「この世界に慣れるって、随分変なことを言うなあ湊君は、ふんふんふん」
「ああいや、魔法女学院のこの、女性に満ち溢れた世界という意味だよ、ブラックピース」
「ふーん、変な表現の仕方だなあ、ふんふんふん」
湊が地球人であることは現在、クイーンハート、ミミ、レミー、マーニャのみが知る事実となっている。他の生徒にはワールドクロックのこと、湊が地球生まれであること、マーニャが魔神であることは伏せられた事実であった。タイムリープに関しては魔眼の能力であると説明しても良いが、今の所は校長、ミミ、レミー、マーニャのみがその核心を知っているだけである。
そのため、湊とクイーンハートの会話に登場する「この世界に慣れる」とい表現がブラックピースにはやや違和感に感じたようであったが、深く気にする感じもなく再び話に集中し始めた。
「そして、湊きゅんの学院生活初めての任務が明日より始まる訳だ」
「ああ、そうだな」
「どうしたの湊きゅん、緊張してるの?」
「そりゃ緊張するよ、狼の血族の殲滅が初任務なんだから」
湊が魔法女学院に2学年に入り、初めて与えられた任務――それが狼の血族の殲滅である。魔眼商である狼の血族は、湊がこの世界に来てから彼を2回殺しに襲いかかってきている。一回目は湊がミミに拾われた時であり、2回目がリービル大森林での一件である。
湊が魔眼を保有していることに目をつけて、それを奪いに襲いかかってきた狼の血族は、殲滅対象としてはかなり優先順位が高い。そのため、湊はその任務をこの魔法女学院より与えられることになった。
勿論1人ではなく――
「湊きゅんが心配する気持ちも分かる。だけどこの狼の血族はいち早く殲滅しなければいけない。そのための仲間がここに集まっている。そうでしょ?」
「ああ、確かにその通りだ、クイーンハート校長」
「湊きゅん、ミミちゃん、レミーちゃん、ブラックピースちゃん、ホワイトピースちゃん、そしてマーニャ様の6人で、奴ら魔眼商を殲滅するんだ――湊きゅん」
クイーンハートはこの狼の血族の殲滅のために、この選ばれた6人をチームとして揃えた。ミミとレミーは湊と関係が深く、マーニャに至っては湊の身体の一部である。さらにブラックピースとホワイトピースと彼は一度試験時に対戦相手として実力を確かめあったため、クイーンハートがこの6人を選ぶのはある意味必然だった。しかし――
「本当はペペットちゃんにも参加して欲しかったんだけど、今彼女は他の任務中でね」
「それについてはもう説明貰ったから大丈夫。確かにペペットもいてくれれば心強かったのは間違いねえが……」
湊の転入試験時に1戦目で戦ったペペットは、現在他の任務中であり、残念ながら狼の血族の殲滅メンバーには参加できないようであった。そのため、彼女は惜しくもチームより省かれる形となってしまった。
「でもきっと、この6人がいれば狼の血族の殲滅も果たせると思うの、湊きゅん」
「勿論やってやるよ、2回も襲ってきた奴らだからな」
「その調子だよ、湊きゅん」
クイーンハートは湊を励ますと共に、作戦の概略を説明し始めた。
「もう既に触れている内容だけど、君達一行には、明日より退廃都市レッドメイルへと向かってもらう」
「その退廃とか聞くと嫌な予感しかしねえな……」
「湊きゅんの言う通り、確かにこのレッドメイルという場所はかなり経済が悪化してて、治安も非常に悪いからね。正直、君達には行かせたくない場所なんだけど、狼の血族の殲滅のためにはやむを得ないんだよ」
退廃都市レッドメイル――今回湊達一行が狼の血族の殲滅のために向かうその都市は、クイーンハート曰く治安が非常に悪い。なんなら退廃都市と呼ばれているぐらいであり、湊もその表現の仕方に嫌な反応を示している。
「多分、ミミちゃん、マーニャ様、ブラックピースちゃん、ホワイトピースちゃんはこの都市に関して詳しくは知らないと思うけど……」
そう言ってクイーンハートは皆一同に目配せした。
「クイーンハート校長の言う通り、授業で聞いたことはありますが、詳細は分かりません」
ミミがそうクイーンハート校長に答えると、ブラックピースとホワイトピースもそれに頷いてみせた。マーニャに限っては何も分からないと首を振っている。
「恐らくこの退廃都市レッドメイルに1番詳しいのはレミーちゃんかな」
「はい、クイーンハート校長。私より退廃都市レッドメイルの成り立ちを簡単に説明できたらと思います」
レミーは退廃都市レッドメイルの説明を始めると言ったのと同時に、この場にいる全員に挟み込むタイプのイヤリングを配り始めた。
「レミー、これはなんだ?」
「これは地球のAIオートマトンが開発した、携帯に対応するデバイスです」
「携帯?」
「はい。このイヤリングを耳に挟み込んで下さい。人間の意識に応じて、空中にモニターが出力されます。またイヤリングから音声も流れ、通話も可能になっています」
湊はそのイヤリング型デバイスを耳に挟み込んだ。それと同時に、彼の目の前、空中にモニターが映し出された。
「うわあ凄えなあ、時代はここまで進化しているのか。そう言えば、この街にきたばかりの時にネットカフェって看板を見つけて中を覗き込んだら、空中投影されたモニターがそこにもあったなあ」
「それも、大都市ラブシェリーの技術をこの魔法の世界に持ち込んだものです。空中投影デバイスをカフェ内に設置して、それを皆が楽しめるようにと一部ネットカフェがこの大都市ウンディーネにも浸透しております」
この水魔法の栄えた大都市ウンディーネに湊が来たばかりの時、街でネットカフェなる店を見つけていた。なぜ魔法の世界にこんなネット等のシステムが存在するのか最初は不思議でしょうがなかった。しかし、現在はワールドクロックの崩壊と共に、地球と魔法の世界が融合したことを湊は知っている。そのため、そのようなテクノロジーの産物が地球のAIオートマトンにより持ち込まれたものであると推測はできていた。
しかし ――
「でもなんか思ったより、この大都市ウンディーネは随分アナログだよな。全体にネットが普及しているようには見えないし、伝送路みたいなのは無いし、テクノロジー感が随分薄いんだよな、この街」
AIオートマトンの技術がこの街に一部持ち込まれているとはいえ、この魔法の世界は典型的なファンタジーの街づくりがされており、テクノロジーチックなものはかなり少ない。なぜこの街にそのようなテクノロジーの産物に溢れていないのか、湊には不思議であった。
「湊様、それはこの街全体の意向なのですよ」
「この街の意向?」
「そうです。この街の歴史的に培われてきた美しい景観を壊したくないという、一致した意見が存在するようです。そのため私を含め、大都市ラブシェリーの皆は過度なテクノロジー輸出を行っていないのです。勿論、便利なこのイヤリング型携帯端末は購入する方は多いですが」
どうもこの街はその景観を守るため、過度にテクノロジーの産物に頼るようなことは行っていないようであった。そのため街は美しいファンタジーチックな美しい景観を保持しており、一見近代的とは思えない見た目をしている。勿論、その中にもひっそりとネットカフェがあったり、イヤリング型携帯端末があったりするようだが。
「それでは改めて、皆さんにお配りしたイヤリング型携帯端末の各モニターを使用して、退廃都市レッドメイルに関して、軽く説明を始めようと思います」
そう言って、レミーはレッドメイルの簡単な説明を開始した。
「まあでも、6人で出発前の気晴らしができたのは良かったよ」
ブラックピースが不満を口にするのに対して、湊が返答した。
「湊きゅん達、今日はゆっくりできた?」
「ああ、思う存分海を楽しんできたぜ、クイーンハート校長」
「それならよかったよ」
湊達一行は現在魔法女学院の校長室に集まっている。先程海に赴き、思い出づくりに勤しんだ後のことである。海水浴を謳歌し、暗くなる前に魔法女学院への帰宅準備を行った。この魔法女学院の校長室に集まる頃にはすっかり夕方になってしまった。
「湊きゅん、学院生活には慣れてきたようだね」
「ああ。と言っても、自由時間が多くて自主練ばかりだけどな」
魔法女学院は魔法の学校と言っても、授業を受けてばかりではない。むしろ授業は任意で受講することができるだけであり、逆に言えば全く取らずに自由時間としても問題は特に生じない。
なぜなら、この魔法女学院は任務評価制という制度の元に組織が動いているためだ。実際に学院より与えられた任務をこなして、その結果により進級するような仕組みになっている。
そのため、湊は授業を試しに受講したりはしてみたものの、この1ヶ月の多くはミミやマーニャ達と戦闘の訓練を行うことが多く、自由時間の方が多い学院生活であった。
「まあ湊きゅんはこの1ヶ月、魔法女学院に慣れることから始めないといけなかったからね。むしろ授業ばかりに参加しないで、魔法女学院の生徒達との交流機会を多く取ってもらった湊きゅんの選択は正しいよ」
「ああ、確かに交流から初めてこの世界に慣れないといけなかったからな」
湊はミミ、マーニャ、レミーとは日頃多く接している。ミミとは部屋が一緒であるし、レミーとは西暦2222年の頃に共闘した仲であるし、マーニャはいやでも離れられない魔眼の主である。
一方で、ブラックピースとホワイトピースはそんな湊の標準メンバーに加えて、新たに交流機会が増えた新メンバーである。彼女達との交流を通して、他の魔法女学院の生徒達とも気軽に喋ることができるようになった。
魔法女学院に入ったばかりの湊にとっては、この世界に慣れるという意味でも、女学院生徒達との交流が何よりも大切であった。
「この世界に慣れるって、随分変なことを言うなあ湊君は、ふんふんふん」
「ああいや、魔法女学院のこの、女性に満ち溢れた世界という意味だよ、ブラックピース」
「ふーん、変な表現の仕方だなあ、ふんふんふん」
湊が地球人であることは現在、クイーンハート、ミミ、レミー、マーニャのみが知る事実となっている。他の生徒にはワールドクロックのこと、湊が地球生まれであること、マーニャが魔神であることは伏せられた事実であった。タイムリープに関しては魔眼の能力であると説明しても良いが、今の所は校長、ミミ、レミー、マーニャのみがその核心を知っているだけである。
そのため、湊とクイーンハートの会話に登場する「この世界に慣れる」とい表現がブラックピースにはやや違和感に感じたようであったが、深く気にする感じもなく再び話に集中し始めた。
「そして、湊きゅんの学院生活初めての任務が明日より始まる訳だ」
「ああ、そうだな」
「どうしたの湊きゅん、緊張してるの?」
「そりゃ緊張するよ、狼の血族の殲滅が初任務なんだから」
湊が魔法女学院に2学年に入り、初めて与えられた任務――それが狼の血族の殲滅である。魔眼商である狼の血族は、湊がこの世界に来てから彼を2回殺しに襲いかかってきている。一回目は湊がミミに拾われた時であり、2回目がリービル大森林での一件である。
湊が魔眼を保有していることに目をつけて、それを奪いに襲いかかってきた狼の血族は、殲滅対象としてはかなり優先順位が高い。そのため、湊はその任務をこの魔法女学院より与えられることになった。
勿論1人ではなく――
「湊きゅんが心配する気持ちも分かる。だけどこの狼の血族はいち早く殲滅しなければいけない。そのための仲間がここに集まっている。そうでしょ?」
「ああ、確かにその通りだ、クイーンハート校長」
「湊きゅん、ミミちゃん、レミーちゃん、ブラックピースちゃん、ホワイトピースちゃん、そしてマーニャ様の6人で、奴ら魔眼商を殲滅するんだ――湊きゅん」
クイーンハートはこの狼の血族の殲滅のために、この選ばれた6人をチームとして揃えた。ミミとレミーは湊と関係が深く、マーニャに至っては湊の身体の一部である。さらにブラックピースとホワイトピースと彼は一度試験時に対戦相手として実力を確かめあったため、クイーンハートがこの6人を選ぶのはある意味必然だった。しかし――
「本当はペペットちゃんにも参加して欲しかったんだけど、今彼女は他の任務中でね」
「それについてはもう説明貰ったから大丈夫。確かにペペットもいてくれれば心強かったのは間違いねえが……」
湊の転入試験時に1戦目で戦ったペペットは、現在他の任務中であり、残念ながら狼の血族の殲滅メンバーには参加できないようであった。そのため、彼女は惜しくもチームより省かれる形となってしまった。
「でもきっと、この6人がいれば狼の血族の殲滅も果たせると思うの、湊きゅん」
「勿論やってやるよ、2回も襲ってきた奴らだからな」
「その調子だよ、湊きゅん」
クイーンハートは湊を励ますと共に、作戦の概略を説明し始めた。
「もう既に触れている内容だけど、君達一行には、明日より退廃都市レッドメイルへと向かってもらう」
「その退廃とか聞くと嫌な予感しかしねえな……」
「湊きゅんの言う通り、確かにこのレッドメイルという場所はかなり経済が悪化してて、治安も非常に悪いからね。正直、君達には行かせたくない場所なんだけど、狼の血族の殲滅のためにはやむを得ないんだよ」
退廃都市レッドメイル――今回湊達一行が狼の血族の殲滅のために向かうその都市は、クイーンハート曰く治安が非常に悪い。なんなら退廃都市と呼ばれているぐらいであり、湊もその表現の仕方に嫌な反応を示している。
「多分、ミミちゃん、マーニャ様、ブラックピースちゃん、ホワイトピースちゃんはこの都市に関して詳しくは知らないと思うけど……」
そう言ってクイーンハートは皆一同に目配せした。
「クイーンハート校長の言う通り、授業で聞いたことはありますが、詳細は分かりません」
ミミがそうクイーンハート校長に答えると、ブラックピースとホワイトピースもそれに頷いてみせた。マーニャに限っては何も分からないと首を振っている。
「恐らくこの退廃都市レッドメイルに1番詳しいのはレミーちゃんかな」
「はい、クイーンハート校長。私より退廃都市レッドメイルの成り立ちを簡単に説明できたらと思います」
レミーは退廃都市レッドメイルの説明を始めると言ったのと同時に、この場にいる全員に挟み込むタイプのイヤリングを配り始めた。
「レミー、これはなんだ?」
「これは地球のAIオートマトンが開発した、携帯に対応するデバイスです」
「携帯?」
「はい。このイヤリングを耳に挟み込んで下さい。人間の意識に応じて、空中にモニターが出力されます。またイヤリングから音声も流れ、通話も可能になっています」
湊はそのイヤリング型デバイスを耳に挟み込んだ。それと同時に、彼の目の前、空中にモニターが映し出された。
「うわあ凄えなあ、時代はここまで進化しているのか。そう言えば、この街にきたばかりの時にネットカフェって看板を見つけて中を覗き込んだら、空中投影されたモニターがそこにもあったなあ」
「それも、大都市ラブシェリーの技術をこの魔法の世界に持ち込んだものです。空中投影デバイスをカフェ内に設置して、それを皆が楽しめるようにと一部ネットカフェがこの大都市ウンディーネにも浸透しております」
この水魔法の栄えた大都市ウンディーネに湊が来たばかりの時、街でネットカフェなる店を見つけていた。なぜ魔法の世界にこんなネット等のシステムが存在するのか最初は不思議でしょうがなかった。しかし、現在はワールドクロックの崩壊と共に、地球と魔法の世界が融合したことを湊は知っている。そのため、そのようなテクノロジーの産物が地球のAIオートマトンにより持ち込まれたものであると推測はできていた。
しかし ――
「でもなんか思ったより、この大都市ウンディーネは随分アナログだよな。全体にネットが普及しているようには見えないし、伝送路みたいなのは無いし、テクノロジー感が随分薄いんだよな、この街」
AIオートマトンの技術がこの街に一部持ち込まれているとはいえ、この魔法の世界は典型的なファンタジーの街づくりがされており、テクノロジーチックなものはかなり少ない。なぜこの街にそのようなテクノロジーの産物に溢れていないのか、湊には不思議であった。
「湊様、それはこの街全体の意向なのですよ」
「この街の意向?」
「そうです。この街の歴史的に培われてきた美しい景観を壊したくないという、一致した意見が存在するようです。そのため私を含め、大都市ラブシェリーの皆は過度なテクノロジー輸出を行っていないのです。勿論、便利なこのイヤリング型携帯端末は購入する方は多いですが」
どうもこの街はその景観を守るため、過度にテクノロジーの産物に頼るようなことは行っていないようであった。そのため街は美しいファンタジーチックな美しい景観を保持しており、一見近代的とは思えない見た目をしている。勿論、その中にもひっそりとネットカフェがあったり、イヤリング型携帯端末があったりするようだが。
「それでは改めて、皆さんにお配りしたイヤリング型携帯端末の各モニターを使用して、退廃都市レッドメイルに関して、軽く説明を始めようと思います」
そう言って、レミーはレッドメイルの簡単な説明を開始した。
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