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ヒロインになりたいのに15

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私の方が適用が遅かったため、訓練を長く続けた。
(ふぅ……やっと終わったわ……!さすがに疲れちゃったわね……)
私が疲れ果ててベッドに倒れ込むと、彼が話しかけてきた。
「真菜、お疲れ様!僕も手伝ってあげられなくてごめんね……」
(レオンったら気にしすぎよ……!私は好きでやってるんだから謝らなくていいのよ!)
私は首を横に振りながら答えた。
「気にしないでちょうだい!レオンは私のことを優先しすぎなのよ!」
(そうよ!少しは自分を大切にして欲しいわ……!でもそんな優しいところが好きだけどね♪)
私が微笑むと、彼は照れくさそうに口を開いた。
「そうかな……?ありがとう真菜!」
(ふふっ……本当にレオンは可愛いわね……!もっと甘やかしたくなっちゃうじゃない!)
私が愛でるような眼差しを向けると、彼は少し困ったような表情を浮かべた。
(あれっ?照れてるのかしら……?意外とかわいいところもあるのね……!)
私がニヤニヤしていると、彼は誤魔化すように話題を変えた。
「そ、そんなことよりもう寝る時間じゃないかな?」
(あ、話を逸らしたわね……!まぁいいわ!追及すると可哀想だしやめておきましょうか!)
私が頷くと、彼は口を開いた。
「おやすみ真菜!」
(あらっ?もう寝ちゃうのかしら……?ちょっと早すぎる気がするけどまぁいいか……!)
私も返事をすると、ベッドに入って眠りについたのだった……。
(ふわぁ~……眠いわね……まだ寝る時間じゃないけど今日はゆっくり寝ようかしら……!)
私は大きなあくびをすると目を閉じた。
しかしなかなか眠れなかったようで、結局朝までずっと起きていたのだった……。
(うーん……まだ眠いけど頑張って起きなきゃね……!レオンはもう起きているみたいだし私も早く支度して行きましょう!)
私は洗面所で顔を洗ったりなどの準備をしてリビングへと向かった。
「おはようレオン……!今日はいい天気ね!!」
私が元気よく挨拶すると、彼も笑顔で答えてくれた。
「ああ、おはよう真菜!」
(あれっ……?なんか元気がないような気がするわね……?大丈夫かしら……?心配だわ……)
私が不安に思っていると、彼が口を開いた。
「実は朝から体調が優れないんだ……」
(あらっ……それは大変ね……!ここは私がしっかりサポートしてあげないと……!)
私は決意を固めると、彼に声をかけた。
「そうなのね……それじゃあ私が看病してあげるわ!」
(ふふん♪私に任せなさい!しっかりレオンを癒してあげちゃうからね!)
すると彼は嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう真菜!助かるよ……!」
(ふふっ……こんなに喜んでもらえるなんて嬉しいわね……!
でもまだ安心するのは早いわよ……!これからが本番なんだから……!!)
それから私は朝ごはんを食べてから出かける準備をした。
(よしっ……!これでバッチリね……!)
私は鏡の前で自分の姿を確認すると、満足げに微笑んだ。
(やっぱり私って最高に可愛いわね!……っと、こんなことしてる場合じゃなかったわ……!早く行かなくちゃ!!)慌てて玄関を出ようとしたその時だった……!
「真菜っ!!」レオンの叫ぶ声が聞こえてきたのだ……!
(えっ……?突然どうしたのかしら……!?何かあったのかしら……?心配だわ……!!)
私が振り返ると、そこにはゾンビのような足取りで歩いてくる彼がいたのだった……!!
(うわぁっ……!!何よこれぇっ!?めちゃくちゃ体調悪いのかしら……!?なんか怖すぎなんだけど……!!)私が恐怖に慄いていると、彼は口開いた。
「真菜ぁ……頼むから出てきてくれよぉ……」
(あらっ……?もしかして私を呼んでるのかしら……?一体どうしたっていうのかしら……?とりあえず行ってみますか!)私は玄関を出ると彼に話しかけた。
(どうかしたの?何か私に用があるのかしら……!?)
すると彼は静かに頷きながら答えた。
「ああ、そうなんだ……実は一緒に行きたい場所があるんだ……」
(えっ……?私と行きたい場所……?何かしら……!?)
「でもその体調じゃ…」
私が首を傾げていると、彼が言葉を続けた。
「一時的に治すから、君が好きな聖地に行ってみたいんだ……今日じゃないとダメなんだ。」
(えっ……?嘘っ!?それってデートじゃない……!!嬉しいわっ!!)
私は内心興奮しながらも冷静さを装って答えた。
「体調に問題がないっていうなら分かったわ!それじゃあ行きましょう!」
(ふふっ♪なんだか今日はとっても楽しくなりそうね……!)
私たちは電車に乗り込むと目的地へと向かったのだった……。
(ふぅ……やっと着いたわね……!それにしてもすごい人ね……!さすが有名な作品だけあるわね!)
私が目を輝かしていると、彼が話し掛けてきた。
「真菜、まずはどこから回ろうか……?」
(あ、そうね……!どこに行こうか迷っちゃうけどやっぱり最初はあそこよね……!)
私は辺りを見回しながらある場所を指差した。
「あの舞台のシーンは感動するわよね……!」
(あぁ……まさかここに来る日が来るなんて……!!)
私は感慨深い気持ちで舞台を見つめていたが、彼は不思議そうな顔をしていた。
(あれっ……?レオンどうしたのかしら……?もしかして感動してないのかしら……!?)
不安になった私は恐る恐る聞いてみた。「レオン……?どうかしたの……?」
(もしかして私の勘違いだったのかな……?いや、そんなはずはないわよね……!?)
すると彼は口を開いた。
「えっ……?ごめん、ぼーっとしてたみたいだ……」
(嘘でしょ……!?それだけなの……!?本当に心配になっちゃうわよ……!!)
私が困惑していると、突然彼が私に抱きついてきた……!
(ひゃっ……!?いきなりどうしたのかしらっ……!嬉しいけど少し恥ずかしいわね……!でも温かいなぁ……♡)
私がドキドキしながら顔を上げると、そこにはニッコリと笑う彼の姿があった……!
(あれっ……?なんか嫌な予感がするわね……)
私の予感は的中したようで、彼は私にとんでもない提案をしてきた……!
「ねぇ真菜、キスしてもいい?」
(えぇっ……!?ここでいきなりキスしたいだなんて大胆すぎないかしら……!?嬉しいけどさすがに恥ずかしいわね……)
私が戸惑っていると、彼が耳元で囁いた。
「お願い……真菜……」
(うぅっ……そんな声で言われたら断れないじゃない!!こうなったら覚悟を決めるしかないわよね……!!)

こうして私は吸血鬼王子のヒロインになったのでした。
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