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第2章

⑳ナイスバディの君を食べ尽くしたい 

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【ギオォlッォッォォォォオオォ!!!!】

怖い。という言葉で形容できるだろうか。体は狼のそれに近いが口は大きく裂け、牙がむき出しになっている。黒い翼を大きく広げこちらにプレッシャーを放つ化け物は、一度目が合うだけで僕の心を一瞬で折った。

「安心しろ少年。こいつは自分からはそう攻撃を仕掛けてこなうわっ!」

化け物の爪が僕の横を通り、木を貫通する。

「めっちゃ仕掛けてきたっ!爪が飛んできた!しかもすぐ生え変わってる!」

「最初のうちは仕掛けてこなかったんだが何度も挑戦するうちにたまに先制攻撃が来るようにわっ」

「めっちゃお前にキレてんじゃんか!何だよあんな翼の生えた狼、怖すぎるだろ!」

「あれは魔獣だ!誇り高き狼と一緒にするな!狼と一緒にするという事は狼人族と一緒にするという事、つまり、あれだ、ダメなんだぞ!」

「語彙力0かよバカ!」

それにしてもDランクってここまで強いもんなのか?そういえば、

「「昔から残っている依頼らしくてな、こういうのは稼ぎが良いんだ・・・」」とか言ってたな。もし魔物の大量発生に合わせて、魔物の強化が始まっていたとしたら・・・

「コロさん、この討伐依頼ってどれくらい前のモノだったの?」

「えっと・・・2年前くらいの依頼だったはず!覚えてるの偉いだろ?受付のお姉さんに2年も前の依頼だからって」

2年間未討伐のクエスト・・・冒険者なら何度か村に来ていたはずなのに・・・という事はこのクエスト、D以上の難関になってる可能性が高い。コロさん本当ばか。

「何とかならないか少年!こう変異体を呼んで上手くこいつと戦わせて、私をクエスト攻略、さらに村を救った英雄にする作戦を考えてくれ!」

「邪で稚拙な考えだなっ!とにかく、あいつをここに呼べばいいんだな、なら、」

「火の夫婦円満魔法魔法。クック!」

薪に一瞬で火をつける魔法クックを上空に打ち上げる。小さいし、一瞬だけど、あの変異体なら、

「ベモォォォ」

「鳴き声!コロ、あいつ気づいたっぽい!」

「少年、今までコロさんだったのに急にコロになったのは愛ゆえにか、それともバカにしてか。」

「どっちでもいい!!!」

「いや、少年、これは重大だ。なぜなら私はバカにされるのガァァァッァ!!」

翼狼の爪が、コロさんの足を貫通した。コロさんの足がどんどん黒くなっていく。

「あの最初に遭った時の毒攻撃。水と風の精霊よ・・・キュア―ド!」

僕はコロさんの治療に当たる。しかし、

「ベムオォォ!!!」

最悪のタイミングで変異体が現れた。

そして、僕たちに襲い掛かった瞬間。

「ギオォォォオオォォォ!!!」

翼狼が大きな口を開け、変異体に喰らいつき、飲み込んだ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・短くて申し訳ないです。ここが一番キリが良かったので。次回が長そうなんでそれで・・・ね。
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