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第一章 高慢令嬢成敗編
第五話 調査、そして目撃
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生徒たちの授業も終わった昼下がり。シリルは、一人食堂近くの廊下を歩いていた。放課後ということもあり、生徒たちは校舎内にもまばらに見られる程度だ。
彼の亜麻色の柔らかな髪に、午後の日差しが反射してきらきらと輝いている。背筋を伸ばし、足音を立てず優雅に廊下を歩く姿は、それだけで絵になるようである。彼とすれ違う生徒たちは、思わず彼を振り返って見ては、あんな美形の執事が学園にいただろうかと首を捻っていた。
シリルは、左腕に真っ白な縦長の布巾を掛け、いつもと違う地味なデザインのスーツに身を包んでいた。
今から二十分ほど前、シリルは学園専属の使用人の責任者である執事長に声をかけ、手伝いをさせてくれないかと頼んでいた。シリル持ち前の愛想により、白髪の執事長は快く承諾した。
以前にも、シリルはリズが授業を受けている間、学園の使用人に混ざって雑用の手伝いをすることがあった。それは彼なりの暇潰しのつもりだったのだが、意図せず使用人たちの助けになっていたらしい。
今日は、それに加え学園の使用人専用の服も貸してもらっていた。変装により調査をしやすくするためだ。
彼の秀でた容姿は、こんな簡易な変装ではまだかなり目立ってしまうが、それでも先入観を抱かせる効果は期待できるだろう。学園直属の使用人ならば、この時間に学園内をうろついていてもなんら違和感はない。
放課後にリズを一人にしておくことだけが気がかりだが、この際仕方ないことだ。尾行は一人の方が都合がいいのは、言わずもがなである。リズの方も、特に問題はないだろう。もうあの頃とは違い、彼女も子供ではないのだから。
シリルは徐に立ち止まると、廊下にいくつも並ぶ尖頭アーチの窓の一つを丁寧に拭き始めた。もちろん、ただ清掃のために磨いているのではない。シリルは、精巧な彫刻の施された木枠の隙間から、硝子の向こう側をそれとなく覗いた。
彼の拭く窓硝子の向こうには、大食堂が見える。彼が観察しているのは、食堂での一件でアンナを突き飛ばしていた、あの侯爵令嬢である。
彼女は、窓にほど近い席にこちらに背を向けて何人かの友人と共に座っていた。彼女と話している友人は、あの日一緒にアンナを嘲笑っていた令嬢たちのようだ。そのうちの何人かは、シリルも見覚えがあった。
侯爵令嬢の、ふわふわとした長い髪が二つの窓越しに見える。見たところ、特に不自然な様子はない。楽しく談笑しているようだ。
シリルは適宜食堂の様子を見ることができる範囲にある別の窓に移りながら、彼女たちの様子を眺めていた。
しばらくして、彼女らは席を立つと、食堂を出て行った。シリルはすかさず少し離れた廊下の曲がり角に身を隠すと、令嬢たちが先程まで彼のいた廊下へと歩いていくのが見えた。
ある程度離れたのを確認すると、シリルは足音を消してその後を追った。
彼女たちが食堂を出て向かった場所は、学園の寮のある棟だった。シリルは寮に入っていく彼女らの後ろ姿を見送りつつ、後を追うか否か決めかねていた。
学園寮の棟は男女で分かれていて、基本、お互いの寮には異性は立ち入り禁止である。シリルはリズの執事として特例でいつも出入りしてはいるが、リズの執事として入るならともかく、今この格好で彼が女子寮に入るのは流石に不自然だ。念を入れてした変装が、ここに来てあだとなった形である。シリルは溜息をついた。
シリルが途方に暮れていると、見知った顔を見つけた。深い茶色の髪を一つに束ねた金色の目の女子生徒——アンナである。彼女は、ちょうど寮から出てくるところだった。その腕には、何冊かの教科書が抱えられている。
アンナの様子は至っていつも通りで、彼女と先程の令嬢たちがすれ違う時も、特に彼女たちの間には何もなかった。どうやらあの令嬢たちは無関係のようだ。シリルはそう結論づけ、尾行の対象をアンナに切り替えた。先程まで身を潜めていた木の影を離れると、距離を取りつつその後を追った。
アンナは、どうやら実験室に向かっているようだ。向かっている方向から予想しているだけだが、リズが以前、アンナが科学研究会に入ったらしいと言っていたからほとんど間違いないだろう。手にも、白衣のようなものを持っている。
シリルがしばらく気配を消して彼女の後を追っていると、廊下の向かい側から、また別の女子生徒四人のグループが歩いてきた。彼女たちはいかにも貴族の令嬢らしく、高飛車な振る舞いが板についている。
アンナは彼女たちを見ると、咄嗟に顔を伏せた。シリルは訝しげに眉をひそめると、すぐ側にあった柱の陰に隠れ、様子を窺うことにした。素早く令嬢たちの容姿に目を通し、記憶する。
令嬢たちは、アンナに気がつくと、すれ違いざまに思い切り彼女を突き飛ばした。シリルは蒼い瞳を見開いた。その間に、令嬢たちは床に両膝と両手を着くアンナに詰め寄る。
シリルが助けに入ろうか迷っていると、令嬢たちは嘲笑い、アンナを見下ろして言った。
「あらあら、大丈夫~?」
「ねぇ、これ、返してほしい?」
一人の令嬢が、床に散らばった本の一冊を掴み上げ、アンナに見せた。アンナが奪い取ろうと立ち上がると、令嬢は本を再び床に落とした。
「ごめんなさい、手が滑っちゃったわ~」
彼女がわざとらしく言うと、令嬢たちは一斉に笑った。アンナは、怒りからか僅かに震えている。
「平民のくせに、調子に乗ってるからいけないのよ。自業自得だわぁ」
「そうよ。ブラックベル家のご令嬢に仲良くしてもらってるからって、自惚れないことね!」
「彼女だってきっと、あんたが一人ぼっちで可哀想だから一緒にいてあげてるだけでしょ? 勘違いしない方がいいわよ、もっと哀れになるから!」
彼女たちのその言葉に、シリルはついに腹を決めた。主人のことを愚弄するような言葉を吐かれては、黙っていられない。
しかし、彼が柱の陰から姿を現すより先に、アンナが叫んだ。
「——そんなの、嘘です!!」
彼女は、令嬢たちをきっと睨みつけた。シリルは思わず瞠目した。
「リズ様は、そんな御方じゃありません! あなたたちに、リズ様の何が分かるっていうんですか? リズ様はあなたたちみたいに薄っぺらい人間ではないんです!」
アンナの気迫に、令嬢たちは僅かに怯んだ。だが、すぐに虚勢を取り戻すと、彼女を睨み返した。
「何よ、図に乗らないでよね。誰に向かって言ってるか分かってるの?」
しかしアンナは、令嬢たちに睨まれても一向に怯む様子を見せない。シリルは、内心で彼女の度胸に感心していた。リズも良い友人を持ったものだと、密かに安堵する。
「……いい度胸じゃないの。覚えてなさいよ!」
そんなアンナに腹が立ったのか、令嬢の一人がそう吐き捨てると、彼女たちは示し合わせて歩き出した。ちょうど彼女たちの死角にいたシリルは、幸いにも気づかれることはなかった。
令嬢たちが去ると、アンナは一人黙々と本を拾い始めた。シリルは、自分も行って手伝うべきか考えあぐねていた。普通ならここで考えるまでもなく拾いにいっているはずだが、今は調査中、それに内密なものだ。今出て行ったら、リズが彼女の周囲について調べていることに勘づかれてしまうだろう。
シリルは考えた末、静かにその場を後にすることにした。少し心が痛むが、これがお互いにとって最善の方法だろう。アンナは、リズが自分のために暗に動いていることを知ったら、さらに罪悪感に苛まれるかもしれない。リズに迷惑をかけないようにと、わざわざアンナが彼女と距離を置くことを選んだのは明白だ。その彼女の意志を蔑ろにするほど野暮なことは、シリルはしない。
そうして後ろ髪を引かれる思いでその場を去ったシリルは、先程の令嬢たちの特徴を一人一人思い起こしていた。
彼の亜麻色の柔らかな髪に、午後の日差しが反射してきらきらと輝いている。背筋を伸ばし、足音を立てず優雅に廊下を歩く姿は、それだけで絵になるようである。彼とすれ違う生徒たちは、思わず彼を振り返って見ては、あんな美形の執事が学園にいただろうかと首を捻っていた。
シリルは、左腕に真っ白な縦長の布巾を掛け、いつもと違う地味なデザインのスーツに身を包んでいた。
今から二十分ほど前、シリルは学園専属の使用人の責任者である執事長に声をかけ、手伝いをさせてくれないかと頼んでいた。シリル持ち前の愛想により、白髪の執事長は快く承諾した。
以前にも、シリルはリズが授業を受けている間、学園の使用人に混ざって雑用の手伝いをすることがあった。それは彼なりの暇潰しのつもりだったのだが、意図せず使用人たちの助けになっていたらしい。
今日は、それに加え学園の使用人専用の服も貸してもらっていた。変装により調査をしやすくするためだ。
彼の秀でた容姿は、こんな簡易な変装ではまだかなり目立ってしまうが、それでも先入観を抱かせる効果は期待できるだろう。学園直属の使用人ならば、この時間に学園内をうろついていてもなんら違和感はない。
放課後にリズを一人にしておくことだけが気がかりだが、この際仕方ないことだ。尾行は一人の方が都合がいいのは、言わずもがなである。リズの方も、特に問題はないだろう。もうあの頃とは違い、彼女も子供ではないのだから。
シリルは徐に立ち止まると、廊下にいくつも並ぶ尖頭アーチの窓の一つを丁寧に拭き始めた。もちろん、ただ清掃のために磨いているのではない。シリルは、精巧な彫刻の施された木枠の隙間から、硝子の向こう側をそれとなく覗いた。
彼の拭く窓硝子の向こうには、大食堂が見える。彼が観察しているのは、食堂での一件でアンナを突き飛ばしていた、あの侯爵令嬢である。
彼女は、窓にほど近い席にこちらに背を向けて何人かの友人と共に座っていた。彼女と話している友人は、あの日一緒にアンナを嘲笑っていた令嬢たちのようだ。そのうちの何人かは、シリルも見覚えがあった。
侯爵令嬢の、ふわふわとした長い髪が二つの窓越しに見える。見たところ、特に不自然な様子はない。楽しく談笑しているようだ。
シリルは適宜食堂の様子を見ることができる範囲にある別の窓に移りながら、彼女たちの様子を眺めていた。
しばらくして、彼女らは席を立つと、食堂を出て行った。シリルはすかさず少し離れた廊下の曲がり角に身を隠すと、令嬢たちが先程まで彼のいた廊下へと歩いていくのが見えた。
ある程度離れたのを確認すると、シリルは足音を消してその後を追った。
彼女たちが食堂を出て向かった場所は、学園の寮のある棟だった。シリルは寮に入っていく彼女らの後ろ姿を見送りつつ、後を追うか否か決めかねていた。
学園寮の棟は男女で分かれていて、基本、お互いの寮には異性は立ち入り禁止である。シリルはリズの執事として特例でいつも出入りしてはいるが、リズの執事として入るならともかく、今この格好で彼が女子寮に入るのは流石に不自然だ。念を入れてした変装が、ここに来てあだとなった形である。シリルは溜息をついた。
シリルが途方に暮れていると、見知った顔を見つけた。深い茶色の髪を一つに束ねた金色の目の女子生徒——アンナである。彼女は、ちょうど寮から出てくるところだった。その腕には、何冊かの教科書が抱えられている。
アンナの様子は至っていつも通りで、彼女と先程の令嬢たちがすれ違う時も、特に彼女たちの間には何もなかった。どうやらあの令嬢たちは無関係のようだ。シリルはそう結論づけ、尾行の対象をアンナに切り替えた。先程まで身を潜めていた木の影を離れると、距離を取りつつその後を追った。
アンナは、どうやら実験室に向かっているようだ。向かっている方向から予想しているだけだが、リズが以前、アンナが科学研究会に入ったらしいと言っていたからほとんど間違いないだろう。手にも、白衣のようなものを持っている。
シリルがしばらく気配を消して彼女の後を追っていると、廊下の向かい側から、また別の女子生徒四人のグループが歩いてきた。彼女たちはいかにも貴族の令嬢らしく、高飛車な振る舞いが板についている。
アンナは彼女たちを見ると、咄嗟に顔を伏せた。シリルは訝しげに眉をひそめると、すぐ側にあった柱の陰に隠れ、様子を窺うことにした。素早く令嬢たちの容姿に目を通し、記憶する。
令嬢たちは、アンナに気がつくと、すれ違いざまに思い切り彼女を突き飛ばした。シリルは蒼い瞳を見開いた。その間に、令嬢たちは床に両膝と両手を着くアンナに詰め寄る。
シリルが助けに入ろうか迷っていると、令嬢たちは嘲笑い、アンナを見下ろして言った。
「あらあら、大丈夫~?」
「ねぇ、これ、返してほしい?」
一人の令嬢が、床に散らばった本の一冊を掴み上げ、アンナに見せた。アンナが奪い取ろうと立ち上がると、令嬢は本を再び床に落とした。
「ごめんなさい、手が滑っちゃったわ~」
彼女がわざとらしく言うと、令嬢たちは一斉に笑った。アンナは、怒りからか僅かに震えている。
「平民のくせに、調子に乗ってるからいけないのよ。自業自得だわぁ」
「そうよ。ブラックベル家のご令嬢に仲良くしてもらってるからって、自惚れないことね!」
「彼女だってきっと、あんたが一人ぼっちで可哀想だから一緒にいてあげてるだけでしょ? 勘違いしない方がいいわよ、もっと哀れになるから!」
彼女たちのその言葉に、シリルはついに腹を決めた。主人のことを愚弄するような言葉を吐かれては、黙っていられない。
しかし、彼が柱の陰から姿を現すより先に、アンナが叫んだ。
「——そんなの、嘘です!!」
彼女は、令嬢たちをきっと睨みつけた。シリルは思わず瞠目した。
「リズ様は、そんな御方じゃありません! あなたたちに、リズ様の何が分かるっていうんですか? リズ様はあなたたちみたいに薄っぺらい人間ではないんです!」
アンナの気迫に、令嬢たちは僅かに怯んだ。だが、すぐに虚勢を取り戻すと、彼女を睨み返した。
「何よ、図に乗らないでよね。誰に向かって言ってるか分かってるの?」
しかしアンナは、令嬢たちに睨まれても一向に怯む様子を見せない。シリルは、内心で彼女の度胸に感心していた。リズも良い友人を持ったものだと、密かに安堵する。
「……いい度胸じゃないの。覚えてなさいよ!」
そんなアンナに腹が立ったのか、令嬢の一人がそう吐き捨てると、彼女たちは示し合わせて歩き出した。ちょうど彼女たちの死角にいたシリルは、幸いにも気づかれることはなかった。
令嬢たちが去ると、アンナは一人黙々と本を拾い始めた。シリルは、自分も行って手伝うべきか考えあぐねていた。普通ならここで考えるまでもなく拾いにいっているはずだが、今は調査中、それに内密なものだ。今出て行ったら、リズが彼女の周囲について調べていることに勘づかれてしまうだろう。
シリルは考えた末、静かにその場を後にすることにした。少し心が痛むが、これがお互いにとって最善の方法だろう。アンナは、リズが自分のために暗に動いていることを知ったら、さらに罪悪感に苛まれるかもしれない。リズに迷惑をかけないようにと、わざわざアンナが彼女と距離を置くことを選んだのは明白だ。その彼女の意志を蔑ろにするほど野暮なことは、シリルはしない。
そうして後ろ髪を引かれる思いでその場を去ったシリルは、先程の令嬢たちの特徴を一人一人思い起こしていた。
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