【R18】性奴隷の憂鬱な夢

なみ

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朝靄

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朝靄に包まれた森の中でー。

ヨルと別れた後、狼の変身を解いて新しい肩の痛みにこれ以上ないほどの幸せを感じていた。

改めて肩に手を乗せて、再び至福の痛みを噛み締める。


ヨル……。

ヨルはあそこから出ないと言ったが…。

ヨルに再会するまでの間、俺は闇に紛れて密かに諜報隊員や情報屋を既に十数人始末した。

それでも国家の包囲網は強固だ。

伯爵の周りでは既に諜報部隊の目が張り巡らされている。国王の魔の手が届くのも時間の問題だ。俺は所詮その時間を僅かばかり稼いでいるに過ぎない。

焦る気持ちと共に、はっきりと言い切ったヨルの真っ直ぐなあの眼差しを思い出した。


……俺はいつも逃げることばかりしか考えていなかった。さっきも思わずつい口にしてしまって言った直後に後悔した。

ヨルは俺の事を知っても怒らなかった。

まるで…深い闇夜に包まれた時みたいに卑しい俺を、俺の罪も何もかも…まるごと優しく抱き締めてくれた。


そんな優しくて強い、俺の愛しい人を守りたい。


こんな細々とした時間稼ぎくらいではヨルを守れない……。

いっその事思い切って中枢に切り込んでみるか…?

思案していると突然背後に気配を感じたと思った瞬間、その人物に後ろから羽交い締めにされて草の上に押し倒された。

「……うぅっ!!?」

「お前…。あの場所で今まで何をしていた?」

そのまま地面に強く押し付けられ、俺の耳元で囁かれた声は隊長のものだった。

「まさか王の獲物に手をつけたりなどしてないだろうな…?」

「…っ!!ちが…、そ、んな…っ、ゔゔっ!」

俺が答える前に髪を掴まれて、何度も地面に叩きつけられる。
ガツッ、ガツッと鈍い音と共に激しい痛みに襲われ、脳が揺れて目がチカチカした。

「折角、忠告してやったのに…!隊員や情報屋を次々と消してまわっているのも希少種に絆されたからだろう!?…俺が思い出させてやる。お前がどういう人間か…!」

隊長が意識が朦朧としている俺のボトムと下着をずり下げられると、急にアナルに無理矢理肉棒を捩じ込まれた。

「……あ゛あ゛っ!!…ゔゔ…っ」


衝撃で思わず声が出る。
隊長は腰をゆっくりと動かして俺の奥を何度も刺激した。こいつはいつもこうやって俺を虐げてきた。

「……んっ、……んん…っ」

頭の奥がじわじわと痺れてくる。

「ククッ…、どうだ、気持ち良いか!そうだ!!もっと声を出せ…!!お前は性奴隷なんだよ!」

幼い頃から身体に染み付いた、苦痛を快楽に変換させる術…。

そうやってずっと自分を守ってきた。

でも…、俺はもう、負けたくない…!!

俺は痛みに耐えながらお腹に力を入れてギュウギュウと隊長の肉棒を搾り上げる。

「…っ!?おおっ?…なんだお前、虐げられて興奮してるのか…っ!?クク…ッ、変態め!!…っ、うぅっ!!はぁ、はぁ、…いかんっ、イキそうだ…!出すぞ!」

隊長の苦しそうな声がして肉棒がひときわ膨張し、今まさに絶頂を迎えようとした瞬間。

髪を掴んでいた手の力が弛んだ隙に身体を強く揺さぶって隊長が身体のバランスを崩して俺の身体からずり落ちた。

…負けるものか…っ!


急いで身体を起こして倒れ落ちた隊長の上に跨って首を両手で掴み、体重をかけて喉元を潰すようにギリギリと強く締め上げる。

「……グ……ゥ、ゔ……っ」

蛙が潰れた時のような声を漏らしながら隊長の顔が苦痛で歪んだ。

……許さない…!!

怒りを込めて更に手に力を込めた。

その瞬間、ドスン!という鈍い音と共に背中に燃えるような激しい熱を押し付けられた。

全身に鋭い痛みが走り、息が止まる。


ドクン、ドクン、ドクン、ドクン

身体に心臓の脈音が響いている。

息…が、苦しい…っ。

熱の後に鋭い痛みが背中から全身を駆け抜けていった。服がじっとりと濡れて、それが徐々に広がっていくのがわかる。


「……ったく、服が汚れただろうが…!」

隊長は何事もなかったかのように俺の腕を振り解いて上に乗っていた俺を地面に落とすと、立ち上がり乱れた服を正しながら隊長にガツッと俺の脚を蹴ってきた。服を正したその右手は深紅に染まっていた。

衝撃を受けたものの、背中の方の痛みと息苦しさがそれに勝って痛みはあまり感じられない。

「…チッ、バカめ。今までお前が脱走を企てるたびに弟が自分を犠牲にしてまでお前を守っていたというのに…!それを無駄にしやがって…!人員を削ってしまったせいで王への言い訳も出来なくなってしまったじゃないか!全く…、今まで庇ってやっていた俺にも感謝や謝罪の意を見せるどころか反抗するとは…!」

舌打ちをしながら吐き出す隊長の言葉に意識が朦朧としながらも俺は動揺した。

「……グレタ……が…?」

「ふん、なんだ、やはり知らなかったんだな。お前の弟が王にお前への減罰を求めて代わりに『運命のフォーチュンルーレット』を受けていたことを。」


衝撃で全身が凍りつく。

……グレタが……?俺の…、せいで…?

そんな…、俺は…、グレタに守られていたのに……、俺は、何も…知らずに…?

心臓がドクン、ドクンと脈動する。
全身から汗がどんどん吹き出してきて、景色が少しずつ霞んでいく。


だめだ……、だめ…だ…。

考えたいのに…頭が…回らない……。


「はーぁ…、もっとお前とは楽しみたかったのについにお前は国王の逆鱗に触れた。は王命だ。お前のせいだぞ?…全く、残念だ。弟が国王に従順なようにお前も俺に懐いてくれていると思っていたんだが…。俺はこれでもお前のこと好きだったんだぞ…?」

「ゔぁぁ…っ!!ぐ…っ!!」

背中に突き刺さったモノを掴んで隊長がグリグリとさらに強く俺の身体を抉った。激しい痛みと共に目の前が白くなって意識が遠くなっていく。

グレタの少し困ったような笑顔と、ヨルの凛とした後ろ姿を思い出した。

「まぁいい。お前は足止めをしたかったのかもしれないが、今日にも騎士団が伯爵の屋敷に到着するはずだ。」


やはり…、間に合わなかった…のか。

ヨル……、グレタ………。すまない…。

身体が痺れて…寒い……。


「……おやすみ、リュカ。」

隊長の声と共に、絶望に打ちひしがれる俺の意識はゆっくりと深い闇に覆われていった。

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