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46話 殲滅
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『――ゴブリンのナイトの焼死体【C-】、ゴブリンウォーリアー焼死体【C-】の料理が完成しました』
――――――――――
【料理】
塩ゴブリン(ナイト)焼き【C-】
【モンスター別バフ効果】
ダメージ軽減小
【選択バフ(共通)】
不可
【取得可能経験値】
70(140→280→560→1680)
――――――――――
――――――――――
【料理】
甘辛ゴブリン(ウォリアー)焼き【C-】
【モンスター別バフ効果】
与ダメ+100
【選択バフ(共通)】
不可
【取得可能経験値】
70(140→280→560→1680)
――――――――――
殺して殺して食って食って、食いながら殺して、殺しながら食って、モンスター別バフが重複できれば戦闘はもっと楽になっただろうけど、それは勘弁してもらって……でも、レベルがガンガン上がっているおかげで朝比奈さんの攻撃の威力は上昇、防御力も――
「手数ばっかりで全然……とは言わないけど、その程度ならそのうちほぼノーダメになりそうだな! おら! お前らのおかげで特訓もできて……敏捷はLV2だってよ! 喰らえ『6段攻撃』!!」
「げひゃあっ!」
敵の攻撃に怖がらずに突っ込み、素早い動きで避けるホブゴブリンソーサラーに何度も何度もさらに速く、速く攻撃を繰り出そうとする朝比奈さん。
素早い動きの要求される俺の戦闘方法も相まってついに俺たちの敏捷性はLV2 に到達。
とにかく突っ込んでくる朝比奈さんに対してできるだけ距離をとって遠くから魔法を撃ち始めたホブゴブリンソーサラーだったが、敏捷レベルの上がった俺たちにとってはその距離、行動の速さはあまりに遅すぎる。
朝比奈さんの攻撃がついにヒット。
ようやくホブゴブリンソーサラーの悲鳴が2階層に広く木霊した。
だが、流石にレベル50越え。
一撃入れただけじゃ倒れないホブゴブリンソーサラーは、朝比奈さんにしがみつき自分に向けて火の矢を放つ魔法を発動。
それを見ていたホブゴブリンソーサラーのすべてもここぞとばかりに魔法を一ヶ所に集中。
これはまずいと思ったが、俺と朝比奈さんとの距離から助けに行くのは不可能。
俺は戦闘中とは思えないほど、勢いよく肉を口の中に放り込んだ。
料理強化、しかも進化した料理強化があるといっても焦げの味が完全には消えてなくてちょっときつく感じてはしまうが、これだけしかも複数体分突っ込めば……。
「残念……。もう、効かないんだなあ! そ・れ・は!!」
焦げたホブゴブリンソーサラーを退かすと、地面を燃やし高く伸びる炎をバックに、朝比奈さんはまるでラスボスのように登場。
その姿にビビり散らかす、ホブゴブリンソーサラーたちをあっという間に一掃した。
「――ふぅ……。流石にちょっと疲れたかな」
「ナイスよ! ひなた! あとは私と陽一で片付けるからちょっと休んでなさい! あと少しよ、行けるわね? 陽一!」
「もちろん」
探索者たちの避難を済ませたミークが合流。
俺とミークはもう戦闘意欲を失った、ただただ逃げ惑うだけのゴブリンたちを追い回し始め……とうとう2階層に蔓延るゴブリンの殲滅をたった3人だけで達成してしまった。
「――料理人の雑魚探索者、じゃなかったのか? こんなの、新人というか数年探索者を続けた人にだってできるかどうか……」
「ありがとうありがとう!」
「君たちのおかげで生きながらえた。感謝する!」
「な、なぁ! 俺とも手を組んでくれないか! 契約金も支払う!」
「ちょっと! それは私が先にお願いしようとしたのよ!」
そしてとりあえずの仕事を終え、2階層から1階層に怪我人たちを運び出そうとすると、俺は初日からは信じられないような掌返しと感謝の言葉に包まれることとなったのだった。
――――――――――
【料理】
塩ゴブリン(ナイト)焼き【C-】
【モンスター別バフ効果】
ダメージ軽減小
【選択バフ(共通)】
不可
【取得可能経験値】
70(140→280→560→1680)
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【料理】
甘辛ゴブリン(ウォリアー)焼き【C-】
【モンスター別バフ効果】
与ダメ+100
【選択バフ(共通)】
不可
【取得可能経験値】
70(140→280→560→1680)
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殺して殺して食って食って、食いながら殺して、殺しながら食って、モンスター別バフが重複できれば戦闘はもっと楽になっただろうけど、それは勘弁してもらって……でも、レベルがガンガン上がっているおかげで朝比奈さんの攻撃の威力は上昇、防御力も――
「手数ばっかりで全然……とは言わないけど、その程度ならそのうちほぼノーダメになりそうだな! おら! お前らのおかげで特訓もできて……敏捷はLV2だってよ! 喰らえ『6段攻撃』!!」
「げひゃあっ!」
敵の攻撃に怖がらずに突っ込み、素早い動きで避けるホブゴブリンソーサラーに何度も何度もさらに速く、速く攻撃を繰り出そうとする朝比奈さん。
素早い動きの要求される俺の戦闘方法も相まってついに俺たちの敏捷性はLV2 に到達。
とにかく突っ込んでくる朝比奈さんに対してできるだけ距離をとって遠くから魔法を撃ち始めたホブゴブリンソーサラーだったが、敏捷レベルの上がった俺たちにとってはその距離、行動の速さはあまりに遅すぎる。
朝比奈さんの攻撃がついにヒット。
ようやくホブゴブリンソーサラーの悲鳴が2階層に広く木霊した。
だが、流石にレベル50越え。
一撃入れただけじゃ倒れないホブゴブリンソーサラーは、朝比奈さんにしがみつき自分に向けて火の矢を放つ魔法を発動。
それを見ていたホブゴブリンソーサラーのすべてもここぞとばかりに魔法を一ヶ所に集中。
これはまずいと思ったが、俺と朝比奈さんとの距離から助けに行くのは不可能。
俺は戦闘中とは思えないほど、勢いよく肉を口の中に放り込んだ。
料理強化、しかも進化した料理強化があるといっても焦げの味が完全には消えてなくてちょっときつく感じてはしまうが、これだけしかも複数体分突っ込めば……。
「残念……。もう、効かないんだなあ! そ・れ・は!!」
焦げたホブゴブリンソーサラーを退かすと、地面を燃やし高く伸びる炎をバックに、朝比奈さんはまるでラスボスのように登場。
その姿にビビり散らかす、ホブゴブリンソーサラーたちをあっという間に一掃した。
「――ふぅ……。流石にちょっと疲れたかな」
「ナイスよ! ひなた! あとは私と陽一で片付けるからちょっと休んでなさい! あと少しよ、行けるわね? 陽一!」
「もちろん」
探索者たちの避難を済ませたミークが合流。
俺とミークはもう戦闘意欲を失った、ただただ逃げ惑うだけのゴブリンたちを追い回し始め……とうとう2階層に蔓延るゴブリンの殲滅をたった3人だけで達成してしまった。
「――料理人の雑魚探索者、じゃなかったのか? こんなの、新人というか数年探索者を続けた人にだってできるかどうか……」
「ありがとうありがとう!」
「君たちのおかげで生きながらえた。感謝する!」
「な、なぁ! 俺とも手を組んでくれないか! 契約金も支払う!」
「ちょっと! それは私が先にお願いしようとしたのよ!」
そしてとりあえずの仕事を終え、2階層から1階層に怪我人たちを運び出そうとすると、俺は初日からは信じられないような掌返しと感謝の言葉に包まれることとなったのだった。
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