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壊れていく日常(5)
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side 吉積 奏汰
「あー、倒れちゃいましたか」
大和が風紀委員室に向かったその後に、そう言ってこちらに来たのはこの学校の養護教諭だ。
一見柔らかい雰囲気だが意外と厳しい人だ。
「うん、貧血と睡眠不足だね。とりあえず齋木くんの部屋に運ぼうか。吉積くん、運べる?」
「もちろんです。」
「うん、じゃあ任せたよ。とりあえず明日は絶対安静ね。生徒会顧問には言っとくから。」
最後少し悪寒を感じた。
養護教諭と生徒会顧問は同期で、生徒会長、副会長をやっていたらしい。
この後たぶん顧問は叱られるんだろうな。
まぁ放っておいた罰だ。
抱き上げた葵は思っていたより軽かった。
身長170cmを超えるというのに何故か自分の腕の中に収まる。
よっぽど華奢なのだろう。
それに加えパッと見以前より痩せたように思える。
俺は余計葵のことが心配になった。
風紀だから、と今まで生徒会のことに手を出さなかったことを今更後悔した。
マスターキーを寮長に借り、葵の部屋に入った。
部屋は片付いており、少し真面目な普通の男子高校生の部屋だ。
勝手に入るのは悪いが、奥の寝室に運び、ベッドに葵を寝かせた。
眠っている葵は幼い子供のように見える。
いつからだろう、この後輩を庇護下に置きたいと思ったのは。
あぁ、目の下が真っ黒になっている。
俺はそっと葵の目の下を指で撫でた。
とりあえず葵が起きた時に食べれそうなものを作っておこう。
俺はキッチンに向かった。
「あー、倒れちゃいましたか」
大和が風紀委員室に向かったその後に、そう言ってこちらに来たのはこの学校の養護教諭だ。
一見柔らかい雰囲気だが意外と厳しい人だ。
「うん、貧血と睡眠不足だね。とりあえず齋木くんの部屋に運ぼうか。吉積くん、運べる?」
「もちろんです。」
「うん、じゃあ任せたよ。とりあえず明日は絶対安静ね。生徒会顧問には言っとくから。」
最後少し悪寒を感じた。
養護教諭と生徒会顧問は同期で、生徒会長、副会長をやっていたらしい。
この後たぶん顧問は叱られるんだろうな。
まぁ放っておいた罰だ。
抱き上げた葵は思っていたより軽かった。
身長170cmを超えるというのに何故か自分の腕の中に収まる。
よっぽど華奢なのだろう。
それに加えパッと見以前より痩せたように思える。
俺は余計葵のことが心配になった。
風紀だから、と今まで生徒会のことに手を出さなかったことを今更後悔した。
マスターキーを寮長に借り、葵の部屋に入った。
部屋は片付いており、少し真面目な普通の男子高校生の部屋だ。
勝手に入るのは悪いが、奥の寝室に運び、ベッドに葵を寝かせた。
眠っている葵は幼い子供のように見える。
いつからだろう、この後輩を庇護下に置きたいと思ったのは。
あぁ、目の下が真っ黒になっている。
俺はそっと葵の目の下を指で撫でた。
とりあえず葵が起きた時に食べれそうなものを作っておこう。
俺はキッチンに向かった。
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