ヤンデレ式の依存恋愛

第１章 転生

転生

「やっと13歳かぁ、、、」
ポツリ。じめじめとした暗い部屋に、かすれてはいるものの、鈴の様に可愛らしい少女の声が響いては溶けた。ボロい一枚の麻布製ワンピースのみを身に付け、両手両足と首元に、鉄製の枷が着いており、その小さな身体を石造りの壁に繋がれている。
この奴か彼が来る以外は静かな監禁部屋の生活にも、ずいぶん慣れてしまった。慣れってこわいね！
ちくせう。
この異世界転生をしてしまってから早13年。
私、???は13歳の美少女になりました！
痛い事を言ってる自覚は悲しいことにあるんだな、、、。だからその頭大丈夫デスカー？みたいな顔止めてッ！もう私のライフはゼロよっ。
ゲフンゴフン。話が逸れてしまったけれど、さっきのプロローグで死んだ私は、この通り、異世界に転生して、奴隷として売られました。
そりゃ、今世の私の外見は美少女だからね！
大事なことなので２度言う。美、少、女にである！
足元にまでつく、シャボン玉の様に光加減で色彩が変化する輝く金髪。肩から下はゆるくウェーブしている髪と同じく、宝石を小さな顔にはめこんだかのような大きな瞳は、光加減で色彩を変える桃色。
色白な肌に、ぷるぷるとした透明感のある桜色の唇、ほんのりと色づく薔薇のような頬、全体的に  スラっとしているのにも関わらず、成長期の身体はどんどん育つ双丘と見事なくびれという美しい肉体美をほこっている。 
長々と今の私の身体について語ったけれど、それぐらい可愛らしくも美しい容姿なのだ。
だから、私は不安になるのだ。私を監禁している奴は、きっと、明日私を襲いに来るだろう。
いつもは食事を持ってくるだけの奴が、他の家に置いている荷物や、おそらくアレの道具等を、昨日からせっせとこの部屋に移動させている。
けれど、計画が上手くいっていたら、彼が今日の夜、助けに来てくれる。
だから、私は彼を信じて待っていよう。てか、それしか出来ないのだけれど。
どうにもできない不安に蓋をするように、私は眠りについていった。