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世界
大切なものって何だろう。手掛かりを探しに時計屋へ
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帽子屋さんの店が見えなくなってからも、男は私の手を離さない。どうやら腕の切断部はちょっとやそっとじゃ離れないらしい事実には安心した。
「離して。一人で歩ける」
「転ばないかい」
「転ばないわよ、子供じゃないんだから」
「君はまだまだ小さいよ」
「背はこれから伸びるの」
やっと自由になった手で、一応左腕の縫った場所を確認。傷口が開いた様子はない。ひとまず男の斜め後ろを諦めて歩いた。ここで離れて単独行動をとっても、きっと迷うだけだろう。現実へ戻る為には戦い、戦う為には相手を知らなければならない……それに信用は出来ないが、この男がここに詳しく、今のところ嘘をついていないことはくっついた腕からも分かった。
「ここはどこなの」
「うさぎ屋さんへ行く途中さ」
「そうじゃなくって、もっとこう、大きく?」
「不思議な世界と言わなかったかな」
「それって夢の中?」
「昏睡の中とも言うね」
昏睡──病院に寝ている私は、恐らく昏睡状態という扱いなのだろう。
駅の階段から落ちる瞬間の記憶が微かにある──あれで頭を打つでもしたのだろうか。
だが曖昧。分からないことだらけだが、目を覚ましてここから出たい気持ちは変わらない。その為にも……ただ今は歩いた。言動が無茶苦茶な、猫と呼ばれるおかしな男の後をついて。
その男は時たまこちらを見て、歩幅を合わせたり止まって待っていてくれたりする。基本的には信じられない言動が多いが、こうやって時に気を遣ってくれる様子は不思議だった。
「アンタ、猫って名前なの」
「違うよ」
「名前は」
「さあ」
「じゃあ何で猫なの」
「さあ。気付いたら猫だったよ」
「何それ」
「君はどうやらアリスだね、帽子屋がアリスと呼んだままだった」
「あ」
名乗るのを忘れていた。そして向こうも名乗っていない、この男も……礼儀として、これでいいのだろうか。
「青いエプロンドレスが似合うようで嬉しいよ」
「アンタが着せたんでしょ。それで、名前は?」
「そんなもの必要ないよ。ここでは呼び名がその人の象徴さ」
「アンタが猫っていうのは?」
「見た目じゃないかな」
──見た目。
横長の目は下へと、大きく裂けた口は耳へとのびて……常にニヤニヤしているように見える。まるで絵本のあの猫のよう。
「どうしてそんな口なの」
口走ってから、まるで赤ずきんのような問い掛けだと思った。
「裂かれたのさ」
「え、何それ。目は?」
「裂かれたのさ」
「誰に」
猫は振り返る──ニヤリと笑っているように見えた。
「……そういう冗談はやめてよ、何だかホラーだわ」
「こういう顔だから仕方がない」
「猫の癖に耳が無いじゃない」
「耳はあるよ。ほら」
そう言うと髪を片側に寄せてみせる。至って通常の人間の耳が見えた。
「でも普通の耳だわ」
「猫じゃないからね」
──やはり無茶苦茶だった。
「じゃあ名前は何も意味がないの」
「ここではね。だけどそんなことは無いさ」
「どうして」
「名付けた人から君への願いが詰まっている。元へ戻ったら大事にするといい」
……とてつもなくまともな意見で驚く。何も言葉が出なかった。
──パキリと、枝が折れる音。
猫の足下で音がした。
「さあ、ついたよ」
先程の帽子屋の周辺には家らしきものが幾つかあった。姿は見えなかったが、住人がいるだろうことが伺い知れた。
しかし今度はどうだろう……深い森の中に、ひっそりと赤い屋根の小さな木の家。煙突もある。
「ここ?」
「そうだよ、うさぎさんがやっているうさぎ屋さんだ」
確かにうさぎ屋という表札がポストと一緒に離れたところに置いてあった。けれどここには人影も、その気配も一切感じない。窓から見える家の中は真っ暗だった。
「ここへ戻ることも今はほとんどないからね」
「じゃあ、中には誰もいない?」
「そうだね」
「それを先に言ってよ……」
自然と包丁を握る手に力が入っていたのが分かった。脱力して手を緩めると、汗で湿っているのを感じた。
包丁を持ち替えて、右手の平を見る。
「私に出来るのかな」
「戻りたいなら頑張るしかないね」
猫に着いていき、家の扉へと近づいた。
鍵は掛かっていないらしく、猫が戸を押すとすんなりと開く。扉を押さえていてくれるので、中へと足を踏み入れた。
──チクタクチクタク。
ちくたくちくたく。
チクタクチクタク。
カチカチ……暗い部屋の中、余計に研ぎ澄まされた耳には機械音が数え切れないほど飛び込んでくる。
「ここって──時計屋さん?」
ギィッときしむ音と共に扉が閉まる。姿が見えないが、どうやら猫が手を離したようだ。窓からの明かりだけで、薄く照らされた部屋の中は秒針の音だけが支配していた。
「そうさ」
指はじきで炎がつくと、それはランプの灯火へと変わっていた。実際には見たことも無いような古いランプを手渡される。
「うさぎ屋さんは時計屋さんだ」
「職人さんなの?」
「時計屋さんさ」
相変わらず答えになっていないが、今はどうでもよかった。それよりもランプに灯されて見えた室内には、時計の数々。置き時計、掛け時計。きっと鳩が出てきそうなものから、七人の小人がいて細工が細かいもの。どれもデジタルではなく、アナログで秒針がついている。針はどの時計もあちこち違う方を向いているので時間はばらばら。カチカチと凄まじい数の音がするのも納得だが、見渡す限りの数はむしろ……物悲しく、どこか神秘的にも感じた。
「うさぎは何でここにはいないの」
「彼は案内役だからね」
「案内?」
「うさぎが案内、猫が導くのが本来の役割。君は最初に出会ったのがうさぎではなかったから特別」
帽子屋のお姉さんが言っていた言葉を思い出す。特別とはそういう意味だったのだろう。最初にうさぎの方と会っていれば、今あの少年が私の道案内をしてくれていたに違いない。
「あの子の方が親切そう」
「見た目で判断してはいけないよ」
聞こえないように呟いたつもりだったが、どうやら耳に入ってしまったらしい。まぁこの男を相手に気にすることもない。
案の定感情の変化も特に見せずに、猫は机の埃を撫でた。
「かつてはよく時計を作っていたよ、案内そっちのけでね。だけどいつ頃からか全く作らなくなってしまったね」
「作らなくなったって……どうして? 心境の変化?」
問い掛けてみるも、どうやら無視らしい。猫はカウンターらしき机の傍らにある棚に手を伸ばしていた。そしてそこから幾つも重なった冊子を勢いよく取り出すものだから、一気に埃が舞い上がる。くしゃみがしばらく止まらなかった。
「気をつけてよ!」
「彼は几帳面だから、確か日記か何かをつけていたような気がしたが……どこか分からないなあ」
埃が収まって視界が戻ってくると、猫は腕組みをして考えているような素振りを見せていた。絶対わざとだ、そう見せているだけに違いない。
「──どこ行くの」
突如動いたかと思えば、その先は出口。扉を開けて、既に体の半分は外へ。
「うさぎさんを探してこようかなあと」
「止めてよ! まだ何にも分からないんだから」
「そうだね、まだ分からない。それは君が考えることだ、戦うのは君だから」
返す言葉がない。だってそれが事実。
私自身しかいない。
ここまで導いてくれたとしても、この男に期待するのはお門違いだ。どこかで甘い考えもあったが……そんなもの捨てなければなけない。
私は現実世界に必ず帰る──。
「色々ありがとう、道案内とか」
「構わないさ。ここは一人で大丈夫だろう?」
頷く。すると猫は──あっさりと扉から出て行ってしまった。扉が空しくきしむ。
「……よし」
気合いを入れる為にも独りごちる。よく考えればここへ来た当初以来、本当の一人ぼっちは初めてかもしれない。正直心細い。たとえ不在でもここはうさぎの家であるし、気も抜けない。早く情報収集に取りかかるのが最善に思えた。
頭でまとめる。今分かっていること──うさぎは時計屋であり、かつては頻繁に作っていた。ならば帽子屋のお姉さんと同じように、職人として手が大切と考えることも出来るが……。
「日記」
猫が去り際に残した言葉を思い出す。壁に掛けてある時計を歩き眺めていたが、わざとらしく埃をたてて散らかした紙の塊に視線を移す。あの男は面倒臭そうにして結局探そうともしなかったが──。
埃まみれの本を持ち上げ、ぽんぽん払うと見える表紙。その文字は全て手書きで、注文書、領収書、明細といった具合に書かれていた。
その中で一冊──表紙がない。代わりに雪で作ったうさぎのように、丸い胴体に細い耳の可愛らしい絵が書かれていた。
もしかしてと開けば……あっさりと見つかったのだ。
──ここは良いところだ。
「離して。一人で歩ける」
「転ばないかい」
「転ばないわよ、子供じゃないんだから」
「君はまだまだ小さいよ」
「背はこれから伸びるの」
やっと自由になった手で、一応左腕の縫った場所を確認。傷口が開いた様子はない。ひとまず男の斜め後ろを諦めて歩いた。ここで離れて単独行動をとっても、きっと迷うだけだろう。現実へ戻る為には戦い、戦う為には相手を知らなければならない……それに信用は出来ないが、この男がここに詳しく、今のところ嘘をついていないことはくっついた腕からも分かった。
「ここはどこなの」
「うさぎ屋さんへ行く途中さ」
「そうじゃなくって、もっとこう、大きく?」
「不思議な世界と言わなかったかな」
「それって夢の中?」
「昏睡の中とも言うね」
昏睡──病院に寝ている私は、恐らく昏睡状態という扱いなのだろう。
駅の階段から落ちる瞬間の記憶が微かにある──あれで頭を打つでもしたのだろうか。
だが曖昧。分からないことだらけだが、目を覚ましてここから出たい気持ちは変わらない。その為にも……ただ今は歩いた。言動が無茶苦茶な、猫と呼ばれるおかしな男の後をついて。
その男は時たまこちらを見て、歩幅を合わせたり止まって待っていてくれたりする。基本的には信じられない言動が多いが、こうやって時に気を遣ってくれる様子は不思議だった。
「アンタ、猫って名前なの」
「違うよ」
「名前は」
「さあ」
「じゃあ何で猫なの」
「さあ。気付いたら猫だったよ」
「何それ」
「君はどうやらアリスだね、帽子屋がアリスと呼んだままだった」
「あ」
名乗るのを忘れていた。そして向こうも名乗っていない、この男も……礼儀として、これでいいのだろうか。
「青いエプロンドレスが似合うようで嬉しいよ」
「アンタが着せたんでしょ。それで、名前は?」
「そんなもの必要ないよ。ここでは呼び名がその人の象徴さ」
「アンタが猫っていうのは?」
「見た目じゃないかな」
──見た目。
横長の目は下へと、大きく裂けた口は耳へとのびて……常にニヤニヤしているように見える。まるで絵本のあの猫のよう。
「どうしてそんな口なの」
口走ってから、まるで赤ずきんのような問い掛けだと思った。
「裂かれたのさ」
「え、何それ。目は?」
「裂かれたのさ」
「誰に」
猫は振り返る──ニヤリと笑っているように見えた。
「……そういう冗談はやめてよ、何だかホラーだわ」
「こういう顔だから仕方がない」
「猫の癖に耳が無いじゃない」
「耳はあるよ。ほら」
そう言うと髪を片側に寄せてみせる。至って通常の人間の耳が見えた。
「でも普通の耳だわ」
「猫じゃないからね」
──やはり無茶苦茶だった。
「じゃあ名前は何も意味がないの」
「ここではね。だけどそんなことは無いさ」
「どうして」
「名付けた人から君への願いが詰まっている。元へ戻ったら大事にするといい」
……とてつもなくまともな意見で驚く。何も言葉が出なかった。
──パキリと、枝が折れる音。
猫の足下で音がした。
「さあ、ついたよ」
先程の帽子屋の周辺には家らしきものが幾つかあった。姿は見えなかったが、住人がいるだろうことが伺い知れた。
しかし今度はどうだろう……深い森の中に、ひっそりと赤い屋根の小さな木の家。煙突もある。
「ここ?」
「そうだよ、うさぎさんがやっているうさぎ屋さんだ」
確かにうさぎ屋という表札がポストと一緒に離れたところに置いてあった。けれどここには人影も、その気配も一切感じない。窓から見える家の中は真っ暗だった。
「ここへ戻ることも今はほとんどないからね」
「じゃあ、中には誰もいない?」
「そうだね」
「それを先に言ってよ……」
自然と包丁を握る手に力が入っていたのが分かった。脱力して手を緩めると、汗で湿っているのを感じた。
包丁を持ち替えて、右手の平を見る。
「私に出来るのかな」
「戻りたいなら頑張るしかないね」
猫に着いていき、家の扉へと近づいた。
鍵は掛かっていないらしく、猫が戸を押すとすんなりと開く。扉を押さえていてくれるので、中へと足を踏み入れた。
──チクタクチクタク。
ちくたくちくたく。
チクタクチクタク。
カチカチ……暗い部屋の中、余計に研ぎ澄まされた耳には機械音が数え切れないほど飛び込んでくる。
「ここって──時計屋さん?」
ギィッときしむ音と共に扉が閉まる。姿が見えないが、どうやら猫が手を離したようだ。窓からの明かりだけで、薄く照らされた部屋の中は秒針の音だけが支配していた。
「そうさ」
指はじきで炎がつくと、それはランプの灯火へと変わっていた。実際には見たことも無いような古いランプを手渡される。
「うさぎ屋さんは時計屋さんだ」
「職人さんなの?」
「時計屋さんさ」
相変わらず答えになっていないが、今はどうでもよかった。それよりもランプに灯されて見えた室内には、時計の数々。置き時計、掛け時計。きっと鳩が出てきそうなものから、七人の小人がいて細工が細かいもの。どれもデジタルではなく、アナログで秒針がついている。針はどの時計もあちこち違う方を向いているので時間はばらばら。カチカチと凄まじい数の音がするのも納得だが、見渡す限りの数はむしろ……物悲しく、どこか神秘的にも感じた。
「うさぎは何でここにはいないの」
「彼は案内役だからね」
「案内?」
「うさぎが案内、猫が導くのが本来の役割。君は最初に出会ったのがうさぎではなかったから特別」
帽子屋のお姉さんが言っていた言葉を思い出す。特別とはそういう意味だったのだろう。最初にうさぎの方と会っていれば、今あの少年が私の道案内をしてくれていたに違いない。
「あの子の方が親切そう」
「見た目で判断してはいけないよ」
聞こえないように呟いたつもりだったが、どうやら耳に入ってしまったらしい。まぁこの男を相手に気にすることもない。
案の定感情の変化も特に見せずに、猫は机の埃を撫でた。
「かつてはよく時計を作っていたよ、案内そっちのけでね。だけどいつ頃からか全く作らなくなってしまったね」
「作らなくなったって……どうして? 心境の変化?」
問い掛けてみるも、どうやら無視らしい。猫はカウンターらしき机の傍らにある棚に手を伸ばしていた。そしてそこから幾つも重なった冊子を勢いよく取り出すものだから、一気に埃が舞い上がる。くしゃみがしばらく止まらなかった。
「気をつけてよ!」
「彼は几帳面だから、確か日記か何かをつけていたような気がしたが……どこか分からないなあ」
埃が収まって視界が戻ってくると、猫は腕組みをして考えているような素振りを見せていた。絶対わざとだ、そう見せているだけに違いない。
「──どこ行くの」
突如動いたかと思えば、その先は出口。扉を開けて、既に体の半分は外へ。
「うさぎさんを探してこようかなあと」
「止めてよ! まだ何にも分からないんだから」
「そうだね、まだ分からない。それは君が考えることだ、戦うのは君だから」
返す言葉がない。だってそれが事実。
私自身しかいない。
ここまで導いてくれたとしても、この男に期待するのはお門違いだ。どこかで甘い考えもあったが……そんなもの捨てなければなけない。
私は現実世界に必ず帰る──。
「色々ありがとう、道案内とか」
「構わないさ。ここは一人で大丈夫だろう?」
頷く。すると猫は──あっさりと扉から出て行ってしまった。扉が空しくきしむ。
「……よし」
気合いを入れる為にも独りごちる。よく考えればここへ来た当初以来、本当の一人ぼっちは初めてかもしれない。正直心細い。たとえ不在でもここはうさぎの家であるし、気も抜けない。早く情報収集に取りかかるのが最善に思えた。
頭でまとめる。今分かっていること──うさぎは時計屋であり、かつては頻繁に作っていた。ならば帽子屋のお姉さんと同じように、職人として手が大切と考えることも出来るが……。
「日記」
猫が去り際に残した言葉を思い出す。壁に掛けてある時計を歩き眺めていたが、わざとらしく埃をたてて散らかした紙の塊に視線を移す。あの男は面倒臭そうにして結局探そうともしなかったが──。
埃まみれの本を持ち上げ、ぽんぽん払うと見える表紙。その文字は全て手書きで、注文書、領収書、明細といった具合に書かれていた。
その中で一冊──表紙がない。代わりに雪で作ったうさぎのように、丸い胴体に細い耳の可愛らしい絵が書かれていた。
もしかしてと開けば……あっさりと見つかったのだ。
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