死後の手紙 [大切な誰かに]

黒(ヘイ)

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お父さんとお母さんより 【返信】

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本当におまえからなのか

まあ、書斎にいきなりこんな手紙があるわけもないんだが、、

母さんは手紙を見るなり驚いてスマホで写真を撮っていたんだが
この手紙はどう撮っても写真には写らないようだな…

私としてもお互いがいつでも持っていたいから残念な気持ちはあるが
それもあって本物なんだと思えた
まぁ、それはいい

二人からの言葉をここに綴っていく。

まずは母さんの言葉だ

久しぶり、なのかしら
貴方が亡くなった日
その後の日々
何度自分を呪ったか…

そのうちその対象は学校や、
その生徒たちに向きました。

話を聞いて、貴方の気持ちを考えるたびに
胸が締め付けられて
代わりに
私が死んでいればと

いえ、
何であなたたちが生きているの?

そう…



思うようになってました。

でも、それでいいのかと

貴方はそれを望んでるのかと

いえ、望んでなくてもいいと

これは貴方のためだと思いながら
私たちの気持ちで、
それだけで戦っていました。

それがわかりました

でも


私は、

私たちは

この戦いは投げ出す気はありません。

私たちの誇りの貴方のために

戦って

真実だけは明るみに出したい

それだけでその先は望まないようにと
二人で決めました。

貴方の母になれて本当に良かった
ありがとうね。



父から

おまえがそこまで悩んでたこと
あの時、気付いてあげられなくて
本当にすまない

だが、

私たちに話さなかったのは間違いだぞ

でもな!



おまえは自慢の息子だ
世界一の

俺の子だ

さすが俺の子だ

本当に…

立派になったな



母さんも書いたが

私たちはこれを投げ出すつもりはない

おまえが望む望まないの問題では、すでにない

これは私たち家族の戦いだ

それで勝ったら

重い罪を望むのではなく

お前のように
誇れる生き方をするさ

それであんな奴ら!って

ずっと心の中で思ってってやる



俺の子は




俺は




母さんは



どうだすげえだろって

墓前に報告するからな。

笑って、
酒持ってくからな

父さんは
おまえと将来飲むのが夢だったから
楽しみにしてるからな。

待ってろよ。

忘れるなんて永遠にない


私たちの愛する自慢の息子へ
来世でもまたよろしくな。

そっちのみなさんにもよろしく言っといてくれ
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