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暗躍9
しおりを挟むヘルス公爵を連行したルイの怒りはすさまじく前から調べていた悪事を露見させてすぐさま処分を下した。
「ヘルス、貴様がしたことは許されることでない。見た目のいい少年や少女を拉致監禁し傷つけ乱暴したことは調べがついている。しかもアラン王妃に横恋慕してリオス王子を拉致しようとしたことは死罪に値するがされでは気が治まらん。よって貴様に相応しい罰を与えよう」
「私に相応しいとは?」
「貴様を生涯、男娼館へ追放することとする。」
「だ、男娼館っ!」
男娼館とはその名の通り、男が体を売る専門の商売だ。だがこの場合抱く側ではなく抱かれる側である。つまりヘルス公爵は生涯複数の客に体を開くということだ。
「わ、私はっ」
冗談ではない。抱くことはあっても抱かれることなど屈辱のなにものでもない。
「黙れっ!貴様が今までやってきたことを身をもって償うがいい。」
「陛下っ!それだけはああっ!」
「───連れて行け」
衛兵がヘルス公爵の腕を取り引きずっていく。
「陛下っ!お許しを!陛下っ──陛下」
下された処分に納得せず喚き散らすがその声に耳を貸す者は誰一人いなかった。
「ああっ――やめっ」
薄暗い一室で息を荒げる。両手はロープで天井から繋がれて身動きができず、もう何時間もこの状態で体をまさぐられムチで打たれて背中は傷だらけで血がポタポタと落ちていく。
「ハハハ・・もっと喚け!泣け!」
ムチがしなる音と血が滲む背中と苦痛が心を蝕んでいく。
「ほらっ!まだまだ時間はたっぷりあるんだ。これぐらいで気を失うなよっ!」
気味の悪い笑みを浮かべて男を見つめる客は処女喰いと言われている常連客だ。苦痛で歪む顔が大好きでたまらない性癖の持ち主である。
蕾には挿入するために道具が入れられ、股間の先は細いヒモで縛られて精射できないようにされていた。
イキたくてもイケず地獄のような我が身に起こったことに死んだほうがマシだと頭をかすめる。
ギシギシとロープが鳴り客が道具をいじり出した。
痛いだけの感覚がそれだけではなくなり声が喘ぎ声へと変わりつつあった。
なぜ、どうして――どうして私がこんな目に?
だた自分の欲望のまま少年少女を拉致して監禁暴行強姦して性欲を満たしていた。だが、何かが足りないと思った。
そんな時にアラン王妃と出会ったのだ。最初は気にも留めなかったが、身のこなしや雰囲気、優れた魔力から興味を抱き次第に目で追うようになった。そして仮面を外して顔が露わになったとき体中に稲妻が走った。ああ、自分が求めていたのはこの人だと。だが、出会うのが遅すぎた。しかも一国の王妃だ。叶わぬ夢だと一時は諦めようと思っただが、日に日に思いが強くなり我慢できなくなった。そして手癖の悪い奴を雇い失敗した結果が男娼落ちだ。
こんなはずではなかった───今頃はアラン王妃をこの手で抱いているはずだったのに。
ああ───なぜ、こうなった?
人の道に外れなければ平穏な人生を歩めただろうに。
欲望のまま身をゆだねた愚かな男が落ちた末路である。
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