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第4話. これって、どういうこと?
しおりを挟む睨み合いが続く中、ハインツは小さく息を吐き姉上の前に出た。
「お久しぶりですね、アリア……」
「ええ、そうね。あなたが騎士団からゲイル王子の護衛になって以来かしら?」
昔は仲が良かった二人だが、いつからか険悪の仲になりハインツを慕っていたアランも疎遠になっていた。
「ところで、なぜあなたがあちら側にいたのか説明してもらえる?」
蔑むような視線を送る姉上にハインツは苦笑する。
「なぜ私があちら側にいたのか知りたいですか?」
柔らかい笑みを姉上に向ける姿はとても犯人とは思えないはど優しかった。
「……なによ。あなた疑われているのよ?正直に話しなさい」
文句を言っているがちょっとテレているように見えるのは気のせいだろうか?
頬が少し赤いようだし……やっぱり姉上は?
「そうですね。私があちら側にいたのは、昨日護衛を解雇されたからです」
「はあ?なんですって!護衛を解雇っ!」
「解雇だとっ!」
驚いたのは姉上だけではない陛下もだ。
姉上に聞いた話だが、半年前にゲイル王子がハインツが欲しいなどど戯言をほざいたせいで騎士団が混乱した。
当時団長だった姉上はゲイル王子に猛抗議したが最後には国王命令が出て断念したのだ。そして嫌気がさした姉上もまた騎士団をやめて隣国に留学したというのが経路だった。
貴族たちが噂していたハインツが姉上と決闘して負けたというのは、その後のことだ。
自分からハインツを奪っておいて今更解雇。
そして―――今回の婚約破棄といいがかり。
自分勝手なゲイルに殺意がわいた。
「……殺してもいいわよね?」
気絶しているゲイル王子の背中を憎しみを込めてガンガンとヒールでと踏みつぶしてやると、痛みで意識が戻りかけているのか唸り声をあげた。
「起きなさい、このクズっ!」
もはや公爵令嬢ではなくただのアリアとして接する姉上に誰も文句を言うものはいない。
被害者であるハインツもそれは同じで一緒にゲイル王子を締め上げたい気分になっていた。
「騎士団からハインツを奪っておいて今更護衛を解雇するなんて何を考えているのよっ!」
「アリア――?」
「私がどんな思いでハインツを手放したと思ってるの?」
「姉上―――?」
あれ?なんだろう……姉上の様子がおかしい?
言っている言葉が何かハインツ様に対して―――・・・
あれれ~……んん?
何か、恋人を奪われた人のように聞こえるんだけど……?
この様子を見ていハインツは陛下に声を上げる。
「陛下、発言をお許しください」
「……あ、ああ…良い。」
「ありがとうございます。ゲイル様の護衛を解雇されたのですから私は騎士団に復職してもよろしいですか?」
「騎士団に復職だと?」
「はい、陛下との約束はゲイル様が解雇するまでということでしたので・・」
「―――だが、それではゲイルが」
「ゲイルが何ですか?わたしはゲイル様のわ・が・ま・ま・で護衛についていただけです。解雇されたのですから復職しても問題ないですよねっ?」
『約束を果たしたんだから言うことを聞けっ!』
そう言われているような気がしては陛下は涙目で頷いた。
「わかった、騎士団に復職することを許可する…」
勢いに押されて了承したようだが、ブツブツなにか呟く。
「ううっ、私のスローライフがああーーっ!」
小さな声だったが姉上はもちろんオレの耳にも届いてげんなりした。
陛下ってそんな理由でハインツ様をゲイル王子の護衛に任命したんだ。そりゃ、姉上がキレるはずだ。
「こいつが戻ったら警備が厳しくなって市井に行けなくなる。愛しのメリーちゃんにも会えなくなるではないかっ!真面目なハインツが王子の護衛についている間、市井で自由気ままにしていたのに、また地獄のような書類作業と公務に戻るのか……」
こうして騎士団に復職することが決まったハインツだが、話はこれで終わらなかった。
何を思ったのか急に姉上の前に跪いて手を取り熱のこもった瞳で見つめ―――
「アリア、愛している。私と結婚してください」
と―――爆弾発言を落としたのだった。
「ええええ―――っ!!」
何、そんなの聞いてないよ――っ!
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コメントいただいた方で、お一人だけ間違って却下してしまいました。
申し訳ありません<m(__)m>
なおその方のお名前は、個人情報なので控えさせていただきます。
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