晴海様の神通力

篠崎流

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何故餌が必要なのか

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公的対応の幅も徐々に向上し、実際ECM側の直接負担も分散されたので比較的無理の無い範囲のパトロールなどになり

その後、二週程で幾つかあった予報も実戦闘に発展しなかったが開発部の実戦部隊等が対応し、相対的に晴海らの実出動と負担も減る事となる、これが工夫出来る、集団である人間の強みでもある


懸念を示された雹の事だが、それなりの期間こちら側で生活し、当人も成長した事で、人間のルールや常識を把握したのか、非常識な行動もなく、トラブルも無く

メンツとも同行したり、外に遊びに行ったりと様々な経験を積み、表情とか感情とかも表現する様に成っていた、こうなるとリスク部分もあまり考えなくていいのかもしれない

見た目も小学校高学年くらいに成っているし、幾らか肉つきも良くなり、少し肌見も増した様に見える、髪は白銀と目は青で西洋人だが、人間の服を着せておけば先ずバレない

「まあ、そうだよね。あっちの世界て行って見た感じもの凄い虚無というか殺伐としてそうだし‥」
「ですね、雹ちゃんが色々な事をし、楽しそうにしてると何だか私達も嬉しいです」

人間社会、というのは多様性と無駄が多い、そう表現すると如何にもロスが多い世界にも聞こえるが実際は其れは豊かさでもある

生きるのに必要の無い、遊び道具もゲームもテレビも、意味もなく口に入れるモノも甘かったり辛かったり、多かったり、変な食感だったり、着飾ったり、作ったり売ったりという一見論理的でない、不要なモノに思えるが

それは多く感情と経験を提供しているのである、其れが全体で共有されている、というのは他の生物では得られない豊かなのだ

だから雹も幸福という感情と認知を得、何をしても楽しそうにしていた。そして晴海も「例え今だけだったとしても、連れて来て良かった」と感じられるのである、またそれも相互の利益なのだ


再び日常に近く安定した生活となったが、これ等様々な進展に寄り晴海ら側のパトロールもまた別な展開も齎す事になる

一つは、霊力波形をある程度エネルギー数字に絞って探せる様に成った事で、一定距離で人が少ない時間であれば警戒予報より早く、探知が可能な事である、と、云っても全部範囲指定すると多すぎ混ざりすぎになるのでかなり大きいとか、強いとかに限定すれば、その地点位置を予め張っておく等も出来る

ただ、実際此れは空振りが多い。「霊力が大きい」と言ってもアスカの様に、元々生まれ付き多い人間も居る訳でその数値も妖怪と分別される訳ではないから、まあ、予防としては有効には違いないが

それに関連した事だが、雹の霊力の多さも分った、何気なしにゴーグルで見てみたが人間平均を百とした価から三倍強。357と一応あったので、計測棒で測ったら4手前、という計測を叩きだした

こちらで云う退魔ランクの様なモノでは?とアヤネが言った事も晴海のが美味しい、という意味も合致する、大雑把な括りではあるが、妖怪もランクがある、カマイタチもC+くらいの括りであればそれと互角近い雹の現在戦力もCくらいで、霊力移譲で強化・成長されたのだとすると晴海を美味しいとする理由も分る

実際最初に出会った頃と比べると、強さも見た目も伸びているだろう、その点を聞いてみたが「たぶんそう」「昔より今の方が戦える」とよく分っていないながらも雹も同意した

「という事はこのまま餌を与えるともっと強くなる、というか進化するのかな」
「‥たぶん」とアヤネも云ったが

其れを確認するのは簡単だ。実際霊力移譲があるのか性交してみればいいし

幸い、晴海のバイオリズムのピークではないがそこそこ近い日数、そうでなくとも上乗せされるかどうかは分るし

ただ晴海からどうこう、つまり誘うまでもなく雹は分ってるぽい、まあ、それも当然で雹は晴海を肉体的、エネルギー的、両方で捉えている訳だから

そこから二日後、交代パトロールというか張りこみから本部の自分の個室に戻って就寝準備、雹も静かにやってきて床に捥ぐりん込んだ

が、これも成長の故だろうか、反応も以前より明らかに強い。

相対しながら横になって彼女の方から抱っこをねだる様に晴海に抱きつき犬か猫の様にペロペロしながら、最初の様にディープキスして貪る

「え‥ちょっ!」と逡巡して居る間に足でズボンと下着を剥ぎ取られて抱きしめられたままいきなり男根を挿入

「ひぐぅ」みたいな小さい悲鳴の様な喘ぎでズンと腰を下ろして最初から自分で奥挿入した

笑顔でうっとりとした顔で強烈な一撃の快感で余韻に浸り止ったが。その感覚が次第に治まってくると、晴海の「ちょっと待った」という意思も言葉も無視して両手足で晴海を拘束しつつ最初から凄い勢いで腰振り始める

見た目は少女だが、力は半端無い訳で男性から止められる訳でもないので基本なすがままな訳で、しかも雹の場合上の口もヤバイが下の口もヤバイ

形を留めていない様な、柔らかいゼリーで固めのシロップたっぷりいれたまったりあったかい膣みたいな感覚で刺激はくすぐり舐める感覚があるので搾り取られる感は多く無いが、かなり相手に刺激がある

現実にもその感覚に近い膣なのだが、非常に柔らかい筒にプリプリする>みたいなヒダが大量、不規則な大きさで、不規則に縦横無尽、縦横斜めに生えてて、実際の名器で云うと洗濯板に近い、しかも上下運動が滅茶苦茶早く、開いたり閉じたりするというのだろうか

略一方的な逆レイプに近いのだが「待った」と云うのは晴海側に「性交して大丈夫なのか」があったから。そもそも同じ生物でないしセックスというか交尾が可能とは思わなかったからだが、その機能は十分以上備えているらしい

まあ、そもそも止めて貰える訳ではないから諦めるしかないのだが

最初はやや強めの締まりを感じた、高速の騎乗だがある程度刺激になれた後は心地よい感覚、手で強く握ってというより、触れる程度に凄いスピードでビラビラとヌルヌルで撫でられ感があって自然な感覚で射精誘導された

此処でも篭絡の力は発揮されているのだろう、晴海と同時に雹も「ひっ!」とか小さく叫んでおそらく絶頂した

体を五回ブルッと震わせて力が抜けて行き、凄いハァハァしながら抱擁しながら晴海の上でぐったりした

ただそれで終った訳ではないらしく快感と絶頂の波が収まって落ち着いて五分後、今度は起き上がって直立正座の体勢でまた騎乗を始める

「雹‥もう、出しても意味ないって‥」とは云ったのだが以降は「捕食」ではない

「交尾凄くいい‥もっとしたい」とか云ってまた凄い上下動が始まる

彼女にとっては始めての交尾、が滅茶苦茶良かったのだろう、こうして、結局、連続で計三回強制中出しさせられて、立たなくなってようやく終った

そのまま一緒にボーとしながら寝たのだが滅茶苦茶笑顔で寝息してたのでまあそれはそれで良かったのかもしれない

彼女の場合、何か深い考えがあっての行動ではない、精神的には未熟で子供に近い、だから何でも楽しめている、今日の行動も始めての感情と興奮でそうしたに過ぎない。其れは咎められないだろう

「つまり無邪気なんだよね‥」

そうして翌日には、実際効果があったかどうかも調べた
霊力計測の機能が新装されたのでコレでとりあえず測ったが

正確性がどこまであるか謎だが、やはり、二日前の357から415と結構伸びていた、霊力受け渡しの回数から単純に逆算すれば三回捕食しているので初期は、60-×3くらいとするとイコール170、カマイタチを食った分は不明だが同じ計算式だと100弱なので、出会った時はランクの低い妖怪だった可能性も考えられる

正確性に疑問の余地があるのは、実験的に晴海とアヤネでお互いを測った事である

おそらくだが生物は状況に寄って僅かだが上下があるぽいから、アヤネは朝計ったら280で寝る前に図ったら272

晴海は霊力を勝手に集める体質なので参考にならないし、前の夜、雹に放出した後だが朝には200弱で夜にはもう999、つまり計測不能だったし

「じゃあ霊力の上乗せで一定数を上回ると成長するのかな」
「これまでの情報を合わせるとそうなりますね‥」
「なんだろう、風船みたいだね。内部の上限に合わせて外部も応じて大きくなるみたいな」
「どうなんでしょうねぇ、我々もそう違いはない気もしますし」
「まあ、確かに、年数と捕食回数と考えるとそうとも云えるし、多ければ太る訳だしね」

メカニズムとしては単純だろう、妖怪は過食で醜く太らないだけで、本質的には既存生物のカロリー×回数=とそこまで違わないとも言えるし

通常生物は燃料で活動すると勝手に消費されるが、妖怪はマイナスせず上積みされるという感じ

それから今後の事もある。確かに雹は強いし頼りになるが頼りっぱなしでいいかというと、それも問題があるだろう、このまま成長・進化するというのもどこまで進化するか分らないし、ただ、当人が知的生命体であるし意思があるので、その意思を尊重はする

「わかんない、けどもうそこまで強くならなくていいかも?」
「というと?」
「もう雹は簡単に襲われない、負けない」
「なるほどね。目的が自己防衛だからか」
「うん、タブン。でも皆も助けたい、アスカやハルミが食べられるの嫌」
「そっか‥」

そう云われるとちょっと嬉しくもあるし、そう考えるならそうしてもいいかなともある

それからもう一つだが、仮に一緒に戦うとしても戦力が謎である、C以上は確実にあるのだろうが爪、というか霊圧爪というのだろうか

武器はそれだけなのか?という部分と前衛なのか後衛なのかも不明だったりするし、仮に共闘してくれる、更に前回の様に前衛だとすると非常に心強い

人類側は戦うのはあくまで人間で、如何に業や装備があっても肉体的・物理的には弱い、従って前に出て殴り合いが可能な人材は非常に少ない。ECMの範囲で云っても、純粋に生粋の前衛は晴海とレイナで他は後衛と支援のポジションであるから

実際爪以外のモノがあるのか率直に聞いたが「うーん、あると思う」みたいな感じだった、というのも、人間、晴海らと違って自身の武器を「業」として認識してない

猫が引っ掻く、犬が噛み付くのは本能であって知識でなく意図した事でもないから、雹もよくわかってないのでとりあえず保留したが、これも直ぐ分る事になる

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