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オーク街の事情
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そうして更に台地の奥、上に案内されて、そのボスとやらの家に案内されて体面した
相手は雌、女性である、六角の鉄製の棒をしょって一向の前に来て床に敷いてある絨毯みたいなのの上に、胡坐かいて座った左右に手下も控えるが、これも女性体である
「アタシが一応代表者と言う事になってる「セイ」だ人間が何の用だ?」と
オークというと本来は猪亜人に近くファンタジー作品でもよく言われるブタ野郎ではあるが雌も本来はあんま可愛くは無いだろう
雄と同じく、デカクて強い感覚で言うと恰幅の良い肝っ玉かーちゃんという感じなんだが、代表者を名乗ったこの女性型はどっちかと云えば美しい
というのも、やはり体躯に優れて、胸筋、肩、二の腕、腿など太いが、無駄な贅肉の無い、アスリートかビルダーの様な体だ、本来のオークは体色は緑から鉄灰色辺りだが、彼女は白に近い
顔も猪と人を足した様な見た目で本来は人間の感覚言えば醜いが、彼女は鼻は大きめだが、独特のブタ鼻が無く精悍な部類だろう
ただ、怖いとか迫力があるのは確かだ、目は大きく三角でツリ眉、目の色もルビーの様な赤、頭髪も金、口は閉じてても下から牙が見える
まあ、レオ側、人間やエルフのプリムからの基準で言うと「強そう、カッコイイ」系の美しさではある、これは種族、性別を越えた見た目の印象だ、かなり巨乳ではあるが、不思議とまったくそそられない
「オークの長」の割にそこいらのオーク種と見た目に差異が大きいが彼女はその上位種でオークロードというやつらしい
トータルの戦闘力ではオークを遥かに凌ぎ、二倍は力とスピードがあり、知性も高く、最初に名乗った様に、ちゃんとこっちの言葉も話す、魔物上異種は大抵そうらしい、だから統率者に納まる事が多い
それとこれは魔物種、野生動物は大抵そうだが「力こそ全て」の社会なので固体として優れて居るか血統に優れて居ると大抵最初から崇められるらしい、野蛮な、とも言えない、大昔は人間もそうだったし
普通に話しが可能だったので、そのままレオがこれまでの状況を話した「ああ‥アイツらか」とやはり知っては居るようだ
「去年だか、一昨年だか忘れたが、ウチの本営から出てった奴だな率いているのはヨンズて奴だ、頭がいいが何かと決まりに反発してウチの集落を出て行った、それにくっ付いて行ったアホもそうだな」
ここまでは予想通りだ、集落本営はこのオークロードの管理下で実際、各地で事件を起こしているのは別口、はずれ者、離脱者という事になる、まあ、どこの世界でもある話だ
「そいつらがエルフ族から娘を浚った、俺は依頼されてどうにか無事なのを取り返したいが実際問題、そのヨンズて奴がどこに居るのか知らんし探すのが難しい、なんか情報、或いは協力を願いたい」
「うーん‥まあ、ウチもセコイ盗み被害はあったし、反発して出てった奴にあんま興味はないが他所様の種族にまで迷惑掛けるとなると無視は出来んなぁ、まあ、いいだろう、出来る事はやる」
「ありがたい」
「ただ、ヤツラは盗みやら誘拐やらしてるんだろ?移動しながら、だと探すのはちょっと難しいな」
「ふむ‥」
「ま、この森範囲には居るだろう、他に住める所がそうある訳じゃないし」
とは言え、森の範囲と言ってもめっちゃ広い
今で言う市くらいは軽くあるし
「そ、それを追っかけるのって無理くないですか?」とプリムも言った通りだ
そもそもそんな簡単に見つかるならエルフでも捜索は可能だが、実際は不可能、森と言っても広いもあるが、湖、川、丘、岩場もわんさとある
「あんまり時間掛けるのも不味い、人質も居るし」
「そうだなぁ、んじゃ、手っ取り早く罠でも掛けるか」
そうセイも言って手下に指示を出し作戦もレオらに伝えた
「そんなんでいいのか??」
「アホだから引っ掛かるだろう、同属に言うのはアレだが一般オークは欲求が先だ」
「一応、頭がいいんじゃないのか?そのヨンズて奴は」
「普通のオークにしては、だ。共通言語も多少話せるし、知学的に馬鹿じゃないってだけ、大体頭良い奴てのは無闇に犯罪やら戦闘やらしないだろう、敵を作るし後の事考えればそんなもんリスクでしかない」
「成程‥確かにな」
「ただ、こっちも条件はある」
「なんだ?報酬とかデナイぞ」
「いや、他所様に迷惑掛けたとあってはヨンズ一派はそのままに出来ん、身柄はこちらが貰う」
「ふむ、プリムはいいか?」
「は、はい~、ちゃんと罰を受けるなら‥」
「問題ない、必ず相応の罰をくれてやる」
「それなら結構です」
「ま、餌撒きに数日は掛かるだろ、滞在するなら寝るところくらいは用意するが」
「あんまり気分の良い場所じゃないが往復するのもアレだしな、そうしよう」
そうして結局、そのままオーク街のセイのデカイ家に泊まった、文化レベルとは言うが出て来た食い物も寝床も悪くは無い
飯は獣取った焼いた肉とか、麦なんかも栽培してるらしい、近隣にアホ程生えてる木の実とか、リンゴとかバナナとか、一部酒なんかも造れるそう、一部、放牧もするらしい至って普通だ
寝床も岩場ではあるがちゃんと編んだシーツとか布団とかあるらしいセイとその手下のハイオークの類も大概雌でなんか今で言うアマゾネスの集団みたいな感じ
夜にアルとプリムを寝かせてセイと話した、レオの目的の一つでもある「知る」事だ、お互いの生態、社会とか常識が分らないし分れば無駄な争いも避けられる
セイも外世界の事はあまり知らないし人間と膝を付き合わせて話すのも悪くないとレオとちゃんと交流した
レオはその中で自分のこれまで経過と人間側の体制、常識、知識なんかも交換したが、レオの元々の予想通り「魔物」と言っても文化が遅れているだけの事で、基本的に人間とそんな変わらない
人間も国家、政府があり命令するのは一部首脳部で手足は軍、官僚それ以外は普通の生活、生産、消費活動
魔物側も本国ではそうで、それ以外の元々居る魔物だの獣は、ただ生存、生活してるだけ。だから基本的に争いが好きな訳でもないし人間を意図して襲ってる訳でもない
「最終的には魔物の大陸拠点か」
「ああ、俺はもっと知りたいと思ってる、同時に魔物と人が争っても勝てないと思ってる」
「残念ながらアタシは知らんな、所詮中央から遠くに生まれた辺境の村長、みたいなもんだ」
「そちら側の事情としてはそう詳しい訳でもないか」
「まあな、あくまでアタシは此処を統率してるだけだ。ま、お前の言う、どっちもそんなに変わらないなら殺しあわなくて済むハズてのは良い事だ」
「実際出来る出来ない、と言うよりもそうなった時の対応ではあるがな」
「ふむ?つまり指揮者とか政府とかをどうにかする、てか?」
「それもある、それは人間の歴史も同じ国とか種族とか、丸ごと不幸にするのは馬鹿なトップ、民衆が悪くする訳じゃないからな、俺らは庶民としての生活をしてるだけ、それは魔物も同じて事だ」
「確かにな」
「おっと、肝心な事を聞き忘れてた」
「なんだ?」
「オーク種はエルフとか食うのか?」
「いや、まあ、どうにも他に食い物無ければそうなるかもしれんが食いたいとは思わんな‥」
「じゃあ例のヨンズとか言うのが浚ったのは単純に性欲からか?」
「それもあるが、まあ、オークは雌多く無いからな」
「?」
要するにオークが物語りとかでもよく人間とかエルフとか亜人雌を浚うのは単純に性欲処理と欲求、それと一番数多い一般のオークは雌が少ない事にある
数の比率で言えば三対一くらい、だからどうしても雄はあぶれる、それと、オークはあんまり頭が良くない、つまり欲求が先にくる為
もう一つは当然雌が少ないので生殖行動出来る相手が居ない事もある、すると子供も増えない、その為、別種の雌を浚って代わりに生ませる、苗床みたいなもん
その為、ファンタジー作品だと大体オークが女を犯す場面も増えるが基本的に魔物は種族にも寄るが雌の圧倒的に強い、物理的にだ。
だから選ぶ権利があるのはメス、そこから除外されるオスはそうなると別種でもいいや、になる、ついでに言えば、オークは別種と混ざって孕ませてもハーフにならない、オークが誰に種付けしようと、生まれるのはオークの子、だからこの際、相手は誰でもいいや、て事になりがちなだけだ
よくエルフが狙われるのは、性欲処理としても代わりに子供産ませるにも優秀だからでエルフも長身だが、オークとは比較にならない、当然、オークのオスに生殖行為されると痛いし、負傷する事もある
体格と生殖器のサイズが違うから当たり前だが、エルフはこれを受け入れても大丈夫らしい、要するに、巨大なオスの生殖器を挿入されても膣は柔らかく、かなり拡張するので壊れないらしい
ただ、勿論、精神的にぶっ壊れる事はある、元々、別種の生殖器を受け入れる為にエルフ女性の体が作られている訳でもなく巨大なモノを入れて激しく突かれれば苦痛、或いは耐えて回数犯されれば、普通のサイズではイケなくなる
若しくは、生殖の事しか考えられなくなる程堕ちるかのどれかになる、だから浚われたら救出は早い方がいい訳
人間がオークを見て「醜い猪か豚」と思う様にオークがエルフとかを見ても「青白くて細い、白ヘビみたい」としか思わないので好き好んで性的対象にしてる訳じゃない
見た目の醜美の問題ではなく、やむなき事情的にそうなってるだけだ
「とは言え、現状罠もそこまで早くするて訳にもいかないな」
「そうだな、あまり雑過ぎて失敗しても困る、まあ、とりあえず「殺される」可能性は低いて事は分った」
もう罠の準備は進んでいるし、これ以上どうにかするのは現状無理ではあろう
翌朝からその準備は進む、まず
「オーク本営の街に人間が入った、セイと商談した、結構大きい取引だ。鉱石と交換に人間が作った果実酒と加工肉をかなりの量入れた」
というオーク本営集落から、森全体の村とかに情報を撒く、実際にセイが用意した荷車に偽酒を用意する、これを台地の下の付帯集落の倉庫付近に置き、後は馬鹿が引っ掛かるのを待つだけだ、勿論酒の中身は実際酒もあるが薬入りだ
馬鹿が引っ掛かったのは噂を流して、二日後。本営の街の下にある倉庫をヨンズ一派が襲撃、荷車ごと奪って逃走した、後はヤツラのねぐらか隠れ家に案内して貰うだけだ
ヤツラのねぐらに着いたのは四時間後、本営街から、南東十五キロくらいの場所で岩場に穴掘って作ったねぐらの一つである、こういうのを複数持ち、移動しながら略奪やら誘拐やらしてるらしい
馬鹿共はホクホクで荷物を運び出し夕方から早速酒盛り
「あんま美味くねーな‥」とか言ってたがそりゃそうだ、オーク側の街で作ってるただアルコール度数の高いだけの粗雑な酒だ
勿論、馬鹿共はそれをあおって全員昏倒、追尾、潜伏したレオとアルが出て、痺れて動けなくなったアホ共を縛り上げて、狼煙を上げる
遠くで待機した、セイが本軍を率いて襲撃、するまでもないが、ヨンズ一派を鉄輪で首を固定して牛車に繋いで、引きずったまま本営に連行してった
「くっそー!きたねーぞ!」とかアホ共は言ってたが知った事じゃない
その後、セイのアマゾネス軍団の手を借りて誘拐されたエルフも洞窟奥で見つけて保護、馬車でエルフ集落へ輸送、これにプリムに任せてレオらはオーク側に戻った
エルフの八人の内、六人はまだ無事で犯されても居なかった、事件から十日に成ってないので最速に近い救出だったので助かったが
残念ながら一人は廃人に近く、もう一人もトラウマが残る、ショックを受けて会話が不能だった
あっさり最速で解決はしたのだが、あまり気分良く、とは行かない結末だったろう
その後、プリムもオーク側に再び来訪しレオらと合流、そうしたのも誘拐された仲間のエルフが酷い事になったので怒りが収まらなかったらしい
セイが約束した「相応の罰」とやらを見届ける!と現場に来ただけだ
ヨンズらは本営の街の地下牢の様な所に別々に拘束して裁きを待ったが、セイは罰をちゃんと見届けるのはお勧めしないぞ?と言った。
それでもプリムは譲らず、レオらと共に地下牢に行く。まあ、見無い方が良かっただろうというのは間違いない
セイと側近のメスオークと分配し自ら壁と床に、繋がれたヨンズ一派の牢、其々一個一個回って自ら罰を与える
何の事は無い「被害者と同じ目に合わせてやる、それが我々のやり方だ」という事
ぶっといコケシ棒に油塗って両手足を繋がれ四つんばいのオーク、オスのケツにぶち込んだだけだ
「ひぎゃ~~!!!」と凄まじい声が地下に木霊した
「どうだオラ!!お前らはメスにこういう事をしたんだ!たっぷり味わえ!!」
と激しくお構いなしに右手に持った棒ズコズコ前後させる
「反省してます!止めてくれー!裂ける!!」
「ほう?もう反省したか?」
「は、はいー!!」
「貴様らがそんな殊勝な輩か!!死ねー!!」
「ひいぃ~~」
「お前らが犯したメスは止めてとか許してとか言わなかったか!?」
「い、言いました‥」
「貴様らはそれで止めたのかオラァ!!」
「ひぎゃー!!!」
と早々に謝った所で終る訳ではない、また、ズコズコ前後される、こんなのが五分続いてヨンズは失禁して泣きながら謝った
「お許しください!お許しください!セイ様!!」と懇願して完全服従した
これを捕まえた十八匹に全員にかましただけ「見ない方がよかった‥」とはこういう事である
一通り終ってプリムも外に出た所で、空を見上げて言った「大事な何かを失った気がします‥」と凄くゲッソリしてた、ただまあ、ケジメはちゃんと見届けただろう
反面、罰と処分を終えて自分の家に戻ったセイらは凄くスッキリしてた、凄い笑顔だったし彼女はドSなんだろう
「アイツらは馬鹿だから他人の痛みが分らん、だからお前らがやった事はこんなに痛いんだぞ、と体験させ、教えてやれば大抵治る」
「だろうな‥、俺がやられたらと思うと同感するわ」
「お前も女には優しくしろ、女はデリケートだ」
「そうだな」
「にーちゃんはめっちゃ優しいよ!」とアルが飛びついたが
「フッ‥そうだろうな、お前には「誰々だから良い、悪い」という差別心というのがない、公正さもある得難い才能だろう、大事にしろよ」
「まあ、色々なんか世話になったな、有難う」
「何、こっちは何も損はしてない寧ろ楽しかった」
「かもな」
「そっちのちっちゃい子は大丈夫か?」
「エエ‥ナントカ‥」
「何れ正式に謝罪に行く、被害にあったエルフの娘が回復したら連れて来るといい、罰を実際やらせてやろう自分の手でやったほうが気が晴れるだろ」
「それはちょっと‥別の意味で精神がやられそうですし‥」
こうして、ホントに纏めて全部、最速で依頼を達成してオークの街を出た
相手は雌、女性である、六角の鉄製の棒をしょって一向の前に来て床に敷いてある絨毯みたいなのの上に、胡坐かいて座った左右に手下も控えるが、これも女性体である
「アタシが一応代表者と言う事になってる「セイ」だ人間が何の用だ?」と
オークというと本来は猪亜人に近くファンタジー作品でもよく言われるブタ野郎ではあるが雌も本来はあんま可愛くは無いだろう
雄と同じく、デカクて強い感覚で言うと恰幅の良い肝っ玉かーちゃんという感じなんだが、代表者を名乗ったこの女性型はどっちかと云えば美しい
というのも、やはり体躯に優れて、胸筋、肩、二の腕、腿など太いが、無駄な贅肉の無い、アスリートかビルダーの様な体だ、本来のオークは体色は緑から鉄灰色辺りだが、彼女は白に近い
顔も猪と人を足した様な見た目で本来は人間の感覚言えば醜いが、彼女は鼻は大きめだが、独特のブタ鼻が無く精悍な部類だろう
ただ、怖いとか迫力があるのは確かだ、目は大きく三角でツリ眉、目の色もルビーの様な赤、頭髪も金、口は閉じてても下から牙が見える
まあ、レオ側、人間やエルフのプリムからの基準で言うと「強そう、カッコイイ」系の美しさではある、これは種族、性別を越えた見た目の印象だ、かなり巨乳ではあるが、不思議とまったくそそられない
「オークの長」の割にそこいらのオーク種と見た目に差異が大きいが彼女はその上位種でオークロードというやつらしい
トータルの戦闘力ではオークを遥かに凌ぎ、二倍は力とスピードがあり、知性も高く、最初に名乗った様に、ちゃんとこっちの言葉も話す、魔物上異種は大抵そうらしい、だから統率者に納まる事が多い
それとこれは魔物種、野生動物は大抵そうだが「力こそ全て」の社会なので固体として優れて居るか血統に優れて居ると大抵最初から崇められるらしい、野蛮な、とも言えない、大昔は人間もそうだったし
普通に話しが可能だったので、そのままレオがこれまでの状況を話した「ああ‥アイツらか」とやはり知っては居るようだ
「去年だか、一昨年だか忘れたが、ウチの本営から出てった奴だな率いているのはヨンズて奴だ、頭がいいが何かと決まりに反発してウチの集落を出て行った、それにくっ付いて行ったアホもそうだな」
ここまでは予想通りだ、集落本営はこのオークロードの管理下で実際、各地で事件を起こしているのは別口、はずれ者、離脱者という事になる、まあ、どこの世界でもある話だ
「そいつらがエルフ族から娘を浚った、俺は依頼されてどうにか無事なのを取り返したいが実際問題、そのヨンズて奴がどこに居るのか知らんし探すのが難しい、なんか情報、或いは協力を願いたい」
「うーん‥まあ、ウチもセコイ盗み被害はあったし、反発して出てった奴にあんま興味はないが他所様の種族にまで迷惑掛けるとなると無視は出来んなぁ、まあ、いいだろう、出来る事はやる」
「ありがたい」
「ただ、ヤツラは盗みやら誘拐やらしてるんだろ?移動しながら、だと探すのはちょっと難しいな」
「ふむ‥」
「ま、この森範囲には居るだろう、他に住める所がそうある訳じゃないし」
とは言え、森の範囲と言ってもめっちゃ広い
今で言う市くらいは軽くあるし
「そ、それを追っかけるのって無理くないですか?」とプリムも言った通りだ
そもそもそんな簡単に見つかるならエルフでも捜索は可能だが、実際は不可能、森と言っても広いもあるが、湖、川、丘、岩場もわんさとある
「あんまり時間掛けるのも不味い、人質も居るし」
「そうだなぁ、んじゃ、手っ取り早く罠でも掛けるか」
そうセイも言って手下に指示を出し作戦もレオらに伝えた
「そんなんでいいのか??」
「アホだから引っ掛かるだろう、同属に言うのはアレだが一般オークは欲求が先だ」
「一応、頭がいいんじゃないのか?そのヨンズて奴は」
「普通のオークにしては、だ。共通言語も多少話せるし、知学的に馬鹿じゃないってだけ、大体頭良い奴てのは無闇に犯罪やら戦闘やらしないだろう、敵を作るし後の事考えればそんなもんリスクでしかない」
「成程‥確かにな」
「ただ、こっちも条件はある」
「なんだ?報酬とかデナイぞ」
「いや、他所様に迷惑掛けたとあってはヨンズ一派はそのままに出来ん、身柄はこちらが貰う」
「ふむ、プリムはいいか?」
「は、はい~、ちゃんと罰を受けるなら‥」
「問題ない、必ず相応の罰をくれてやる」
「それなら結構です」
「ま、餌撒きに数日は掛かるだろ、滞在するなら寝るところくらいは用意するが」
「あんまり気分の良い場所じゃないが往復するのもアレだしな、そうしよう」
そうして結局、そのままオーク街のセイのデカイ家に泊まった、文化レベルとは言うが出て来た食い物も寝床も悪くは無い
飯は獣取った焼いた肉とか、麦なんかも栽培してるらしい、近隣にアホ程生えてる木の実とか、リンゴとかバナナとか、一部酒なんかも造れるそう、一部、放牧もするらしい至って普通だ
寝床も岩場ではあるがちゃんと編んだシーツとか布団とかあるらしいセイとその手下のハイオークの類も大概雌でなんか今で言うアマゾネスの集団みたいな感じ
夜にアルとプリムを寝かせてセイと話した、レオの目的の一つでもある「知る」事だ、お互いの生態、社会とか常識が分らないし分れば無駄な争いも避けられる
セイも外世界の事はあまり知らないし人間と膝を付き合わせて話すのも悪くないとレオとちゃんと交流した
レオはその中で自分のこれまで経過と人間側の体制、常識、知識なんかも交換したが、レオの元々の予想通り「魔物」と言っても文化が遅れているだけの事で、基本的に人間とそんな変わらない
人間も国家、政府があり命令するのは一部首脳部で手足は軍、官僚それ以外は普通の生活、生産、消費活動
魔物側も本国ではそうで、それ以外の元々居る魔物だの獣は、ただ生存、生活してるだけ。だから基本的に争いが好きな訳でもないし人間を意図して襲ってる訳でもない
「最終的には魔物の大陸拠点か」
「ああ、俺はもっと知りたいと思ってる、同時に魔物と人が争っても勝てないと思ってる」
「残念ながらアタシは知らんな、所詮中央から遠くに生まれた辺境の村長、みたいなもんだ」
「そちら側の事情としてはそう詳しい訳でもないか」
「まあな、あくまでアタシは此処を統率してるだけだ。ま、お前の言う、どっちもそんなに変わらないなら殺しあわなくて済むハズてのは良い事だ」
「実際出来る出来ない、と言うよりもそうなった時の対応ではあるがな」
「ふむ?つまり指揮者とか政府とかをどうにかする、てか?」
「それもある、それは人間の歴史も同じ国とか種族とか、丸ごと不幸にするのは馬鹿なトップ、民衆が悪くする訳じゃないからな、俺らは庶民としての生活をしてるだけ、それは魔物も同じて事だ」
「確かにな」
「おっと、肝心な事を聞き忘れてた」
「なんだ?」
「オーク種はエルフとか食うのか?」
「いや、まあ、どうにも他に食い物無ければそうなるかもしれんが食いたいとは思わんな‥」
「じゃあ例のヨンズとか言うのが浚ったのは単純に性欲からか?」
「それもあるが、まあ、オークは雌多く無いからな」
「?」
要するにオークが物語りとかでもよく人間とかエルフとか亜人雌を浚うのは単純に性欲処理と欲求、それと一番数多い一般のオークは雌が少ない事にある
数の比率で言えば三対一くらい、だからどうしても雄はあぶれる、それと、オークはあんまり頭が良くない、つまり欲求が先にくる為
もう一つは当然雌が少ないので生殖行動出来る相手が居ない事もある、すると子供も増えない、その為、別種の雌を浚って代わりに生ませる、苗床みたいなもん
その為、ファンタジー作品だと大体オークが女を犯す場面も増えるが基本的に魔物は種族にも寄るが雌の圧倒的に強い、物理的にだ。
だから選ぶ権利があるのはメス、そこから除外されるオスはそうなると別種でもいいや、になる、ついでに言えば、オークは別種と混ざって孕ませてもハーフにならない、オークが誰に種付けしようと、生まれるのはオークの子、だからこの際、相手は誰でもいいや、て事になりがちなだけだ
よくエルフが狙われるのは、性欲処理としても代わりに子供産ませるにも優秀だからでエルフも長身だが、オークとは比較にならない、当然、オークのオスに生殖行為されると痛いし、負傷する事もある
体格と生殖器のサイズが違うから当たり前だが、エルフはこれを受け入れても大丈夫らしい、要するに、巨大なオスの生殖器を挿入されても膣は柔らかく、かなり拡張するので壊れないらしい
ただ、勿論、精神的にぶっ壊れる事はある、元々、別種の生殖器を受け入れる為にエルフ女性の体が作られている訳でもなく巨大なモノを入れて激しく突かれれば苦痛、或いは耐えて回数犯されれば、普通のサイズではイケなくなる
若しくは、生殖の事しか考えられなくなる程堕ちるかのどれかになる、だから浚われたら救出は早い方がいい訳
人間がオークを見て「醜い猪か豚」と思う様にオークがエルフとかを見ても「青白くて細い、白ヘビみたい」としか思わないので好き好んで性的対象にしてる訳じゃない
見た目の醜美の問題ではなく、やむなき事情的にそうなってるだけだ
「とは言え、現状罠もそこまで早くするて訳にもいかないな」
「そうだな、あまり雑過ぎて失敗しても困る、まあ、とりあえず「殺される」可能性は低いて事は分った」
もう罠の準備は進んでいるし、これ以上どうにかするのは現状無理ではあろう
翌朝からその準備は進む、まず
「オーク本営の街に人間が入った、セイと商談した、結構大きい取引だ。鉱石と交換に人間が作った果実酒と加工肉をかなりの量入れた」
というオーク本営集落から、森全体の村とかに情報を撒く、実際にセイが用意した荷車に偽酒を用意する、これを台地の下の付帯集落の倉庫付近に置き、後は馬鹿が引っ掛かるのを待つだけだ、勿論酒の中身は実際酒もあるが薬入りだ
馬鹿が引っ掛かったのは噂を流して、二日後。本営の街の下にある倉庫をヨンズ一派が襲撃、荷車ごと奪って逃走した、後はヤツラのねぐらか隠れ家に案内して貰うだけだ
ヤツラのねぐらに着いたのは四時間後、本営街から、南東十五キロくらいの場所で岩場に穴掘って作ったねぐらの一つである、こういうのを複数持ち、移動しながら略奪やら誘拐やらしてるらしい
馬鹿共はホクホクで荷物を運び出し夕方から早速酒盛り
「あんま美味くねーな‥」とか言ってたがそりゃそうだ、オーク側の街で作ってるただアルコール度数の高いだけの粗雑な酒だ
勿論、馬鹿共はそれをあおって全員昏倒、追尾、潜伏したレオとアルが出て、痺れて動けなくなったアホ共を縛り上げて、狼煙を上げる
遠くで待機した、セイが本軍を率いて襲撃、するまでもないが、ヨンズ一派を鉄輪で首を固定して牛車に繋いで、引きずったまま本営に連行してった
「くっそー!きたねーぞ!」とかアホ共は言ってたが知った事じゃない
その後、セイのアマゾネス軍団の手を借りて誘拐されたエルフも洞窟奥で見つけて保護、馬車でエルフ集落へ輸送、これにプリムに任せてレオらはオーク側に戻った
エルフの八人の内、六人はまだ無事で犯されても居なかった、事件から十日に成ってないので最速に近い救出だったので助かったが
残念ながら一人は廃人に近く、もう一人もトラウマが残る、ショックを受けて会話が不能だった
あっさり最速で解決はしたのだが、あまり気分良く、とは行かない結末だったろう
その後、プリムもオーク側に再び来訪しレオらと合流、そうしたのも誘拐された仲間のエルフが酷い事になったので怒りが収まらなかったらしい
セイが約束した「相応の罰」とやらを見届ける!と現場に来ただけだ
ヨンズらは本営の街の地下牢の様な所に別々に拘束して裁きを待ったが、セイは罰をちゃんと見届けるのはお勧めしないぞ?と言った。
それでもプリムは譲らず、レオらと共に地下牢に行く。まあ、見無い方が良かっただろうというのは間違いない
セイと側近のメスオークと分配し自ら壁と床に、繋がれたヨンズ一派の牢、其々一個一個回って自ら罰を与える
何の事は無い「被害者と同じ目に合わせてやる、それが我々のやり方だ」という事
ぶっといコケシ棒に油塗って両手足を繋がれ四つんばいのオーク、オスのケツにぶち込んだだけだ
「ひぎゃ~~!!!」と凄まじい声が地下に木霊した
「どうだオラ!!お前らはメスにこういう事をしたんだ!たっぷり味わえ!!」
と激しくお構いなしに右手に持った棒ズコズコ前後させる
「反省してます!止めてくれー!裂ける!!」
「ほう?もう反省したか?」
「は、はいー!!」
「貴様らがそんな殊勝な輩か!!死ねー!!」
「ひいぃ~~」
「お前らが犯したメスは止めてとか許してとか言わなかったか!?」
「い、言いました‥」
「貴様らはそれで止めたのかオラァ!!」
「ひぎゃー!!!」
と早々に謝った所で終る訳ではない、また、ズコズコ前後される、こんなのが五分続いてヨンズは失禁して泣きながら謝った
「お許しください!お許しください!セイ様!!」と懇願して完全服従した
これを捕まえた十八匹に全員にかましただけ「見ない方がよかった‥」とはこういう事である
一通り終ってプリムも外に出た所で、空を見上げて言った「大事な何かを失った気がします‥」と凄くゲッソリしてた、ただまあ、ケジメはちゃんと見届けただろう
反面、罰と処分を終えて自分の家に戻ったセイらは凄くスッキリしてた、凄い笑顔だったし彼女はドSなんだろう
「アイツらは馬鹿だから他人の痛みが分らん、だからお前らがやった事はこんなに痛いんだぞ、と体験させ、教えてやれば大抵治る」
「だろうな‥、俺がやられたらと思うと同感するわ」
「お前も女には優しくしろ、女はデリケートだ」
「そうだな」
「にーちゃんはめっちゃ優しいよ!」とアルが飛びついたが
「フッ‥そうだろうな、お前には「誰々だから良い、悪い」という差別心というのがない、公正さもある得難い才能だろう、大事にしろよ」
「まあ、色々なんか世話になったな、有難う」
「何、こっちは何も損はしてない寧ろ楽しかった」
「かもな」
「そっちのちっちゃい子は大丈夫か?」
「エエ‥ナントカ‥」
「何れ正式に謝罪に行く、被害にあったエルフの娘が回復したら連れて来るといい、罰を実際やらせてやろう自分の手でやったほうが気が晴れるだろ」
「それはちょっと‥別の意味で精神がやられそうですし‥」
こうして、ホントに纏めて全部、最速で依頼を達成してオークの街を出た
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