19 / 83
ギリシャ神話編
ワインの縁
しおりを挟む
何やらいい匂いが漂ってきた。
「この匂いは何。いい匂い」まず、エリスが口にする。
「この匂いは、海鮮料理ですね。 えび、たこ、貝の匂いが混ざっています。」とアギー。
「おそらく、パエリアかと。この地方の名物料理です。」
「みんなで、頂きましょうよ」とヘラ。
「パエリアは立ったままでは食べにくい料理です。テーブルのある店を探さないと。」ロシェが指摘した。
「その心配はないみたいだ。ほら、あの店を見てごらん。パエリアをガーデンテーブルで食べるようになっている。」
「あそこから漂ってきた匂いね。」
「みんなで食べましょうよ。」
6人掛けのテーブルを依頼した。
綺麗に区画整理した庭に丸いテーブルが置かれておりそこに6脚の椅子が周囲を囲っている。
まず、ヘラが座りその左隣にエリスが右隣にアレスが鎮座した。
アギー、ロシェ、タレイアの3人と言えば、ヘラの真後ろで立ち尽くしている。
「あなた達何やってるの?」ヘラが尋ねる。
「我等3名はヘラ様の護衛。このような場合は攻撃されやすい後方に立つのが護衛のセオリーとなっております。」
「バカなこと言ってないで、そこに座りなさい。」
「誰が、襲ってくるというの?」
「今日はみんなで楽しもうと出てきたのよ。あなた達が座ってくれなきゃ、全然楽しくないじゃない。」
3人は顔を見合わせ、しぶしぶ顔で開いている席に座った。
実は、内心かなり喜んでいた。
「注文の種類は一種類みたいだね、海鮮ミックスパエリアだそうだ。まぁ、これ1つあれば十分だとは思うよ。」とアレス。
「飲み物は?」エリスが尋ねる。
「そういえば、品書きに飲み物が載ってないな?」
「ちょっと君、飲み物は置いてないのかい?」アレスが近くのウェイターに尋ねた。
「はい、通常はこちらで飲み物をご用意するのですが。今日は周囲にワイン、エール、ジュースなどの店舗が出ておりますので、お客様に自由に選択していただけるよう、当店では置かないことにしたのです。 いつ、席を立っても構いませんので、ご自由に屋台を散策なさってください。」
「なるほど、面白い趣向だ。気に入ったよ。」
「と、言う事らしいので、飲み物を見に行きましょう。」
「私、エールがいい」エリスが言う。
「まだ早いんじゃないか? ワインかジュースにしておきなよ。」
「なんで、ワインは良くてエールはダメなの? どっちもアルコールじゃない。」
「でも、苦いよ」
『やっぱり、兄妹。意見をよく違える。』アビゲイルは自分の兄妹の事を思い出して、苦笑いする。
その時、ヘシオドスとペルセウスの大声が聞こえてきた。
「一杯銀貨1枚のワインですって。理由は、飲めばわかるって言ってるわ。」
「銀貨1枚ってワインにしては高いの?」と金銭感覚のない事を吐露する質問を投げる。
「ヘラ様、通常ワイン一杯は大銅貨1枚、高くても大銅貨5枚です。あれは、最高級ワインの2倍の値段をふっかけています。」とアギー。
「へー、どんな味なんでしょう? 飲んでみたいわ。私はあれにする。」ヘラはすっくと立ち上がり、ヘシオドスの店に歩き出す。
3人の侍女達は慌てて後に続く。
ヘラは突然立ち止まり振り返る。
「アギー、銀貨何枚か貸してくれない?」庶民的な事を言う皇后様であった。
ヘラと3人の侍女が近づいてきた時、ヘシオドスとペルセウスはその美しさに目を奪われ、客寄せのため開けていた大口もそのままに固まってしまっていた。
「あの、ワインを頂きたいんですが」ヘラがペルセウスに向かって言葉をかけると、スイッチが突然入ったかのように
「ボルドーがワインで美味いぶどう酒より美味いです。」
何を言っているのかサッパリわからないその返答にタレイアが怒気を荒げてペルセウスを威嚇する。
「我があるじを愚弄するか。場合によっては容赦せぬぞ!」
「待ってくだせー、こいつこちらのお方があんまり綺麗なんで、まいがあっちまってんです。どうか許してやってくだせー」
ヘシオドスが必死に懇願する。
その時、やっとペルセウスが我に返る。
「申し訳ごぜーません。俺は田舎もんで高貴なお方に口聞いたことなんてなかったもんで、それに、こんな美しいお方がこの世におったもんかと思ってしまって、何喋っていいかわかんなくなってしまったんだ。。。です」
「プッ」ロシュが思わず吹き出す。
「自分の言葉で普通に喋ったらいいのよ。何もとって食われたりしないわ。」
ヘラは別に怒った様子もなく、ペルセウスに話しかける。
「ところで、あなた達の販売しているワインはとっても美味しいの? この子に聞いたら普通の高級なワインの2倍はする値段で売っているそうね。」
ヘラはアギーをさしながら、二人に問いかけた。
「へー、試し飲みできるようにこちらの小さなジョッキに注いでみてくだせー」
ヘシオドスも意味は通じるものの話し方がちょっとおかしい。
ヘラは小さなワインジョッキを手にし樽の蛇口から少しだけ注ぎそれを口に含んだ。
「ろろろろろろ」
口の中で空気を混ぜるように転がす。
「爽やかなアタック、一般的な甘口ね。シルクの舌触り、無理のない酸味、チャーミングなフレーバー。余韻が少し弱いわね。」
「うん。確かにいいワインね。とっても美味しいわ。」
「これを6杯、あそこに見えるテーブルに運んでちょうだい。あっ、温度は何度に調整している?」
「へー、ここは高い場所なんで、いつもより温度が低くなりやすので、こんな風に樽の周りに獣の毛皮を巻いておりやす。だいたい15度ぐらいかと思いやす。」
「いい、心掛けだわ。あなた、名前はなんというの」
普段、あまり人とのつながりを持とうとしないヘラが、名前を聞くのはかなり異例のことであった。
「あっしはヘシオドスともうしやす。そんでこっちがペルセウスでやす。」
「このワインはあなた達が作っているの?」
「いんや、あっしらは運んでいるだけで、このワインを作ったのは、ここから北にあるフランスちゅうところのボルドー地方でバッカスという爺さんが作っておりやす。」
「運んでいるだけにしては、ワインの扱いが丁寧ね?」
「へー、あっしらはワイン専門の行商人でやすから、いっつも勉強しておりやす。」
「そうなの。・・・・」
「ねぇアレス、あら?アレスは?」
「アレス様はエリス様を連れてエールの店に行っております。」
「ヘシオドスさん。この祭りが終わったらお二人で私のところに尋ねてきてくれないかしら。」
「そ、それはよござんすが、いったい?」
「あなたのワインを定期的に我が家に納品して欲しいのよ。その、ボルドーというところは遠いの?」
「へぇ。往復だいたい3ヶ月かかりやす。」
「なら、その交通費も私達が出すわ。どうかしら? 」
「それはもう、願っても無いことでして。」
「詳しいことは、我が家に来ていただいてからにしましょう。今はこの美味しいワインを早く頂きたいわ」
「この匂いは何。いい匂い」まず、エリスが口にする。
「この匂いは、海鮮料理ですね。 えび、たこ、貝の匂いが混ざっています。」とアギー。
「おそらく、パエリアかと。この地方の名物料理です。」
「みんなで、頂きましょうよ」とヘラ。
「パエリアは立ったままでは食べにくい料理です。テーブルのある店を探さないと。」ロシェが指摘した。
「その心配はないみたいだ。ほら、あの店を見てごらん。パエリアをガーデンテーブルで食べるようになっている。」
「あそこから漂ってきた匂いね。」
「みんなで食べましょうよ。」
6人掛けのテーブルを依頼した。
綺麗に区画整理した庭に丸いテーブルが置かれておりそこに6脚の椅子が周囲を囲っている。
まず、ヘラが座りその左隣にエリスが右隣にアレスが鎮座した。
アギー、ロシェ、タレイアの3人と言えば、ヘラの真後ろで立ち尽くしている。
「あなた達何やってるの?」ヘラが尋ねる。
「我等3名はヘラ様の護衛。このような場合は攻撃されやすい後方に立つのが護衛のセオリーとなっております。」
「バカなこと言ってないで、そこに座りなさい。」
「誰が、襲ってくるというの?」
「今日はみんなで楽しもうと出てきたのよ。あなた達が座ってくれなきゃ、全然楽しくないじゃない。」
3人は顔を見合わせ、しぶしぶ顔で開いている席に座った。
実は、内心かなり喜んでいた。
「注文の種類は一種類みたいだね、海鮮ミックスパエリアだそうだ。まぁ、これ1つあれば十分だとは思うよ。」とアレス。
「飲み物は?」エリスが尋ねる。
「そういえば、品書きに飲み物が載ってないな?」
「ちょっと君、飲み物は置いてないのかい?」アレスが近くのウェイターに尋ねた。
「はい、通常はこちらで飲み物をご用意するのですが。今日は周囲にワイン、エール、ジュースなどの店舗が出ておりますので、お客様に自由に選択していただけるよう、当店では置かないことにしたのです。 いつ、席を立っても構いませんので、ご自由に屋台を散策なさってください。」
「なるほど、面白い趣向だ。気に入ったよ。」
「と、言う事らしいので、飲み物を見に行きましょう。」
「私、エールがいい」エリスが言う。
「まだ早いんじゃないか? ワインかジュースにしておきなよ。」
「なんで、ワインは良くてエールはダメなの? どっちもアルコールじゃない。」
「でも、苦いよ」
『やっぱり、兄妹。意見をよく違える。』アビゲイルは自分の兄妹の事を思い出して、苦笑いする。
その時、ヘシオドスとペルセウスの大声が聞こえてきた。
「一杯銀貨1枚のワインですって。理由は、飲めばわかるって言ってるわ。」
「銀貨1枚ってワインにしては高いの?」と金銭感覚のない事を吐露する質問を投げる。
「ヘラ様、通常ワイン一杯は大銅貨1枚、高くても大銅貨5枚です。あれは、最高級ワインの2倍の値段をふっかけています。」とアギー。
「へー、どんな味なんでしょう? 飲んでみたいわ。私はあれにする。」ヘラはすっくと立ち上がり、ヘシオドスの店に歩き出す。
3人の侍女達は慌てて後に続く。
ヘラは突然立ち止まり振り返る。
「アギー、銀貨何枚か貸してくれない?」庶民的な事を言う皇后様であった。
ヘラと3人の侍女が近づいてきた時、ヘシオドスとペルセウスはその美しさに目を奪われ、客寄せのため開けていた大口もそのままに固まってしまっていた。
「あの、ワインを頂きたいんですが」ヘラがペルセウスに向かって言葉をかけると、スイッチが突然入ったかのように
「ボルドーがワインで美味いぶどう酒より美味いです。」
何を言っているのかサッパリわからないその返答にタレイアが怒気を荒げてペルセウスを威嚇する。
「我があるじを愚弄するか。場合によっては容赦せぬぞ!」
「待ってくだせー、こいつこちらのお方があんまり綺麗なんで、まいがあっちまってんです。どうか許してやってくだせー」
ヘシオドスが必死に懇願する。
その時、やっとペルセウスが我に返る。
「申し訳ごぜーません。俺は田舎もんで高貴なお方に口聞いたことなんてなかったもんで、それに、こんな美しいお方がこの世におったもんかと思ってしまって、何喋っていいかわかんなくなってしまったんだ。。。です」
「プッ」ロシュが思わず吹き出す。
「自分の言葉で普通に喋ったらいいのよ。何もとって食われたりしないわ。」
ヘラは別に怒った様子もなく、ペルセウスに話しかける。
「ところで、あなた達の販売しているワインはとっても美味しいの? この子に聞いたら普通の高級なワインの2倍はする値段で売っているそうね。」
ヘラはアギーをさしながら、二人に問いかけた。
「へー、試し飲みできるようにこちらの小さなジョッキに注いでみてくだせー」
ヘシオドスも意味は通じるものの話し方がちょっとおかしい。
ヘラは小さなワインジョッキを手にし樽の蛇口から少しだけ注ぎそれを口に含んだ。
「ろろろろろろ」
口の中で空気を混ぜるように転がす。
「爽やかなアタック、一般的な甘口ね。シルクの舌触り、無理のない酸味、チャーミングなフレーバー。余韻が少し弱いわね。」
「うん。確かにいいワインね。とっても美味しいわ。」
「これを6杯、あそこに見えるテーブルに運んでちょうだい。あっ、温度は何度に調整している?」
「へー、ここは高い場所なんで、いつもより温度が低くなりやすので、こんな風に樽の周りに獣の毛皮を巻いておりやす。だいたい15度ぐらいかと思いやす。」
「いい、心掛けだわ。あなた、名前はなんというの」
普段、あまり人とのつながりを持とうとしないヘラが、名前を聞くのはかなり異例のことであった。
「あっしはヘシオドスともうしやす。そんでこっちがペルセウスでやす。」
「このワインはあなた達が作っているの?」
「いんや、あっしらは運んでいるだけで、このワインを作ったのは、ここから北にあるフランスちゅうところのボルドー地方でバッカスという爺さんが作っておりやす。」
「運んでいるだけにしては、ワインの扱いが丁寧ね?」
「へー、あっしらはワイン専門の行商人でやすから、いっつも勉強しておりやす。」
「そうなの。・・・・」
「ねぇアレス、あら?アレスは?」
「アレス様はエリス様を連れてエールの店に行っております。」
「ヘシオドスさん。この祭りが終わったらお二人で私のところに尋ねてきてくれないかしら。」
「そ、それはよござんすが、いったい?」
「あなたのワインを定期的に我が家に納品して欲しいのよ。その、ボルドーというところは遠いの?」
「へぇ。往復だいたい3ヶ月かかりやす。」
「なら、その交通費も私達が出すわ。どうかしら? 」
「それはもう、願っても無いことでして。」
「詳しいことは、我が家に来ていただいてからにしましょう。今はこの美味しいワインを早く頂きたいわ」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説


僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~
にくなまず
ファンタジー
今年から冒険者生活を開始した主人公で【ソロ】と言う適正のノア(15才)。
その適正の為、戦闘・日々の行動を基本的に1人で行わなければなりません。
そこで元上級冒険者の両親と猛特訓を行い、チート級の戦闘力と数々のスキルを持つ事になります。
『悠々自適にぶらり旅』
を目指す″つもり″の彼でしたが、開始早々から波乱に満ちた冒険者生活が待っていました。
【完結】聖獣もふもふ建国記 ~国外追放されましたが、我が領地は国を興して繁栄しておりますので御礼申し上げますね~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
婚約破棄、爵位剥奪、国外追放? 最高の褒美ですね。幸せになります!
――いま、何ておっしゃったの? よく聞こえませんでしたわ。
「ずいぶんと巫山戯たお言葉ですこと! ご自分の立場を弁えて発言なさった方がよろしくてよ」
すみません、本音と建て前を間違えましたわ。国王夫妻と我が家族が不在の夜会で、婚約者の第一王子は高らかに私を糾弾しました。両手に花ならぬ虫を這わせてご機嫌のようですが、下の緩い殿方は嫌われますわよ。
婚約破棄、爵位剥奪、国外追放。すべて揃いました。実家の公爵家の領地に戻った私を出迎えたのは、溺愛する家族が興す新しい国でした。領地改め国土を繁栄させながら、スローライフを楽しみますね。
最高のご褒美でしたわ、ありがとうございます。私、もふもふした聖獣達と幸せになります! ……余計な心配ですけれど、そちらの国は傾いていますね。しっかりなさいませ。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
※2022/05/10 「HJ小説大賞2021後期『ノベルアップ+部門』」一次選考通過
※2022/02/14 エブリスタ、ファンタジー 1位
※2022/02/13 小説家になろう ハイファンタジー日間59位
※2022/02/12 完結
※2021/10/18 エブリスタ、ファンタジー 1位
※2021/10/19 アルファポリス、HOT 4位
※2021/10/21 小説家になろう ハイファンタジー日間 17位

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

『聖女』の覚醒
いぬい たすく
ファンタジー
その国は聖女の結界に守られ、魔物の脅威とも戦火とも無縁だった。
安寧と繁栄の中で人々はそれを当然のことと思うようになる。
王太子ベルナルドは婚約者である聖女クロエを疎んじ、衆人環視の中で婚約破棄を宣言しようともくろんでいた。
※序盤は主人公がほぼ不在。複数の人物の視点で物語が進行します。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる