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悪口
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「とにかく、僕にとっても僕が所属するはずの部が廃部状態っていうのはいささか不満なんですよ」
どの口が言うんだという彩錦の表情を横目に、僕は気にしないふりをして続ける。
「今は無許可状態でこの部室を使用している状況です。特にお咎めがないからいいようなものの、問題になった後では恋愛部を復活させることはかなり難しくなるでしょう……僕もようやく恋愛部がどれほど素晴らしいものかがわかって来たので、今なくなられては非常に困るんですよ!」
正直なところ、『恋愛部』がなにをする部活なのかすらよくわかっていない。が、ほかに言い訳も思いつかないし、それらしく恋次先輩を乗せられることを適当に口にした。
先輩は予想以上に感動した様子で、肩を震わせていまにも立ち上がりそうな様子だ。
「す、素晴らしい!! 僕だって最初は、先生と一緒に居るためだけに造った部活だったけど、学校中のやつらに変だの変態だの言われて、僕がおかしいんだとばかり思っていたんだ……まさか君に僕がまともだって証明されるなんて!」
どれだけ抑圧されたこんなことになるのだろう。ってぐらいに先輩は興奮気味だ。
適当に乗せるだけのつもりだったが、これでは僕まで変な感性の持ち主になってしまう。とはいえ、これだけ喜んでいる先輩を落胆させることは僕には出来ない。
「――いや、普通に変だし……先輩は変態ですから」と、僕に助け船を出す様に彩錦が口を挟んだ。
どの口が言うんだという彩錦の表情を横目に、僕は気にしないふりをして続ける。
「今は無許可状態でこの部室を使用している状況です。特にお咎めがないからいいようなものの、問題になった後では恋愛部を復活させることはかなり難しくなるでしょう……僕もようやく恋愛部がどれほど素晴らしいものかがわかって来たので、今なくなられては非常に困るんですよ!」
正直なところ、『恋愛部』がなにをする部活なのかすらよくわかっていない。が、ほかに言い訳も思いつかないし、それらしく恋次先輩を乗せられることを適当に口にした。
先輩は予想以上に感動した様子で、肩を震わせていまにも立ち上がりそうな様子だ。
「す、素晴らしい!! 僕だって最初は、先生と一緒に居るためだけに造った部活だったけど、学校中のやつらに変だの変態だの言われて、僕がおかしいんだとばかり思っていたんだ……まさか君に僕がまともだって証明されるなんて!」
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