先生と僕

真白 悟

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対策

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「それで、対策って、どんなことをするんですか?」
 僕は、胸の話を誤魔化すように、話を元に戻した。
 彩錦あかねは、依然として僕を睨んでいるが、気にしない、気にしない。

「そうねぇ、それが問題なのよね」
 困り顔で、先生は頬に手を当てる。
 考えてないのかよ! なんて思ったけど、可愛いから良しとしよう。

「お金を使ってもドジは治りませんよ……」
 彩錦が、気だるそうに呟く。さっきまで僕の横に立ち僕をにらめつけていたというのに、いつのまにか椅子に座って、両手を机につけて、その上に顎を乗せている。
 態度はあまりよくないが、僕は女の子がとるそんな仕草が好きだ。だから文句は言わない。

「じゃあ、なにか案があるのか?」
 案がなければ口を出すことはできない。なんて、そんなわけではないけど、文句を言うなら、意見を出して欲しい。
「本人なしで何を話しても無意味だと思いますけど、ともかく、本人に自分のドジを認めさせることが一番だとおもいますけどね」
 彩錦は、随分と投げやりにそう言う。
 それができれば、問題は大分と改称されることだろう。

 だけど、実際はむずかしいことだし、一番険しい道だ。
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