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相談
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「――なんてことがあったんですよ」
先日、彩錦と話したことを先生に相談してみる。
梓が僕のことを好きだとかなんだとか、そんな話だ。
「私は教師だから、生徒の色恋沙汰にとやかく言うつもりはないけど……まあ、こんな部活に参加してくれるのだから、あなたのことを嫌ってはないでしょうね」
先生はいつものように、本を読みながら僕の話に適当に対応する。
僕は、彼女が僕を嫌っているかを気にしているわけじゃない。
「僕のことを好いてるか、そうじゃないのかですよ」
「そんなの私は知らないわよ。知りたきゃ本人に確認すればいいじゃない」
確かに、先生の言うとおりではあるのだが、僕が彼女に対して友情的好意より上を持ち合わせていない以上、どちらに転んでもろくなことにはならない。
それだけは目に見えている。――それに、『僕のこと好きなの?』なんて聞くのは自意識過剰ってものだろう?
「無理ですよ。僕はそこまで無神経じゃありません」
「だったら、答えは決まっているじゃない?」
先生は本をパタンと閉じて、僕の方をまじまじと見つめる。
「答えを出すのは……行動を起こすのは先延ばしにするのよ」
そんな無責任な……
先日、彩錦と話したことを先生に相談してみる。
梓が僕のことを好きだとかなんだとか、そんな話だ。
「私は教師だから、生徒の色恋沙汰にとやかく言うつもりはないけど……まあ、こんな部活に参加してくれるのだから、あなたのことを嫌ってはないでしょうね」
先生はいつものように、本を読みながら僕の話に適当に対応する。
僕は、彼女が僕を嫌っているかを気にしているわけじゃない。
「僕のことを好いてるか、そうじゃないのかですよ」
「そんなの私は知らないわよ。知りたきゃ本人に確認すればいいじゃない」
確かに、先生の言うとおりではあるのだが、僕が彼女に対して友情的好意より上を持ち合わせていない以上、どちらに転んでもろくなことにはならない。
それだけは目に見えている。――それに、『僕のこと好きなの?』なんて聞くのは自意識過剰ってものだろう?
「無理ですよ。僕はそこまで無神経じゃありません」
「だったら、答えは決まっているじゃない?」
先生は本をパタンと閉じて、僕の方をまじまじと見つめる。
「答えを出すのは……行動を起こすのは先延ばしにするのよ」
そんな無責任な……
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