先生と僕

２

先輩

「あー、ここは職員室だぞ？」

　先生は僕たちに聞こえるように言った。
　昼休みにということもあってか、ほかの教師も沢山おり、僕たちをみて苦笑いをしている
　このままじゃ、僕は問題児になってしまいそうだ。――ロリコンという汚名をきせられて。

「僕はロリコンじゃないですよー」

　とりあえず、ほかの教師の誤解は解いておきたい。
　先生は大きなため息をついている。
「お前たちのせいで、私まで問題教師と思われるだろう？　もっと静かに話しなさい……」
「「ごめんなさい」」
　僕と彩錦あかねは、ほとんど同時に頭を下げた。
　先生に謝る為とはいえ、彩錦あかねと息が合うなんて気持ち悪い。僕はそれほど彼女が嫌いではないが、自分のことを嫌ってる相手を好きになれるはずもないからだ。

「真似しないで下さい。恋次れんじ先輩」

　いやもしかしたら、彩錦あかねはそれほど僕のことが嫌いなわけではないのかもしれない。
　なんて思ったが、それは僕の勘違いなのかもしれない。

「――ロリコンがうつります」