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王都を離れて
応急処置
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うあぁぁ~。やらかしてしまった。
これ、絶対に怒られるパターンよね?
まあ、勝手に出歩いて遭難しかけた私が悪いんだけど……
宿に入るなり、食堂の椅子に座るレイモンド様とガイウス様の問いかけるような視線に晒された。隣に立つ兄のヴォルフは、沈黙を守っている。迷惑をかけたのは自分だから、居た堪れなくても仕方がない。それでも、何を言われるかと思うとちょっと怖い。
去り際にギュッとハグしてくれたレオンのことを思い出す。彼から勇気をもらうように、着せられた上着を両手で握りしめる。私は恐る恐る謝罪の言葉を口にした。
「私……あの、本当にごめんなさい」
軽率な行動をしてしまったから、直ぐに許してもらえるとは思っていない。けれど、後悔していることは伝えておきたい。
「それで、本当は何があった。この上着は?」
兄のヴォルフに訊ねられた。
レオンから借りた上着……この下の服は破れている。危ない目に遭い襲われかけたとは、まだ伝えていない。
「レオンに借りたの。お兄様、ごめんなさい」
「謝罪よりもまず説明しなさい。まさかお前!」
何かに思い至ったのか、兄の目が見開かれアイスブルーの瞳が揺らぐ。かなり動揺させてしまったようだ。ヴォルフは普段滅多に感情を出さないだけに、驚き言葉を失くす姿は珍しい。
「違うっ。何もないから。レオンが助けに来てくれたから、何もなくてすんだの」
私は慌てて、先ほどまでの出来事をみんなに説明した。ブルリの実を摘もうと山のふもとに行ったこと。調子に乗ってどんどん中に入ってしまったこと。そして、見知らぬ男に絡まれたことを。
襲われかけたことは、カットで。
「ナイフを首に押し当てられた」と言ったところで、兄の目が怒りに燃えたからだ。
「無事に戻ってよかった。だが、わかっているな。お前はみんなに迷惑をかけたんだ」
言いながら兄は、私の手首を強い力で掴む。静かな声が余計に怖い。私は彼をこんなにも怒らせてしまったんだ。
けれど次の瞬間、兄はさっと顔を寄せる。
「――え? な、なな何を!」
動揺して慌てて飛びのく。
何を思ったのか、ヴォルフが私の首筋をペロッと舐めたのだ。ちょうど男にナイフを押し当てられたところ。レオンは何も言わなかったけれど、怪我でもしていたのだろうか?
「気に入らない。黒い跡が付いていた。安物の証拠だ」
「はい?」
高ければいいと?
いえ、ち、違うでしょうけれど。
汚れていたなら口で注意しようか。
そもそも、舐める必要がどこにある。
突然の攻撃に顔が熱くなる。
兄のこの行動は予想していなかったから。
ヴォルフが自分の髪をかき上げる。
その凄まじい色気に思わず圧倒されてしまう。
呆然と立ち尽くす私に声をかけてきたのは、レイモンド様だった。
「そこまでにしよっか、ヴォルフ。いくら心配だからといって、妹相手にそれはないな。見ているこちらが恥ずかしいよ。まあ、君の焦る姿を見るのは、入団以来初めてかもね」
「すみません」
兄が軽く頭を下げる。
「いや、責めているわけではないよ? 面白いものも見られたし。ただ、アリィちゃん。君は一歩間違えれば遭難したか死んでいたかもしれないんだ。心配するこちらの身にもなってほしいな」
レイモンド様はいつものように優しく話す。だからこそ、余計にこたえた。怒ったり、罵ったりしてくれた方がまだましだ。
「申し訳ありません」
「うーん。別に謝ってほしいわけではないんだけどな。大変な思いをして懲りただろうし。だけどね、規則は規則だ。目を離した君の護衛には、厳重注意を与えないといけない」
「そんな!」
私は初めて、ことの重大さに気がついた。
私が怒られるだけではすまない。
護衛役のレオンに――大事な弟に迷惑がかかってしまう!
「あのね、アリィちゃん。これは国のための仕事で、ただの旅ではないんだ。そして君は中心人物で、欠かせない存在。一人で行動することはダメだし、きちんと護衛を付けなければいけない。まあ、最初に言っておかなかった俺も悪いんだけど」
ガイウス様が取りなしてくれる。
だけど、悪いのは明らかに私だ。
どうしよう。
このままだとレオンが怒られる。
「ごめんなさい。私が勝手に出かけたんです。弟は関係ありません」
「そうもいかないんだ。だが、善処する。レオンが帰ってきたら、まず俺の所に来るように言っておいて」
「はい、ガイウス様」
うなだれながら返事をする。
彼はとても優しい。だからといってレオンが咎められないわけではない。
必死に探して助けに来てくれたのに――
恩を仇で返し、更に谷底へ突き落す感じだ。
「これに懲りたら、二度と勝手な行動はしないことだ」
「はい、お兄様」
普段優しい兄を失望させたのだと知る。ヴォルフは不機嫌そうな顔を隠そうともせずに、さっさと食堂を出て行った。今回のことで兄にも弟にも嫌われたら、私はどうすればいいのだろう。
困って眉を寄せていると、去り際のガイウス様に肩を叩かれた。
「さっきのヴォルフの言葉は、君を心配してのことだから。それより、早く自分の服に着替えた方がいい。でないと、彼の機嫌がますます悪くなる」
意味がわからず首を傾げる。
ヴォルフが怒っているのは、考えなしの私に対してだよね?
「わからなかったら、後でレオンに聞くといい」
ガイウス様はそう言うと、ニヤッと笑うとレイモンド様と一緒に出て行った。
なぜレオン?
ここには居なかったのに……
悶々と考えながら、私はレオンの帰りを待った。
*****
一旦部屋に戻った私は自分の服に着替えた。
再び食堂に下り、レオンの帰りを待つ。
しばらくして、レオンが戻って来た。
心なしか疲れたような顔をしている。
「アリィ、まだこんな所にいたのか。どうした?」
すぐに謝らなければいけない。
迷惑をかけてごめんなさい。私のせいであなたまで怒られることになるから、と。
「レオン、ごめ……」
「ちょっと待って。この傷は気がつかなかったな」
レオンはそう言い私の顎を持ち上げると、綺麗な顔を近付けた。そのまま私の顔をまじまじ覗き込む。
「細かい傷がついてる。きちんと消毒しないといけないから、後で来て」
茂みや葉っぱの切り傷だ。
必死で逃げようとしたから、その時のものかな?
いけない、そんな場合じゃなかった。
まずは弟に謝らないと。
「レオン。私のせいでごめんなさい。勝手な行動をとって、あなたまで巻き込んでしまって」
「うん、いいんだ……わかっているから。それより助かってよかった。俺がついていかなかったせいで、怖い思いをさせてごめん、アリィ」
私は目を閉じ、首を横に振る。
レオンが謝ることなんて、何もないから。悪いのは私だ。怖い思いをしたのも、いわば自業自得。
それなのに、レオンの優しい言葉が胸に響く。情けないことに、今になってようやく帰ってきたとホッとして、涙が出そうになる。
目を開けると、青い瞳と視線がかち合う。彼は私を優しく抱き締めてくれた。髪を撫でながら、耳元で囁く。
「もっと俺を頼って。俺がちゃんと護るから」
弟に頼りっぱなしって姉失格なんだけど。嫌われていないと知り、安心してしまう。私は感謝を込めて微笑むと、滲む涙をごまかそうと目を閉じ……ようとしたら。
頬にヒヤリとしたものを感じる。
慌てて目を開けると、目じりにぺろっと濡れた感触が。
「ま、まま待って、レオン!」
レオンが傷を舐めてる~~。
ズサっと後ろに飛び退る。
「それだけ元気なら大丈夫そうだ。俺に何か伝言、ない?」
あ、忘れてた。
「ガイウス様が戻ったら直ぐに来るようにって」
「わかった。じゃ、消毒するから後でまた」
目を見開く。消毒って、まさかこれじゃあ?
「ハッ、大丈夫だよ。ちゃんと薬で消毒してあげるから」
「わかった。後、聞きたいことがあったんだけど……」
歩き出したレオンを引き留める。
レオンはすぐに振り向いた。
「何?」
「自分の服でないとヴォルフの機嫌が悪くなる、ってガイウス様に言われたの。あと、さっきレオンがしたのと同じようにヴォルフも舐めてきて。これって近衛騎士の常識なの?」
この世界の応急処置は、薬よりもまず舐めろと教わるのだろうか?
「あいつ! とうとう本性出してきたか」
「え、え? 何のこと?」
レオンは答えず、速足で去ってしまった。ガイウス様の所に向かったようだ。
でも、そうか。応急処置で舐めるのが普通なら、恥ずかしがってはいけないのかも。随分原始的だけど、誰かが怪我をした時は私もじゃんじゃん舐めて治してあげなくっちゃ!
これ、絶対に怒られるパターンよね?
まあ、勝手に出歩いて遭難しかけた私が悪いんだけど……
宿に入るなり、食堂の椅子に座るレイモンド様とガイウス様の問いかけるような視線に晒された。隣に立つ兄のヴォルフは、沈黙を守っている。迷惑をかけたのは自分だから、居た堪れなくても仕方がない。それでも、何を言われるかと思うとちょっと怖い。
去り際にギュッとハグしてくれたレオンのことを思い出す。彼から勇気をもらうように、着せられた上着を両手で握りしめる。私は恐る恐る謝罪の言葉を口にした。
「私……あの、本当にごめんなさい」
軽率な行動をしてしまったから、直ぐに許してもらえるとは思っていない。けれど、後悔していることは伝えておきたい。
「それで、本当は何があった。この上着は?」
兄のヴォルフに訊ねられた。
レオンから借りた上着……この下の服は破れている。危ない目に遭い襲われかけたとは、まだ伝えていない。
「レオンに借りたの。お兄様、ごめんなさい」
「謝罪よりもまず説明しなさい。まさかお前!」
何かに思い至ったのか、兄の目が見開かれアイスブルーの瞳が揺らぐ。かなり動揺させてしまったようだ。ヴォルフは普段滅多に感情を出さないだけに、驚き言葉を失くす姿は珍しい。
「違うっ。何もないから。レオンが助けに来てくれたから、何もなくてすんだの」
私は慌てて、先ほどまでの出来事をみんなに説明した。ブルリの実を摘もうと山のふもとに行ったこと。調子に乗ってどんどん中に入ってしまったこと。そして、見知らぬ男に絡まれたことを。
襲われかけたことは、カットで。
「ナイフを首に押し当てられた」と言ったところで、兄の目が怒りに燃えたからだ。
「無事に戻ってよかった。だが、わかっているな。お前はみんなに迷惑をかけたんだ」
言いながら兄は、私の手首を強い力で掴む。静かな声が余計に怖い。私は彼をこんなにも怒らせてしまったんだ。
けれど次の瞬間、兄はさっと顔を寄せる。
「――え? な、なな何を!」
動揺して慌てて飛びのく。
何を思ったのか、ヴォルフが私の首筋をペロッと舐めたのだ。ちょうど男にナイフを押し当てられたところ。レオンは何も言わなかったけれど、怪我でもしていたのだろうか?
「気に入らない。黒い跡が付いていた。安物の証拠だ」
「はい?」
高ければいいと?
いえ、ち、違うでしょうけれど。
汚れていたなら口で注意しようか。
そもそも、舐める必要がどこにある。
突然の攻撃に顔が熱くなる。
兄のこの行動は予想していなかったから。
ヴォルフが自分の髪をかき上げる。
その凄まじい色気に思わず圧倒されてしまう。
呆然と立ち尽くす私に声をかけてきたのは、レイモンド様だった。
「そこまでにしよっか、ヴォルフ。いくら心配だからといって、妹相手にそれはないな。見ているこちらが恥ずかしいよ。まあ、君の焦る姿を見るのは、入団以来初めてかもね」
「すみません」
兄が軽く頭を下げる。
「いや、責めているわけではないよ? 面白いものも見られたし。ただ、アリィちゃん。君は一歩間違えれば遭難したか死んでいたかもしれないんだ。心配するこちらの身にもなってほしいな」
レイモンド様はいつものように優しく話す。だからこそ、余計にこたえた。怒ったり、罵ったりしてくれた方がまだましだ。
「申し訳ありません」
「うーん。別に謝ってほしいわけではないんだけどな。大変な思いをして懲りただろうし。だけどね、規則は規則だ。目を離した君の護衛には、厳重注意を与えないといけない」
「そんな!」
私は初めて、ことの重大さに気がついた。
私が怒られるだけではすまない。
護衛役のレオンに――大事な弟に迷惑がかかってしまう!
「あのね、アリィちゃん。これは国のための仕事で、ただの旅ではないんだ。そして君は中心人物で、欠かせない存在。一人で行動することはダメだし、きちんと護衛を付けなければいけない。まあ、最初に言っておかなかった俺も悪いんだけど」
ガイウス様が取りなしてくれる。
だけど、悪いのは明らかに私だ。
どうしよう。
このままだとレオンが怒られる。
「ごめんなさい。私が勝手に出かけたんです。弟は関係ありません」
「そうもいかないんだ。だが、善処する。レオンが帰ってきたら、まず俺の所に来るように言っておいて」
「はい、ガイウス様」
うなだれながら返事をする。
彼はとても優しい。だからといってレオンが咎められないわけではない。
必死に探して助けに来てくれたのに――
恩を仇で返し、更に谷底へ突き落す感じだ。
「これに懲りたら、二度と勝手な行動はしないことだ」
「はい、お兄様」
普段優しい兄を失望させたのだと知る。ヴォルフは不機嫌そうな顔を隠そうともせずに、さっさと食堂を出て行った。今回のことで兄にも弟にも嫌われたら、私はどうすればいいのだろう。
困って眉を寄せていると、去り際のガイウス様に肩を叩かれた。
「さっきのヴォルフの言葉は、君を心配してのことだから。それより、早く自分の服に着替えた方がいい。でないと、彼の機嫌がますます悪くなる」
意味がわからず首を傾げる。
ヴォルフが怒っているのは、考えなしの私に対してだよね?
「わからなかったら、後でレオンに聞くといい」
ガイウス様はそう言うと、ニヤッと笑うとレイモンド様と一緒に出て行った。
なぜレオン?
ここには居なかったのに……
悶々と考えながら、私はレオンの帰りを待った。
*****
一旦部屋に戻った私は自分の服に着替えた。
再び食堂に下り、レオンの帰りを待つ。
しばらくして、レオンが戻って来た。
心なしか疲れたような顔をしている。
「アリィ、まだこんな所にいたのか。どうした?」
すぐに謝らなければいけない。
迷惑をかけてごめんなさい。私のせいであなたまで怒られることになるから、と。
「レオン、ごめ……」
「ちょっと待って。この傷は気がつかなかったな」
レオンはそう言い私の顎を持ち上げると、綺麗な顔を近付けた。そのまま私の顔をまじまじ覗き込む。
「細かい傷がついてる。きちんと消毒しないといけないから、後で来て」
茂みや葉っぱの切り傷だ。
必死で逃げようとしたから、その時のものかな?
いけない、そんな場合じゃなかった。
まずは弟に謝らないと。
「レオン。私のせいでごめんなさい。勝手な行動をとって、あなたまで巻き込んでしまって」
「うん、いいんだ……わかっているから。それより助かってよかった。俺がついていかなかったせいで、怖い思いをさせてごめん、アリィ」
私は目を閉じ、首を横に振る。
レオンが謝ることなんて、何もないから。悪いのは私だ。怖い思いをしたのも、いわば自業自得。
それなのに、レオンの優しい言葉が胸に響く。情けないことに、今になってようやく帰ってきたとホッとして、涙が出そうになる。
目を開けると、青い瞳と視線がかち合う。彼は私を優しく抱き締めてくれた。髪を撫でながら、耳元で囁く。
「もっと俺を頼って。俺がちゃんと護るから」
弟に頼りっぱなしって姉失格なんだけど。嫌われていないと知り、安心してしまう。私は感謝を込めて微笑むと、滲む涙をごまかそうと目を閉じ……ようとしたら。
頬にヒヤリとしたものを感じる。
慌てて目を開けると、目じりにぺろっと濡れた感触が。
「ま、まま待って、レオン!」
レオンが傷を舐めてる~~。
ズサっと後ろに飛び退る。
「それだけ元気なら大丈夫そうだ。俺に何か伝言、ない?」
あ、忘れてた。
「ガイウス様が戻ったら直ぐに来るようにって」
「わかった。じゃ、消毒するから後でまた」
目を見開く。消毒って、まさかこれじゃあ?
「ハッ、大丈夫だよ。ちゃんと薬で消毒してあげるから」
「わかった。後、聞きたいことがあったんだけど……」
歩き出したレオンを引き留める。
レオンはすぐに振り向いた。
「何?」
「自分の服でないとヴォルフの機嫌が悪くなる、ってガイウス様に言われたの。あと、さっきレオンがしたのと同じようにヴォルフも舐めてきて。これって近衛騎士の常識なの?」
この世界の応急処置は、薬よりもまず舐めろと教わるのだろうか?
「あいつ! とうとう本性出してきたか」
「え、え? 何のこと?」
レオンは答えず、速足で去ってしまった。ガイウス様の所に向かったようだ。
でも、そうか。応急処置で舐めるのが普通なら、恥ずかしがってはいけないのかも。随分原始的だけど、誰かが怪我をした時は私もじゃんじゃん舐めて治してあげなくっちゃ!
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『お妃選びは正直しんどい』発売中です♪(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックスより。
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早く、続きが見たいよ~
emi様、こちらにもご感想をありがとうございます。
続き……今手掛けているのとその次が終わり次第、こちらに戻ろうと思っていますが……(~_~;)。
お待たせしてばかりですみません。
面白いです!続き待ってます!
SARIA様、面白いと言っていただけて光栄です(#^.^#)。続きも書きますので、もう少しお待ち下さいませm(_ _)m