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王都を離れて
護衛の役目
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けれど、頭の上から聞こえてきたのは私のよく知る声だった。
「そこまでだ! 止まれ」
恐る恐る上を向く。
綺麗な顔が視界に入ると、安堵のあまり力が抜けそうになってしまった。
「レオン、お願い。助けて!」
義弟に縋りつき、助けを求める。
情けなくも声が震えてしまった。
レオンは守るように私の肩に腕を回すと、利き手で剣を構えた。
「おいコラ、くそガキ! そいつは俺んだ。こっちへ寄こせ。細っこいなりでなめんじゃねーぞ」
野太い声で男が怒鳴った。
大きな声に付近の鳥が一斉に飛び立つ。
レオンは私の耳に顔を寄せると、宥めるような低い声で囁いた。
「アリィ、大丈夫だから。少しだけここで待ってて」
私を置いて前に進んだレオンが、男とまともに対峙した。頼りがいのある背中は、何だか知らない人みたい。粗野で横に大きい男と比べれば、義弟の方が背が高くスリムだ。だけど本職が騎士だからか、全く隙がなく堂々としている。
「何だお前。こいつの恋人か? なあ、ちょっとでいいから俺にも味見を……」
続くレオンの剣捌きは見事だった。
さすがは最速で騎士に昇格しただけのことはある。動いたと思った次の瞬間、男のナイフはあっさり弾き飛ばされ、剣先が男の喉元に当てられていた。参ったと思ったのか、男は両手を上げて戦意がないと示している。
「降参だ。お前さん強いよ」
「頭の後ろで両手を組んで跪け」
冷たい声の義弟に、私は少しだけ以前のような恐怖を感じた。彼は圧倒的優位に立っているにも関わらず、剣を構えた姿勢を崩さない。
「な……何だよ。そこまでしなくてもいいだろう? なあ、話せばわか……ぐえっ」
すぐに従わなかったからか、レオンが男を蹴り飛ばした。よろけた男は荒い息を吐いている。
「痛ぇなあ。もう少し優しく扱えって言……」
「聞こえなかったのか? 早くしろ」
レオンは左手で男の首元を掴むと、低い声で命じた。右手には剣が握られているので、男もさすがに抵抗できない。
「く……くそっ」
渋々男は従った。
地面に膝をつき、両手を頭の後ろで組む。
ねぇ、もしかしてもしかしたらだけど。レオンってば、今、むちゃくちゃ怒ってる?
その辺に生えていた蔓草を切り取るように指示された。私は落ちていた男のナイフを拾うと、刈り取ってレオンに渡す。すると彼は、男の両手両足を固く縛って転がした。
「痛てーよ。何すんだ、畜生……ごへっ」
容赦のないレオンは恐ろしい。
彼は表情を消したまま、遠慮なく男のお腹に拳を叩きこんだ。
「レオン、まさか殺しちゃったんじゃあ……」
「そんなわけないだろう? うるさいから気絶させただけだ。まあ、亡き者にしたい気分ではあったけど」
恐ろしいことを淡々と口にした彼は、懐から小さな笛を出すと3回続けて吹いた。
「ピーッ、ピーッ、ピーッ」
高い音が周りに響くと、すぐに同じような音が帰ってくる。
「みんなには伝えたから大丈……アリィ! その格好っ」
急に気づいたのか、レオンが私を見るなり真っ赤になる。
あ、そうだった。
前を破かれたんだった。
でも、さらしを巻いているから見えてないよね?
「これ、着といて」
そう言うと、レオンは自分の上着を脱いで渡してきた。小さな頃は、さらしどころか下着姿だって見られているのに。今更照れるなんて、何だか変だ。私はレオンの上着を着ようとした。けれど、思っているよりショックは大きかったようで、手が震えて何度やってもボタンが上手くはめられない。
「ほら、おとなしくして」
レオンは私の前に屈むと、ボタンを丁寧にはめてくれた。
彼の整った顔を見ながら、私は思う。
出立前に剣の練習をしたのに、肝心な時に何の役にも立たなかった。義弟に迷惑をかけ、みんなにも心配させている。明日には他国に入るというのに私はちっとも成長せず、足を引っ張ってばかりだ……
「迷惑かけてごめんね、レオン」
私は心から謝った。
レオンは立ち上がると、目を逸らしながらボソッと言う。
「いや、気にしなくていい。これが俺の仕事だから」
そっか――
レオンの役目は護衛だから、私を探してくれたのか。来てくれたのがレオンで嬉しいと思ったけれど、彼は役目を果たしただけ。私の姿が見えずに不安に思ったとか、姉だから心配だったとか、そんなものではないのかも。
危ない所を助けてもらったくせに、不満に思う自分はすごくわがままだと思う。だけど、言外に「仕事だから仕方なく駆け付けた」と匂わされ、傷ついてしまった。
勝手に迷って勝手に傷つく、面倒な姉。
こんな私を姉と呼びたくないのは、当然かもしれない。
「ごめんね……」
私はもう一度、前を歩くレオンに向かってこっそり呟いた。
どこをどうしたのか、男は未だに気絶している。彼を担いだレオンは森を抜けると、繋いでいた馬の背に荷物のように乗せた。次いで私を抱え上げ、鞍に座らせる。そのまま下で手綱を握ると、馬をゆっくり歩かせた。
「歩くなら私が……」
「遅くなるからいい。それより、落ちないようにしっかりつかまっていて」
身体の大きな男を乗せているせいで、馬上は狭い。詰めてもレオンが座る隙間はなさそうだ。だったら勝手な行動をした私が歩いた方がいいと思ったのに、あっさり断られてしまった。義弟の方が足が長く歩く速度も速いので、早く戻れるからかもしれない。私は申し訳なさでいっぱいになりながら、会話の糸口を探していた。
「それで、アリィはどうして森の奥深くまで?」
レオンがよく響く声で聞いてきた。
「そ、それは……」
「おおかた、あっちの実の方が美味しそー、とか思って奥に進んだんだろうけど」
バレてる。
わかっているなら聞かないで。
でも、どうして私のいる場所がわかったんだろう?
「レオン、どうして森にいるとわかったの?」
「そりゃあ、農場の老夫婦に聞いたからだろ。アリィらしき人物が、ブルリの実を摘みに行ってまだ戻ってないし、用意していた鶏の燻製も取りに来ていないって。直接帰ったかもって言われたけど、食い意地の張ったアリィが食べ物をそのままにして、宿に戻るはずはないと思った」
「うぐ……」
食い意地が張っていると言われれば、言い返せないのが悔しいところだ。農場で買った卵とハチミツだけでなく、鶏の燻製もまだもらっていない。少し前の出来事なのに、いろいろあったせいで何日も経ったような感じがする。欲張って大粒の実を摘もうとしなければ、こんな目に遭うこともなかったのに……
その後は、無言で馬に揺られる。
私の目の前には、男がぐったり横たわっている。
うめき声が聞こえた気がして、私は思わず身体を強張らせた。
「大丈夫だから。もう怖い目には遭わせない」
片手で器用に手綱を操るレオンが、もう片方の手で安心させるように私の背中をトントンとたたいた。てっきり「自業自得だ。気をつけろよ」と言われるかと思っていた。優しい言葉をかけられると、逆に戸惑ってしまう。
「心配しないで。俺が絶対に護るから」
レオンが再び繰り返した。
彼の声を聞きながら、私は悲しく考える。
――それは、仕事だからでしょう?
違う子の護衛だったら、その子のために頑張るんでしょう?
騎士になった弟に対して、こんな風に考える自分は嫌だ。言葉に出来ずに切なくて、胸が痛んでしまうのも。
これ以上口を開けば、ボロが出そうだ。
この想いを知られるわけにはいかない。
私は宿まで、黙って馬に揺られることにした。
「そこまでだ! 止まれ」
恐る恐る上を向く。
綺麗な顔が視界に入ると、安堵のあまり力が抜けそうになってしまった。
「レオン、お願い。助けて!」
義弟に縋りつき、助けを求める。
情けなくも声が震えてしまった。
レオンは守るように私の肩に腕を回すと、利き手で剣を構えた。
「おいコラ、くそガキ! そいつは俺んだ。こっちへ寄こせ。細っこいなりでなめんじゃねーぞ」
野太い声で男が怒鳴った。
大きな声に付近の鳥が一斉に飛び立つ。
レオンは私の耳に顔を寄せると、宥めるような低い声で囁いた。
「アリィ、大丈夫だから。少しだけここで待ってて」
私を置いて前に進んだレオンが、男とまともに対峙した。頼りがいのある背中は、何だか知らない人みたい。粗野で横に大きい男と比べれば、義弟の方が背が高くスリムだ。だけど本職が騎士だからか、全く隙がなく堂々としている。
「何だお前。こいつの恋人か? なあ、ちょっとでいいから俺にも味見を……」
続くレオンの剣捌きは見事だった。
さすがは最速で騎士に昇格しただけのことはある。動いたと思った次の瞬間、男のナイフはあっさり弾き飛ばされ、剣先が男の喉元に当てられていた。参ったと思ったのか、男は両手を上げて戦意がないと示している。
「降参だ。お前さん強いよ」
「頭の後ろで両手を組んで跪け」
冷たい声の義弟に、私は少しだけ以前のような恐怖を感じた。彼は圧倒的優位に立っているにも関わらず、剣を構えた姿勢を崩さない。
「な……何だよ。そこまでしなくてもいいだろう? なあ、話せばわか……ぐえっ」
すぐに従わなかったからか、レオンが男を蹴り飛ばした。よろけた男は荒い息を吐いている。
「痛ぇなあ。もう少し優しく扱えって言……」
「聞こえなかったのか? 早くしろ」
レオンは左手で男の首元を掴むと、低い声で命じた。右手には剣が握られているので、男もさすがに抵抗できない。
「く……くそっ」
渋々男は従った。
地面に膝をつき、両手を頭の後ろで組む。
ねぇ、もしかしてもしかしたらだけど。レオンってば、今、むちゃくちゃ怒ってる?
その辺に生えていた蔓草を切り取るように指示された。私は落ちていた男のナイフを拾うと、刈り取ってレオンに渡す。すると彼は、男の両手両足を固く縛って転がした。
「痛てーよ。何すんだ、畜生……ごへっ」
容赦のないレオンは恐ろしい。
彼は表情を消したまま、遠慮なく男のお腹に拳を叩きこんだ。
「レオン、まさか殺しちゃったんじゃあ……」
「そんなわけないだろう? うるさいから気絶させただけだ。まあ、亡き者にしたい気分ではあったけど」
恐ろしいことを淡々と口にした彼は、懐から小さな笛を出すと3回続けて吹いた。
「ピーッ、ピーッ、ピーッ」
高い音が周りに響くと、すぐに同じような音が帰ってくる。
「みんなには伝えたから大丈……アリィ! その格好っ」
急に気づいたのか、レオンが私を見るなり真っ赤になる。
あ、そうだった。
前を破かれたんだった。
でも、さらしを巻いているから見えてないよね?
「これ、着といて」
そう言うと、レオンは自分の上着を脱いで渡してきた。小さな頃は、さらしどころか下着姿だって見られているのに。今更照れるなんて、何だか変だ。私はレオンの上着を着ようとした。けれど、思っているよりショックは大きかったようで、手が震えて何度やってもボタンが上手くはめられない。
「ほら、おとなしくして」
レオンは私の前に屈むと、ボタンを丁寧にはめてくれた。
彼の整った顔を見ながら、私は思う。
出立前に剣の練習をしたのに、肝心な時に何の役にも立たなかった。義弟に迷惑をかけ、みんなにも心配させている。明日には他国に入るというのに私はちっとも成長せず、足を引っ張ってばかりだ……
「迷惑かけてごめんね、レオン」
私は心から謝った。
レオンは立ち上がると、目を逸らしながらボソッと言う。
「いや、気にしなくていい。これが俺の仕事だから」
そっか――
レオンの役目は護衛だから、私を探してくれたのか。来てくれたのがレオンで嬉しいと思ったけれど、彼は役目を果たしただけ。私の姿が見えずに不安に思ったとか、姉だから心配だったとか、そんなものではないのかも。
危ない所を助けてもらったくせに、不満に思う自分はすごくわがままだと思う。だけど、言外に「仕事だから仕方なく駆け付けた」と匂わされ、傷ついてしまった。
勝手に迷って勝手に傷つく、面倒な姉。
こんな私を姉と呼びたくないのは、当然かもしれない。
「ごめんね……」
私はもう一度、前を歩くレオンに向かってこっそり呟いた。
どこをどうしたのか、男は未だに気絶している。彼を担いだレオンは森を抜けると、繋いでいた馬の背に荷物のように乗せた。次いで私を抱え上げ、鞍に座らせる。そのまま下で手綱を握ると、馬をゆっくり歩かせた。
「歩くなら私が……」
「遅くなるからいい。それより、落ちないようにしっかりつかまっていて」
身体の大きな男を乗せているせいで、馬上は狭い。詰めてもレオンが座る隙間はなさそうだ。だったら勝手な行動をした私が歩いた方がいいと思ったのに、あっさり断られてしまった。義弟の方が足が長く歩く速度も速いので、早く戻れるからかもしれない。私は申し訳なさでいっぱいになりながら、会話の糸口を探していた。
「それで、アリィはどうして森の奥深くまで?」
レオンがよく響く声で聞いてきた。
「そ、それは……」
「おおかた、あっちの実の方が美味しそー、とか思って奥に進んだんだろうけど」
バレてる。
わかっているなら聞かないで。
でも、どうして私のいる場所がわかったんだろう?
「レオン、どうして森にいるとわかったの?」
「そりゃあ、農場の老夫婦に聞いたからだろ。アリィらしき人物が、ブルリの実を摘みに行ってまだ戻ってないし、用意していた鶏の燻製も取りに来ていないって。直接帰ったかもって言われたけど、食い意地の張ったアリィが食べ物をそのままにして、宿に戻るはずはないと思った」
「うぐ……」
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私の目の前には、男がぐったり横たわっている。
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「大丈夫だから。もう怖い目には遭わせない」
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「心配しないで。俺が絶対に護るから」
レオンが再び繰り返した。
彼の声を聞きながら、私は悲しく考える。
――それは、仕事だからでしょう?
違う子の護衛だったら、その子のために頑張るんでしょう?
騎士になった弟に対して、こんな風に考える自分は嫌だ。言葉に出来ずに切なくて、胸が痛んでしまうのも。
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