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私の人生地味じゃない!
気分転換?
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レオンの叙任式から数日後、ふと思い立って言ってみた。
「リリーちゃん、ちょっとそれ貸して?」
近くで花を生けていた侍女のリリーちゃんからハサミを借りる。私はそのままハサミをあてて、肩より短くなるように、自分の髪をジョキジョキ切った。
「ギィヤァァーー」
「まあぁぁ!」
リリーちゃんの絶叫と、母の驚く声。
あ、やっぱりダメだった?
「アリィちゃん、大事な髪の毛を切るなんて、何てことをしてくれたの! いったいどういうこと?」
「いえ、お母様、特に意味はありません。強いて言うなら気分転換でしょうか。それに、旅に出るなら邪魔な髪は要らないと思いまして」
義理の弟に失恋したからだ、とはとても言えない。
大事な幼なじみの告白を断る勇気が欲しかった、とも。
「調査に同行するからって何で髪を切るの! 元通りに伸びるまで何年かかると思っているの?」
「お母様、あまり怒り過ぎると綺麗なお顔にシワが」
「え? そんなに目立つかしら」
「いえ、今はまだ。でも、これだと変装したら私だとバレないので、せっかくだから色々試してみたいことがありまして」
「はぁ? 突然何て事を言い出すの。お父様がお帰りになったら厳しく言ってもらいますからね! あなたはおとなしく、部屋で刺繍でも勉強でもしていなさい」
「わかりましたわ」
「まったく、どうしてこんなことを……」
ぶつぶつ呟く母をしり目に2階の自分の部屋に戻るふりをして、隣のレオンの部屋へ。確か、衣装部屋に小さい頃の服が残っていたはず。彼はどうせ家にいないので、勝手に開けて中を探した。
男物の服は確かここにあったわよね?
思っていた通り、服は奥にかけてあった。
探していたのは、約四年前に一緒に街に出かけた時の衣装。商人の子どもに見えるように揃って変装した時のもの。私はあの後直ぐに事件に巻き込まれたから、結局街の見学はできなかった。
帽子は上の方の棚にあった。
レオン、服と帽子を借りるね。
あの頃よりも大きくなって大人になった私。
剣術も学んだから、自分の身は自分で守れるはず。
短い髪で男物の服を着ていれば、誰も私が公爵令嬢のアレキサンドラだとは気づかないはず。この服なら街に出ても大丈夫そうだ。
帽子の近くを見ると、なぜかリボンが。
何だろう、これ……
自分の部屋に持ち帰って見てみた。
覚えがあるような、ないような。
可愛らしいピンクのリボン。
レオンの好きな子のものかしら?
でも、少し古ぼけている。
大切な物だろうから、キレイにして返してあげよう!
デスクの上にそっと置いた。
その時、義弟からもらった料理の本が目に入った。
前は一緒にお菓子を作っていたんだっけ。
パジャマパーティーでみんなに配るためのサブレット(クッキー)も、小さなレオンと一緒に作った。嫌がる義弟にラッピングまでしっかり手伝わせたんだったなぁ。
ラッピング、で何かがひっかかる。
このピンクのリボンってもしかして……
それは、仲良く笑い合っていた頃の思い出。粉だらけになって調理長のジャンに怒られながら、一緒に作ったサブレット。形が悪い分を全部食べようとしたら、「太るぞ」とあっさり言われて諦めた。
キレイなサブレットを袋に詰めて、一緒に笑いながらパーティーの準備をしていたね。もちろん、レオンにもおすそ分け。その時の、ピンクのリボンを今でも大事に持っているなんて。
あの時貴方も楽しかったの?
それともただ、捨てるのを忘れていただけ?
私が義弟を大好きだったように、あの頃のレオンも姉の私を好きだったのだと思いたい。それは、大切にしたい二人の思い出だから。
たとえ今の貴方が、私を顧みなくても。
仲の良かった姉弟にはもう戻れないのだとしても。私はいつでも貴方の味方で、貴方の幸せを願っている。
翌日――
私のバサバサになった髪を切り揃えるため、手先の器用な侍女のメリーちゃんがその役を買って出てくれた。リリーちゃんは横でぐすぐす泣いている。エルゼさんは怒らせてしまったためか、口も聞いてくれない。
「お嬢様、見事な金髪は切る前にもう少しお考えになった方が良かったかと」
器用にハサミを動かしながら、侍女のメリーちゃんが言う。さすがは公爵家の侍女さん、何でもできる。
「うっ。でも、何だか切りたくなってしまって。長いと邪魔になるし。それに、この長さの方が軽くて動きやすいから」
今の私は、肩までの長さのゆるふわボブ。
結構似合っていると思うんだけど。
「ううう、ドレスは似合いません~~。せっかくおキレイだったのに~~」
号泣しながらリリーちゃんが言う。
「まったく、公爵家のご令嬢がドレスも似合わないんじゃあねぇ」
エルゼさん、ピリッと辛口。
これなら無口な方が心に優しいです。
「パンツスタイルの方がマシだから、当分レオンのお下がりを借りておこうと思うのだけど。旅の支度もしやすいし、出発までは自由にさせて?」
ダメ元で可愛くおねだりしてみる。
小首を傾げて手を前で合わせちゃったりして。
わざとらしいけれど、実父の調査準備のためと自分なりに割り切っている。
「はあ。奥様の許可をいただいてからお屋敷の中だけですよ。メリー、後でパンツの長さの手直しをお願いね」
やったあ、エルゼさん大好き!
っていうか、子どもの頃のレオンより私の方が足が短いんだ。うう……
「他に要る物ありませんか? 明日は私が買い出し当番なので、お嬢様のご入用の物を買ってまいりますよ」
さすがはメリーちゃん気が効くな!
「あ、私も行く~」と、リリーちゃん。
「じゃあ、私もー」
手を挙げたのに「どうぞどうぞ」とは言われずに否定されてしまった。ちぇっ。
昨日、勝手に髪を切ったことを母からこっぴどく怒られ、私は現在外出禁止を言い渡されている。庭で剣術の稽古はできるけれど、出発前だというのに必要な物を買いに行くこともできない。
でも、侍女さん達のお買い物は明日って聞いたから、紛れ込もうと決めた。問題はどうやって荷馬車に忍び込むか、なんだけど……
翌朝早起きして、用意していたレオンの服に着替えた。簡単な服の着替えくらいは自分でできるし、上半身にはさらし代わりの布も巻きつけた。これでどこからどう見ても、男の子に見えるはずだ。
ブラウスは自前で上着は少しだけ肩が落っこちて、パンツの丈は予想通り長かったけど。でもまあ、裾を折ればいい。うん、気にしないでいこう!
あとは頃合いを見計らって荷馬車に乗り込むだけ。昨日のうちに「明日はお昼まで起こさないで欲しい」とみんなには伝えてある。お母様もお昼ごろまで起きてこないから、侍女達も仕事が減ってホッとしているはずだ。
前世ではバスと電車で通学していたから、帰りは乗合い馬車でも構わない。辻馬車を雇ってもいいし、きっとなんとかなるだろう。
通用口から外に出て目当ての馬車を探す。
公爵家の馬車だから、荷馬車といっても豪華で乗り心地が良い。ただし前の座席の部分は。隠れて同行するので、私は当然荷台側だ。後ろの野菜カゴの陰に座るとシートを広げてかぶった。御者席の方が景色も見えて楽しそうだから、本当はそっちが良いけれど。見つかったら連れ戻されるから、今日はここで我慢をしよう。
「お野菜買って、仕立てたドレスを取りに行くだけなら時間が余るかもしれないわね? お嬢様のために美味しいスイーツを手に入れましょう!」
張り切るリリーちゃんの声がする。
「私は本が良いと思います。馬車での旅は退屈でしょうから。冒険や剣術の本があれば、気が紛れるかもしれませんよ?」
冷静なメリーちゃん。
私は侍女に恵まれています。
なのに、ゴメンね。
どうしても、街で調べたい事があるの。
「あら? 荷台にシートがかかってる。急な雨でもこれなら安心! 気が効くわね」
「いいえ、リリーさんかと。もしかして、さっきカゴを乗せた時に料理長のジャンがかけてくれたのかしら?」
いけない、確かめられたらすぐにバレてしまう。
お願い、中は確認しないで。
幸い荷馬車はそのまま動き出した。
私は彼女達と一緒に、街へ出かけた。
「リリーちゃん、ちょっとそれ貸して?」
近くで花を生けていた侍女のリリーちゃんからハサミを借りる。私はそのままハサミをあてて、肩より短くなるように、自分の髪をジョキジョキ切った。
「ギィヤァァーー」
「まあぁぁ!」
リリーちゃんの絶叫と、母の驚く声。
あ、やっぱりダメだった?
「アリィちゃん、大事な髪の毛を切るなんて、何てことをしてくれたの! いったいどういうこと?」
「いえ、お母様、特に意味はありません。強いて言うなら気分転換でしょうか。それに、旅に出るなら邪魔な髪は要らないと思いまして」
義理の弟に失恋したからだ、とはとても言えない。
大事な幼なじみの告白を断る勇気が欲しかった、とも。
「調査に同行するからって何で髪を切るの! 元通りに伸びるまで何年かかると思っているの?」
「お母様、あまり怒り過ぎると綺麗なお顔にシワが」
「え? そんなに目立つかしら」
「いえ、今はまだ。でも、これだと変装したら私だとバレないので、せっかくだから色々試してみたいことがありまして」
「はぁ? 突然何て事を言い出すの。お父様がお帰りになったら厳しく言ってもらいますからね! あなたはおとなしく、部屋で刺繍でも勉強でもしていなさい」
「わかりましたわ」
「まったく、どうしてこんなことを……」
ぶつぶつ呟く母をしり目に2階の自分の部屋に戻るふりをして、隣のレオンの部屋へ。確か、衣装部屋に小さい頃の服が残っていたはず。彼はどうせ家にいないので、勝手に開けて中を探した。
男物の服は確かここにあったわよね?
思っていた通り、服は奥にかけてあった。
探していたのは、約四年前に一緒に街に出かけた時の衣装。商人の子どもに見えるように揃って変装した時のもの。私はあの後直ぐに事件に巻き込まれたから、結局街の見学はできなかった。
帽子は上の方の棚にあった。
レオン、服と帽子を借りるね。
あの頃よりも大きくなって大人になった私。
剣術も学んだから、自分の身は自分で守れるはず。
短い髪で男物の服を着ていれば、誰も私が公爵令嬢のアレキサンドラだとは気づかないはず。この服なら街に出ても大丈夫そうだ。
帽子の近くを見ると、なぜかリボンが。
何だろう、これ……
自分の部屋に持ち帰って見てみた。
覚えがあるような、ないような。
可愛らしいピンクのリボン。
レオンの好きな子のものかしら?
でも、少し古ぼけている。
大切な物だろうから、キレイにして返してあげよう!
デスクの上にそっと置いた。
その時、義弟からもらった料理の本が目に入った。
前は一緒にお菓子を作っていたんだっけ。
パジャマパーティーでみんなに配るためのサブレット(クッキー)も、小さなレオンと一緒に作った。嫌がる義弟にラッピングまでしっかり手伝わせたんだったなぁ。
ラッピング、で何かがひっかかる。
このピンクのリボンってもしかして……
それは、仲良く笑い合っていた頃の思い出。粉だらけになって調理長のジャンに怒られながら、一緒に作ったサブレット。形が悪い分を全部食べようとしたら、「太るぞ」とあっさり言われて諦めた。
キレイなサブレットを袋に詰めて、一緒に笑いながらパーティーの準備をしていたね。もちろん、レオンにもおすそ分け。その時の、ピンクのリボンを今でも大事に持っているなんて。
あの時貴方も楽しかったの?
それともただ、捨てるのを忘れていただけ?
私が義弟を大好きだったように、あの頃のレオンも姉の私を好きだったのだと思いたい。それは、大切にしたい二人の思い出だから。
たとえ今の貴方が、私を顧みなくても。
仲の良かった姉弟にはもう戻れないのだとしても。私はいつでも貴方の味方で、貴方の幸せを願っている。
翌日――
私のバサバサになった髪を切り揃えるため、手先の器用な侍女のメリーちゃんがその役を買って出てくれた。リリーちゃんは横でぐすぐす泣いている。エルゼさんは怒らせてしまったためか、口も聞いてくれない。
「お嬢様、見事な金髪は切る前にもう少しお考えになった方が良かったかと」
器用にハサミを動かしながら、侍女のメリーちゃんが言う。さすがは公爵家の侍女さん、何でもできる。
「うっ。でも、何だか切りたくなってしまって。長いと邪魔になるし。それに、この長さの方が軽くて動きやすいから」
今の私は、肩までの長さのゆるふわボブ。
結構似合っていると思うんだけど。
「ううう、ドレスは似合いません~~。せっかくおキレイだったのに~~」
号泣しながらリリーちゃんが言う。
「まったく、公爵家のご令嬢がドレスも似合わないんじゃあねぇ」
エルゼさん、ピリッと辛口。
これなら無口な方が心に優しいです。
「パンツスタイルの方がマシだから、当分レオンのお下がりを借りておこうと思うのだけど。旅の支度もしやすいし、出発までは自由にさせて?」
ダメ元で可愛くおねだりしてみる。
小首を傾げて手を前で合わせちゃったりして。
わざとらしいけれど、実父の調査準備のためと自分なりに割り切っている。
「はあ。奥様の許可をいただいてからお屋敷の中だけですよ。メリー、後でパンツの長さの手直しをお願いね」
やったあ、エルゼさん大好き!
っていうか、子どもの頃のレオンより私の方が足が短いんだ。うう……
「他に要る物ありませんか? 明日は私が買い出し当番なので、お嬢様のご入用の物を買ってまいりますよ」
さすがはメリーちゃん気が効くな!
「あ、私も行く~」と、リリーちゃん。
「じゃあ、私もー」
手を挙げたのに「どうぞどうぞ」とは言われずに否定されてしまった。ちぇっ。
昨日、勝手に髪を切ったことを母からこっぴどく怒られ、私は現在外出禁止を言い渡されている。庭で剣術の稽古はできるけれど、出発前だというのに必要な物を買いに行くこともできない。
でも、侍女さん達のお買い物は明日って聞いたから、紛れ込もうと決めた。問題はどうやって荷馬車に忍び込むか、なんだけど……
翌朝早起きして、用意していたレオンの服に着替えた。簡単な服の着替えくらいは自分でできるし、上半身にはさらし代わりの布も巻きつけた。これでどこからどう見ても、男の子に見えるはずだ。
ブラウスは自前で上着は少しだけ肩が落っこちて、パンツの丈は予想通り長かったけど。でもまあ、裾を折ればいい。うん、気にしないでいこう!
あとは頃合いを見計らって荷馬車に乗り込むだけ。昨日のうちに「明日はお昼まで起こさないで欲しい」とみんなには伝えてある。お母様もお昼ごろまで起きてこないから、侍女達も仕事が減ってホッとしているはずだ。
前世ではバスと電車で通学していたから、帰りは乗合い馬車でも構わない。辻馬車を雇ってもいいし、きっとなんとかなるだろう。
通用口から外に出て目当ての馬車を探す。
公爵家の馬車だから、荷馬車といっても豪華で乗り心地が良い。ただし前の座席の部分は。隠れて同行するので、私は当然荷台側だ。後ろの野菜カゴの陰に座るとシートを広げてかぶった。御者席の方が景色も見えて楽しそうだから、本当はそっちが良いけれど。見つかったら連れ戻されるから、今日はここで我慢をしよう。
「お野菜買って、仕立てたドレスを取りに行くだけなら時間が余るかもしれないわね? お嬢様のために美味しいスイーツを手に入れましょう!」
張り切るリリーちゃんの声がする。
「私は本が良いと思います。馬車での旅は退屈でしょうから。冒険や剣術の本があれば、気が紛れるかもしれませんよ?」
冷静なメリーちゃん。
私は侍女に恵まれています。
なのに、ゴメンね。
どうしても、街で調べたい事があるの。
「あら? 荷台にシートがかかってる。急な雨でもこれなら安心! 気が効くわね」
「いいえ、リリーさんかと。もしかして、さっきカゴを乗せた時に料理長のジャンがかけてくれたのかしら?」
いけない、確かめられたらすぐにバレてしまう。
お願い、中は確認しないで。
幸い荷馬車はそのまま動き出した。
私は彼女達と一緒に、街へ出かけた。
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『お妃選びは正直しんどい』発売中です♪(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックスより。
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