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私の人生地味じゃない!
温かく優しい世界のために
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壁面や室内にも明かりが灯っている。
既に夜になっていたのだろう。
身体を動かしても問題ないし、せっかくの誕生日に寝ているだけなのは嫌だ。母に付き添われた私は、手摺りを持ってそろりそろりと用心しながら下の階へ降りていく。
応接室の扉をそっと開くと、父とヴォルフ兄様、レイモンド様がひどく真剣な表情で何やら話し込んでいた。レオンの姿は見当たらない。
「あの……お話中にすみません、一言お詫びを申し上げたくて。私のせいでご心配とご迷惑をおかけして、中断させてしまってゴメンなさい。もうすっかり良くなりました」
目が合うなり直ぐに立ち上がる父を見て、「お父……様」と言いかける。後ろの母を振り返り、そう呼んでも良いのかと表情だけで問いかけた。母のマリーはそれでいいのだ、というように微笑みながら頷いてくれた。
「お父様、お母様、お兄様も今までありがとうございます。これからも私、アレキサンドラをどうぞよろしくお願いします」
そう言って頭を下げた。
その言葉に両親は満足そうな顔をし、義兄のヴォルフはなぜか複雑そうな顔をした。
顔を合わせたら、一番最初に伝えたかったこと――
それは、引き取って今まで育ててくれた家族への感謝だ。
誕生日は、生まれてきたことを祝うだけでなく、無事にここまで成長できたことを感謝する日でもあると思うのだ。まして私や海梨は元々この家の子ではなかった。
ショックのあまり『私の存在する理由なんて』とか『このまま朽ち果てるのも悪くない』とか『もう傷つきたくない』ってどんどん悪い方向に考えてしまった。けれど、心の底では本当はわかっていた。
ここは、私の知るどこよりも温かくて優しい世界。ありのままの自分でいられる世界だ。確かにここでの生活は、前世の日本より不便である。だけど、毎日がとても魅力的で満ち足りている。
血が繋がってはいなくても両親や兄、弟も家族として私を愛してくれていたし、そんな公爵家の彼らを、私も愛している。
時々困ったように笑う、幼なじみの王子様も大好きだ。女友達も私にとってはかけがえのない存在。侍女さん達や家の皆はもちろん、私に関わってくれた全ての人に『ありがとう』と伝えたい。
こんなに素晴らしい世界に存在できたのに、死にたいと考えた私は本当に愚かで浅はかだった。
思い通りにならないことは、あって当たり前。 運命に負けそうになることや挫折することは、生きている限りこれからいくらでもあるだろう。むしろ、そこからどう這い上がるか、どう立ち直るかで人としての真価を問われているような気がする。
イジメに耐えた私だからこそ、こんなことぐらいでへこたれない。前を見て、自分を信じて歩いていけるのだと思う。前世の記憶を持つ私――そんな私を丸ごと受け入れ愛してくれる人と、生きていればいつか必ず出会えるはず。
大切な妹の身体を無駄にするわけにはいかない。私はまだ、この世界で何も恩返しができていないのだ。
大好きなこの世界を、私は守りたい――
だからこそ私は、さっき見た内容を皆にきちんと伝えなければならない。
私は長椅子に腰かけると、レイモンド様をはじめ両親と兄に向かって、事件に実の父トーマスが関わっている可能性を口にした。
「【黒い陰】の事件には、トーマスが関わっているような気がしてならないんです」
「どうしてそう思う?」
レイモンド様が聞いてこられた。
鋭い視線で私を観察している。
そりゃ、そうだよね?
口をはさまず聞き流していたと思ったら、ショックを受けてバッタリ倒れてしまった私。それなのに、起きた途端に実の父親を犯人だと疑っている。気を失っている間に見たことは、まだ誰にも言っていない。だから、私の前世を知らない人達にとっては、そりゃ怪しく聞こえるよね?
どうしよう?
どこまで正確に言うべきか。
前世なんて言ってもきっと信じてもらえないだろうし、頭がおかしくなったと思われ兼ねない。
ぐるぐる考えていたら、お兄様が助け舟を出して下さった。
「レイモンド様も別にお前を責めているわけではない。ただ、疑問に思ったことは解消しないと気が済まない質だ。話せる範囲でいい、話してごらん」
アイスブルーの目が励ますように優しく細まった。
お兄様……お義兄様はやっぱり優しいです。
おモテになるのがわかる気がします。
「はい、ええっと……。【黒い陰】に呑み込まれて戻ってきたのは私だけなので、ただ何となく」
「「「何となく?」」」
いけない。何とかごまかさなきゃ。
「あ、違った。【黒い陰】はみんなが言うように怖いものではなく、私に対してはどこまでも優しかったので、おそらく私に関係する者が関わっているのかと思いまして」
みんなが拍子抜けするぐらいあっさり頷いた。私がここに来るまで、彼らが話していたのもそのことだったと推測できる。
チャラ男と見えて実は知性派の王弟レイモンド様。
父のトーマスと親友だった頭の切れるお父様……なんかややこしいから、公爵様。それに明晰な頭脳と美貌を謳われるお兄様まで加わった我が国最高峰の三者会談だ。【黒い陰】にトーマスが関わっている可能性など、とうに考えられていたのだろう。私の導き出したことなんて、助けにならないのかも。
安心すると同時に複雑な思いでいると、レイモンド様が尋ねてきた。
「では、質問を変えようか。君が驚きのあまり倒れたのは、私がトーマスのもう一つの名前を言った後だったと思う。それはどうして?」
さすがはレイモンド様だ。
私が倒れたタイミングまで、バッチリ冷静に見ていたようだ。
「聞いたことがあるような名前だった気がして。その名前の男性が、夢に出てきたことがあるように思ったんです。だから、咄嗟に驚いてしまって」
俯き加減で気弱そうに言ってみる。
実際に『高倉』は前の姓だし、夢に出てきたのは倒れた後だ。でも、全部が嘘ってわけではないもんね。
レイモンド様が立ち上がってこちらに近づいて来られた。目の前で屈むと私の顔を至近距離で覗き込み、碧の目を猫のように細めて視線を捉えようとする。
あ、これ。
悪い意味でロックオンされているみたい。
いつかのようにギギギ、と顔を背けて視線を逸らす。
「レイモンド様、トーマスは魔導が使えました。実の娘のアリィに干渉するぐらいわけないのでしょう」
お父様の公爵様、さすがナイス助け舟です。
でも、実の娘って強調されるのは、さすがにまだ胸が痛みます。
私が顔をしかめたせいか、視線を合わせるのを諦めたレイモンド様。立ち上がると自分の首に手を当てて考えるような仕草をする。
「ふ~ん。アドルフが言うのならそういう事にしておこうか」
全く納得していませんね?
それに「アドルフが言うなら」って、私のこと信じてないでしょう? まあ、いいですけど。こちらもこれ以上突っ込まれたら、困りますし。
「ところで……」
レイモンド様が再び口を開く。
たれ目で美形の王弟様は人当たりが良く、女性にも大変人気があるらしい。けれど、この人妙に勘が鋭くて怖いんだけど。今の私は失礼にも、めちゃくちゃ嫌そうな顔をしていることだろう。にも関わらず、彼はどんどん話しかけてくる。
「レオン君は用事で一足先に城に戻ってしまったんだ。けれど、君のことをひどく心配していたよ? 近い内に城に遊びに来て、元気な顔を見せてあげるといい。もちろん、甥のリオンにもね?」
それは翻訳すると『レオンを人質に取っているから、近い内に城に出頭して詳しいことを話せ』という意味でしょうか? 私はレイモンド様をじっとり見上げた。
「君の義弟のレオン君は、今が正念場だからねぇ。彼は必死な分剣の上達が早いから、このまま行くとヴォルフの記録を抜かして最短で騎士の叙任を受けることになるかもしれないよ? だったら、心の憂いは早めに取り除いてあげないといけないよね」
そう、ウィンクしながらおっしゃった。あれ? 意外と良い人なのかも、この人。
「それで、叙任した所ですぐに自分の部下に取り込もうというわけですか。油断も隙もありませんね、貴方は」
義兄のヴォルフが半ばムッとしながらレイモンド様に声をかける。肯定も否定もせず、美貌の王弟は「フフフ」と楽しそうに笑った。前言撤回。やっぱ腹黒だわ、この人。
とはいうものの、リオネル様にもお会いしたいし、レオンの頑張る姿も見ておきたい。義姉としてでもいいから側にいたいと思うのは……いけないことではないよね?
既に夜になっていたのだろう。
身体を動かしても問題ないし、せっかくの誕生日に寝ているだけなのは嫌だ。母に付き添われた私は、手摺りを持ってそろりそろりと用心しながら下の階へ降りていく。
応接室の扉をそっと開くと、父とヴォルフ兄様、レイモンド様がひどく真剣な表情で何やら話し込んでいた。レオンの姿は見当たらない。
「あの……お話中にすみません、一言お詫びを申し上げたくて。私のせいでご心配とご迷惑をおかけして、中断させてしまってゴメンなさい。もうすっかり良くなりました」
目が合うなり直ぐに立ち上がる父を見て、「お父……様」と言いかける。後ろの母を振り返り、そう呼んでも良いのかと表情だけで問いかけた。母のマリーはそれでいいのだ、というように微笑みながら頷いてくれた。
「お父様、お母様、お兄様も今までありがとうございます。これからも私、アレキサンドラをどうぞよろしくお願いします」
そう言って頭を下げた。
その言葉に両親は満足そうな顔をし、義兄のヴォルフはなぜか複雑そうな顔をした。
顔を合わせたら、一番最初に伝えたかったこと――
それは、引き取って今まで育ててくれた家族への感謝だ。
誕生日は、生まれてきたことを祝うだけでなく、無事にここまで成長できたことを感謝する日でもあると思うのだ。まして私や海梨は元々この家の子ではなかった。
ショックのあまり『私の存在する理由なんて』とか『このまま朽ち果てるのも悪くない』とか『もう傷つきたくない』ってどんどん悪い方向に考えてしまった。けれど、心の底では本当はわかっていた。
ここは、私の知るどこよりも温かくて優しい世界。ありのままの自分でいられる世界だ。確かにここでの生活は、前世の日本より不便である。だけど、毎日がとても魅力的で満ち足りている。
血が繋がってはいなくても両親や兄、弟も家族として私を愛してくれていたし、そんな公爵家の彼らを、私も愛している。
時々困ったように笑う、幼なじみの王子様も大好きだ。女友達も私にとってはかけがえのない存在。侍女さん達や家の皆はもちろん、私に関わってくれた全ての人に『ありがとう』と伝えたい。
こんなに素晴らしい世界に存在できたのに、死にたいと考えた私は本当に愚かで浅はかだった。
思い通りにならないことは、あって当たり前。 運命に負けそうになることや挫折することは、生きている限りこれからいくらでもあるだろう。むしろ、そこからどう這い上がるか、どう立ち直るかで人としての真価を問われているような気がする。
イジメに耐えた私だからこそ、こんなことぐらいでへこたれない。前を見て、自分を信じて歩いていけるのだと思う。前世の記憶を持つ私――そんな私を丸ごと受け入れ愛してくれる人と、生きていればいつか必ず出会えるはず。
大切な妹の身体を無駄にするわけにはいかない。私はまだ、この世界で何も恩返しができていないのだ。
大好きなこの世界を、私は守りたい――
だからこそ私は、さっき見た内容を皆にきちんと伝えなければならない。
私は長椅子に腰かけると、レイモンド様をはじめ両親と兄に向かって、事件に実の父トーマスが関わっている可能性を口にした。
「【黒い陰】の事件には、トーマスが関わっているような気がしてならないんです」
「どうしてそう思う?」
レイモンド様が聞いてこられた。
鋭い視線で私を観察している。
そりゃ、そうだよね?
口をはさまず聞き流していたと思ったら、ショックを受けてバッタリ倒れてしまった私。それなのに、起きた途端に実の父親を犯人だと疑っている。気を失っている間に見たことは、まだ誰にも言っていない。だから、私の前世を知らない人達にとっては、そりゃ怪しく聞こえるよね?
どうしよう?
どこまで正確に言うべきか。
前世なんて言ってもきっと信じてもらえないだろうし、頭がおかしくなったと思われ兼ねない。
ぐるぐる考えていたら、お兄様が助け舟を出して下さった。
「レイモンド様も別にお前を責めているわけではない。ただ、疑問に思ったことは解消しないと気が済まない質だ。話せる範囲でいい、話してごらん」
アイスブルーの目が励ますように優しく細まった。
お兄様……お義兄様はやっぱり優しいです。
おモテになるのがわかる気がします。
「はい、ええっと……。【黒い陰】に呑み込まれて戻ってきたのは私だけなので、ただ何となく」
「「「何となく?」」」
いけない。何とかごまかさなきゃ。
「あ、違った。【黒い陰】はみんなが言うように怖いものではなく、私に対してはどこまでも優しかったので、おそらく私に関係する者が関わっているのかと思いまして」
みんなが拍子抜けするぐらいあっさり頷いた。私がここに来るまで、彼らが話していたのもそのことだったと推測できる。
チャラ男と見えて実は知性派の王弟レイモンド様。
父のトーマスと親友だった頭の切れるお父様……なんかややこしいから、公爵様。それに明晰な頭脳と美貌を謳われるお兄様まで加わった我が国最高峰の三者会談だ。【黒い陰】にトーマスが関わっている可能性など、とうに考えられていたのだろう。私の導き出したことなんて、助けにならないのかも。
安心すると同時に複雑な思いでいると、レイモンド様が尋ねてきた。
「では、質問を変えようか。君が驚きのあまり倒れたのは、私がトーマスのもう一つの名前を言った後だったと思う。それはどうして?」
さすがはレイモンド様だ。
私が倒れたタイミングまで、バッチリ冷静に見ていたようだ。
「聞いたことがあるような名前だった気がして。その名前の男性が、夢に出てきたことがあるように思ったんです。だから、咄嗟に驚いてしまって」
俯き加減で気弱そうに言ってみる。
実際に『高倉』は前の姓だし、夢に出てきたのは倒れた後だ。でも、全部が嘘ってわけではないもんね。
レイモンド様が立ち上がってこちらに近づいて来られた。目の前で屈むと私の顔を至近距離で覗き込み、碧の目を猫のように細めて視線を捉えようとする。
あ、これ。
悪い意味でロックオンされているみたい。
いつかのようにギギギ、と顔を背けて視線を逸らす。
「レイモンド様、トーマスは魔導が使えました。実の娘のアリィに干渉するぐらいわけないのでしょう」
お父様の公爵様、さすがナイス助け舟です。
でも、実の娘って強調されるのは、さすがにまだ胸が痛みます。
私が顔をしかめたせいか、視線を合わせるのを諦めたレイモンド様。立ち上がると自分の首に手を当てて考えるような仕草をする。
「ふ~ん。アドルフが言うのならそういう事にしておこうか」
全く納得していませんね?
それに「アドルフが言うなら」って、私のこと信じてないでしょう? まあ、いいですけど。こちらもこれ以上突っ込まれたら、困りますし。
「ところで……」
レイモンド様が再び口を開く。
たれ目で美形の王弟様は人当たりが良く、女性にも大変人気があるらしい。けれど、この人妙に勘が鋭くて怖いんだけど。今の私は失礼にも、めちゃくちゃ嫌そうな顔をしていることだろう。にも関わらず、彼はどんどん話しかけてくる。
「レオン君は用事で一足先に城に戻ってしまったんだ。けれど、君のことをひどく心配していたよ? 近い内に城に遊びに来て、元気な顔を見せてあげるといい。もちろん、甥のリオンにもね?」
それは翻訳すると『レオンを人質に取っているから、近い内に城に出頭して詳しいことを話せ』という意味でしょうか? 私はレイモンド様をじっとり見上げた。
「君の義弟のレオン君は、今が正念場だからねぇ。彼は必死な分剣の上達が早いから、このまま行くとヴォルフの記録を抜かして最短で騎士の叙任を受けることになるかもしれないよ? だったら、心の憂いは早めに取り除いてあげないといけないよね」
そう、ウィンクしながらおっしゃった。あれ? 意外と良い人なのかも、この人。
「それで、叙任した所ですぐに自分の部下に取り込もうというわけですか。油断も隙もありませんね、貴方は」
義兄のヴォルフが半ばムッとしながらレイモンド様に声をかける。肯定も否定もせず、美貌の王弟は「フフフ」と楽しそうに笑った。前言撤回。やっぱ腹黒だわ、この人。
とはいうものの、リオネル様にもお会いしたいし、レオンの頑張る姿も見ておきたい。義姉としてでもいいから側にいたいと思うのは……いけないことではないよね?
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『お妃選びは正直しんどい』発売中です♪(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックスより。
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