13 / 72
地味顔に転生しました
イケメンってすごい!
しおりを挟む
「……というわけでヴォルフから連絡があったから、アリィの誕生会とレオンのお披露目も兼ねて堅苦しくないガーデンパーティーをしようと思うの。うふふふふ~~♪」
万年脳内お花畑のようなお母様が嬉しそうに笑った。
「安全確認と王子様の警護のためにヴォルフと一緒に近衛騎士の方が前日にいらっしゃるんですって。楽しみだわ~」
久しぶりに我が家にお客を招くとあって、お母様はとても楽しそう。私はといえば「チッ兄め、余計なことを」と、思わないでもない。王子を我が家に連れて来るなんて目立つ事は、避けて欲しかったのに。
でも、未だに「お姉ちゃん」と呼んではくれない天使な弟を、幼なじみに見せびらかしたい気持ちもある。レオンは母の前では猫を被っているからか「やれやれ」という感じで肩をすくめているだけ。姉の言う事は聞かないくせに、母の言う事はすぐに聞くからズルいと思う。
姉弟といっても今だけは同い年。
しかも同じ時間に同じ家庭教師に付いているけれど、レオンは学校に行っていなかったからなのか何にでも興味津々で習った事柄をどんどん吸収していってしまう。
特に算術と薬学が好きなようで、その二つは始めたばかりなのに私はあっさり抜かれてしまった。「フフン」と鼻で笑うレオン。可愛くないのでその態度はやめなさい。
この頃弟は、将来は学者になりたいと言っている。
「勉強は楽しいし、薬学や化学を極めて傷ついた多くの人を癒す薬が作りたい」
少し前まで自分も傷つけられていたのに、逆境をバネに自分の夢を見つけることができるなんて。なんてできた弟なんだ。お姉ちゃんは鼻が高いわよ!
それにレオンは元々頭が良かったみたい。兄様や父様が読んでいた難解な本を既に読みたがっている、と母様から聞いた。自由時間にうちの図書室にいる弟の姿を時々見かける。勉強熱心で可愛らしいし猫も被っているから、家族の評判は上々。あ、別に拗ねているわけではないのよ? 弟が褒められれば私も嬉しいし。
それに比べて、私はというと……。まあ、仕方がない。だって私は前世でも文系だったんだもん。薬学や算術の式や記号は、こっちの世界でもやっぱり呪文にしか見えない。
前世を思い出すまでの私はオシャレやダンスにしか興味がない残念な子だったようで、一から勉強し直していると言っても過言ではない。これでも前世では、文系科目は得意だったんだけどな。現実は厳しいなぁ~。
そうこうしているうちに、誕生日前日――
この国の暦は少し変わっていて、赤、青、黄、緑、紫、白の6色がそれぞれ2つずつの月に分かれている。日本式に直すと赤1が1月、赤2が2月、青1が3月…と続く。1年はこの世界でも縁起の良い赤から始まり、全てを浄化する白で終わる。月の色はそのまま誕生石に使われたり、自分の誕生色を親愛の情を込めて相手に贈ったりする。
私は白2の月の生まれなので、一番最後。
ちなみにリオネル様は緑2の月の生まれだったと思う。お兄様は青1、レオンは紫2の月の生まれだった。日本でいうと私の誕生日は12月になるけれど、この国は四季がなく一年を通して安定しているので12月でも温かい。
誕生石まで安定の地味な白。
神様、ありがとうございます。
今日はお兄様が帰って来るため、白と薄いピンクを重ねたドレスで地味ながらも精一杯おめかし。お母様のドレスは瞳に合わせた薄いラベンダー色。美人は何を着ても似合うな、くっそう。
レオンは紺を基調としたツーピースで、天使の様な金色の髪が服に映えている。
「ただいま戻りました」
お兄様の白にブルーの近衛騎士の正装が、今日も目に眩しい。後ろには赤毛で精悍な顔立ちの青年と、それより更に歳上っぽい金の長髪にタレ目のすこぶるイケメンの青年がいた。
「お帰りなさい、ヴォルフ。まぁ、レイモンド様、お久しゅうございます」
母様が後ろにいた金髪タレ目に丁寧なお辞儀をしたので、私達もそれに倣った。お母様が敬語っていうことは、かなり身分の高い方。
「久しぶり、マリー。貴女はちっとも変わらずますます美しいね。アドルフさえいなかったらその麗しい瞳に私だけを映して貰えたのかな?」
言いながらその人は母の手の甲に貴族式の挨拶、すなわちキスを落とした。
ってうーわー、この人なに人妻口説いてんの?
こんなに大きなコブ付きなのに。
この世界にもいるんだ! 挨拶代わりに口説くチャラ男。でもお母様はあっさり手を引っ込めると私達を紹介した。お兄様も動じてないってことは、これは日常茶飯事なのね? そうなのね?
「初めまして、アレキサンドラと申します。以後、お見知りおきを」
スカートをつまんで丁寧に挨拶をした。
地味な私の事はできるだけ速やかに忘れて下さい。目立ちたくないので。
「初めまして、小さな可愛い王女さま。私はレイモンド、リオネルの叔父にあたるけど君にはレイって呼んで欲しいな」
彼は言うなり端整なご尊顔を近付けて、お母様にしたのと同じように私の手を取ってキスをした。レオン、隣で威嚇するのは止めなさい。チャラ男とはいえ仮にも王族ですよ?
愛称なんて呼べるわけがないでしょう? それに子供とはいえイケメン過ぎるチャラ男に関わると後が怖いもんね。私は母がした様に優雅にあっさり手を引っ込めると、とりあえずニッコリ笑っておいた。
「ふう~ん。ねえ、君ってもしかしてこういうの慣れている?」
真面目な顔でこちらを見るチャラ男もといレイモンド様。
「??」
首をかしげる私。
不思議そうな顔をした私を見て、彼は自分の口に手を当ててちょっと困ったように教えてくれた。
「イヤ、自分で言うのも変なんだけどね。女性に挨拶したら、いつもはすごく緊張されるか赤くなったりされるんだよね。でも君はまったく平気なようだから……」
しまったあぁぁぁぁぁ!
そうだった。超絶イケメンに間近で顔を見つめられ、なおかつ手の甲とはいえキスまでされたんだよ? 普通の女の子なら顔を赤らめるよね? もしくはびっくりしてフリーズとか。
普通と違う反応をして許されるのはお母様クラスの超美女か、慣れてる大人の女性くらい。こんな子供で、しかも地味子な私がお母様と同じ反応をしてもダメだったんだー。
前世は結構モテていたから、手ぐらいイイかなって気にしなかった。だから逆に変に思われちゃったんだ。まさか、前世の記憶持ちってバレたってことはないと思うけれど。子供だからって理由じゃダメかな? イケメン嫌いな女の子とか……ダメだ、すごく無理がある。
レイモンド様、私を観察するのは止めて下さい。
いくら見つめても地味な顔は変わりませんから。
窮地を救ってくれたのはうちの天使、可愛い弟のレオンだった。
「僕は最近この家に来たレオンと申します。義姉は大人の男性に慣れていないし、いつもボーッとしてて何も考えていないので大変失礼を致しました。ご不快な思いをさせたこと、代わってお詫び申し上げます」
おお、何てよくできた弟なんだ~。
何かちょっとバカにされたような気もするケド。
「ふうん。二人とも仲が良いんだね?」
レイモンド様は微妙な笑みを浮かべている。
「さあさ、ここでずーっと立ち話もイヤですわ。あちらでお茶にしましょう。自慢のパティシエの新作デザートがありますの。皆様のお口に合えばよろしいのですけれど」
お母様、ナイスです。
マイペースな所が今はありがたいです。
「レイモンド様は王弟でありながら気さくな方だ。先日外遊から帰って来られた。ああ見えて腕は立つし、かなりの切れ者だ。常に女性におモテになるのは見ての通りだが……」
後から兄が教えてくれた。
なるほどセクシー担当ね。
私は妙に納得してしまった。
個人的には赤毛で精悍な顔立ちの、ほど良いイケメンの方が好きかも。赤毛で健康そうな青年は、ガイウス様とおっしゃるらしい。19歳で兄と仲が良いのだとか。「ガイって呼んでね」と、爽やかに言って下さった。
3人の中ではレイモンド様が一番年長。
22か23歳だという。
ってことは、リーダー兼引率者よね?
でも、リーダーが真っ先に女性を口説くってダメだと思う。団体行動乱してますよ、あなた。
彼は分け隔てなく魅力をふりまくので、リリーちゃんや若いメイドさん達は真っ赤になってカタカタしていた。
ああいう反応が普通なのね? 今後の参考にメモしておこう!
それにしても美形揃いの近衛騎士さん達。
うちのメイドさん達もウキウキしていて、愛想も笑顔もいつもの3割増しだ。お母様が楽しみにしてらしたのもわかるな~。お父様お留守で良かった!
ハッ、お母様。まさかわざとお父様の仕事と重なるようにセッティングした?
お母様がセッティングしたといえば、1週間前にガーデンパーティーの招待状を出す際に「せっかくだから女の子のお友達もお招きしたら?」と言われた。歳の近い女の子達と会うのは、半年以上前のお茶会で私が偉そうに叱責して以来。疎遠になっていたから招待状も出しにくい。
「だーいじょうぶよ~。魔法の言葉があるの。お母様に任せて!」
妙にキラキラして言うのでお任せしていたら、招待状の一部に何やら走り書きをして出していた。
「どんな文言をお書きになりましたの?」と後から聞いたら、
『イケメン多数参加。王子様もいらっしゃいます。お楽しみに~~』
「近衛騎士ならどなたがいらしてもイケメン確定ですもの。これならみんな断らないわよ。おほほほほ~~~」
どうりで超速攻で返事が来たわけだ。
しかも、招待した全員もれなく参加。
イケメンの力ってすごい!!
万年脳内お花畑のようなお母様が嬉しそうに笑った。
「安全確認と王子様の警護のためにヴォルフと一緒に近衛騎士の方が前日にいらっしゃるんですって。楽しみだわ~」
久しぶりに我が家にお客を招くとあって、お母様はとても楽しそう。私はといえば「チッ兄め、余計なことを」と、思わないでもない。王子を我が家に連れて来るなんて目立つ事は、避けて欲しかったのに。
でも、未だに「お姉ちゃん」と呼んではくれない天使な弟を、幼なじみに見せびらかしたい気持ちもある。レオンは母の前では猫を被っているからか「やれやれ」という感じで肩をすくめているだけ。姉の言う事は聞かないくせに、母の言う事はすぐに聞くからズルいと思う。
姉弟といっても今だけは同い年。
しかも同じ時間に同じ家庭教師に付いているけれど、レオンは学校に行っていなかったからなのか何にでも興味津々で習った事柄をどんどん吸収していってしまう。
特に算術と薬学が好きなようで、その二つは始めたばかりなのに私はあっさり抜かれてしまった。「フフン」と鼻で笑うレオン。可愛くないのでその態度はやめなさい。
この頃弟は、将来は学者になりたいと言っている。
「勉強は楽しいし、薬学や化学を極めて傷ついた多くの人を癒す薬が作りたい」
少し前まで自分も傷つけられていたのに、逆境をバネに自分の夢を見つけることができるなんて。なんてできた弟なんだ。お姉ちゃんは鼻が高いわよ!
それにレオンは元々頭が良かったみたい。兄様や父様が読んでいた難解な本を既に読みたがっている、と母様から聞いた。自由時間にうちの図書室にいる弟の姿を時々見かける。勉強熱心で可愛らしいし猫も被っているから、家族の評判は上々。あ、別に拗ねているわけではないのよ? 弟が褒められれば私も嬉しいし。
それに比べて、私はというと……。まあ、仕方がない。だって私は前世でも文系だったんだもん。薬学や算術の式や記号は、こっちの世界でもやっぱり呪文にしか見えない。
前世を思い出すまでの私はオシャレやダンスにしか興味がない残念な子だったようで、一から勉強し直していると言っても過言ではない。これでも前世では、文系科目は得意だったんだけどな。現実は厳しいなぁ~。
そうこうしているうちに、誕生日前日――
この国の暦は少し変わっていて、赤、青、黄、緑、紫、白の6色がそれぞれ2つずつの月に分かれている。日本式に直すと赤1が1月、赤2が2月、青1が3月…と続く。1年はこの世界でも縁起の良い赤から始まり、全てを浄化する白で終わる。月の色はそのまま誕生石に使われたり、自分の誕生色を親愛の情を込めて相手に贈ったりする。
私は白2の月の生まれなので、一番最後。
ちなみにリオネル様は緑2の月の生まれだったと思う。お兄様は青1、レオンは紫2の月の生まれだった。日本でいうと私の誕生日は12月になるけれど、この国は四季がなく一年を通して安定しているので12月でも温かい。
誕生石まで安定の地味な白。
神様、ありがとうございます。
今日はお兄様が帰って来るため、白と薄いピンクを重ねたドレスで地味ながらも精一杯おめかし。お母様のドレスは瞳に合わせた薄いラベンダー色。美人は何を着ても似合うな、くっそう。
レオンは紺を基調としたツーピースで、天使の様な金色の髪が服に映えている。
「ただいま戻りました」
お兄様の白にブルーの近衛騎士の正装が、今日も目に眩しい。後ろには赤毛で精悍な顔立ちの青年と、それより更に歳上っぽい金の長髪にタレ目のすこぶるイケメンの青年がいた。
「お帰りなさい、ヴォルフ。まぁ、レイモンド様、お久しゅうございます」
母様が後ろにいた金髪タレ目に丁寧なお辞儀をしたので、私達もそれに倣った。お母様が敬語っていうことは、かなり身分の高い方。
「久しぶり、マリー。貴女はちっとも変わらずますます美しいね。アドルフさえいなかったらその麗しい瞳に私だけを映して貰えたのかな?」
言いながらその人は母の手の甲に貴族式の挨拶、すなわちキスを落とした。
ってうーわー、この人なに人妻口説いてんの?
こんなに大きなコブ付きなのに。
この世界にもいるんだ! 挨拶代わりに口説くチャラ男。でもお母様はあっさり手を引っ込めると私達を紹介した。お兄様も動じてないってことは、これは日常茶飯事なのね? そうなのね?
「初めまして、アレキサンドラと申します。以後、お見知りおきを」
スカートをつまんで丁寧に挨拶をした。
地味な私の事はできるだけ速やかに忘れて下さい。目立ちたくないので。
「初めまして、小さな可愛い王女さま。私はレイモンド、リオネルの叔父にあたるけど君にはレイって呼んで欲しいな」
彼は言うなり端整なご尊顔を近付けて、お母様にしたのと同じように私の手を取ってキスをした。レオン、隣で威嚇するのは止めなさい。チャラ男とはいえ仮にも王族ですよ?
愛称なんて呼べるわけがないでしょう? それに子供とはいえイケメン過ぎるチャラ男に関わると後が怖いもんね。私は母がした様に優雅にあっさり手を引っ込めると、とりあえずニッコリ笑っておいた。
「ふう~ん。ねえ、君ってもしかしてこういうの慣れている?」
真面目な顔でこちらを見るチャラ男もといレイモンド様。
「??」
首をかしげる私。
不思議そうな顔をした私を見て、彼は自分の口に手を当ててちょっと困ったように教えてくれた。
「イヤ、自分で言うのも変なんだけどね。女性に挨拶したら、いつもはすごく緊張されるか赤くなったりされるんだよね。でも君はまったく平気なようだから……」
しまったあぁぁぁぁぁ!
そうだった。超絶イケメンに間近で顔を見つめられ、なおかつ手の甲とはいえキスまでされたんだよ? 普通の女の子なら顔を赤らめるよね? もしくはびっくりしてフリーズとか。
普通と違う反応をして許されるのはお母様クラスの超美女か、慣れてる大人の女性くらい。こんな子供で、しかも地味子な私がお母様と同じ反応をしてもダメだったんだー。
前世は結構モテていたから、手ぐらいイイかなって気にしなかった。だから逆に変に思われちゃったんだ。まさか、前世の記憶持ちってバレたってことはないと思うけれど。子供だからって理由じゃダメかな? イケメン嫌いな女の子とか……ダメだ、すごく無理がある。
レイモンド様、私を観察するのは止めて下さい。
いくら見つめても地味な顔は変わりませんから。
窮地を救ってくれたのはうちの天使、可愛い弟のレオンだった。
「僕は最近この家に来たレオンと申します。義姉は大人の男性に慣れていないし、いつもボーッとしてて何も考えていないので大変失礼を致しました。ご不快な思いをさせたこと、代わってお詫び申し上げます」
おお、何てよくできた弟なんだ~。
何かちょっとバカにされたような気もするケド。
「ふうん。二人とも仲が良いんだね?」
レイモンド様は微妙な笑みを浮かべている。
「さあさ、ここでずーっと立ち話もイヤですわ。あちらでお茶にしましょう。自慢のパティシエの新作デザートがありますの。皆様のお口に合えばよろしいのですけれど」
お母様、ナイスです。
マイペースな所が今はありがたいです。
「レイモンド様は王弟でありながら気さくな方だ。先日外遊から帰って来られた。ああ見えて腕は立つし、かなりの切れ者だ。常に女性におモテになるのは見ての通りだが……」
後から兄が教えてくれた。
なるほどセクシー担当ね。
私は妙に納得してしまった。
個人的には赤毛で精悍な顔立ちの、ほど良いイケメンの方が好きかも。赤毛で健康そうな青年は、ガイウス様とおっしゃるらしい。19歳で兄と仲が良いのだとか。「ガイって呼んでね」と、爽やかに言って下さった。
3人の中ではレイモンド様が一番年長。
22か23歳だという。
ってことは、リーダー兼引率者よね?
でも、リーダーが真っ先に女性を口説くってダメだと思う。団体行動乱してますよ、あなた。
彼は分け隔てなく魅力をふりまくので、リリーちゃんや若いメイドさん達は真っ赤になってカタカタしていた。
ああいう反応が普通なのね? 今後の参考にメモしておこう!
それにしても美形揃いの近衛騎士さん達。
うちのメイドさん達もウキウキしていて、愛想も笑顔もいつもの3割増しだ。お母様が楽しみにしてらしたのもわかるな~。お父様お留守で良かった!
ハッ、お母様。まさかわざとお父様の仕事と重なるようにセッティングした?
お母様がセッティングしたといえば、1週間前にガーデンパーティーの招待状を出す際に「せっかくだから女の子のお友達もお招きしたら?」と言われた。歳の近い女の子達と会うのは、半年以上前のお茶会で私が偉そうに叱責して以来。疎遠になっていたから招待状も出しにくい。
「だーいじょうぶよ~。魔法の言葉があるの。お母様に任せて!」
妙にキラキラして言うのでお任せしていたら、招待状の一部に何やら走り書きをして出していた。
「どんな文言をお書きになりましたの?」と後から聞いたら、
『イケメン多数参加。王子様もいらっしゃいます。お楽しみに~~』
「近衛騎士ならどなたがいらしてもイケメン確定ですもの。これならみんな断らないわよ。おほほほほ~~~」
どうりで超速攻で返事が来たわけだ。
しかも、招待した全員もれなく参加。
イケメンの力ってすごい!!
11
『お妃選びは正直しんどい』発売中です♪(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックスより。
お気に入りに追加
1,894
あなたにおすすめの小説

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

お姉さまが家を出て行き、婚約者を譲られました
さこの
恋愛
姉は優しく美しい。姉の名前はアリシア私の名前はフェリシア
姉の婚約者は第三王子
お茶会をすると一緒に来てと言われる
アリシアは何かとフェリシアと第三王子を二人にしたがる
ある日姉が父に言った。
アリシアでもフェリシアでも婚約者がクリスタル伯爵家の娘ならどちらでも良いですよね?
バカな事を言うなと怒る父、次の日に姉が家を、出た


深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる