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それぞれの想い
音楽室の怪
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いよいよ明日は体育祭。
リハーサルも無事に終わった。
ところが、帰る間際に放送室に忘れ物をしたことを思い出した。
「ごめん、紅。先に寮に戻って。忘れ物を取って来る」
「一緒に行く」
「いや、一人で大丈夫だから。時間があるなら彼女達を頼む」
途端に周りから声が上がる。
「ええ~」というのは、私にも気を遣ってくれているのだろう。女の子達は今日も演舞の練習を見に来ていた。その中にはもちろん桃華の姿もあった。ほんのわずかでも、紅から離れたくないのかも。気を効かせたつもりだったのに、紅は私の腕を掴むと自分の方に引き寄せて小さな声で囁いた。
「紫。まさかとは思うが、俺を避けようとしているのか?」
「いや、本当に忘れ物なんだ」
ついつい口調がきつくなる。
演舞用の音源を放送室に忘れてきたのは本当だ。でも、二人の仲を邪魔しちゃいけないと思っているのも確かだった。
「まあいい。先に部屋に戻っておく」
「ああ、悪い」
ため息をついた紅が手を放したので、私は一人で放送室に向かった。今日の様子を見て、明日使う曲を休み時間に少しアレンジしたのだ。明日用のメモリーは手元にあるとはいえ、音源を置きっ放しなのはよくない。
「あ、良かった。そのままだったか」
元のディスクはすぐに見つけることができた。
帰ろうとして放送室にカギをかけ、廊下を歩いている時に微かな音が聞こえたような気がした。音楽室の方からだ。今日は体育祭のリハーサルで、休み時間以外は練習だった。夜だし生徒は誰もいないはずなのに……
「ま、まさかお化け?」
自慢じゃないけどホラー映画は苦手だ。アクションやサスペンスなら好きなのに、お化けの方がとっても怖い。慌てて戻ろうとしたけれど、聞き覚えのあるフレーズが耳に飛び込んで来た。
「あれ? これって……」
ピアノで流れた物悲しい調べ。
この曲ならよく知っている。
だってこれは『虹カプ』のテーマ曲だ。
ヒロインが寂しがったり悲しんだりしている時に、ゲームの中で流れてもいた。ピアノの音だったから、誰かが弾いているのかもしれない。
「誰だろう?」
もしかして、私以外にも転生者がいるのかな? だったら話を聞いてみないと。私は踵を返すと、迷わず音楽室へ向かった。
外から覗いてみると、中に人がいるのがわかった。お化けでないとわかって、ホッとする。茶色とオレンジ色がグランドピアノの向こうに見えたような気がした。
あれは橙也だ。
まさか橙也も転生者?
驚きのあまり、私は目を丸くした。
話だけでも聞いてみないと。
邪魔しないようにそうっと扉を開けたはずなのに、私に気づいた彼はすぐにピアノを弾く手を止めてしまった。
「何だ、誰かと思えば紫記ちゃんか。どうしたの、俺に会いに来た?」
「橙也、もしかして悲しいの? だってそれって虹色奇想曲の……」
「奇想曲? いや、これはどちらかといえばバラードかな」
こう見えて橙也は、世界的に有名な音楽家を両親に持ち、彼自身も音楽への造詣が深い。小さな頃から英才教育で語学や音楽などを習っていたため、大抵の楽器は演奏できるのだ。
ピアノやバイオリンなら余裕で弾ける。クラシック専攻のはずなのに、両親に反発した彼は、海外の音楽学校への留学を蹴ってこの学園に入った――という設定だった。
軽音部でベースを演奏しているのも、「純粋に楽しみたいから」とゲームの中で語っていたような気がする。でも、そんな彼がバラードと言うってことは、『虹カプ』を知らないのかな?
「もしかして今の曲、橙也が作ったの?」
「おや? 紫記ちゃんわかるの。まあ、即興だけどね」
わかるも何も、切なさ全開のこの曲なら大好きで何度も口ずさんだ。橙也の弾いていたサビの部分だけでなく、一曲丸ごと覚えている。
「ねえ、続きは? 続きが聞きたいんだけど」
「いや。思い付きで弾いただけで、この先はまだなんだけど」
「えー」
だったら橙也は転生したわけではないのかも。この曲は私の方が知っている。小さな頃はピアノを習っていたし、片手でメロディなら弾ける。私は吸い寄せられるようにピアノに近づくと鍵盤に指を滑らせた。
前奏から始まり、橙也が弾いたサビの部分へ。そして、続きを弾いていたら橙也が音を重ねてきた。
そうそう、これこれ!
何だ、やっぱりわかってたんじゃない。最後の締めのフレーズは二回繰り返す。
『私の色と貴方の色
たとえ想いが届かなくても
虹の世界があるのなら
愛する貴方の幸せを
私は永遠に祈っている
私は永遠を願っている』
いけない、桃華の声で歌われる歌詞を思い出して、感動のあまり泣きそうだ。さすがは橙也だ。伴奏も同じように繰り返してくれる。曲を終わらせるタイミングもバッチリだった。
「すごい!」
私は興奮して橙也を見た。
彼も驚いた顔で私を見ている。
「紫記ちゃんの方がすごいよ。俺の考えと一緒だね。なんでわかったの?」
「え……あれ?」
もしかして私、とんでもないことをしてしまったんじゃあないだろうか? 曲を愛するあまり、ついのめり込んでしまった。でもこれって私が弾いたらダメだったのかも。
「ねえ、紫記ちゃん。答えて?」
いつの間にか、両手をピアノに伸ばした橙也に囲い込まれてしまっていた。何だろう。壁ドンならまだしも、ピアノドン? 避けようとすると鍵盤をお尻で踏んづけちゃうしよくないかも。
「た……たまたま……かな?」
「そう。俺達、気が合うみたいだね」
焦って必死に目を逸らす私。
妖しく笑う橙也は、夜だし色気が倍増している気がする。どうしよう。こんなシーン、ゲームの中にも無かったよ?
「ど、どうでもいいけど近いよ。男同士でこれはないな」
一生懸命声を低くして言ってみる。
ダンスのレッスンならいざ知らず、夜の音楽室で何だこの体勢は。男装はバレていないはずなのに、この前頬にキスされたことといい、私をからかうにも限度がある。
考えたら何だか腹が立ってきた。
ムッとして睨みつける私を面白そうに見ていた橙也が言葉を発した。
「本当にそうか、確認してみる?」
「はあ?」
言うなり彼は、あろうことか顔を近づけてきた。
ちょっと待って!
もしかして今、すごくピンチなんじゃ……
リハーサルも無事に終わった。
ところが、帰る間際に放送室に忘れ物をしたことを思い出した。
「ごめん、紅。先に寮に戻って。忘れ物を取って来る」
「一緒に行く」
「いや、一人で大丈夫だから。時間があるなら彼女達を頼む」
途端に周りから声が上がる。
「ええ~」というのは、私にも気を遣ってくれているのだろう。女の子達は今日も演舞の練習を見に来ていた。その中にはもちろん桃華の姿もあった。ほんのわずかでも、紅から離れたくないのかも。気を効かせたつもりだったのに、紅は私の腕を掴むと自分の方に引き寄せて小さな声で囁いた。
「紫。まさかとは思うが、俺を避けようとしているのか?」
「いや、本当に忘れ物なんだ」
ついつい口調がきつくなる。
演舞用の音源を放送室に忘れてきたのは本当だ。でも、二人の仲を邪魔しちゃいけないと思っているのも確かだった。
「まあいい。先に部屋に戻っておく」
「ああ、悪い」
ため息をついた紅が手を放したので、私は一人で放送室に向かった。今日の様子を見て、明日使う曲を休み時間に少しアレンジしたのだ。明日用のメモリーは手元にあるとはいえ、音源を置きっ放しなのはよくない。
「あ、良かった。そのままだったか」
元のディスクはすぐに見つけることができた。
帰ろうとして放送室にカギをかけ、廊下を歩いている時に微かな音が聞こえたような気がした。音楽室の方からだ。今日は体育祭のリハーサルで、休み時間以外は練習だった。夜だし生徒は誰もいないはずなのに……
「ま、まさかお化け?」
自慢じゃないけどホラー映画は苦手だ。アクションやサスペンスなら好きなのに、お化けの方がとっても怖い。慌てて戻ろうとしたけれど、聞き覚えのあるフレーズが耳に飛び込んで来た。
「あれ? これって……」
ピアノで流れた物悲しい調べ。
この曲ならよく知っている。
だってこれは『虹カプ』のテーマ曲だ。
ヒロインが寂しがったり悲しんだりしている時に、ゲームの中で流れてもいた。ピアノの音だったから、誰かが弾いているのかもしれない。
「誰だろう?」
もしかして、私以外にも転生者がいるのかな? だったら話を聞いてみないと。私は踵を返すと、迷わず音楽室へ向かった。
外から覗いてみると、中に人がいるのがわかった。お化けでないとわかって、ホッとする。茶色とオレンジ色がグランドピアノの向こうに見えたような気がした。
あれは橙也だ。
まさか橙也も転生者?
驚きのあまり、私は目を丸くした。
話だけでも聞いてみないと。
邪魔しないようにそうっと扉を開けたはずなのに、私に気づいた彼はすぐにピアノを弾く手を止めてしまった。
「何だ、誰かと思えば紫記ちゃんか。どうしたの、俺に会いに来た?」
「橙也、もしかして悲しいの? だってそれって虹色奇想曲の……」
「奇想曲? いや、これはどちらかといえばバラードかな」
こう見えて橙也は、世界的に有名な音楽家を両親に持ち、彼自身も音楽への造詣が深い。小さな頃から英才教育で語学や音楽などを習っていたため、大抵の楽器は演奏できるのだ。
ピアノやバイオリンなら余裕で弾ける。クラシック専攻のはずなのに、両親に反発した彼は、海外の音楽学校への留学を蹴ってこの学園に入った――という設定だった。
軽音部でベースを演奏しているのも、「純粋に楽しみたいから」とゲームの中で語っていたような気がする。でも、そんな彼がバラードと言うってことは、『虹カプ』を知らないのかな?
「もしかして今の曲、橙也が作ったの?」
「おや? 紫記ちゃんわかるの。まあ、即興だけどね」
わかるも何も、切なさ全開のこの曲なら大好きで何度も口ずさんだ。橙也の弾いていたサビの部分だけでなく、一曲丸ごと覚えている。
「ねえ、続きは? 続きが聞きたいんだけど」
「いや。思い付きで弾いただけで、この先はまだなんだけど」
「えー」
だったら橙也は転生したわけではないのかも。この曲は私の方が知っている。小さな頃はピアノを習っていたし、片手でメロディなら弾ける。私は吸い寄せられるようにピアノに近づくと鍵盤に指を滑らせた。
前奏から始まり、橙也が弾いたサビの部分へ。そして、続きを弾いていたら橙也が音を重ねてきた。
そうそう、これこれ!
何だ、やっぱりわかってたんじゃない。最後の締めのフレーズは二回繰り返す。
『私の色と貴方の色
たとえ想いが届かなくても
虹の世界があるのなら
愛する貴方の幸せを
私は永遠に祈っている
私は永遠を願っている』
いけない、桃華の声で歌われる歌詞を思い出して、感動のあまり泣きそうだ。さすがは橙也だ。伴奏も同じように繰り返してくれる。曲を終わらせるタイミングもバッチリだった。
「すごい!」
私は興奮して橙也を見た。
彼も驚いた顔で私を見ている。
「紫記ちゃんの方がすごいよ。俺の考えと一緒だね。なんでわかったの?」
「え……あれ?」
もしかして私、とんでもないことをしてしまったんじゃあないだろうか? 曲を愛するあまり、ついのめり込んでしまった。でもこれって私が弾いたらダメだったのかも。
「ねえ、紫記ちゃん。答えて?」
いつの間にか、両手をピアノに伸ばした橙也に囲い込まれてしまっていた。何だろう。壁ドンならまだしも、ピアノドン? 避けようとすると鍵盤をお尻で踏んづけちゃうしよくないかも。
「た……たまたま……かな?」
「そう。俺達、気が合うみたいだね」
焦って必死に目を逸らす私。
妖しく笑う橙也は、夜だし色気が倍増している気がする。どうしよう。こんなシーン、ゲームの中にも無かったよ?
「ど、どうでもいいけど近いよ。男同士でこれはないな」
一生懸命声を低くして言ってみる。
ダンスのレッスンならいざ知らず、夜の音楽室で何だこの体勢は。男装はバレていないはずなのに、この前頬にキスされたことといい、私をからかうにも限度がある。
考えたら何だか腹が立ってきた。
ムッとして睨みつける私を面白そうに見ていた橙也が言葉を発した。
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