46 / 58
第四章 告白の行方
39
しおりを挟む
小屋を出てからずっと、私は西の方角に歩き続けている。この辺は切り株が少なくて、日が沈んでからは方向がわからなくなってしまった。その後は勘だけを頼りに進んでいるので、もしかしたら迷ってしまったかもしれない。
「もう無理かしら? 結構歩いたように思うけど、出口が見えないわ」
辺りが暗くなってきたために、夜に備えて身体を隠す場所を見つけることにした。寒さが怖く眠ることはできないものの、身体を休めなくてはいけない。朝になれば太陽が出るから、少しは動きやすくなるはずだ。
暖かく感じられるように、葉が密集しているところを重点的に探した。落ち葉が積もり、腐葉土があればなお嬉しい。理想的な場所を見つけたので、慌てて土を掘り返す。爪が割れ、泥が挟まっても、もちろん気にならない。私はどんなことをしても生き残ろうと、決めているから。
穴の中に腰を下ろし、膝を抱える。その上に顎を乗せ、私は考えた。土の絨毯に落ち葉の毛布、頭上には星の照明……
「ま、聞こえはいいけど、要するに野宿ってことよね?」
怖さを気にしないように、一人呟く。生まれ変わりの経験が少しは役に立ったかな、と感謝してもいる。楽な転生ばかりではなかったので、外で寝ることは今回が初めてではない。さすがに手ぶらで冬の森……は初めてだけど、今日はそこまで寒くはなかった。実は神経が高ぶっているため、寒さを感じないだけなのかもしれない。
「夜になっても戻らない私のことを、みんなは心配しているかしら? マルクは無事に逃げられた? テオの怪我が酷くなければいいわね」
私がここにいることは、誰も知らない。エルゼや仲間が話すとは思えないし、テオと引き換えにしたマルクは、そのまま逃げたことだろう。私の行方を案じた兄が、怒鳴り散らしてハンナやリーゼを怯えさせていないといいけれど。暖かい我が家が恋しくて、胸が痛んだ。
うとうとする度起きていようと、必死に手をつねる。寝ている時に獣に齧られたり、凍死したりするなんて、最悪のパターンだもの。寒さが徐々に染み渡り、身体を縮めた。両手をこすり合わせて息を吹きかけながら、つらさに耐えている。
いろんなことを考えるけど、気になるのはやっぱり黒髪のあの人のこと。こんな時こそ彼を想って、心だけでも温まろう。
クラウス王子のどこが好きかと聞かれたら、『全部』と答えればいいかしら? 真面目な顔もいいけれど、笑って目を細める様子や考え深げな表情、低い声や深く青い瞳の全てが素敵で自然と目が引きつけられてしまう。幅広い知識には舌を巻くし、間違ったと思えばリーゼにも頭を下げる潔さ、身分を越えた気遣いにも心を打たれた。堂々とした振る舞いや髪をかきあげる仕草、ダンスの時の見事なリードなど、好きなところが次から次へと思い浮かんだ。
身体を張って私を守り、公爵からも助けてくれて。東屋では私のことを信じ、貴族の子弟を拘束してくれた。真剣な目を向けたかと思えば、レース越しの口づけを――
私は汚れた手で、思わず唇に触れる。「さようなら」と告げた彼がつらそうに見えたのは、私の勘違いなの?
一番始めの人生で、「さようなら」も言わずに男の人の前から幾度も姿を消した私。生まれ変わった世界でも、想いを決して受け入れることなく手ひどく振っている。
「彼らを傷つけたくない」というのは言い訳で、自分が傷つき苦しむことを何より私は恐れていた。男性全てが怖くはないと、わかっていたのに。
『誰も愛せないし愛さない』……そう決めたのは、私自身。身を隠して地味に過ごすか、悪女でいる方が楽だった。何度経験したとしても、死はいつだって苦しく怖いから。
もしも願いが叶うなら、もう一度だけあの人の笑顔が見たい。会って直接顔を見て、好きだと口にしたかった。私の気持ちを知らない彼は、驚くだろうけど。
断られてもいい、詰られてもいい、だけど胸の想いを伝えることができたなら。
「弱気になってはダメよね? 大丈夫、私はまだ頑張れる。生き延びたらきっと、クラウス様に会いに行こう」
心を強く持たなければ、繰り返す人生を過ごすことはできない。またかという思いと絶望のあまり、気が狂いそうになったことが何度もあった。私はその度に諦めず生きる方法を探したし、より良い自分でいようと努力したのだ。
老後の生活には、以前から憧れていた。無事に森を抜けさえすれば、今世では望み通り長生きできるのかもしれない。だけど私の本当の願いは――……
「眠くて頭が回らないわ。ちょっとだけ。目を閉じてもすぐに開けるから」
瞼を伏せた私は、もう何も考えられなくなった。
うたた寝のつもりが、目を開けると夜の気配が消えていた。弱い光と薄靄が辺りを包んでいる。朝の光で見てみると、火傷やすり傷などで服も肌もボロボロだ。髪は間違いなくボサボサだろうし、手も足も泥で真っ黒け。顔もきっと同じように酷いありさまだろう。
森で夜を明かしうっかり眠ってしまったにも関わらず、無事だったことがありがたい。頭が重く少し寒気はするものの、私は元気だ。
空はあいにくの曇りで、太陽は見えない。そのため方向がわからないし、寒さが一層堪える。ドレスが湿っているせいで、足取りも重く感じられた。
「負けないわ。とりあえず、西っぽい方に進んでみよう」
ふらふらしながら足を進めた。明るいうちに距離を稼がなければ、いつまで経っても森を出られない。そうは言ってもしんどくて、意識が朦朧としてきたような。降り出した霧雨も、容赦なく体力を奪っていく。
『貴女も雨宿りですか? よく振りますね』
そう言ったのは、誰だったのか――
出会いは偶然。急な雨に降られて飛び込んだ店先で、私はある男性に会った。騙すつもりはなかったのに、彼は私に興味を示す。真摯に愛を囁く彼を振り切って、いつものように私は逃げた。
「顔は……思い出せないわ」
ただ彼の愛情は温かく、私にとっては居心地が良かったような気がする。だからこそ私ではいけないと、離れることにしたのだ。遠い昔の微かな記憶。なぜ今になって甦ってくるのだろう?
「過去より現実を見なければ。まずは森を抜けましょう」
心を新たに決意した時、そう遠くない所で馬の嘶きのようなものが聞こえてきた。続いて私を呼ぶ小さな声も。
「ミレディアー、ディアー」
耳を澄ませるけれど、いくら待っても次はない。
「空耳だったのかしら? それとも、まさか!」
追手だとしても、走って逃げる程の体力は残っていない。姿だけでも隠せば、やり過ごすことができるのかしら? カサカサという音が近づいたので、焦って周囲を見回す。そんな私の前に、突然、大きな馬が現れた。
「……ディア?」
馬上の人物を目にした瞬間、胸の鼓動が大きく跳ねた。驚きと喜びで、口をポカンと開けてしまう。彼の黒髪は雨に濡れ、ほんの少し乱れている。金の装飾付きの黒いマントも、すごく似合うわね。
我に返った私は、その人の名を口にした。
「クラウス……様」
彼はこちらを凝視したまま動かない。寒さと疲れのため、私はとうとう幻覚まで見るようになってしまったのかしら。それともこれはただの夢?
たとえ夢でも構わない。大好きな貴方に会えたから。感激で胸がいっぱいになった次の瞬間――
私はクラウス王子の腕の中にいた。
「良かった、ディア。探していたんだ」
馬を飛び降り一瞬にして駆け寄った彼に、私は抱き締められていた。大きな手が私の頭と腰に回され、髪には彼の唇が当たっている。温かくがっしりした身体は、なぜか震えてもいて。
「ディア、生きていると信じていた。会えて嬉しい」
私の名を呼ぶ掠れた声に、これは現実なのだとようやく理解する。私は助かり愛しい人の腕の中。ただそれだけで、つらさが全て報われたようなそんな気がした。彼の胸に頬を寄せ、私は安堵する。
「良かった……」
「ディア、君をよく見せて」
顎に添えた手で上を向かされたため、私はクラウス王子の端整な顔を間近で見つめた。青い瞳は私を映して、嬉しそうに輝いている。細められた目と和らぐ目元、弧を描く形の良い唇――彼は私がずっと見たいと願っていた、あの優しい笑みを浮かべていた。
嬉しくて愛しくて息が詰まり、胸が苦しい。
「クラウス様、私は――」
言いかけた言葉は何だったのか?
私は彼の目の前で、そのまま意識を手放した。
「もう無理かしら? 結構歩いたように思うけど、出口が見えないわ」
辺りが暗くなってきたために、夜に備えて身体を隠す場所を見つけることにした。寒さが怖く眠ることはできないものの、身体を休めなくてはいけない。朝になれば太陽が出るから、少しは動きやすくなるはずだ。
暖かく感じられるように、葉が密集しているところを重点的に探した。落ち葉が積もり、腐葉土があればなお嬉しい。理想的な場所を見つけたので、慌てて土を掘り返す。爪が割れ、泥が挟まっても、もちろん気にならない。私はどんなことをしても生き残ろうと、決めているから。
穴の中に腰を下ろし、膝を抱える。その上に顎を乗せ、私は考えた。土の絨毯に落ち葉の毛布、頭上には星の照明……
「ま、聞こえはいいけど、要するに野宿ってことよね?」
怖さを気にしないように、一人呟く。生まれ変わりの経験が少しは役に立ったかな、と感謝してもいる。楽な転生ばかりではなかったので、外で寝ることは今回が初めてではない。さすがに手ぶらで冬の森……は初めてだけど、今日はそこまで寒くはなかった。実は神経が高ぶっているため、寒さを感じないだけなのかもしれない。
「夜になっても戻らない私のことを、みんなは心配しているかしら? マルクは無事に逃げられた? テオの怪我が酷くなければいいわね」
私がここにいることは、誰も知らない。エルゼや仲間が話すとは思えないし、テオと引き換えにしたマルクは、そのまま逃げたことだろう。私の行方を案じた兄が、怒鳴り散らしてハンナやリーゼを怯えさせていないといいけれど。暖かい我が家が恋しくて、胸が痛んだ。
うとうとする度起きていようと、必死に手をつねる。寝ている時に獣に齧られたり、凍死したりするなんて、最悪のパターンだもの。寒さが徐々に染み渡り、身体を縮めた。両手をこすり合わせて息を吹きかけながら、つらさに耐えている。
いろんなことを考えるけど、気になるのはやっぱり黒髪のあの人のこと。こんな時こそ彼を想って、心だけでも温まろう。
クラウス王子のどこが好きかと聞かれたら、『全部』と答えればいいかしら? 真面目な顔もいいけれど、笑って目を細める様子や考え深げな表情、低い声や深く青い瞳の全てが素敵で自然と目が引きつけられてしまう。幅広い知識には舌を巻くし、間違ったと思えばリーゼにも頭を下げる潔さ、身分を越えた気遣いにも心を打たれた。堂々とした振る舞いや髪をかきあげる仕草、ダンスの時の見事なリードなど、好きなところが次から次へと思い浮かんだ。
身体を張って私を守り、公爵からも助けてくれて。東屋では私のことを信じ、貴族の子弟を拘束してくれた。真剣な目を向けたかと思えば、レース越しの口づけを――
私は汚れた手で、思わず唇に触れる。「さようなら」と告げた彼がつらそうに見えたのは、私の勘違いなの?
一番始めの人生で、「さようなら」も言わずに男の人の前から幾度も姿を消した私。生まれ変わった世界でも、想いを決して受け入れることなく手ひどく振っている。
「彼らを傷つけたくない」というのは言い訳で、自分が傷つき苦しむことを何より私は恐れていた。男性全てが怖くはないと、わかっていたのに。
『誰も愛せないし愛さない』……そう決めたのは、私自身。身を隠して地味に過ごすか、悪女でいる方が楽だった。何度経験したとしても、死はいつだって苦しく怖いから。
もしも願いが叶うなら、もう一度だけあの人の笑顔が見たい。会って直接顔を見て、好きだと口にしたかった。私の気持ちを知らない彼は、驚くだろうけど。
断られてもいい、詰られてもいい、だけど胸の想いを伝えることができたなら。
「弱気になってはダメよね? 大丈夫、私はまだ頑張れる。生き延びたらきっと、クラウス様に会いに行こう」
心を強く持たなければ、繰り返す人生を過ごすことはできない。またかという思いと絶望のあまり、気が狂いそうになったことが何度もあった。私はその度に諦めず生きる方法を探したし、より良い自分でいようと努力したのだ。
老後の生活には、以前から憧れていた。無事に森を抜けさえすれば、今世では望み通り長生きできるのかもしれない。だけど私の本当の願いは――……
「眠くて頭が回らないわ。ちょっとだけ。目を閉じてもすぐに開けるから」
瞼を伏せた私は、もう何も考えられなくなった。
うたた寝のつもりが、目を開けると夜の気配が消えていた。弱い光と薄靄が辺りを包んでいる。朝の光で見てみると、火傷やすり傷などで服も肌もボロボロだ。髪は間違いなくボサボサだろうし、手も足も泥で真っ黒け。顔もきっと同じように酷いありさまだろう。
森で夜を明かしうっかり眠ってしまったにも関わらず、無事だったことがありがたい。頭が重く少し寒気はするものの、私は元気だ。
空はあいにくの曇りで、太陽は見えない。そのため方向がわからないし、寒さが一層堪える。ドレスが湿っているせいで、足取りも重く感じられた。
「負けないわ。とりあえず、西っぽい方に進んでみよう」
ふらふらしながら足を進めた。明るいうちに距離を稼がなければ、いつまで経っても森を出られない。そうは言ってもしんどくて、意識が朦朧としてきたような。降り出した霧雨も、容赦なく体力を奪っていく。
『貴女も雨宿りですか? よく振りますね』
そう言ったのは、誰だったのか――
出会いは偶然。急な雨に降られて飛び込んだ店先で、私はある男性に会った。騙すつもりはなかったのに、彼は私に興味を示す。真摯に愛を囁く彼を振り切って、いつものように私は逃げた。
「顔は……思い出せないわ」
ただ彼の愛情は温かく、私にとっては居心地が良かったような気がする。だからこそ私ではいけないと、離れることにしたのだ。遠い昔の微かな記憶。なぜ今になって甦ってくるのだろう?
「過去より現実を見なければ。まずは森を抜けましょう」
心を新たに決意した時、そう遠くない所で馬の嘶きのようなものが聞こえてきた。続いて私を呼ぶ小さな声も。
「ミレディアー、ディアー」
耳を澄ませるけれど、いくら待っても次はない。
「空耳だったのかしら? それとも、まさか!」
追手だとしても、走って逃げる程の体力は残っていない。姿だけでも隠せば、やり過ごすことができるのかしら? カサカサという音が近づいたので、焦って周囲を見回す。そんな私の前に、突然、大きな馬が現れた。
「……ディア?」
馬上の人物を目にした瞬間、胸の鼓動が大きく跳ねた。驚きと喜びで、口をポカンと開けてしまう。彼の黒髪は雨に濡れ、ほんの少し乱れている。金の装飾付きの黒いマントも、すごく似合うわね。
我に返った私は、その人の名を口にした。
「クラウス……様」
彼はこちらを凝視したまま動かない。寒さと疲れのため、私はとうとう幻覚まで見るようになってしまったのかしら。それともこれはただの夢?
たとえ夢でも構わない。大好きな貴方に会えたから。感激で胸がいっぱいになった次の瞬間――
私はクラウス王子の腕の中にいた。
「良かった、ディア。探していたんだ」
馬を飛び降り一瞬にして駆け寄った彼に、私は抱き締められていた。大きな手が私の頭と腰に回され、髪には彼の唇が当たっている。温かくがっしりした身体は、なぜか震えてもいて。
「ディア、生きていると信じていた。会えて嬉しい」
私の名を呼ぶ掠れた声に、これは現実なのだとようやく理解する。私は助かり愛しい人の腕の中。ただそれだけで、つらさが全て報われたようなそんな気がした。彼の胸に頬を寄せ、私は安堵する。
「良かった……」
「ディア、君をよく見せて」
顎に添えた手で上を向かされたため、私はクラウス王子の端整な顔を間近で見つめた。青い瞳は私を映して、嬉しそうに輝いている。細められた目と和らぐ目元、弧を描く形の良い唇――彼は私がずっと見たいと願っていた、あの優しい笑みを浮かべていた。
嬉しくて愛しくて息が詰まり、胸が苦しい。
「クラウス様、私は――」
言いかけた言葉は何だったのか?
私は彼の目の前で、そのまま意識を手放した。
3
『お妃選びは正直しんどい』(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックス。5月末刊行予定です。
お気に入りに追加
2,785
あなたにおすすめの小説
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
こな
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
隣国が戦を仕掛けてきたので返り討ちにし、人質として三国の王女を貰い受けました
しろねこ。
恋愛
三国から攻め入られ、四面楚歌の絶体絶命の危機だったけど、何とか戦を終わらせられました。
つきましては和平の為の政略結婚に移ります。
冷酷と呼ばれる第一王子。
脳筋マッチョの第二王子。
要領良しな腹黒第三王子。
選ぶのは三人の難ありな王子様方。
宝石と貴金属が有名なパルス国。
騎士と聖女がいるシェスタ国。
緑が多く農業盛んなセラフィム国。
それぞれの国から王女を貰い受けたいと思います。
戦を仕掛けた事を後悔してもらいましょう。
ご都合主義、ハピエン、両片想い大好きな作者による作品です。
現在10万字以上となっています、私の作品で一番長いです。
基本甘々です。
同名キャラにて、様々な作品を書いています。
作品によりキャラの性格、立場が違いますので、それぞれの差分をお楽しみ下さい。
全員ではないですが、イメージイラストあります。
皆様の心に残るような、そして自分の好みを詰め込んだ甘々な作品を書いていきますので、よろしくお願い致します(*´ω`*)
カクヨムさんでも投稿中で、そちらでコンテスト参加している作品となりますm(_ _)m
小説家になろうさん、ネオページさんでも掲載中。

純白の牢獄
ゆる
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

婚約破棄を望む伯爵令嬢と逃がしたくない宰相閣下との攻防戦~最短で破棄したいので、悪役令嬢乗っ取ります~
甘寧
恋愛
この世界が前世で読んだ事のある小説『恋の花紡』だと気付いたリリー・エーヴェルト。
その瞬間から婚約破棄を望んでいるが、宰相を務める美麗秀麗な婚約者ルーファス・クライナートはそれを受け入れてくれない。
そんな折、気がついた。
「悪役令嬢になればいいじゃない?」
悪役令嬢になれば断罪は必然だが、幸運な事に原作では処刑されない事になってる。
貴族社会に思い残すことも無いし、断罪後は僻地でのんびり暮らすのもよかろう。
よしっ、悪役令嬢乗っ取ろう。
これで万事解決。
……て思ってたのに、あれ?何で貴方が断罪されてるの?
※全12話で完結です。

《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる