40 / 58
第三章 偽の恋人
35
しおりを挟む
私はアウロス王子の姿が見えなくなるのを待って、時間差で帰ることにする。護衛のマルクとテオがいるから安心ね。
城内では剣を預けなくてはいけないけれど、私の護衛は腕っぷしも強いと聞く。二人ともいかめしい顔つきだし、人前でベタベタするわけではないのに、時々交わす視線がなんとも微笑ましい。いえ、羨ましくなんてないんだから。
そろそろいいかと立ち上がろうとしたところ、なぜか大勢の男性が階段を上がって来る。いずれも貴族の子弟達だ。五人も揃ってこんなところに何の用事があるのだろう?
私の護衛が行く手を塞ぐものの、彼らは強引に中に押し入った。
「どけ、邪魔だ」
「へえ、君が噂の?」
「もっと毒々しいかと思えば、意外に普通だね」
「化粧が濃いだけだと聞いたけど、本当か?」
「帽子で顔を隠してもったいぶっているとは、相当な玉だな」
何だろう。噂を聞きつけて見てやろうとでも? けれど、いきなり来て私をバカにするとはどういうことかしら?
「どちら様でしょう? お呼びした覚えはありませんが」
何かあれば助けてほしいと、目で護衛に合図をする。手を出されそうになったら、すかさず反撃しよう。私は密かに手を握り締めた。
「僕らにそんな口を聞いていいとでも?」
「生意気な女め」
「構わない、許可は得ている。味見をさせてもらおうか」
彼らの一人が私に近づき、胸に手を伸ばす。その瞬間、私は体重を乗せて拳を顔面に叩き込んだ。淑女にあるまじき行為でも、悪女になら許される。鼻ならすぐに血が出ると、過去の経験から知っていた。ひどい怪我に見えるだろうということも。
「痛い~~っ」
「なっ、いったい何を!」
「何が起こった?」
貴族の坊ちゃん達は状況が理解できないようで、呆然としている。鼻を押さえてうめく隙に、護衛達が残る二人を捕らえた。待って、後の二人は?
「この、あばずれめ!」
「女のくせにっ」
余計に怒ったらしく、髪を掴まれ引っ張られた。だけど私も相当頭に来ている。王都に戻ってからも少しずつ鍛えておいて良かったわ。おかげで蹴りが綺麗に決まる。
「ぐわっ」
「……っ」
かかとのあるヒールだし、痛かったと思う。私が一人を蹴とばして、残る一人は護衛が引き剥がしてくれた。女兵士である過去が、こんなところで役に立つとは。だけど、許可を得たとは誰になの?
問い詰めようとしたところ、こちらに向かう足音を聞きつけて彼らが急に慌て出す。
「マズい、行くぞ」
「くそっ、覚えてろよ!」
「父上に言いつけてやる」
逃げる時の力は強く、足も速いようだ。護衛を振り切った三人を取り逃がしたものの、怪我した二名は確保。
「はーなーせーよ」
「痛い、早く何とかしろ!」
放せと言われて放すバカはいない。危害を加えておいて「はい、そうですか」と私が言うことを聞くとでも? 両手を腰に当てたまま呆れた様子で立っていたところ、件の足音の人物が護衛の後ろから顔を出した。
「何だこれは! 揉めていたようだが……ディア」
「ク、クラウス様!」
彼には都合の悪いところばかりを見られている。捕まっているのは男性で、叩きのめしたのが私。髪は乱れたが、それ以外は無傷だ。
捕まえた貴族のドラ息子二人が、呻きながら言い訳を始める。
「違っ……誤解です。僕達は何もしていません」
「痛たたた~。この女が私を蹴とばしたんです」
クラウス王子は一瞬驚いた顔をしたけれど、今度は眉根を寄せて上から下まで私を眺めた。まさか私を疑っているの?
「僕らも突然でびっくりして」
「そうです。いきなり暴力を振るうなんて最低だ!」
ここぞとばかりに言い繕う男性二人。そんな彼らにクラウス王子が冷たい目を向ける。
「ほう? 武芸を学んでいるはずの君達が、女性にあっさり負けたのか」
「ぐぬ」
「くっ」
王子の皮肉に彼らが口ごもる。クラウス王子は相手にせず、自分の護衛を呼び寄せると鋭く命じた。
「二人を連行しろ。いかに理由があろうとも、女性に手を上げるとは許しがたい。言い訳なら後でじっくり聞こう。もちろん首謀者の名前も」
「はっ」
王子の護衛は私の護衛から二人を引き取ると、外までひきずって行く。それでも抵抗する彼らは、大声で喚いた。
「僕らは何も知りません! ただ、頼まれただけです」
「私は悪くない。国のためを思えばこそ、悪女に制裁を……」
遠ざかる声に気分が悪くなり、私は力なく腰を下ろす。アウロス王子を惑わせる者としての噂は十分承知しているし、女性陣に嫌がらせをされることも覚悟の上だ。
でも、見ず知らずの若者からも恨まれるとは思っていなかった。頼まれたにしろ何にしろ、悪意を向けられたことは事実だ。
クラウス王子が大股で東屋を横切り、私の前に立つ。肩に大きな手を置かれた瞬間、私の中では驚きと喜びがない交ぜに。私を信じてくれた彼が頼もしく、こんな時なのに会えて嬉しいと感じてしまう。
けれど王子は違ったらしく、私を前に困ったような声を出す。
「ディア、あまり心配させないでくれ。アウロスに……弟に助けてもらうと自分で言っていただろう?」
もちろん覚えている。そのアウロス王子が私を置いて先に帰ったのだから、仕方がないじゃない。何より彼には、例の年上女性がいるし……お兄さんなのに知らないの?
「アウロスめ。片時も離せないと宣言しておきながら、エルゼにつけ入る隙を与えるとはどういうことだ?」
「エルゼ……様?」
もしかしてクラウス王子は、エルゼの仕業だと疑っているのだろうか? ここ最近彼女達には何の動きもないから、いい加減嫌がらせを諦めたのかと気楽に構えていた……って、うわっ!
クラウス王子は肩に置く手に力を込めると、私の首元に顔を埋めた。片膝をついているため、ちょうど彼の黒髪が私の顎の下にある。
コートを着ていても確かな感触があり、胸の上だし恥ずかしい。いえ、それよりも早鐘を打つ鼓動が彼に聞こえてしまわないかと心配だ。伏せた彼の表情も、全く窺えない。
「頼む、ディア。アウロスから離れてくれ」
つらそうな掠れた声に、もしや告白では? との不安が高まる。と同時に、どこかで少し期待もしていて。手を伸ばせば届く距離。黒髪を撫でれば、私の想いも彼に伝わってしまうのだろうか?
「クラウス、様……」
「君が考えているよりもずっと、ここは危険だ」
あ、そっちね? 途端に苦しい想いが霧散する。ホッとしたようなしないような……いやいや、長生きできるから喜ばしいことでしょう? それなら演技を続けましょうか。何でもないフリをして、笑えばいいの。
「たとえ危険でも、離れられない、と言ったら?」
「君はそんなにも、アウロスのことを……」
彼の声に悲しみが滲んでいると感じるのは、傲慢だろうか? 好きな人に愛を告げられたら……と期待しながら、私はまだこの世に未練を残している。本音を語ることはできず、応じることもできないのだ。それなら最後まで、嘘を吐き通そう。
「ええ。できれば死ぬまで、側にいたいけど」
アウロス王子にかこつけて、クラウス王子を想う。あと少ししか近くにいられず、彼の想いは決して受け入れられないのに。
「ディア……いや、ミレディア嬢。何度も警告はした。これ以上俺は、どうすることもできない」
顔を上げたクラウス王子が、私を見て目を細める。もう愛称を呼ぶのも嫌だということね? 私は両手を握り締め、必死に耐えた。レース越しでもこれだけ近いと表情が読まれてしまうため、気を抜くことはできない。
「頼んでないわ」
本心とは裏腹に悪女っぽく、わざと吐き捨てた。すると、端整な顔が角度を変えて間近に迫り――
「さようなら」
低い声に続き、触れたもの。そして遠ざかる彼の背中。
私は自分の唇に、そっと指を添える。レース越しにキスをされたと理解したのは、彼が立ち去りしばらく経った後だった。
城内では剣を預けなくてはいけないけれど、私の護衛は腕っぷしも強いと聞く。二人ともいかめしい顔つきだし、人前でベタベタするわけではないのに、時々交わす視線がなんとも微笑ましい。いえ、羨ましくなんてないんだから。
そろそろいいかと立ち上がろうとしたところ、なぜか大勢の男性が階段を上がって来る。いずれも貴族の子弟達だ。五人も揃ってこんなところに何の用事があるのだろう?
私の護衛が行く手を塞ぐものの、彼らは強引に中に押し入った。
「どけ、邪魔だ」
「へえ、君が噂の?」
「もっと毒々しいかと思えば、意外に普通だね」
「化粧が濃いだけだと聞いたけど、本当か?」
「帽子で顔を隠してもったいぶっているとは、相当な玉だな」
何だろう。噂を聞きつけて見てやろうとでも? けれど、いきなり来て私をバカにするとはどういうことかしら?
「どちら様でしょう? お呼びした覚えはありませんが」
何かあれば助けてほしいと、目で護衛に合図をする。手を出されそうになったら、すかさず反撃しよう。私は密かに手を握り締めた。
「僕らにそんな口を聞いていいとでも?」
「生意気な女め」
「構わない、許可は得ている。味見をさせてもらおうか」
彼らの一人が私に近づき、胸に手を伸ばす。その瞬間、私は体重を乗せて拳を顔面に叩き込んだ。淑女にあるまじき行為でも、悪女になら許される。鼻ならすぐに血が出ると、過去の経験から知っていた。ひどい怪我に見えるだろうということも。
「痛い~~っ」
「なっ、いったい何を!」
「何が起こった?」
貴族の坊ちゃん達は状況が理解できないようで、呆然としている。鼻を押さえてうめく隙に、護衛達が残る二人を捕らえた。待って、後の二人は?
「この、あばずれめ!」
「女のくせにっ」
余計に怒ったらしく、髪を掴まれ引っ張られた。だけど私も相当頭に来ている。王都に戻ってからも少しずつ鍛えておいて良かったわ。おかげで蹴りが綺麗に決まる。
「ぐわっ」
「……っ」
かかとのあるヒールだし、痛かったと思う。私が一人を蹴とばして、残る一人は護衛が引き剥がしてくれた。女兵士である過去が、こんなところで役に立つとは。だけど、許可を得たとは誰になの?
問い詰めようとしたところ、こちらに向かう足音を聞きつけて彼らが急に慌て出す。
「マズい、行くぞ」
「くそっ、覚えてろよ!」
「父上に言いつけてやる」
逃げる時の力は強く、足も速いようだ。護衛を振り切った三人を取り逃がしたものの、怪我した二名は確保。
「はーなーせーよ」
「痛い、早く何とかしろ!」
放せと言われて放すバカはいない。危害を加えておいて「はい、そうですか」と私が言うことを聞くとでも? 両手を腰に当てたまま呆れた様子で立っていたところ、件の足音の人物が護衛の後ろから顔を出した。
「何だこれは! 揉めていたようだが……ディア」
「ク、クラウス様!」
彼には都合の悪いところばかりを見られている。捕まっているのは男性で、叩きのめしたのが私。髪は乱れたが、それ以外は無傷だ。
捕まえた貴族のドラ息子二人が、呻きながら言い訳を始める。
「違っ……誤解です。僕達は何もしていません」
「痛たたた~。この女が私を蹴とばしたんです」
クラウス王子は一瞬驚いた顔をしたけれど、今度は眉根を寄せて上から下まで私を眺めた。まさか私を疑っているの?
「僕らも突然でびっくりして」
「そうです。いきなり暴力を振るうなんて最低だ!」
ここぞとばかりに言い繕う男性二人。そんな彼らにクラウス王子が冷たい目を向ける。
「ほう? 武芸を学んでいるはずの君達が、女性にあっさり負けたのか」
「ぐぬ」
「くっ」
王子の皮肉に彼らが口ごもる。クラウス王子は相手にせず、自分の護衛を呼び寄せると鋭く命じた。
「二人を連行しろ。いかに理由があろうとも、女性に手を上げるとは許しがたい。言い訳なら後でじっくり聞こう。もちろん首謀者の名前も」
「はっ」
王子の護衛は私の護衛から二人を引き取ると、外までひきずって行く。それでも抵抗する彼らは、大声で喚いた。
「僕らは何も知りません! ただ、頼まれただけです」
「私は悪くない。国のためを思えばこそ、悪女に制裁を……」
遠ざかる声に気分が悪くなり、私は力なく腰を下ろす。アウロス王子を惑わせる者としての噂は十分承知しているし、女性陣に嫌がらせをされることも覚悟の上だ。
でも、見ず知らずの若者からも恨まれるとは思っていなかった。頼まれたにしろ何にしろ、悪意を向けられたことは事実だ。
クラウス王子が大股で東屋を横切り、私の前に立つ。肩に大きな手を置かれた瞬間、私の中では驚きと喜びがない交ぜに。私を信じてくれた彼が頼もしく、こんな時なのに会えて嬉しいと感じてしまう。
けれど王子は違ったらしく、私を前に困ったような声を出す。
「ディア、あまり心配させないでくれ。アウロスに……弟に助けてもらうと自分で言っていただろう?」
もちろん覚えている。そのアウロス王子が私を置いて先に帰ったのだから、仕方がないじゃない。何より彼には、例の年上女性がいるし……お兄さんなのに知らないの?
「アウロスめ。片時も離せないと宣言しておきながら、エルゼにつけ入る隙を与えるとはどういうことだ?」
「エルゼ……様?」
もしかしてクラウス王子は、エルゼの仕業だと疑っているのだろうか? ここ最近彼女達には何の動きもないから、いい加減嫌がらせを諦めたのかと気楽に構えていた……って、うわっ!
クラウス王子は肩に置く手に力を込めると、私の首元に顔を埋めた。片膝をついているため、ちょうど彼の黒髪が私の顎の下にある。
コートを着ていても確かな感触があり、胸の上だし恥ずかしい。いえ、それよりも早鐘を打つ鼓動が彼に聞こえてしまわないかと心配だ。伏せた彼の表情も、全く窺えない。
「頼む、ディア。アウロスから離れてくれ」
つらそうな掠れた声に、もしや告白では? との不安が高まる。と同時に、どこかで少し期待もしていて。手を伸ばせば届く距離。黒髪を撫でれば、私の想いも彼に伝わってしまうのだろうか?
「クラウス、様……」
「君が考えているよりもずっと、ここは危険だ」
あ、そっちね? 途端に苦しい想いが霧散する。ホッとしたようなしないような……いやいや、長生きできるから喜ばしいことでしょう? それなら演技を続けましょうか。何でもないフリをして、笑えばいいの。
「たとえ危険でも、離れられない、と言ったら?」
「君はそんなにも、アウロスのことを……」
彼の声に悲しみが滲んでいると感じるのは、傲慢だろうか? 好きな人に愛を告げられたら……と期待しながら、私はまだこの世に未練を残している。本音を語ることはできず、応じることもできないのだ。それなら最後まで、嘘を吐き通そう。
「ええ。できれば死ぬまで、側にいたいけど」
アウロス王子にかこつけて、クラウス王子を想う。あと少ししか近くにいられず、彼の想いは決して受け入れられないのに。
「ディア……いや、ミレディア嬢。何度も警告はした。これ以上俺は、どうすることもできない」
顔を上げたクラウス王子が、私を見て目を細める。もう愛称を呼ぶのも嫌だということね? 私は両手を握り締め、必死に耐えた。レース越しでもこれだけ近いと表情が読まれてしまうため、気を抜くことはできない。
「頼んでないわ」
本心とは裏腹に悪女っぽく、わざと吐き捨てた。すると、端整な顔が角度を変えて間近に迫り――
「さようなら」
低い声に続き、触れたもの。そして遠ざかる彼の背中。
私は自分の唇に、そっと指を添える。レース越しにキスをされたと理解したのは、彼が立ち去りしばらく経った後だった。
0
『お妃選びは正直しんどい』(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックス。5月末刊行予定です。
お気に入りに追加
2,785
あなたにおすすめの小説
踏み台令嬢はへこたれない
IchikoMiyagi
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
こな
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
隣国が戦を仕掛けてきたので返り討ちにし、人質として三国の王女を貰い受けました
しろねこ。
恋愛
三国から攻め入られ、四面楚歌の絶体絶命の危機だったけど、何とか戦を終わらせられました。
つきましては和平の為の政略結婚に移ります。
冷酷と呼ばれる第一王子。
脳筋マッチョの第二王子。
要領良しな腹黒第三王子。
選ぶのは三人の難ありな王子様方。
宝石と貴金属が有名なパルス国。
騎士と聖女がいるシェスタ国。
緑が多く農業盛んなセラフィム国。
それぞれの国から王女を貰い受けたいと思います。
戦を仕掛けた事を後悔してもらいましょう。
ご都合主義、ハピエン、両片想い大好きな作者による作品です。
現在10万字以上となっています、私の作品で一番長いです。
基本甘々です。
同名キャラにて、様々な作品を書いています。
作品によりキャラの性格、立場が違いますので、それぞれの差分をお楽しみ下さい。
全員ではないですが、イメージイラストあります。
皆様の心に残るような、そして自分の好みを詰め込んだ甘々な作品を書いていきますので、よろしくお願い致します(*´ω`*)
カクヨムさんでも投稿中で、そちらでコンテスト参加している作品となりますm(_ _)m
小説家になろうさん、ネオページさんでも掲載中。

純白の牢獄
ゆる
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

婚約破棄を望む伯爵令嬢と逃がしたくない宰相閣下との攻防戦~最短で破棄したいので、悪役令嬢乗っ取ります~
甘寧
恋愛
この世界が前世で読んだ事のある小説『恋の花紡』だと気付いたリリー・エーヴェルト。
その瞬間から婚約破棄を望んでいるが、宰相を務める美麗秀麗な婚約者ルーファス・クライナートはそれを受け入れてくれない。
そんな折、気がついた。
「悪役令嬢になればいいじゃない?」
悪役令嬢になれば断罪は必然だが、幸運な事に原作では処刑されない事になってる。
貴族社会に思い残すことも無いし、断罪後は僻地でのんびり暮らすのもよかろう。
よしっ、悪役令嬢乗っ取ろう。
これで万事解決。
……て思ってたのに、あれ?何で貴方が断罪されてるの?
※全12話で完結です。

《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる