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マリエッタ編
生まれ変わっても
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私の名前はマリエッタ。
ブランカ様の親友で、一番のファンなの。
小さな頃に王宮のパーティーで話しかけてもらって以来、ずっと仲良くしていただいている。同じ女性同士だし、同じクラスだし、毎日暇さえあれば彼女の目の治療をしているし。
だから、私が一番彼女の近くで、一番ブランカ様の事をわかっていると思っていたの。
リューク様がブランカ様とお付き合いすると言い出す前は――。
そりゃあ二人が昔っからの知り合いで幼なじみの間柄だってことは良く知っていたわよ? 小さな頃は二人で遊びに行こうとする度に、一生懸命くっついて行ったもの。
今だってなるべくみんなを近づけないように、普段からブランカ様のお側でしっかりガードしていたはずなのに、放っておくとみんなはすぐにブランカ様の近くに行こうとするから嫌になっちゃう。
しっかり目を光らせてたはずなのに、いつの間にかブランカ様とリューク様が互いの想いを確かめ合っていただなんて……。
『競技会』後の舞踏会もいつの間にかリューク様と約束されていたし、その後も二人でどこかへ消えてしまったし……。まあ、私とカイル様の所からはケンカしたように見えたから、安心しきっていたのだけれど。
それにしても、警戒すべきはリューク様だったとはね?
二人は幼なじみで気心が知れているから、今更それ以上には発展しないと油断していたわ!
リューク様が小さな頃からずうっとブランカ様しか見ていなかった事は知っている。でも、それならカイル様やジュリアン、私だって同じだし、ユーリスだって最近だけど特に彼女に懐いているようだったし。
『競技会』前のブランカ様は、なぜか異常に張り切っていらしたから、何が起こるかわからない。
だから私も出場したの。ブランカ様は予選から応援して下さって、「マリエッタ、すごいわ!」って褒めて下さったけれど、私はそれだけでは足りなかったの。他に目がいかないように、ブランカ様にはいつだって私の一番でいらして欲しかった。
まったくもう! ブランカ様ったら優し過ぎるわよ!
競技会用のお守りのチョーカーやお弁当をみんなの分まで用意して、ご自分は応援するだけでニコニコしていらっしゃるんだから……。だからみんなは張り切った。
でも残念ながら鈍くって天然ときているから、一生懸命頑張った彼らの想いに全然気づいていらっしゃらなかった。そのくせ私には「誰か気になる人はいない?」「誰を応援するの?」と、しょっちゅう聞いてくるから、始末に負えない。
だから私はいつも言っているでしょう?
「気になるのはブランカ様だ」って!
このままずっと、今のような関係が続いていくと思っていたの。私が彼女の一番で、ブランカ様を独占できると思っていた。みんなが互いに牽制し合って、告白するタイミングなど誰にも与えないで欲しかった。
なのにリューク様ったらご自分が留学するから焦っていらしたのか、この均衡を破ってしまった。いつかこんな日が来るかもしれないとは思っていたけれど、それはもっと先の事だと信じていたの。ブランカ様が私以外の誰かのことを、一番に考える日が来るなんて――。
まあ、リューク様は告白して早々に留学先のイデアに旅立ってしまわれたから、それだけが救いよね?
向こうで他に好きな人でもできてくれないかしら?
人の心は移ろいやすいというから、私にはそれだけが頼りなの。会えない日々が長引けば長引くほど、もしかしたらブランカ様も考え直して下さるかも。遠くの彼より近くの仲間だってわかって下さるかも! そのためなら私はこれから何だってするつもり。だって自分がブランカ様の隣にいられなくなるだなんて、考えただけで嫌だもの。
見てなさいよ! リューク!!
これからは、あなた以上の思い出をブランカ様と二人で作っていくんだからね!
もしも願いが叶うなら、私は何をお願いしようかしら?
男の子に生まれ変わってブランカ様とお付き合いしたい?
いいえ、それだと一緒にお部屋でお茶したり気軽にお喋りできないもの。抱きついたりくっついたり、内緒の話もできなくなる。
生まれ変わってもこのままで。
女の子同士これからもずっと、ブランカ様の一番近くにいられたら――。そしてもちろん、おばあちゃんになっても私はブランカ様の親友でいるの。
それが私の一番大事で、誰にも譲れない願いかしら?
ブランカ様の親友で、一番のファンなの。
小さな頃に王宮のパーティーで話しかけてもらって以来、ずっと仲良くしていただいている。同じ女性同士だし、同じクラスだし、毎日暇さえあれば彼女の目の治療をしているし。
だから、私が一番彼女の近くで、一番ブランカ様の事をわかっていると思っていたの。
リューク様がブランカ様とお付き合いすると言い出す前は――。
そりゃあ二人が昔っからの知り合いで幼なじみの間柄だってことは良く知っていたわよ? 小さな頃は二人で遊びに行こうとする度に、一生懸命くっついて行ったもの。
今だってなるべくみんなを近づけないように、普段からブランカ様のお側でしっかりガードしていたはずなのに、放っておくとみんなはすぐにブランカ様の近くに行こうとするから嫌になっちゃう。
しっかり目を光らせてたはずなのに、いつの間にかブランカ様とリューク様が互いの想いを確かめ合っていただなんて……。
『競技会』後の舞踏会もいつの間にかリューク様と約束されていたし、その後も二人でどこかへ消えてしまったし……。まあ、私とカイル様の所からはケンカしたように見えたから、安心しきっていたのだけれど。
それにしても、警戒すべきはリューク様だったとはね?
二人は幼なじみで気心が知れているから、今更それ以上には発展しないと油断していたわ!
リューク様が小さな頃からずうっとブランカ様しか見ていなかった事は知っている。でも、それならカイル様やジュリアン、私だって同じだし、ユーリスだって最近だけど特に彼女に懐いているようだったし。
『競技会』前のブランカ様は、なぜか異常に張り切っていらしたから、何が起こるかわからない。
だから私も出場したの。ブランカ様は予選から応援して下さって、「マリエッタ、すごいわ!」って褒めて下さったけれど、私はそれだけでは足りなかったの。他に目がいかないように、ブランカ様にはいつだって私の一番でいらして欲しかった。
まったくもう! ブランカ様ったら優し過ぎるわよ!
競技会用のお守りのチョーカーやお弁当をみんなの分まで用意して、ご自分は応援するだけでニコニコしていらっしゃるんだから……。だからみんなは張り切った。
でも残念ながら鈍くって天然ときているから、一生懸命頑張った彼らの想いに全然気づいていらっしゃらなかった。そのくせ私には「誰か気になる人はいない?」「誰を応援するの?」と、しょっちゅう聞いてくるから、始末に負えない。
だから私はいつも言っているでしょう?
「気になるのはブランカ様だ」って!
このままずっと、今のような関係が続いていくと思っていたの。私が彼女の一番で、ブランカ様を独占できると思っていた。みんなが互いに牽制し合って、告白するタイミングなど誰にも与えないで欲しかった。
なのにリューク様ったらご自分が留学するから焦っていらしたのか、この均衡を破ってしまった。いつかこんな日が来るかもしれないとは思っていたけれど、それはもっと先の事だと信じていたの。ブランカ様が私以外の誰かのことを、一番に考える日が来るなんて――。
まあ、リューク様は告白して早々に留学先のイデアに旅立ってしまわれたから、それだけが救いよね?
向こうで他に好きな人でもできてくれないかしら?
人の心は移ろいやすいというから、私にはそれだけが頼りなの。会えない日々が長引けば長引くほど、もしかしたらブランカ様も考え直して下さるかも。遠くの彼より近くの仲間だってわかって下さるかも! そのためなら私はこれから何だってするつもり。だって自分がブランカ様の隣にいられなくなるだなんて、考えただけで嫌だもの。
見てなさいよ! リューク!!
これからは、あなた以上の思い出をブランカ様と二人で作っていくんだからね!
もしも願いが叶うなら、私は何をお願いしようかしら?
男の子に生まれ変わってブランカ様とお付き合いしたい?
いいえ、それだと一緒にお部屋でお茶したり気軽にお喋りできないもの。抱きついたりくっついたり、内緒の話もできなくなる。
生まれ変わってもこのままで。
女の子同士これからもずっと、ブランカ様の一番近くにいられたら――。そしてもちろん、おばあちゃんになっても私はブランカ様の親友でいるの。
それが私の一番大事で、誰にも譲れない願いかしら?
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