10 / 50
カイル編
一日の終わりを君と
しおりを挟む
競技会を翌日に控えた今日に限って、王宮に呼び出されるとは。
父は第二王子である私の落ち度だと思っていたようだが、実際は担当書記官の記載漏れによるミスだった。もう少し自分の息子を信用しても良いのにな。そう思う一方で、国王の怒りを恐れる文官があまりにも気の毒で、彼を庇って手伝っているうちにこんな時間までかかってしまった。
書類を作成し、間違いを正している間に軽いものを口にしたとはいえ、未だ成長期の身体ではさすがにお腹が空く。とはいえ、明日の競技会に出場するためには王宮でゆっくりしているわけにもいかず、護衛と共に馬を飛ばして学園に帰って来た。
去年の競技会では、僅差でリュークに負けた。今年こそ雪辱を果たすつもりだ。親友として、王家に連なる者の意地として、彼に続けて負けるわけにはいかない。
この時間はもうカフェテリアは閉まっているはずだ。氷室に残り物があれば良いのだけれど……
王子である私が残り物を当てにするのもおかしいけれど、学園で学んでいて良かったことは、料理や通常の暮らしに対して文句を言わなくなったこと。華美なものは元々好まないけれど、幼い頃から高価な物に囲まれていると『特権と贅沢は享受できて当たり前だ』と考える一部の愚かな貴族の風習に染まってしまいそうな気がする。
現に、学園の中にも己の身分や財産を誇る者がいるけれど、私はそういう連中と仲良くなろうとは思っていない。むしろ贅沢を嫌い日々努力し精進する者の中にこそ、真の贅沢が――精神的な充足感を得る者がいるように思えるのだ。
ブランカも日頃から「どうせ親の身分や財力でしょ? 自分ではまだ何も得ていないもの」と言っている。本当にその通りだと思う。身分を鼻にかけず堂々と発言する彼女の態度は、私の目には好ましく映り、非常に魅力的だ。
厨房に近づくにつれ良い匂いがしてきた。空腹感が増長される。こんな時間に何だろう? 誰かが調理をしているのだろうか?
「あれ? 何だかすごく良い香りがするけど、誰かいるの?」
声をかけて近づく。こんな時間まで残っている職員がいるなら、夜食でも頼めるだろうか?
けれど、その期待は良い意味で裏切られる。目に飛び込んできたのは薄紫の色の髪。
「あれ? ブランカ。こんなに遅くまでこんな所で何しているの?」
彼女は私を見てビクッとすると、なぜか視線をそらした。君の秘密を見てしまった私を警戒しているの? 貴族は料理をしないから?
でも大丈夫、君の秘密は話さない。私だけが知るこんな君の姿を、話してしまうのはもったいない気がするから。
ブランカは「マリエッタちゃんのお手伝い……」と、もごもご苦しい言い訳をしている。そんなはずはないけどね? さっき外で女子寮の前を通った時に、楽しそうなマリエッタの大声が聞こえてきたよ?
話題を変えようとしたブランカが、私の事を聞いてくる。
「……カイル様こそこんな時間までどちらに?」
「ふふふ、私がどこにいたか気になる?」
もちろん、話しても良いのだけれど。純粋に君が私に興味を持って聞いてくれたのだったら良かったのに。私の言葉に焦っている姿もすごく可愛い。
彼女の近くにいたくて、腕を組んでカウンターに寄りかかる。まあ正確には今は、彼女よりも彼女の作った料理が気になる。
だから、そばにあった茶色いものをひとつだけ摘まんで食べてみた。
私がよく確かめもせずに口に放り込んだ事に余程驚いたのか、ブランカは素の自分を出し、「骨せんべいが……」と慌てていた。
確かに堅くてびっくりしたけれど、香ばしくてとても美味しい。
初めての食感と味。せっかくなので堪能する。 パリパリしているのは、揚げた魚介類だろうか?
でも、なぜ国外追放?
仮にお腹を壊したとしても、それだけでそんな重い罰を下すほど私を狭量な人間だと思っているの? まあ、よく考えもせずに口走ってしまったのだろうけれど。
王家の者は日頃から毒物に対して耐性をつけているし、光魔法である程度中和もできる。だから余程の事が無い限り、私はお腹を壊さない。
それに、見たところ彼女は料理に関してかなりの腕前があるようだ。焼き立てパンの良い香りが、さっきから私の胃袋をくすぐっている。
「ねぇ、そのパンは? それもブランカが作ったの?」
「いえ、これは元々ここにある……わけないですよね? 焼いたのは私ですけれど、明日マリエッタちゃんが使うという事で」
「わかったわかった。この事は君と私の秘密、にすればいいんだね?」
空腹が我慢出来ないわけではないが、せっかくなので彼女のパンを一番先に食べてみたい。カウンター越しに肘をつき、試しに口を開けてみる。彼女はどうするだろうか?
ブランカはビックリして目を丸くした後、キョロキョロ辺りを見回し、誰もいないのを確認した。それから切ったパンを一口大にちぎると、私の口の中へ放り込んでくれた。
ふふ、君はとっても優しいね? こんな姿の私を、誰にも見られないよう心配してくれたんだね?
でも、大丈夫。
誰に見られても構わない。
私がくつろぐのは君の前だけだから。
隠れて護衛についている『影』達は無論、その事を心得ている。
ねぇ、ブランカ。
君は知っていた?
私は君の前では、自分を飾らなくて良いんだ。本音をぶつけても、王子らしくなくても。昔から私をよく知る君は、嫌な顔なんてしないだろう?
雛鳥が親からエサをもらうように、調子にのって何度か口を開けてみた。その度にブランカは困ったような恥ずかしそうな顔をして、私の口にパンをちぎって入れてくれた。自分で食べた方が早いって、わかってはいるけどね?
でも慌てたような君の仕草も、私が「美味しい」と感想を言った時に嬉しそうに笑ったその表情も、全てが可愛らしくて見てて飽きない。
満ち足りた思いで口の周りをペロリと舐める。ミルクを飲んだ後の猫も、きっとこんな感じかな?
一日の終わりを君と過ごす――
思いがけないご褒美に、明日も私は頑張れそうだ。明日の競技会で私が優勝したら、君はまた、今のように少し恥ずかしそうに、それでも笑ってくれるかな?
二人きりの夜のカフェテリア。
愛らしい君を見つめながら、私は心が安らぎ、満たされていくのを感じていた。
父は第二王子である私の落ち度だと思っていたようだが、実際は担当書記官の記載漏れによるミスだった。もう少し自分の息子を信用しても良いのにな。そう思う一方で、国王の怒りを恐れる文官があまりにも気の毒で、彼を庇って手伝っているうちにこんな時間までかかってしまった。
書類を作成し、間違いを正している間に軽いものを口にしたとはいえ、未だ成長期の身体ではさすがにお腹が空く。とはいえ、明日の競技会に出場するためには王宮でゆっくりしているわけにもいかず、護衛と共に馬を飛ばして学園に帰って来た。
去年の競技会では、僅差でリュークに負けた。今年こそ雪辱を果たすつもりだ。親友として、王家に連なる者の意地として、彼に続けて負けるわけにはいかない。
この時間はもうカフェテリアは閉まっているはずだ。氷室に残り物があれば良いのだけれど……
王子である私が残り物を当てにするのもおかしいけれど、学園で学んでいて良かったことは、料理や通常の暮らしに対して文句を言わなくなったこと。華美なものは元々好まないけれど、幼い頃から高価な物に囲まれていると『特権と贅沢は享受できて当たり前だ』と考える一部の愚かな貴族の風習に染まってしまいそうな気がする。
現に、学園の中にも己の身分や財産を誇る者がいるけれど、私はそういう連中と仲良くなろうとは思っていない。むしろ贅沢を嫌い日々努力し精進する者の中にこそ、真の贅沢が――精神的な充足感を得る者がいるように思えるのだ。
ブランカも日頃から「どうせ親の身分や財力でしょ? 自分ではまだ何も得ていないもの」と言っている。本当にその通りだと思う。身分を鼻にかけず堂々と発言する彼女の態度は、私の目には好ましく映り、非常に魅力的だ。
厨房に近づくにつれ良い匂いがしてきた。空腹感が増長される。こんな時間に何だろう? 誰かが調理をしているのだろうか?
「あれ? 何だかすごく良い香りがするけど、誰かいるの?」
声をかけて近づく。こんな時間まで残っている職員がいるなら、夜食でも頼めるだろうか?
けれど、その期待は良い意味で裏切られる。目に飛び込んできたのは薄紫の色の髪。
「あれ? ブランカ。こんなに遅くまでこんな所で何しているの?」
彼女は私を見てビクッとすると、なぜか視線をそらした。君の秘密を見てしまった私を警戒しているの? 貴族は料理をしないから?
でも大丈夫、君の秘密は話さない。私だけが知るこんな君の姿を、話してしまうのはもったいない気がするから。
ブランカは「マリエッタちゃんのお手伝い……」と、もごもご苦しい言い訳をしている。そんなはずはないけどね? さっき外で女子寮の前を通った時に、楽しそうなマリエッタの大声が聞こえてきたよ?
話題を変えようとしたブランカが、私の事を聞いてくる。
「……カイル様こそこんな時間までどちらに?」
「ふふふ、私がどこにいたか気になる?」
もちろん、話しても良いのだけれど。純粋に君が私に興味を持って聞いてくれたのだったら良かったのに。私の言葉に焦っている姿もすごく可愛い。
彼女の近くにいたくて、腕を組んでカウンターに寄りかかる。まあ正確には今は、彼女よりも彼女の作った料理が気になる。
だから、そばにあった茶色いものをひとつだけ摘まんで食べてみた。
私がよく確かめもせずに口に放り込んだ事に余程驚いたのか、ブランカは素の自分を出し、「骨せんべいが……」と慌てていた。
確かに堅くてびっくりしたけれど、香ばしくてとても美味しい。
初めての食感と味。せっかくなので堪能する。 パリパリしているのは、揚げた魚介類だろうか?
でも、なぜ国外追放?
仮にお腹を壊したとしても、それだけでそんな重い罰を下すほど私を狭量な人間だと思っているの? まあ、よく考えもせずに口走ってしまったのだろうけれど。
王家の者は日頃から毒物に対して耐性をつけているし、光魔法である程度中和もできる。だから余程の事が無い限り、私はお腹を壊さない。
それに、見たところ彼女は料理に関してかなりの腕前があるようだ。焼き立てパンの良い香りが、さっきから私の胃袋をくすぐっている。
「ねぇ、そのパンは? それもブランカが作ったの?」
「いえ、これは元々ここにある……わけないですよね? 焼いたのは私ですけれど、明日マリエッタちゃんが使うという事で」
「わかったわかった。この事は君と私の秘密、にすればいいんだね?」
空腹が我慢出来ないわけではないが、せっかくなので彼女のパンを一番先に食べてみたい。カウンター越しに肘をつき、試しに口を開けてみる。彼女はどうするだろうか?
ブランカはビックリして目を丸くした後、キョロキョロ辺りを見回し、誰もいないのを確認した。それから切ったパンを一口大にちぎると、私の口の中へ放り込んでくれた。
ふふ、君はとっても優しいね? こんな姿の私を、誰にも見られないよう心配してくれたんだね?
でも、大丈夫。
誰に見られても構わない。
私がくつろぐのは君の前だけだから。
隠れて護衛についている『影』達は無論、その事を心得ている。
ねぇ、ブランカ。
君は知っていた?
私は君の前では、自分を飾らなくて良いんだ。本音をぶつけても、王子らしくなくても。昔から私をよく知る君は、嫌な顔なんてしないだろう?
雛鳥が親からエサをもらうように、調子にのって何度か口を開けてみた。その度にブランカは困ったような恥ずかしそうな顔をして、私の口にパンをちぎって入れてくれた。自分で食べた方が早いって、わかってはいるけどね?
でも慌てたような君の仕草も、私が「美味しい」と感想を言った時に嬉しそうに笑ったその表情も、全てが可愛らしくて見てて飽きない。
満ち足りた思いで口の周りをペロリと舐める。ミルクを飲んだ後の猫も、きっとこんな感じかな?
一日の終わりを君と過ごす――
思いがけないご褒美に、明日も私は頑張れそうだ。明日の競技会で私が優勝したら、君はまた、今のように少し恥ずかしそうに、それでも笑ってくれるかな?
二人きりの夜のカフェテリア。
愛らしい君を見つめながら、私は心が安らぎ、満たされていくのを感じていた。
0
お気に入りに追加
1,430
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
使えないと言われ続けた悪役令嬢のその後
有木珠乃
恋愛
アベリア・ハイドフェルド公爵令嬢は「使えない」悪役令嬢である。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したのに、最低限の義務である、王子の婚約者にすらなれなったほどの。
だから簡単に、ヒロインは王子の婚約者の座を得る。
それを見た父、ハイドフェルド公爵は怒り心頭でアベリアを修道院へ行くように命じる。
王子の婚約者にもなれず、断罪やざまぁもされていないのに、修道院!?
けれど、そこには……。
※この作品は小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
悪役令嬢予定でしたが、無言でいたら、ヒロインがいつの間にか居なくなっていました
toyjoy11
恋愛
題名通りの内容。
一応、TSですが、主人公は元から性的思考がありませんので、問題無いと思います。
主人公、リース・マグノイア公爵令嬢は前世から寡黙な人物だった。その為、初っぱなの王子との喧嘩イベントをスルー。たった、それだけしか彼女はしていないのだが、自他共に関連する乙女ゲームや18禁ゲームのフラグがボキボキ折れまくった話。
完結済。ハッピーエンドです。
8/2からは閑話を書けたときに追加します。
ランクインさせて頂き、本当にありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
お読み頂き本当にありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
応援、アドバイス、感想、お気に入り、しおり登録等とても有り難いです。
12/9の9時の投稿で一応完結と致します。
更新、お待たせして申し訳ありません。後は、落ち着いたら投稿します。
ありがとうございました!
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる