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ジュリアン編
恋と呼ぶなら
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学園でその噂を耳にしたのは、ほんの偶然だった。
たまたま前の教室に忘れ物をしたので取りに戻ったところ、中等部の男子生徒達が話しているのを聞いたのだ。
「おい、お前知ってるか? 中等部魔法科に編入してきた娘が、すっげー可愛いんだってさ」
「マリエッタのことか? お前、前にもそんなことを言っていたよな」
「違げーよ。確かにマリエッタも可愛いけど、編入じゃないし性格キツイだろう? じゃなくて、本当に転入生。頭も良いし普段は眼鏡をかけているけど、取ったらすごいんだってさ」
「地味系か? 俺は地味女子はちょっと……」
「何でそうなる? 何か変わった髪の色をしてるって聞いたけど」
「何だ。お前も結局知らないのか。ガセなんじゃね?」
漏れ聞こえた会話に、期待で胸がドキドキする。
まだだ。まだ、決めつけちゃいけない。前にもそうやって期待して、がっかりした覚えがあるだろう?
僕はできる限り謎の編入生に関する情報を集めようと、いろんな所を回った。
「眼鏡を外したところを、何人か見たやつがいるらしい。肌もすっごく白いってさ」
「カフェテリアで揉めてた薄紫の髪の子だろ?」
「私が聞いたのは、マリエッタと仲が良いってことかしら」
「一年の特進のやつに聞いたら、昼休みは教室にいるらしい」
「その時素顔が見られるからって、見に行ったやつら全員がマリエッタに追い払われたんだってさ」
今度こそ間違いないと思う。
噂が全部本当なら、編入生っていうのはブランカだ!!
幼い僕に面と向かって注意をしてくれた人。
きれいな柔らかい発音で、僕の名前を呼んでくれた人。
抱き着く度に困った顔をして、それでも微笑んでくれた人。
王都に戻って王宮に挨拶に来たとは聞いていたけど、その時ちょうど学園にいて僕は会えなかった。その彼女が今、同じ敷地内にいるだなんて!
今日こそ会いに行こうと、中等部の昼休みを待って気ばかり焦る。
いつもはきちんと聞く授業も、今は全然頭に入らない。
彼女に会えたら、何を言おう?
何て言ったらカッコいい?
そもそもブランカは、僕の事を覚えてくれているのかな?
初等部は昼過ぎまで授業なので、ほとんどが午前中で終了する。
だから、授業が終わった時にはもう、中等部の昼休みが半分以上終わっていることになる。
急がなくちゃ、彼女に会えない!
急がなくちゃ、彼女と話せない!
初等部と中等部は校舎が離れているために、僕は廊下を思い切り走った。
途中で会ったユーリスもなぜか一緒に付いてきた。
中等部の校舎に入った途端に、すぐに声をかけられる。
「廊下は走っちゃダメ~~って、あら、ジュリアンくん!」
「キャーっ今日も可愛いわー」
「ユーリス君もいらっしゃい。お菓子があるわよ~」
面倒を起こしてはいけないと、いつもカイル従兄様に言われているけれど、今日ばかりはゆっくり話していられないんだ。
「ゴメン、時間が無いんだ。お姉様達、またね!」
振り返って笑顔で手を振る。
目指す教室は、すぐそこだ!!
期待を込めてドアを開ける。
思いを込めて、久しぶりに大好きな人の名前を呼ぶ。
「ブランカ!!」
教室の中を見渡す。
僕の好きなあの人は、どこにいるんだろう?
やっぱり、人違いだったの?
その時、教室の一番後ろの席から、僕の名を呼ぶ彼女の声が聞こえた。
「もしかして、ジュリアン?」
記憶の中と寸分違わぬ声に、僕は思わず息を呑む。
やっぱり……ブランカだ!!
彼女が再び僕の名前を呼んでくれたことが嬉しくて、この場から、すぐに動く事ができない。喜びのあまり思わず固まってしまった僕を見て、彼女は何て言うのだろう?
見れば彼女はマリエッタに目隠しをされている。
いや、正確に言えば目の治療かな?
邪魔する事はできない。もう十分待ったから。
あと少しだけ。会えるとわかって待つのは、そんなに辛くない。
僕の声だけでなく、ブランカはユーリスの声までしっかりと聞き分けられるようだった。長い時間が空いて少しだけ声も変わっているはずなのに、それがすごいなと思う反面、自分だけでないのがちょっと悔しかった。
だからマリエッタが手を外した瞬間に、彼女の目に映るのは僕で在りたかった。
その時を待って、ブランカの近くへと移動する。
マリエッタの手が離れる。今だ!
「ブランカ姉様! 会いたかったよ!!」
カッコいい言葉を言おうなんて決めていたことは忘れた。
ただもうあなたに会えて嬉しいと、全身で伝えたかったんだ。
あとは、ほんのちょっとの……役得?
頭の部分にちょうどブランカの胸が当たってしまうのがわかったけれど、そのまま気にせずスリスリする。久しぶりなんだもの。これぐらいあなたは許してくれるよね? 僕はあなたの、ちょっと困ったようなそれでも笑おうとする可愛い顔が好きだったし。
僕がわざとだと気づいてしまったのか、ブランカの身体がこわばるのを感じたので敢えて純真なフリをして彼女を見上げる。自分がどう見えるのかなんてもう百も承知だ。昔のままのあなたなら、僕を疑うことはしないはず。
案の定、僕の裏を読もうとするのに失敗したブランカは、僕を簡単に許してしまった。だけど僕がここにいるのに、ユーリスと話そうとするのが気に入らない。
マリエッタと話をしていて、ショックを受けた様子なのも気にかかる。
いつだって僕の方を向いて欲しいのに……。
少しだけ思いが通じたのか、ブランカが僕の頭を優しく撫でてくれた。笑いかけてくれる瞳がとても優しい。嬉しくって、またもや彼女の胸にスリスリしてしまった。今度こそバレるかと心配したけれど、またもや大丈夫だった。ああ、疑うことを知らない素直なあなたは、本当になんて可愛いんだろう!
「昼休みはあまり話せなかったから、時間があるなら放課後、鐘のある塔の前でまた会いましょう」
そうブランカに言われたら、もちろん僕に異存はない。
時間が無かったとしても、無理やり作るに決まっている。
塔の壁にもたれかかり、ドキドキしながら彼女を待っていた。
やがて来たブランカは、ちょっとお姉さんぶって僕の話をいろいろと聞いてきた。
学園生活はどうだとか、ここまでどうやって通っているのかとか。
どうでもいい話でも、あなたと話すのはとても楽しい。
この時間がずっと続けば良いのに――。
けれど途中でブランカは、少しだけ戸惑ったような困ったような動きをした。
「僕と一緒にいるのがつまらないのか」と聞いたところ、意外な事を言われた。
「まさか。でも、ジュリアンこそどうなの? 私と一緒で大丈夫? 好きな人と一緒が良いんじゃないの?」
そうだよ。だから今ここに、僕がいるんじゃないか。
以前は鈍かったブランカに珍しく僕の考えを読まれてしまったのかと、少し恥ずかしくなって赤くなってしまった。王宮であれほど「感情を読ませてはいけません」と、常に教育されていたにも関わらず。
「ねえ、ジュリアン。ちょっと早いとは思うけれど、あなたがそんなに彼女のことが大好きなら、特別に応援してあげるわよ?」
は? ブランカは突然何を言い出すんだ?
今、そんな流れだったっけ。
それに、彼女って?
ブランカじゃないなら嫌だというのに誰を押し付けようとしてるんだ?
てっきり僕の気持ちを言い当てられるのかと思っていたのに、全く別の想像をしていたのだとわかって思わずムッとしてしまう。
「……別に今、好きな人はいないけれど。ねえ、ブランカ姉様は一体誰の事を言っているの?」
だから思わず嘘を吐いてしまった。
自分の大好きな人から誰かを推薦されるなんて、真っ平ごめんだ。
「誰って……。ごめんなさい、私ったら勘違いをしていたみたい。あなたがもっと大きくなって自分の気持ちに気がつくのを待ちましょう」
バカだな、ブランカ。
僕はもうとっくに、ずいぶん前から自分の気持ちに気がついてるのに……。
会いたくて、声が聴きたくて、その人の事が知りたくて、ドキドキする。
その人のことを考えると心が温かくなって、けれど時々締め付けられるように苦しくて、切なくなってしまう。
そんな気持ちを恋と呼ぶなら、僕はもう、とっくに恋に堕ちている。
年齢なんて関係ない。親愛の情とも違うんだ。
――可愛いブランカ。
仕方がないからあと少しだけ、あなたが僕の気持ちに気が付くのを待っていてあげようかな?
たまたま前の教室に忘れ物をしたので取りに戻ったところ、中等部の男子生徒達が話しているのを聞いたのだ。
「おい、お前知ってるか? 中等部魔法科に編入してきた娘が、すっげー可愛いんだってさ」
「マリエッタのことか? お前、前にもそんなことを言っていたよな」
「違げーよ。確かにマリエッタも可愛いけど、編入じゃないし性格キツイだろう? じゃなくて、本当に転入生。頭も良いし普段は眼鏡をかけているけど、取ったらすごいんだってさ」
「地味系か? 俺は地味女子はちょっと……」
「何でそうなる? 何か変わった髪の色をしてるって聞いたけど」
「何だ。お前も結局知らないのか。ガセなんじゃね?」
漏れ聞こえた会話に、期待で胸がドキドキする。
まだだ。まだ、決めつけちゃいけない。前にもそうやって期待して、がっかりした覚えがあるだろう?
僕はできる限り謎の編入生に関する情報を集めようと、いろんな所を回った。
「眼鏡を外したところを、何人か見たやつがいるらしい。肌もすっごく白いってさ」
「カフェテリアで揉めてた薄紫の髪の子だろ?」
「私が聞いたのは、マリエッタと仲が良いってことかしら」
「一年の特進のやつに聞いたら、昼休みは教室にいるらしい」
「その時素顔が見られるからって、見に行ったやつら全員がマリエッタに追い払われたんだってさ」
今度こそ間違いないと思う。
噂が全部本当なら、編入生っていうのはブランカだ!!
幼い僕に面と向かって注意をしてくれた人。
きれいな柔らかい発音で、僕の名前を呼んでくれた人。
抱き着く度に困った顔をして、それでも微笑んでくれた人。
王都に戻って王宮に挨拶に来たとは聞いていたけど、その時ちょうど学園にいて僕は会えなかった。その彼女が今、同じ敷地内にいるだなんて!
今日こそ会いに行こうと、中等部の昼休みを待って気ばかり焦る。
いつもはきちんと聞く授業も、今は全然頭に入らない。
彼女に会えたら、何を言おう?
何て言ったらカッコいい?
そもそもブランカは、僕の事を覚えてくれているのかな?
初等部は昼過ぎまで授業なので、ほとんどが午前中で終了する。
だから、授業が終わった時にはもう、中等部の昼休みが半分以上終わっていることになる。
急がなくちゃ、彼女に会えない!
急がなくちゃ、彼女と話せない!
初等部と中等部は校舎が離れているために、僕は廊下を思い切り走った。
途中で会ったユーリスもなぜか一緒に付いてきた。
中等部の校舎に入った途端に、すぐに声をかけられる。
「廊下は走っちゃダメ~~って、あら、ジュリアンくん!」
「キャーっ今日も可愛いわー」
「ユーリス君もいらっしゃい。お菓子があるわよ~」
面倒を起こしてはいけないと、いつもカイル従兄様に言われているけれど、今日ばかりはゆっくり話していられないんだ。
「ゴメン、時間が無いんだ。お姉様達、またね!」
振り返って笑顔で手を振る。
目指す教室は、すぐそこだ!!
期待を込めてドアを開ける。
思いを込めて、久しぶりに大好きな人の名前を呼ぶ。
「ブランカ!!」
教室の中を見渡す。
僕の好きなあの人は、どこにいるんだろう?
やっぱり、人違いだったの?
その時、教室の一番後ろの席から、僕の名を呼ぶ彼女の声が聞こえた。
「もしかして、ジュリアン?」
記憶の中と寸分違わぬ声に、僕は思わず息を呑む。
やっぱり……ブランカだ!!
彼女が再び僕の名前を呼んでくれたことが嬉しくて、この場から、すぐに動く事ができない。喜びのあまり思わず固まってしまった僕を見て、彼女は何て言うのだろう?
見れば彼女はマリエッタに目隠しをされている。
いや、正確に言えば目の治療かな?
邪魔する事はできない。もう十分待ったから。
あと少しだけ。会えるとわかって待つのは、そんなに辛くない。
僕の声だけでなく、ブランカはユーリスの声までしっかりと聞き分けられるようだった。長い時間が空いて少しだけ声も変わっているはずなのに、それがすごいなと思う反面、自分だけでないのがちょっと悔しかった。
だからマリエッタが手を外した瞬間に、彼女の目に映るのは僕で在りたかった。
その時を待って、ブランカの近くへと移動する。
マリエッタの手が離れる。今だ!
「ブランカ姉様! 会いたかったよ!!」
カッコいい言葉を言おうなんて決めていたことは忘れた。
ただもうあなたに会えて嬉しいと、全身で伝えたかったんだ。
あとは、ほんのちょっとの……役得?
頭の部分にちょうどブランカの胸が当たってしまうのがわかったけれど、そのまま気にせずスリスリする。久しぶりなんだもの。これぐらいあなたは許してくれるよね? 僕はあなたの、ちょっと困ったようなそれでも笑おうとする可愛い顔が好きだったし。
僕がわざとだと気づいてしまったのか、ブランカの身体がこわばるのを感じたので敢えて純真なフリをして彼女を見上げる。自分がどう見えるのかなんてもう百も承知だ。昔のままのあなたなら、僕を疑うことはしないはず。
案の定、僕の裏を読もうとするのに失敗したブランカは、僕を簡単に許してしまった。だけど僕がここにいるのに、ユーリスと話そうとするのが気に入らない。
マリエッタと話をしていて、ショックを受けた様子なのも気にかかる。
いつだって僕の方を向いて欲しいのに……。
少しだけ思いが通じたのか、ブランカが僕の頭を優しく撫でてくれた。笑いかけてくれる瞳がとても優しい。嬉しくって、またもや彼女の胸にスリスリしてしまった。今度こそバレるかと心配したけれど、またもや大丈夫だった。ああ、疑うことを知らない素直なあなたは、本当になんて可愛いんだろう!
「昼休みはあまり話せなかったから、時間があるなら放課後、鐘のある塔の前でまた会いましょう」
そうブランカに言われたら、もちろん僕に異存はない。
時間が無かったとしても、無理やり作るに決まっている。
塔の壁にもたれかかり、ドキドキしながら彼女を待っていた。
やがて来たブランカは、ちょっとお姉さんぶって僕の話をいろいろと聞いてきた。
学園生活はどうだとか、ここまでどうやって通っているのかとか。
どうでもいい話でも、あなたと話すのはとても楽しい。
この時間がずっと続けば良いのに――。
けれど途中でブランカは、少しだけ戸惑ったような困ったような動きをした。
「僕と一緒にいるのがつまらないのか」と聞いたところ、意外な事を言われた。
「まさか。でも、ジュリアンこそどうなの? 私と一緒で大丈夫? 好きな人と一緒が良いんじゃないの?」
そうだよ。だから今ここに、僕がいるんじゃないか。
以前は鈍かったブランカに珍しく僕の考えを読まれてしまったのかと、少し恥ずかしくなって赤くなってしまった。王宮であれほど「感情を読ませてはいけません」と、常に教育されていたにも関わらず。
「ねえ、ジュリアン。ちょっと早いとは思うけれど、あなたがそんなに彼女のことが大好きなら、特別に応援してあげるわよ?」
は? ブランカは突然何を言い出すんだ?
今、そんな流れだったっけ。
それに、彼女って?
ブランカじゃないなら嫌だというのに誰を押し付けようとしてるんだ?
てっきり僕の気持ちを言い当てられるのかと思っていたのに、全く別の想像をしていたのだとわかって思わずムッとしてしまう。
「……別に今、好きな人はいないけれど。ねえ、ブランカ姉様は一体誰の事を言っているの?」
だから思わず嘘を吐いてしまった。
自分の大好きな人から誰かを推薦されるなんて、真っ平ごめんだ。
「誰って……。ごめんなさい、私ったら勘違いをしていたみたい。あなたがもっと大きくなって自分の気持ちに気がつくのを待ちましょう」
バカだな、ブランカ。
僕はもうとっくに、ずいぶん前から自分の気持ちに気がついてるのに……。
会いたくて、声が聴きたくて、その人の事が知りたくて、ドキドキする。
その人のことを考えると心が温かくなって、けれど時々締め付けられるように苦しくて、切なくなってしまう。
そんな気持ちを恋と呼ぶなら、僕はもう、とっくに恋に堕ちている。
年齢なんて関係ない。親愛の情とも違うんだ。
――可愛いブランカ。
仕方がないからあと少しだけ、あなたが僕の気持ちに気が付くのを待っていてあげようかな?
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『綺麗になるから見てなさいっ!』(*´꒳`*)アルファポリス発行レジーナブックス。書店、通販にて好評発売中です。
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