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絵を描くと妖精が集まってきました1
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夢を見ていた。
嫌な目にあったお茶会を早々に退散した私は、すぐに自室に戻りベットに横になっていた。
そしてそのまま眠ってしまったのだろう。
何故なら、転生する前の自分の姿に戻っていて、目の前には最悪の別れ方をした元カレがいるからだ。
今いる場所も、あの最後に別れ話をした喫茶店だった。
こんなの、夢としか考えられない。
だから私は、あの時と同じ言葉を彼に告げた。
「別れたいの。付き合ったばかりなのに、ごめんなさい。」
私の言葉に、元カレはしばらく無言だったが、冷めた目で私を見つめ、ため息をついてから言葉を吐き出した。
「……じゃあさ。これまで俺が奢ったりしたお金、請求してもいいかな?」
ああ、やっぱり貴方はそう言うのね。
正直、どんな人なのか良く分からないままこうなってしまったけど、今思えば1万円ですんなり別れられたのならそれで良かったのかもしれない。
そう思いながら、現実の時と同じように財布から1万円を取り出し、彼に渡した。
あれ・・・。
そういえば、あの時は俯きながらお金を渡したから、彼がどんな表情をしているのかなんて気づきもしなかったけど。
どうして、そんなに、悲しそうな表情をしているの・・・?
彼に理由を聞こうとしたところで目が覚めてしまった。
自分の姿は、やっぱり銀髪の美少女のままだ。
所詮、夢だよね。自分に都合のいいように書き換えた夢を見ただけ。
自分に言い聞かせるように心の中で、何度もそう思った。
お金を請求するような人が、私の切り出した別れに傷付いているはずがないんだから。
だからもう、忘れなきゃ。
気を取り直すようにベットから勢い良く降り、今日も早速着古したドレスに袖を通した。
妹にあんなに悪評を流されてしまうくらいなら、薄汚れたドレスでもう結構。
二度とあんな手に乗るもんか。
そう自分に誓いながら、今日は誰にも行く先を伝えず、朝ご飯さえ食べずに屋敷の外に出た。
そこそこ広い庭を突っ切り、門の外に出てしまえばもう自由だ。
がんじがらめに束縛されたり、屋敷の外に1歩も出してもらえないなんて状況じゃないだけでも感謝しなきゃ。
何の期待もされず放置されているのって、案外悪い事ばかりじゃない。
特に、転生者の私にとってはね。
今日はここに来てから2度目の外出だ。
1度目よりは驚きは少ないが、それでもまだ見慣れない景色についつい周囲を物珍しげに見回してしまう。
すっかり景色に気を取られ、歩いていくうちに自分が段々街のは外れへと向かっているのに気がつかなかった。
それに気付いたときにはもう既に辺りに民家が少なく、目の前には大きな森が広がっていた。
木が鬱蒼と生い茂り、今はまだお昼前なのにも関わらず森の中は薄暗く、静けさが漂っていた。
どうしよう。
入るべきか、引き返すべきか。
森なんて、元の世界で住んでいた場所ではそうそうお目にかかれる物じゃなく、20数年生きてきて初めて目にしたかもしれない。
もちろん、写真やイラストではたくさん見てきたが。
日本だったらそれなりに安全かもしれないけど、この世界ってファンタジーっぽいし、もしかしたら魔獣とか大きな獣とか、危険な生物が巣食う森だったらどうしよう。
でも・・・と思い森を見つめた。
気になる!一体あそこにはどんな景色が広がっているのか気になって仕方がない!
好奇心に負けた私は、森へ足を踏み入れた。
外から見た時は光が差さない暗い場所だと思っていたが、案外木々の隙間からは太陽の光が差し込んでいて、入ってしまえば森の中は思ったより不気味な場所ではなく、静かで落ち着く場所だった。
森の匂い、とでも言えばいいのか、深く息を吸えば落ち着く香りが体全身に巡る。
近くに切株を見つけたので、腰を下ろして森を見渡した。
うん、いいなこの景色。
絵にしよう。
屋敷から持ってきたペンと紙を鞄から取り出し、早速ペンを走らせた。
すっかり夢中になり描いていると、どこからか声がしてきた。
「ねね、何してるの?」
「なに描いてるの?」
手を止めて周囲を見回すが誰もいない。
おかしいな、たしかにはっきりと声を掛けられたんだけど。
少し不審に思いながらも再び絵を描こうとすると、今度は耳元で話し声が聞こえてきた。
「無視しないで!」
「ここにいるよ!」
思わず立ち上がり、警戒しながら恐る恐る辺りを注意深く見渡す。
「そうそう、もう少し顔を上にあげて。」
声の言う通り、顔を上に向けるとそこには、キラキラと光る見たことない姿の、小さな生き物が数体空中を飛んでいた。
「き、君たちは一体・・・!?」
言葉を詰まらせていると、声の主たちはにこにこしながら私に再び声をかけてきた。
「僕たちはこの森に棲む妖精だよ。ねね、絵が上手なんだね。」
「私たちのことも描いてよお!」
妖精をこの目で実際に見る日が来るなんて・・・やっぱりここはファンタジーの世界なのね。
驚きながらも妖精の提案に素直にうなずいた。
むしろ、ここでこの光景を描かない絵描きなんているだろうか。
描くしかない、いや描きたい!
可愛いらしい姿の妖精が飛び交う神秘的な森を、これ以上ないくらい集中して模写を始める。
ペンで描いた絵が納得いく物になる頃には、すっかり夕方になりつつあった。
「できたの!すごいね!」
「でも、白黒だよ??」
そうなんだよね。いくら絵を描いたところで、やっぱり色が塗れないと満足できない。
やっぱりどうにかして画材道具を手に入れなきゃなんて考えていると妖精たちが騒ぎ出した。
「色を付けてあげる!」
「僕達に任せて。」
「さあ!描きたい色を思い浮かべて。」
妖精たちに言われるがまま、頭の中で絵の色彩を思い浮かべた。
すると、目の前のイラストが光出し、頭の中で思い浮かべた色に染まっていった。
「わあ!」
思わず感嘆の声を漏らした。
すごい、目の前の白黒だった絵がイメージ通りのカラーイラストに変わってしまった。
「素敵な絵だね!」
「私たちの力をこれからも貸してあげようか??」
妖精たちの提案に、思わず目が輝いた。
これからも頭の中でイメージするだけで絵に色を付けてくれるってこと.......?
そんなのコスパ良すぎる!!
画材道具も技術もいらない。
必要なのはイメージ力だけ.......!
「すごく嬉しい!今後もあなたたちの力を借りたいわ。」
私がそう答えると妖精たちも、嬉しそうに私の周りを飛び回った。
嫌な目にあったお茶会を早々に退散した私は、すぐに自室に戻りベットに横になっていた。
そしてそのまま眠ってしまったのだろう。
何故なら、転生する前の自分の姿に戻っていて、目の前には最悪の別れ方をした元カレがいるからだ。
今いる場所も、あの最後に別れ話をした喫茶店だった。
こんなの、夢としか考えられない。
だから私は、あの時と同じ言葉を彼に告げた。
「別れたいの。付き合ったばかりなのに、ごめんなさい。」
私の言葉に、元カレはしばらく無言だったが、冷めた目で私を見つめ、ため息をついてから言葉を吐き出した。
「……じゃあさ。これまで俺が奢ったりしたお金、請求してもいいかな?」
ああ、やっぱり貴方はそう言うのね。
正直、どんな人なのか良く分からないままこうなってしまったけど、今思えば1万円ですんなり別れられたのならそれで良かったのかもしれない。
そう思いながら、現実の時と同じように財布から1万円を取り出し、彼に渡した。
あれ・・・。
そういえば、あの時は俯きながらお金を渡したから、彼がどんな表情をしているのかなんて気づきもしなかったけど。
どうして、そんなに、悲しそうな表情をしているの・・・?
彼に理由を聞こうとしたところで目が覚めてしまった。
自分の姿は、やっぱり銀髪の美少女のままだ。
所詮、夢だよね。自分に都合のいいように書き換えた夢を見ただけ。
自分に言い聞かせるように心の中で、何度もそう思った。
お金を請求するような人が、私の切り出した別れに傷付いているはずがないんだから。
だからもう、忘れなきゃ。
気を取り直すようにベットから勢い良く降り、今日も早速着古したドレスに袖を通した。
妹にあんなに悪評を流されてしまうくらいなら、薄汚れたドレスでもう結構。
二度とあんな手に乗るもんか。
そう自分に誓いながら、今日は誰にも行く先を伝えず、朝ご飯さえ食べずに屋敷の外に出た。
そこそこ広い庭を突っ切り、門の外に出てしまえばもう自由だ。
がんじがらめに束縛されたり、屋敷の外に1歩も出してもらえないなんて状況じゃないだけでも感謝しなきゃ。
何の期待もされず放置されているのって、案外悪い事ばかりじゃない。
特に、転生者の私にとってはね。
今日はここに来てから2度目の外出だ。
1度目よりは驚きは少ないが、それでもまだ見慣れない景色についつい周囲を物珍しげに見回してしまう。
すっかり景色に気を取られ、歩いていくうちに自分が段々街のは外れへと向かっているのに気がつかなかった。
それに気付いたときにはもう既に辺りに民家が少なく、目の前には大きな森が広がっていた。
木が鬱蒼と生い茂り、今はまだお昼前なのにも関わらず森の中は薄暗く、静けさが漂っていた。
どうしよう。
入るべきか、引き返すべきか。
森なんて、元の世界で住んでいた場所ではそうそうお目にかかれる物じゃなく、20数年生きてきて初めて目にしたかもしれない。
もちろん、写真やイラストではたくさん見てきたが。
日本だったらそれなりに安全かもしれないけど、この世界ってファンタジーっぽいし、もしかしたら魔獣とか大きな獣とか、危険な生物が巣食う森だったらどうしよう。
でも・・・と思い森を見つめた。
気になる!一体あそこにはどんな景色が広がっているのか気になって仕方がない!
好奇心に負けた私は、森へ足を踏み入れた。
外から見た時は光が差さない暗い場所だと思っていたが、案外木々の隙間からは太陽の光が差し込んでいて、入ってしまえば森の中は思ったより不気味な場所ではなく、静かで落ち着く場所だった。
森の匂い、とでも言えばいいのか、深く息を吸えば落ち着く香りが体全身に巡る。
近くに切株を見つけたので、腰を下ろして森を見渡した。
うん、いいなこの景色。
絵にしよう。
屋敷から持ってきたペンと紙を鞄から取り出し、早速ペンを走らせた。
すっかり夢中になり描いていると、どこからか声がしてきた。
「ねね、何してるの?」
「なに描いてるの?」
手を止めて周囲を見回すが誰もいない。
おかしいな、たしかにはっきりと声を掛けられたんだけど。
少し不審に思いながらも再び絵を描こうとすると、今度は耳元で話し声が聞こえてきた。
「無視しないで!」
「ここにいるよ!」
思わず立ち上がり、警戒しながら恐る恐る辺りを注意深く見渡す。
「そうそう、もう少し顔を上にあげて。」
声の言う通り、顔を上に向けるとそこには、キラキラと光る見たことない姿の、小さな生き物が数体空中を飛んでいた。
「き、君たちは一体・・・!?」
言葉を詰まらせていると、声の主たちはにこにこしながら私に再び声をかけてきた。
「僕たちはこの森に棲む妖精だよ。ねね、絵が上手なんだね。」
「私たちのことも描いてよお!」
妖精をこの目で実際に見る日が来るなんて・・・やっぱりここはファンタジーの世界なのね。
驚きながらも妖精の提案に素直にうなずいた。
むしろ、ここでこの光景を描かない絵描きなんているだろうか。
描くしかない、いや描きたい!
可愛いらしい姿の妖精が飛び交う神秘的な森を、これ以上ないくらい集中して模写を始める。
ペンで描いた絵が納得いく物になる頃には、すっかり夕方になりつつあった。
「できたの!すごいね!」
「でも、白黒だよ??」
そうなんだよね。いくら絵を描いたところで、やっぱり色が塗れないと満足できない。
やっぱりどうにかして画材道具を手に入れなきゃなんて考えていると妖精たちが騒ぎ出した。
「色を付けてあげる!」
「僕達に任せて。」
「さあ!描きたい色を思い浮かべて。」
妖精たちに言われるがまま、頭の中で絵の色彩を思い浮かべた。
すると、目の前のイラストが光出し、頭の中で思い浮かべた色に染まっていった。
「わあ!」
思わず感嘆の声を漏らした。
すごい、目の前の白黒だった絵がイメージ通りのカラーイラストに変わってしまった。
「素敵な絵だね!」
「私たちの力をこれからも貸してあげようか??」
妖精たちの提案に、思わず目が輝いた。
これからも頭の中でイメージするだけで絵に色を付けてくれるってこと.......?
そんなのコスパ良すぎる!!
画材道具も技術もいらない。
必要なのはイメージ力だけ.......!
「すごく嬉しい!今後もあなたたちの力を借りたいわ。」
私がそう答えると妖精たちも、嬉しそうに私の周りを飛び回った。
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