69 / 131
第三章
第六話 教皇
しおりを挟む
マリアとの通話の後、奇妙な沈黙が流れた。
「…あの人も、何を考えているんだ。俺はもう、ただの民間人なのに」
そう言って奇妙な空気を打ち払おうとした。
しかしエレナは言った。
「…私も、この戦乱はレイ様にしか止められないと思います」
「…エレナ?」
その瞳は、いつになく強い輝きが宿っていた。
「あなたは強い。ディミトリ・ラファト亡き今、恐らくはこの世界で誰よりも。
その事を、ご自身でもお分かりのはず」
「……」
エレナの言う通り、レイ自身にも自覚はあった。
この世界の尺度では測りきれない程の力を、レイは有している。
だからこそレイは自分自身が恐ろしく、そして呪わしかった。少しでも間違えば、その力は多くの人間を破壊し、また多くの憎しみを生むことを身を以て知っているからである。
「お伝えするのが遅れてしまいましたが…私、ティアーノ方面への異動が決定しました」
「え?」
「無国籍医師団の一員として、内戦の続くティアーノでの怪我人たちを癒してこいと…教皇府からの命令です」
「そんな…危険だ! 今のあそこは無法地帯だ。教会の人間だって、安全が保証されてるわけじゃない!」
「わかっています。それでも、私はそこにいる人間を助けたいと思います。教会で医学に従事しているものとして」
「そんなこと言ったって…!」
「戦争が終わらない限り、私だけでなく無数の人間の命が危ぶまれます。誰かがこの状況を打破する必要があるんです。強大な力を持った誰かが」
「…それが俺だって言うのか?」
「そうです。それは誰よりも強い力と、誰よりも優しい心を持ったレイ様にしか、成し得ないことです」
しばしの間、レイは俯いて考えた。
「……わかったよ。なんとか頑張ってみる」
「レイ様…!」
「ただまずは、直接教皇猊下にお許しを頂くしかない。世界規模の戦乱に介入するとあってはな」
その翌日の朝。
レイとエレナはアルマ教主国の中枢である教皇府にて、その最高権力者である教皇ケルビン・ラマーへの謁見が許された。
通常であれば教皇は公の場にも姿を現わす事は少ないが、コーヴィック家の人間と、南北戦役を集結させた勇者の願いというだけあって、早々に受理された。
ただその願いが教会のトップ層に受け入れられるかどうかは、まるで別問題であった。教会内部が保守派とアラニストに分断されている事は周知の事実であり、それがアルマ教主国を一枚岩でなくしている原因である。
広々とした謁見の間にて、レイとエレナは教皇を始めとする幹部たちの到着を待った。
部屋のありとあらゆる場所に教会の僧兵たちが配置され、迂闊に身動きできないような圧迫感を醸し出していた。
幹部たちが座する椅子は頭上に置かれ、レイたちを大きく見下ろす形になっていた。
そうして待つ事数分後、レイたちが見上げる階段の上に続々と幹部たちが現れた。
その場に配置された兵士たち、そしてレイとエレナもその場に手をついて跪いた。
中央の玉座とも言える椅子に、最後に現れたケルビン・ラマー教皇が座った。
現アルマ教主国の最高権力者、ケルビン・ラマー。
短く刈りそろえた髪の毛や髭は既に真っ白になり、顔にも多くの皺が刻まれてはいるものの、その両目にはいまだ衰えない意志とカリスマ性を常に覗かせている。
そしてこの教会内で最も異質なものとして、彼の黒々とした肌の色が挙げられるだろう。
ケルビンは元々ネロ族の生まれであり、また幼少期より聖ミロワ信仰を受けて育ってきた。
その生い立ちからアラニストの筆頭として活躍した経験を持ち、全ての差別撤廃を目指した前教皇から、教皇の座を直々に明け渡されたという逸話を持つ。
それを快く思わない者たちは幹部を始め多く存在した。純粋種が多くを占める教会の中枢は、アラニスト達を時に異端と見なす向きさえあった。
そうした内部分裂を未然に防いだのが、現教皇の政治手腕でもあった。
歪みを抱えながらではあるが、アルマ教主国の平和と平等は彼によって保たれていると言っても過言では無いのだ。
「面を上げよ、レイ、エレナ」
二人は教皇の顔を見た。
優しさと強さが同居した、不思議な目だ。
「話は聞いておる。レイ・デズモンドよ、この戦乱を止めるため、西の大陸へ渡ると申すのだな?」
「はい…誰も殺す事なく、この戦いを終わらすことが出来るのは、私の他にはおりません故に」
教皇の横にいる男が、鼻でせせら嗤った。
「はっ、世迷い言を。襲い来る数多の兵を相手にして、誰も殺さんだと? 貴様正気か?」
レスリー・サマラ枢機卿。教会の実質的ナンバー2であり、現保守派の代表とも呼べる存在だ。
「我々は永久中立国家であり、どの国にも力を貸さん。その事は貴様もわかっていよう。その上で、そのような言葉を吐くというのか?」
「恐れながら、その通りでございます。誰にも遺恨を残す事なく戦いを終わらすという、全ての人の夢…どうか、私に賭けてみては下さりませんか」
「気でも狂れたのか! その悪魔の化身が如き力に、人の聖なる願いを託せだと? 思い上がりも甚だしいわ!」
その横に控える男も、さも見下したような目付きでレイとエレナを見下ろした。
「よく聞くがいい、レイ・デズモンドよ。貴様のその力は、この世の摂理を超えたものとも呼べるものだ。
本来ならば異端審問会に掛け、時と場合によっては粛清の対象とも成り得るのだぞ。
それをやらんのは、コーヴィック家の後ろ盾がある事、貴様がまだ教会にとって無益では無い事、貴様を葬る事の難しさが原因なだけであり、貴様本人への温情など我等は欠片も持ち合わせておらぬ。
それがわからぬほど、貴様の頭も呆けてはおるまい?」
「…承知しております」
アンドレ・カクタス異端審問官。彼が保守派に抱き込まれているのは明白だったが、異端審問会の半数近くは彼と同じく保守派層に既に買収されており、レイのような者に対する冷遇は珍しいことではなかった。
「猊下、このような戯言に付き合う必要もありますまい。この者の処遇は我々に任せ、どうぞご公務の方にお戻りください」
白々しささえ感じる慇懃さで、レスリーは教皇に語りかけた。
枢機卿を始めとする保守派は、教皇が唱えるアラニズムに真っ向から異を唱えている、つまりは公に教皇の政策を批判しているのだ。そのような立場でありながら、媚びを売るような態度を見せるのは些か滑稽にすら映った。
「…あの人も、何を考えているんだ。俺はもう、ただの民間人なのに」
そう言って奇妙な空気を打ち払おうとした。
しかしエレナは言った。
「…私も、この戦乱はレイ様にしか止められないと思います」
「…エレナ?」
その瞳は、いつになく強い輝きが宿っていた。
「あなたは強い。ディミトリ・ラファト亡き今、恐らくはこの世界で誰よりも。
その事を、ご自身でもお分かりのはず」
「……」
エレナの言う通り、レイ自身にも自覚はあった。
この世界の尺度では測りきれない程の力を、レイは有している。
だからこそレイは自分自身が恐ろしく、そして呪わしかった。少しでも間違えば、その力は多くの人間を破壊し、また多くの憎しみを生むことを身を以て知っているからである。
「お伝えするのが遅れてしまいましたが…私、ティアーノ方面への異動が決定しました」
「え?」
「無国籍医師団の一員として、内戦の続くティアーノでの怪我人たちを癒してこいと…教皇府からの命令です」
「そんな…危険だ! 今のあそこは無法地帯だ。教会の人間だって、安全が保証されてるわけじゃない!」
「わかっています。それでも、私はそこにいる人間を助けたいと思います。教会で医学に従事しているものとして」
「そんなこと言ったって…!」
「戦争が終わらない限り、私だけでなく無数の人間の命が危ぶまれます。誰かがこの状況を打破する必要があるんです。強大な力を持った誰かが」
「…それが俺だって言うのか?」
「そうです。それは誰よりも強い力と、誰よりも優しい心を持ったレイ様にしか、成し得ないことです」
しばしの間、レイは俯いて考えた。
「……わかったよ。なんとか頑張ってみる」
「レイ様…!」
「ただまずは、直接教皇猊下にお許しを頂くしかない。世界規模の戦乱に介入するとあってはな」
その翌日の朝。
レイとエレナはアルマ教主国の中枢である教皇府にて、その最高権力者である教皇ケルビン・ラマーへの謁見が許された。
通常であれば教皇は公の場にも姿を現わす事は少ないが、コーヴィック家の人間と、南北戦役を集結させた勇者の願いというだけあって、早々に受理された。
ただその願いが教会のトップ層に受け入れられるかどうかは、まるで別問題であった。教会内部が保守派とアラニストに分断されている事は周知の事実であり、それがアルマ教主国を一枚岩でなくしている原因である。
広々とした謁見の間にて、レイとエレナは教皇を始めとする幹部たちの到着を待った。
部屋のありとあらゆる場所に教会の僧兵たちが配置され、迂闊に身動きできないような圧迫感を醸し出していた。
幹部たちが座する椅子は頭上に置かれ、レイたちを大きく見下ろす形になっていた。
そうして待つ事数分後、レイたちが見上げる階段の上に続々と幹部たちが現れた。
その場に配置された兵士たち、そしてレイとエレナもその場に手をついて跪いた。
中央の玉座とも言える椅子に、最後に現れたケルビン・ラマー教皇が座った。
現アルマ教主国の最高権力者、ケルビン・ラマー。
短く刈りそろえた髪の毛や髭は既に真っ白になり、顔にも多くの皺が刻まれてはいるものの、その両目にはいまだ衰えない意志とカリスマ性を常に覗かせている。
そしてこの教会内で最も異質なものとして、彼の黒々とした肌の色が挙げられるだろう。
ケルビンは元々ネロ族の生まれであり、また幼少期より聖ミロワ信仰を受けて育ってきた。
その生い立ちからアラニストの筆頭として活躍した経験を持ち、全ての差別撤廃を目指した前教皇から、教皇の座を直々に明け渡されたという逸話を持つ。
それを快く思わない者たちは幹部を始め多く存在した。純粋種が多くを占める教会の中枢は、アラニスト達を時に異端と見なす向きさえあった。
そうした内部分裂を未然に防いだのが、現教皇の政治手腕でもあった。
歪みを抱えながらではあるが、アルマ教主国の平和と平等は彼によって保たれていると言っても過言では無いのだ。
「面を上げよ、レイ、エレナ」
二人は教皇の顔を見た。
優しさと強さが同居した、不思議な目だ。
「話は聞いておる。レイ・デズモンドよ、この戦乱を止めるため、西の大陸へ渡ると申すのだな?」
「はい…誰も殺す事なく、この戦いを終わらすことが出来るのは、私の他にはおりません故に」
教皇の横にいる男が、鼻でせせら嗤った。
「はっ、世迷い言を。襲い来る数多の兵を相手にして、誰も殺さんだと? 貴様正気か?」
レスリー・サマラ枢機卿。教会の実質的ナンバー2であり、現保守派の代表とも呼べる存在だ。
「我々は永久中立国家であり、どの国にも力を貸さん。その事は貴様もわかっていよう。その上で、そのような言葉を吐くというのか?」
「恐れながら、その通りでございます。誰にも遺恨を残す事なく戦いを終わらすという、全ての人の夢…どうか、私に賭けてみては下さりませんか」
「気でも狂れたのか! その悪魔の化身が如き力に、人の聖なる願いを託せだと? 思い上がりも甚だしいわ!」
その横に控える男も、さも見下したような目付きでレイとエレナを見下ろした。
「よく聞くがいい、レイ・デズモンドよ。貴様のその力は、この世の摂理を超えたものとも呼べるものだ。
本来ならば異端審問会に掛け、時と場合によっては粛清の対象とも成り得るのだぞ。
それをやらんのは、コーヴィック家の後ろ盾がある事、貴様がまだ教会にとって無益では無い事、貴様を葬る事の難しさが原因なだけであり、貴様本人への温情など我等は欠片も持ち合わせておらぬ。
それがわからぬほど、貴様の頭も呆けてはおるまい?」
「…承知しております」
アンドレ・カクタス異端審問官。彼が保守派に抱き込まれているのは明白だったが、異端審問会の半数近くは彼と同じく保守派層に既に買収されており、レイのような者に対する冷遇は珍しいことではなかった。
「猊下、このような戯言に付き合う必要もありますまい。この者の処遇は我々に任せ、どうぞご公務の方にお戻りください」
白々しささえ感じる慇懃さで、レスリーは教皇に語りかけた。
枢機卿を始めとする保守派は、教皇が唱えるアラニズムに真っ向から異を唱えている、つまりは公に教皇の政策を批判しているのだ。そのような立場でありながら、媚びを売るような態度を見せるのは些か滑稽にすら映った。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~
夢・風魔
ファンタジー
*タイトル少し変更しました。
全ての能力が平均的で、これと言って突出したところもない主人公。
適正職も見つからず、未だに見習いから職業を決められずにいる。
パーティーでは荷物持ち兼、交代要員。
全ての見習い職業の「初期スキル」を使えるがそれだけ。
ある日、新しく発見されたダンジョンにパーティーメンバーと潜るとモンスターハウスに遭遇してパーティー決壊の危機に。
パーティーリーダーの裏切りによって囮にされたロイドは、仲間たちにも見捨てられひとりダンジョン内を必死に逃げ惑う。
突然地面が陥没し、そこでロイドは『ステータスボード』を手に入れた。
ロイドのステータスはオール25。
彼にはユニークスキルが備わっていた。
ステータスが強制的に平均化される、ユニークスキルが……。
ステータスボードを手に入れてからロイドの人生は一変する。
LVUPで付与されるポイントを使ってステータスUP、スキル獲得。
不器用大富豪と蔑まれてきたロイドは、ひとりで前衛後衛支援の全てをこなす
最強の冒険者として称えられるようになる・・・かも?
【過度なざまぁはありませんが、結果的にはそうなる・・みたいな?】

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる