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第二章
76ー再び王都へ
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さて、捕縛した者達を王都へ連行するのですが、王都におられるお祖父様からのお返事を待って出発する事になりました。そうなると、滞在されているクロノス侯爵とジュノー様が問題です。クロノス侯爵は大事には至らず既にベッドから起きあがっておられます。ジュノー様も救出時は気を失っておられましたが、直ぐに目を覚まされクロノス侯爵と一緒に過ごされてます。ですが、まだお2人共に体調が万全とは言えません。
お父様とお母様がお話をされる様です。一緒に王都に向かわれる事になるでしょう。お祖父様のお返事を待つ時間が、体調を回復させるのに丁度良いかもね。
さて、わたしはと言うと……。
「ルル様、マジックバッグ用の皮バッグが追加で出来てきましたよ」
「まあ、ユリウス。早いわね」
「ええ、ルフタが直ぐに解体してくれたので、早くバッグの作成に取り掛かれた様ですよ」
「じゃあ、作りましょうか」
「ええ、お願いします」
と、言う事でユリウスとマーリソン様と一緒にユリウスの研究室に籠ってます。
「ピ、ピーピ、ピュー、ピピー」
そう、この声はピアです。ご機嫌ね。フワフワ浮いてます。これは歌を歌ってるつもりかしら?
何故そんなにご機嫌かって? そりゃあ、決まってるじゃないですか。ピアの相棒、レオン様も一緒にいるからですよ。
「レオン様、退屈でしょ? 別に此処にいなくても構いませんよ」
「んあ? ルルそんな冷たい事言う?」
いやだって、レオン様なんにもしてないじゃん。
「俺はルルの警護なんだよ」
「…………」
「なんだよ、その目は……」
「レオン、此処にいるか?」
あら、ラウ兄様が迎えにきましたね。
「おう、ラウ。どうした?」
「双剣の鍛練するぞ」
「ええー」
「ピッ!」
「ええー、じゃないよ。ほら行くぞ!」
「ルルー」
「ピピー!」
「いってらっしゃいませ。頑張って下さいね」
「ルルーー!」
「ピッピピーー!」
ラウ兄様に引き摺られて行きました。ピアはレオン様の頭に乗ったまま行きました。一々反応するピアが面白いわ。
モモちゃんとルビちゃんは安定のお昼寝中です。ジュード兄様は何をされてるのかしら?
「ジュード様なら先程、ジュノー様とお庭を散歩されてましたよ」
やだわ、ユリウス。私まだ言葉にしてないわ。
「まあ、お顔を見れば大体ルル様の考えてらっしゃる事は、分かりますよ」
なんて事! まぁ、そんな事よりマーリソン様だわ。ユリウスお願い。
「ルル様、それは流石に私では無理です」
ユリウス、お願い!
「無理です」
ユリウス本当は念話ができるんじゃないの? それ位のレベルで私の考えを読んでるわ。
「ルル様……」
あーはいはい。おふざけはお仕舞いにしますよ。
「マーリソン様」
「はい、ルルーシュア様」
「マーリソン様、ご家族は被害者の可能性が出て参りました」
「……」
「マーリソン様、今いくら考えても正解はでませんよ」
「ルルーシュア様、分かっております。しかし……私は家族の事を何も理解しておりませんでした。理解をする努力をする前に、私は逃げたのです。私が逃げてなければこんな事には……」
「マーリソン様、それは違いますよ。魅了スキルには抗えません。もしかしたらマーリソン様も取り込まれていたかも知れません。もしそうなっていたら最悪でした。これからです。まだ何も分かってないのですよ。後悔するなら全部明らかになってからです。これから知って理解していきましょう」
「ルルーシュアさまーー!!」
あ、ヤバ。いつものテンションだわコレ。
「ルルーシュア様はやはり私の女神ですーー!」
いや、違うし……!
「わふっ」
モモちゃんおはよう。平和でいいわね。
「わふっ?」
「そうだ、ユリウス。ついスルーしてしまったけど、ジュード兄様がジュノー様と!?」
「はい、仲良さそうにお散歩されてましたよ」
やだ! ジュード兄様ったら! ちょっとジュード兄様を探しに行こうかしら。
「ルル様、手が止まってますよ。まだまだ数は足らないのですから」
「はーい」
ユリウスに叱られちゃったわ。
お祖父様からのお返事を待つ間、レオン様はラウ兄様と双剣の鍛練。私はユリウスやマーリソン様と一緒にマジックバッグの作成。お父様とお母様はクロノス侯爵とお話。ジュード兄様はジュノー様と仲良く毎日お散歩。
やはりクロノス侯爵御一行も一緒に王都へ向かいます。一見、平和に穏やかに見えますが……動き出す為の力を蓄えている感じです。捕縛した者達も、まさかあの様な事件を起こしたとは思えない程に大人しくなっています。食事が美味しいからこのままティシュトリアに居たいと言い出す者もいるとかいないとか。
そして……待ちに待ったお祖父様からのお返事が届きました。
「ラウアース、ジュード、レオン、ルルーシュア。準備はいいか? 準備はいいか!? 王都へ行くぞ!」
お父様のGoがかかりました!
「王家のバカ共を思い知らせてやりましょう!」
お母様、それは違うわ……。
「ルル、マジックバッグはどうだ?」
「はい。ラウ兄様とお父様、ガイウスとリアンカ、エポナ、リル。それに其々のセイバー10人分ずつ出来ております」
エポナは全然出番がないけど、お母様の侍女でリアンカ兄妹の母親です。ガイウスの奥さんね。
「そうか! ご苦労だったな」
「ユリウスとマーリソン様が頑張って下さいました」
「マーリソン殿、ユリウスもご苦労だったな」
「公爵様、とんでもございません! 毎日ルルーシュア様とご一緒に作業でき、この上ない極上の時間でございました!」
「そ、そうか。それは良かった?」
お父様、引いてますね。私は大分慣れましたよ。
お父様とお母様がお話をされる様です。一緒に王都に向かわれる事になるでしょう。お祖父様のお返事を待つ時間が、体調を回復させるのに丁度良いかもね。
さて、わたしはと言うと……。
「ルル様、マジックバッグ用の皮バッグが追加で出来てきましたよ」
「まあ、ユリウス。早いわね」
「ええ、ルフタが直ぐに解体してくれたので、早くバッグの作成に取り掛かれた様ですよ」
「じゃあ、作りましょうか」
「ええ、お願いします」
と、言う事でユリウスとマーリソン様と一緒にユリウスの研究室に籠ってます。
「ピ、ピーピ、ピュー、ピピー」
そう、この声はピアです。ご機嫌ね。フワフワ浮いてます。これは歌を歌ってるつもりかしら?
何故そんなにご機嫌かって? そりゃあ、決まってるじゃないですか。ピアの相棒、レオン様も一緒にいるからですよ。
「レオン様、退屈でしょ? 別に此処にいなくても構いませんよ」
「んあ? ルルそんな冷たい事言う?」
いやだって、レオン様なんにもしてないじゃん。
「俺はルルの警護なんだよ」
「…………」
「なんだよ、その目は……」
「レオン、此処にいるか?」
あら、ラウ兄様が迎えにきましたね。
「おう、ラウ。どうした?」
「双剣の鍛練するぞ」
「ええー」
「ピッ!」
「ええー、じゃないよ。ほら行くぞ!」
「ルルー」
「ピピー!」
「いってらっしゃいませ。頑張って下さいね」
「ルルーー!」
「ピッピピーー!」
ラウ兄様に引き摺られて行きました。ピアはレオン様の頭に乗ったまま行きました。一々反応するピアが面白いわ。
モモちゃんとルビちゃんは安定のお昼寝中です。ジュード兄様は何をされてるのかしら?
「ジュード様なら先程、ジュノー様とお庭を散歩されてましたよ」
やだわ、ユリウス。私まだ言葉にしてないわ。
「まあ、お顔を見れば大体ルル様の考えてらっしゃる事は、分かりますよ」
なんて事! まぁ、そんな事よりマーリソン様だわ。ユリウスお願い。
「ルル様、それは流石に私では無理です」
ユリウス、お願い!
「無理です」
ユリウス本当は念話ができるんじゃないの? それ位のレベルで私の考えを読んでるわ。
「ルル様……」
あーはいはい。おふざけはお仕舞いにしますよ。
「マーリソン様」
「はい、ルルーシュア様」
「マーリソン様、ご家族は被害者の可能性が出て参りました」
「……」
「マーリソン様、今いくら考えても正解はでませんよ」
「ルルーシュア様、分かっております。しかし……私は家族の事を何も理解しておりませんでした。理解をする努力をする前に、私は逃げたのです。私が逃げてなければこんな事には……」
「マーリソン様、それは違いますよ。魅了スキルには抗えません。もしかしたらマーリソン様も取り込まれていたかも知れません。もしそうなっていたら最悪でした。これからです。まだ何も分かってないのですよ。後悔するなら全部明らかになってからです。これから知って理解していきましょう」
「ルルーシュアさまーー!!」
あ、ヤバ。いつものテンションだわコレ。
「ルルーシュア様はやはり私の女神ですーー!」
いや、違うし……!
「わふっ」
モモちゃんおはよう。平和でいいわね。
「わふっ?」
「そうだ、ユリウス。ついスルーしてしまったけど、ジュード兄様がジュノー様と!?」
「はい、仲良さそうにお散歩されてましたよ」
やだ! ジュード兄様ったら! ちょっとジュード兄様を探しに行こうかしら。
「ルル様、手が止まってますよ。まだまだ数は足らないのですから」
「はーい」
ユリウスに叱られちゃったわ。
お祖父様からのお返事を待つ間、レオン様はラウ兄様と双剣の鍛練。私はユリウスやマーリソン様と一緒にマジックバッグの作成。お父様とお母様はクロノス侯爵とお話。ジュード兄様はジュノー様と仲良く毎日お散歩。
やはりクロノス侯爵御一行も一緒に王都へ向かいます。一見、平和に穏やかに見えますが……動き出す為の力を蓄えている感じです。捕縛した者達も、まさかあの様な事件を起こしたとは思えない程に大人しくなっています。食事が美味しいからこのままティシュトリアに居たいと言い出す者もいるとかいないとか。
そして……待ちに待ったお祖父様からのお返事が届きました。
「ラウアース、ジュード、レオン、ルルーシュア。準備はいいか? 準備はいいか!? 王都へ行くぞ!」
お父様のGoがかかりました!
「王家のバカ共を思い知らせてやりましょう!」
お母様、それは違うわ……。
「ルル、マジックバッグはどうだ?」
「はい。ラウ兄様とお父様、ガイウスとリアンカ、エポナ、リル。それに其々のセイバー10人分ずつ出来ております」
エポナは全然出番がないけど、お母様の侍女でリアンカ兄妹の母親です。ガイウスの奥さんね。
「そうか! ご苦労だったな」
「ユリウスとマーリソン様が頑張って下さいました」
「マーリソン殿、ユリウスもご苦労だったな」
「公爵様、とんでもございません! 毎日ルルーシュア様とご一緒に作業でき、この上ない極上の時間でございました!」
「そ、そうか。それは良かった?」
お父様、引いてますね。私は大分慣れましたよ。
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