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第2章 おともらちが増えたのら
115ーブギブギ
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「さあさあ、食べましょう!」
「おー! お肉だ!」
「ロロの好きな兎よ。ニコも好きでしょう?」
「おー、好きだ!」
「うまうまらもん」
「なー!」
今日はダンジョンに行っていたのではなかったのか? お肉があるという事は森で討伐していたのかな?
「いたらきましゅ」
「いだだき」
「ディさん特製のサラダも食べてよ」
そう言いながら、ディさんは大きな器に盛った特盛サラダをモッシャモッシャと食べている。
それだけじゃないのだ。ディさんはお肉もしっかり食べる。
気持ち良い位よく食べるのだ。
俺達の足元では、ピカとチロ、それにコッコちゃんもお野菜を貰って食べている。賑やかなのだ。
「ぐふふ」
「ロロ、どうしたの?」
「れおにい、らっていっぱいなのら」
「コッコちゃん達かな?」
「しょうなのら。ピカらけらったのに、チロがやってきてぇ、こっこちゃんふぁみりーら。今日はかめしゃんもふえたのら」
「本当よね、増えたわね」
「みんな、おともらちなのら」
「アハハハ、お友達かぁ」
「ロロ、ほらソースが垂れてるぞ」
「あ、にこにいありがちょ」
「おう、拭いておこうな」
「うん」
平和で幸せなのだ。
次の日、早朝から騒がしかった。と言っても、いつも通り皆で揃っての朝食なのだ。
「畑がまた荒らされていたって、ドルフ爺が言ってた」
「まあまあ、心配ですねぇ」
「そういえば、森の獣や魔獣の討伐依頼も多くなったのよ」
「関係あるのかもね」
ほうほう。やっぱ、森の力関係が変わったのかも知れない。そう言えば、亀さんが話していた。
「かめしゃんが、ぶぎぶぎうるしゃいっていってたのら」
「ぶぎぶぎ?」
「しょうなのら」
「ほら、ロロ。口の中に食べ物が無くなってから喋るんだぞ」
「ん、にこにい」
朝早くに、ドルフ爺さん家の畑が荒らされていたと騒ぎになっていた。
「ブギブギって何だろう?」
「らからかめしゃんは来たんらって」
「それが嫌だから森から来たって事かな?」
「しょうなのら」
「ロロ、これ美味いな」
「うん、めちゃうまうまら」
マリーが、コッコちゃんの卵に昨日の残りの兎肉を刻んで入れてオムレツにしてくれた。それが、とってもジューシーで美味しいのだ。
刻んだトマトとバジルのソースが爽やかで、どんどん食べてしまう。俺のフォークを持つ手が止まらないのだ。
「アハハハ。ロロ、お口の周りが大変な事になってるよ」
「え、しょお?」
「レオ兄、さっきも拭いたんだ」
そう言いながら、ニコ兄が拭いてくれる。
「けろ、またちゅくのら」
「でも拭いておこう。痒くなるのは嫌だろう?」
「うん。にこにい、ありがと」
いつも通りの朝だ。俺がニコ兄にほっぺを拭かれるのも、いつも通りだ。
今朝のコッコちゃん当番は、ドルフ爺さんだった。朝早くにコッコちゃんの世話をしようとして、畑の異変に気付いたらしい。
「ぴか、よるにきてた?」
「わふん」
ピカも朝ごはんを食べている。チロやコッコちゃんファミリーもだ。
亀さんは大きいからお外だ。それに体が大きいから、食べるお野菜の量も半端ない。そんなに家の中に入れたら後片付けが大変なのだ。
亀さんは、コッコちゃん達と一緒に普通に入って来ようとしたらしいけど、マリーが止めた。
コッコちゃんの当番さんだった、ドルフ爺さんも大きな亀さんに驚いていたのだ。
何故なら、亀さんもコッコちゃん達と一緒に柵の中で眠っていたのだ。
「おいおいおいおい! 今度は亀か!? 食えるのか!?」
なんて言っていたらしい。食べる訳ないのに。
毎朝当番さんは、コッコちゃんの柵の中を掃除して、トイレにしている藁を交換する。そして、コッコちゃんの餌にするお野菜を、うちの前に置いてくれる。
コッコちゃんファミリーは俺達が朝食を食べる時まで待っている。
勝手に食べたりはしない。お利口さんなのだ。
「れおにい、けものがきてたって」
「ピカがそう言ってるのか?」
「うん」
「わふわふ」
「おうちのほうには、きてないって」
「そうか、でも心配だね。夜にだけ来るのかな?」
「わふ」
「しょうじゃないって」
レオ兄が心配そうな顔をした。
「姉上、今日は近所を見回ってみる?」
「とにかく、一度ギルドには行きましょう。情報が出ているかも知れないし、ギルマスに相談する方がいいわ」
「そうだね」
リア姉が、とってもマトモな事を言った。ちょっと珍しくて、お目々をパチクリさせてしまったのだ。
「ロロ、何よ」
「なんれもないのら」
おっと危ない、顔に出ていたか?
エルザが出掛けて行き、リア姉とレオ兄も食べ終えて出掛けようとしていた時だった。
「わふッ」
ピカが何かに反応したのだ。耳がピョコピョコと動き、尻尾もピンと立っている。
「ぴか?」
「わふわふ」
「ふぇッ!?」
大変なのだ。リア姉とレオ兄に知らせなきゃ。
「りあねえ、れおにい、けものらって!」
「ピカがそう言ってるのかい?」
「うん!」
リア姉とレオ兄が手に武器を持つ。
「ピカ、場所は分かる?」
「わふん!」
ピカが立ち上がる。
ピカに先導されて、リア姉とレオ兄が畑へ走って行く。
俺はというと、まだ食べ終わってなかったのだけど、そんなの気になるじゃないか。
だから、俺用の椅子からなんとか降りようと踠いていたのだ。
「ロロ、駄目だぞ」
「らって、にこにい。気になるのら」
「そりゃそうだけどさ」
「とおくからみるのら!」
「そうだな、遠くからならいいか」
そう言って、俺が降りるのを手伝ってくれた。
◇◇◇
お読みいただき有難うございます🌟
今日はこの後、あちらでリリ3巻発売記念SSを投稿します👑✨
あちらでお待ちしてます😊💕
よろしければ、お越し下さいませ~💝
もう購入して下さった方がおられるようで、有難うございます🥹✨
宜しくお願いします🌟
「おー! お肉だ!」
「ロロの好きな兎よ。ニコも好きでしょう?」
「おー、好きだ!」
「うまうまらもん」
「なー!」
今日はダンジョンに行っていたのではなかったのか? お肉があるという事は森で討伐していたのかな?
「いたらきましゅ」
「いだだき」
「ディさん特製のサラダも食べてよ」
そう言いながら、ディさんは大きな器に盛った特盛サラダをモッシャモッシャと食べている。
それだけじゃないのだ。ディさんはお肉もしっかり食べる。
気持ち良い位よく食べるのだ。
俺達の足元では、ピカとチロ、それにコッコちゃんもお野菜を貰って食べている。賑やかなのだ。
「ぐふふ」
「ロロ、どうしたの?」
「れおにい、らっていっぱいなのら」
「コッコちゃん達かな?」
「しょうなのら。ピカらけらったのに、チロがやってきてぇ、こっこちゃんふぁみりーら。今日はかめしゃんもふえたのら」
「本当よね、増えたわね」
「みんな、おともらちなのら」
「アハハハ、お友達かぁ」
「ロロ、ほらソースが垂れてるぞ」
「あ、にこにいありがちょ」
「おう、拭いておこうな」
「うん」
平和で幸せなのだ。
次の日、早朝から騒がしかった。と言っても、いつも通り皆で揃っての朝食なのだ。
「畑がまた荒らされていたって、ドルフ爺が言ってた」
「まあまあ、心配ですねぇ」
「そういえば、森の獣や魔獣の討伐依頼も多くなったのよ」
「関係あるのかもね」
ほうほう。やっぱ、森の力関係が変わったのかも知れない。そう言えば、亀さんが話していた。
「かめしゃんが、ぶぎぶぎうるしゃいっていってたのら」
「ぶぎぶぎ?」
「しょうなのら」
「ほら、ロロ。口の中に食べ物が無くなってから喋るんだぞ」
「ん、にこにい」
朝早くに、ドルフ爺さん家の畑が荒らされていたと騒ぎになっていた。
「ブギブギって何だろう?」
「らからかめしゃんは来たんらって」
「それが嫌だから森から来たって事かな?」
「しょうなのら」
「ロロ、これ美味いな」
「うん、めちゃうまうまら」
マリーが、コッコちゃんの卵に昨日の残りの兎肉を刻んで入れてオムレツにしてくれた。それが、とってもジューシーで美味しいのだ。
刻んだトマトとバジルのソースが爽やかで、どんどん食べてしまう。俺のフォークを持つ手が止まらないのだ。
「アハハハ。ロロ、お口の周りが大変な事になってるよ」
「え、しょお?」
「レオ兄、さっきも拭いたんだ」
そう言いながら、ニコ兄が拭いてくれる。
「けろ、またちゅくのら」
「でも拭いておこう。痒くなるのは嫌だろう?」
「うん。にこにい、ありがと」
いつも通りの朝だ。俺がニコ兄にほっぺを拭かれるのも、いつも通りだ。
今朝のコッコちゃん当番は、ドルフ爺さんだった。朝早くにコッコちゃんの世話をしようとして、畑の異変に気付いたらしい。
「ぴか、よるにきてた?」
「わふん」
ピカも朝ごはんを食べている。チロやコッコちゃんファミリーもだ。
亀さんは大きいからお外だ。それに体が大きいから、食べるお野菜の量も半端ない。そんなに家の中に入れたら後片付けが大変なのだ。
亀さんは、コッコちゃん達と一緒に普通に入って来ようとしたらしいけど、マリーが止めた。
コッコちゃんの当番さんだった、ドルフ爺さんも大きな亀さんに驚いていたのだ。
何故なら、亀さんもコッコちゃん達と一緒に柵の中で眠っていたのだ。
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「ピカがそう言ってるのか?」
「うん」
「わふわふ」
「おうちのほうには、きてないって」
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「わふッ」
ピカが何かに反応したのだ。耳がピョコピョコと動き、尻尾もピンと立っている。
「ぴか?」
「わふわふ」
「ふぇッ!?」
大変なのだ。リア姉とレオ兄に知らせなきゃ。
「りあねえ、れおにい、けものらって!」
「ピカがそう言ってるのかい?」
「うん!」
リア姉とレオ兄が手に武器を持つ。
「ピカ、場所は分かる?」
「わふん!」
ピカが立ち上がる。
ピカに先導されて、リア姉とレオ兄が畑へ走って行く。
俺はというと、まだ食べ終わってなかったのだけど、そんなの気になるじゃないか。
だから、俺用の椅子からなんとか降りようと踠いていたのだ。
「ロロ、駄目だぞ」
「らって、にこにい。気になるのら」
「そりゃそうだけどさ」
「とおくからみるのら!」
「そうだな、遠くからならいいか」
そう言って、俺が降りるのを手伝ってくれた。
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