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第1章 ルルンデで生活するのら

78ーCランクなのだ

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「ロロ、駄目だよ。チロは蛇で、怖がる人もいるからって秘密だっただろう?」
「アハハハ!」

 ディさんがめちゃ笑っているのだ。

「らって、ちろもちゅけてるって見せたのら」
「ロロちゃん、この子はチロって言うの?」

 メアリーさんが聞いてきたのだ。

「しょうなのら。ちろ。おともらち」
「まあ、チロ。よろしくね」
「キュルン」

 うん、なかなか柔軟性のある奥さんなのだ。蛇さんなのに、怖くないらしい。チロは可愛いからね。

「おいおい、蛇じゃねーか」
「まら、あかちゃんら。いちゅもねてるのら」
「そうかよ……て、まあいいか。チロ、よろしくな」
「キュルン」

 チロは可愛いのだ。ナデナデしてあげようではないか。短い指でチロを撫でると、チロは目を細めて頭を擦り付けてくる。

「キュル」
「アハハハ、めちゃ懐いているじゃねーか」
「らから、おともらちなのら」
「そうか、そうか! 友達か!」

 オスカーさんが、俺の頭をガシガシと撫でる。

「今日はありがとな!」
「リアとレオもね、有難う。ディさんも態々有難うございました」
「たまご、うまうまなのら」
「おう! また、みんなで食べに来な」
「そうね、待ってるわ」
「うん、ありがと」

 良かった良かった。コッコちゃんを、無事にテイムできたね。ププーの実も渡せたし。

「ディさん、メアリーさんはギルドに登録しているんですか?」
「あれ? レオは知らないのか?」

 ん? 何だろう? そう言えば……冒険者ギルドに登録していないと、テイムしている事も登録できないのだ。

「オスカーさんとメアリーさんはね、元冒険者なんだよ。2人共、Cランクなんだ」
「「えぇーッ!?」」

 ありゃりゃ。Cランクなら、リア姉やレオ兄より強いのだ。
 どうりで、オスカーさんのあの筋肉だよ。あのムッキムキの筋肉は、ただの料理人じゃないと思ったのだ。そりゃ、マッチョでも納得なのだ。

「ぜんっぜん、知らなかったわ」
「今は活動していないのですか?」
「何言ってんだよ。『うまいルルンデ』で出るお肉は2人が狩っているんだよ。なのに、もう現役は引退したとか言ってるよ。アハハハ」
「「えぇーッ!?」」

 またまた驚いた。自給自足じゃん。いや、違うか。元手ゼロじゃん。
 それが、『うまいルルンデ』のお値段に反映されているのだろうか? ボリュームがあって、お手頃なお値段だと評判だ。冒険者ご用達のお店なのだ。

「お肉はね。でも、お野菜は市場で買っているからさぁ。ニコのお野菜の方が美味しいんだよね~」

 うん、お野菜の事は聞いていないのだ。お野菜大好きディさんにとっては、大事な事なのだろう。
 さ、教会に行こう。

「びおじい、こんちは~」

 元気よく、教会に入って行ったのだ。手をフリフリしながらね。

「ロロか! ロロ! 大丈夫か!?」

 やっぱ、ビオ爺も知っていたのだ。

「げんきなのら」
「そうか! 話を聞いた時はびっくりしたぞ。無事で良かった」
「ありがと」
「ビオ爺、フォリコッコを連れて来たんだ」
「おお! あの魔鳥か!?」
「そうそう。外から回る方がいいよね?」
「ああ、すまんがそうしてくれるか?」

 グルッと教会を回り込んで、裏庭に出るとハンナが子供達と遊んでいた。

「はんなー、こんちは~!」
「ロロ! もう大丈夫なの!?」
「あー! ロロだー!」

 ワラワラと子供達もやって来た。

「げッ! なんだこのデッカイ鳥は!?」
「こっこちゃん」

 ディさんが持っている、コッコちゃんを見てみんな驚いている。だって大きいものね。
 コッコちゃんはマイペースなのだ。相変わらず『コッコッコ』と鳴いている。いや、喋っているのかな? ここは何なのだ? とか言ってそうだ。

「ロロちゃん、もう大丈夫なの?」

 ハンナも心配してくれているのだ。

「もうげんきなのら」
「良かったわ。驚いたのよ」
「うん」
「うちからの帰りだったんだろう? だから余計に驚いたんだ」

 ビオ爺の言う通りだ。あの時は教会の帰りだったのだ。手芸品店に寄ったけどね。
 あの時買った刺繍糸はどうなったのだろう? マリーが持っているのかな?
 ディさん依頼の刺繍もしなきゃなのだ。

「みんな知ってるぞ」
「うんうん」

 子供達まで言っている。そうなのか? 俺ってちょびっと有名人?

「みんな心配してたんだ」
「ありがと」

 いつも遊んでくれるニルスなのだ。俺の頭をそっと撫でてくる。良いお兄ちゃんだ。猫耳を触ってみたいのだ。時々ピョコピョコと動くのだ。とっても可愛らしい。

「今日も遊べるか?」
「今日はこっこちゃんら」
「コッコちゃんって言うのか?」
「しょう、卵がうまうまなのら」
「あー! 前に持って来てくれた卵か!?」
「しょうしょう」
「あれは超美味いッ!」

 ふふふ、そうだろうそうだろう。コッコちゃんの卵は、まろやかなのに濃厚だからな。他の卵の追随を許さない美味しさなのだ。

「でっかいプリンだ!」

 そうなのだ。あのでっかいプリンはコッコちゃんの卵で作ったのだ。美味しかっただろう? 忘れられない美味さなのだ。

「激うまッ!」

 アハハハ、子供は正直だよな~。

「うぅ~ん、ビオ爺もハンナも魔力量はそんなに多くないんだよね」

 ディさんが悩んでいるぞ。魔力がないとテイムはできない。『うまいルルンデ』でも、結局魔力量の多いメアリーさんがテイムできたのだ。どうするんだ?




 ◇◇◇


お読みいただき有難うございます!
早くも花粉症がぁ!(><)
感想も有難うございます。嬉しいです!
宜しくお願いします!
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