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竜王陛下が眩しいです
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「そもそも。そもそもですよ、陛下!」
「クロウ」
「ふえ?」
「クロウ」
「陛下の名前だよぉ。呼んで欲しいんじゃない~?」
コクリと頷くなよ竜王!
そんでミルさん通訳すげぇな!
え、呼べって……?竜王陛下を?名前で?
「いや……俺、流石に。人間だし平民ですし恐れ多いです」
深いアメジストの瞳がジッと俺を見つめる。
う……。これは……俺も分かったぞ、催促だ。
「そもそもですね、俺はあなたとは初対面だし、急に番いだ何だと言われても困ります!」
「クロウだ」
しつけぇぇぇぇ!!
話を聞けよぉぉぉ!!
「……っ、クロウ様!」
もー、ヤケだ!
俺が名前を呼ぶと、それはそれは
神々しい微笑みを浮かべた。
ぐぁ……!美形の笑顔眩しいぃぃ!
「ほぉ……こやつもこんな風に笑えるのだなぁ」
「子供の時だってこんな顔見た事ないねぇ。さすが番い殿」
ご父兄も感慨深いご様子。
ってそうじゃねぇぇぇ!
「だからですね!クロウ様!」
「呼び捨てろ」
こ~い~つ~は~!!!
プチンと堪忍袋の緒が切れた。
「~~っクロウ!良いから俺の話を聞けってば!あのね!俺もあんたも男なの!急に番いだの何だの言われてハイソーデスカと頷けないの!わかる!?
そもそも俺は女の子が好きだし、可愛い奥さんを貰うっていう夢があるの!子供も欲しいの!
だからあんたとは一緒になれないので帰してください!以上!」
―――――――――
それで何故、俺はあの丸太小屋に逆戻りして、あの丸太椅子に腰掛け、無骨な木のテーブルを挟み竜王と向かい合っているのだろうか?
「……。ご趣味は?」
「山で番いの事を考えることだろうか」
「……結構なご趣味で」
何故かお見合いもどきをさせられている……。なんだろう、この罰ゲーム感……。
ミルさん曰く、俺と竜王は圧倒的に話し合いが足りないとの事で、結論を急がずまずは二人で話をしてみろ、との事だった。
いやいや、正直に言うよ?
いくら絶世の美形でもナシだよね?だって相手は男だよ?
俺の国でも男同士のカップルはいたけど、俺は女の子しか興味が無かったし。
でもミルさんが俺の顔を立てて……とか言うし。
ミルさんの顔なんて立てるつもりも無かったけど、その後ろでルンルンちゃんが頷いてたのだ。
彼女に逆らったら物理的な意味で怖いから今に至る、という訳。
何故かこの丸太小屋に戻されて。
なお、ルンルンちゃんは護衛として外で見張っているそうだ。
すなわち、初めて竜王と二人きりである。
話す事無えぇぇぇ……!!
「良いものだな……」
「……何がですか」
「ホシ。お前とこうして話す事が、長らく俺の願いだった」
ぐ……っ!
老若男女誰もが見惚れるハイレベルな男にそんなこと言われたら……その気が無くてもドキドキしてしまう!!
「お、俺!夢があって!」
竜王とは一緒になれないのだ!
その理由をきちんと伝えてお断りせねば!
幸い、竜王はこちらを真剣に見つめてくれている。
いや、あんまり直視しないでくれるかな?
キラキラ眩しい美貌でジッと見られると恥ずかしいんだが!
「俺、可愛い奥さんを迎えて結婚したいんです!」
「うむ。私もだ」
「で、子供は二人、できたら……」
「男の子と女の子一人ずつ」
「そう、そうなんです!で、女の子には「パパと結婚する♡」って言われたい!」
「では私が「パパは私のものだ」と子供と二人でホシを取り合おう」
「で、男の子とはキャッチボールなんてしちゃって」
「その場面を画家に描かせよう」
……あれぇ?
なんかいつの間にか二人で将来設計を立ててるみたいになってない?
しかも微妙に噛み合ってる?
「私も、番いと二人で幸せな家庭を築くのが夢なのだ」
「はぁ……」
「小さくても良いから自分の家で」
「……」
「番いと子供たちと楽しく暮らしたい」
なんか微妙~~っに!?
結婚観が滅茶苦茶近いんだけど!?
「そう思って私が番いとの生活にと、コツコツ作ったのがこの家だ」
えっ、この丸太小屋……もとい、こぢんまりとした一軒家、竜王お手製!?
「私が作ったこの家に、今お前と二人で居る。それだけで私は幸せにして貰ってるよ、ホシ」
きゅ――――ん!
や、やめてくれよ、俺そういうの弱いんだよぉ。
彼女居ない歴18年の俺には、こんなストレートに想いを伝えられる事なんて無かった。
つまり全く恋愛耐性がないのだ。
「ホシ、私では駄目か」
テーブルの上で、そっと両手を握られる。
憎らしいほどに緻密に作り込まれた顔が近づく。
「私はホシの奥さんになれないか?」
どう見ても男前&美形の集大成が、俺の奥さんになりたい、と?
「一生お前だけだ。もちろん浮気はしない。
朝は朝食を作ってホシをおこそう。
食事は……今はまだまだだが、いつかお前が満足するものを作れるよう絶えず努力しよう
出かける前にはいってらっしゃいのキスして見送りたい。
可愛い奥さんになれるよう頑張ると誓う。愛してるんだ、ホシ……」
やめてくれ、そんな不安そうな目をしないでくれ。
俺……俺、捨て猫とか駄目なんだよぉ。
そんな切なそうな顔して健気な事言うの……ときめいちゃうだろ!?
「クロウ」
「ふえ?」
「クロウ」
「陛下の名前だよぉ。呼んで欲しいんじゃない~?」
コクリと頷くなよ竜王!
そんでミルさん通訳すげぇな!
え、呼べって……?竜王陛下を?名前で?
「いや……俺、流石に。人間だし平民ですし恐れ多いです」
深いアメジストの瞳がジッと俺を見つめる。
う……。これは……俺も分かったぞ、催促だ。
「そもそもですね、俺はあなたとは初対面だし、急に番いだ何だと言われても困ります!」
「クロウだ」
しつけぇぇぇぇ!!
話を聞けよぉぉぉ!!
「……っ、クロウ様!」
もー、ヤケだ!
俺が名前を呼ぶと、それはそれは
神々しい微笑みを浮かべた。
ぐぁ……!美形の笑顔眩しいぃぃ!
「ほぉ……こやつもこんな風に笑えるのだなぁ」
「子供の時だってこんな顔見た事ないねぇ。さすが番い殿」
ご父兄も感慨深いご様子。
ってそうじゃねぇぇぇ!
「だからですね!クロウ様!」
「呼び捨てろ」
こ~い~つ~は~!!!
プチンと堪忍袋の緒が切れた。
「~~っクロウ!良いから俺の話を聞けってば!あのね!俺もあんたも男なの!急に番いだの何だの言われてハイソーデスカと頷けないの!わかる!?
そもそも俺は女の子が好きだし、可愛い奥さんを貰うっていう夢があるの!子供も欲しいの!
だからあんたとは一緒になれないので帰してください!以上!」
―――――――――
それで何故、俺はあの丸太小屋に逆戻りして、あの丸太椅子に腰掛け、無骨な木のテーブルを挟み竜王と向かい合っているのだろうか?
「……。ご趣味は?」
「山で番いの事を考えることだろうか」
「……結構なご趣味で」
何故かお見合いもどきをさせられている……。なんだろう、この罰ゲーム感……。
ミルさん曰く、俺と竜王は圧倒的に話し合いが足りないとの事で、結論を急がずまずは二人で話をしてみろ、との事だった。
いやいや、正直に言うよ?
いくら絶世の美形でもナシだよね?だって相手は男だよ?
俺の国でも男同士のカップルはいたけど、俺は女の子しか興味が無かったし。
でもミルさんが俺の顔を立てて……とか言うし。
ミルさんの顔なんて立てるつもりも無かったけど、その後ろでルンルンちゃんが頷いてたのだ。
彼女に逆らったら物理的な意味で怖いから今に至る、という訳。
何故かこの丸太小屋に戻されて。
なお、ルンルンちゃんは護衛として外で見張っているそうだ。
すなわち、初めて竜王と二人きりである。
話す事無えぇぇぇ……!!
「良いものだな……」
「……何がですか」
「ホシ。お前とこうして話す事が、長らく俺の願いだった」
ぐ……っ!
老若男女誰もが見惚れるハイレベルな男にそんなこと言われたら……その気が無くてもドキドキしてしまう!!
「お、俺!夢があって!」
竜王とは一緒になれないのだ!
その理由をきちんと伝えてお断りせねば!
幸い、竜王はこちらを真剣に見つめてくれている。
いや、あんまり直視しないでくれるかな?
キラキラ眩しい美貌でジッと見られると恥ずかしいんだが!
「俺、可愛い奥さんを迎えて結婚したいんです!」
「うむ。私もだ」
「で、子供は二人、できたら……」
「男の子と女の子一人ずつ」
「そう、そうなんです!で、女の子には「パパと結婚する♡」って言われたい!」
「では私が「パパは私のものだ」と子供と二人でホシを取り合おう」
「で、男の子とはキャッチボールなんてしちゃって」
「その場面を画家に描かせよう」
……あれぇ?
なんかいつの間にか二人で将来設計を立ててるみたいになってない?
しかも微妙に噛み合ってる?
「私も、番いと二人で幸せな家庭を築くのが夢なのだ」
「はぁ……」
「小さくても良いから自分の家で」
「……」
「番いと子供たちと楽しく暮らしたい」
なんか微妙~~っに!?
結婚観が滅茶苦茶近いんだけど!?
「そう思って私が番いとの生活にと、コツコツ作ったのがこの家だ」
えっ、この丸太小屋……もとい、こぢんまりとした一軒家、竜王お手製!?
「私が作ったこの家に、今お前と二人で居る。それだけで私は幸せにして貰ってるよ、ホシ」
きゅ――――ん!
や、やめてくれよ、俺そういうの弱いんだよぉ。
彼女居ない歴18年の俺には、こんなストレートに想いを伝えられる事なんて無かった。
つまり全く恋愛耐性がないのだ。
「ホシ、私では駄目か」
テーブルの上で、そっと両手を握られる。
憎らしいほどに緻密に作り込まれた顔が近づく。
「私はホシの奥さんになれないか?」
どう見ても男前&美形の集大成が、俺の奥さんになりたい、と?
「一生お前だけだ。もちろん浮気はしない。
朝は朝食を作ってホシをおこそう。
食事は……今はまだまだだが、いつかお前が満足するものを作れるよう絶えず努力しよう
出かける前にはいってらっしゃいのキスして見送りたい。
可愛い奥さんになれるよう頑張ると誓う。愛してるんだ、ホシ……」
やめてくれ、そんな不安そうな目をしないでくれ。
俺……俺、捨て猫とか駄目なんだよぉ。
そんな切なそうな顔して健気な事言うの……ときめいちゃうだろ!?
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