453 / 566
第六部「チート学園」 異世界転生 ??日目
第426話 エッチ、スケッチ、ワンタッチ
しおりを挟む
「――というわけだったのさ。以上、報告は終わりだ」
ラッキースケベちゃんとのデートが、終始そんな感じの嬉し恥ずかしのハプニングで満載だったことを、俺はケンセーに今日一日の調査として包み隠さず正直に報告していた。
ふふん、正直者には福が来るからね。
いつでもどこでも正直過ぎる漢・麻奈志漏誠也であるからして。
――だって言うのに、
「もう! セーヤくんの女たらし! エッチ、スケッチ、ワンタッチ! 不潔! エッチ・ツー・オー!」
ケンセーったらめっちゃプリプリするんだよ。
っていうかエッチ、スケッチ、ワンタッチって死語とか小学生以来で懐かしすぎなんだけど。
しかもケンセーってばよほど怒り心頭なのか、プリプリしながら同時にゲシゲシと俺のすねを蹴ってくるのだ。
まぁゲシゲシって言うよりかは、ぴこぴことか、ぱこぱことか、ぺこぺこって感じで、やっぱりへなちょこノーパワーではあるんだけれど。
相変わらず攻撃力が皆無なんだよなぁ(苦笑
「っていうかH2Oって水の分子式だろ……?」
水は水素原子2つと酸素原子1つでできてるよって意味だ。
いくら俺が文系だからって、中学理科くらいは分かるんだからな?
「さてはケンセーめ、語感重視のノリで言ったな?」
「違うし! セーヤくんは流れる水のごとくナチュラルにエロエロだって言ったんだし! ふん!」
「あ、はい、すみませんでした……」
麻奈志漏誠也、秒で論破されてしまいました。
よし、ここは戦略的撤退だ。
話を変えよう。
「まぁそれはそれとして?」
俺はケンセーのきっついツッコミ&ぽてぽてキックから割とあっさり逃れると、
「でもこれってどういうことなんだ? 2回目の全チートっ子モニタリングも全員シロだったんだけど」
当然導き出さざるを得ないその結論を口にした。
「うん、そういうことになっちゃうね……」
それを聞いたケンセーがしょぼーんと、段ボール箱に捨て置かれた生まれたての子犬みたいな顔をした。
可愛いなぁもう。
思わず守ってあげたくなるよ。
だけど今は事実&証拠で、失敗を検証するのが最優先だ。
「今度こそはとアリの這い出る隙間もないってくらいに厳重に精査して見極めたんだ。なのになんでどのチートっ子が偽チートなのか分からなかったんだ? 何回も確認して悪いんだけどさ、大前提の容疑チートっ子が2年S組にいるってのは間違いないんだよな?」
「むぅ、それは間違いないよ、絶対だよ。天地神明に誓ってうちのクラスの誰かが原因だもん」
そこだけは絶対に譲れないと強気のケンセー。
こんだけはっきり断言するってことはそうなんだろう。
「でもなぁ……2回総当たりして成果ゼロだったからなぁ……これからどうすっかなぁ……」
こういう結果になってしまった以上は、やり方を変えないといけないだろう。
2回の全チートっ子モニタリングで時間もかなり費やしてしまった。
俺とチートたちが混じったことは、ただちに影響はない=いつ影響が出るか分からない以上、この意識世界から抜け出すのは早いに越したことはないわけで。
ただ何をどうすればいいか、その方法が思い浮かばないのも事実なのだった。
「うーん、他に手段がない以上もう一回クラスの全チートを総当たりするしかないのか……? でも今回は見落としがないように徹底してやったからなぁ……」
仮に3度目の正直でもう一度同じようにやったとして、果たして期待した結果を得られるのかは、はなはだ疑問だ。
そもそも、これ以上何をどう調査すればいいんだって話でもあるし。
それくらい今回はシビアに妥協なしでチェックしたのだから。
「くっそー……」
俺とケンセーを除いたクラス全員を、これだけ丁寧かつ厳重にチェックしたってのに、なんで犯人が分から――うん?
そこまで考えたところで、ふと引っかかるものがあった。
ラッキースケベちゃんとのデートが、終始そんな感じの嬉し恥ずかしのハプニングで満載だったことを、俺はケンセーに今日一日の調査として包み隠さず正直に報告していた。
ふふん、正直者には福が来るからね。
いつでもどこでも正直過ぎる漢・麻奈志漏誠也であるからして。
――だって言うのに、
「もう! セーヤくんの女たらし! エッチ、スケッチ、ワンタッチ! 不潔! エッチ・ツー・オー!」
ケンセーったらめっちゃプリプリするんだよ。
っていうかエッチ、スケッチ、ワンタッチって死語とか小学生以来で懐かしすぎなんだけど。
しかもケンセーってばよほど怒り心頭なのか、プリプリしながら同時にゲシゲシと俺のすねを蹴ってくるのだ。
まぁゲシゲシって言うよりかは、ぴこぴことか、ぱこぱことか、ぺこぺこって感じで、やっぱりへなちょこノーパワーではあるんだけれど。
相変わらず攻撃力が皆無なんだよなぁ(苦笑
「っていうかH2Oって水の分子式だろ……?」
水は水素原子2つと酸素原子1つでできてるよって意味だ。
いくら俺が文系だからって、中学理科くらいは分かるんだからな?
「さてはケンセーめ、語感重視のノリで言ったな?」
「違うし! セーヤくんは流れる水のごとくナチュラルにエロエロだって言ったんだし! ふん!」
「あ、はい、すみませんでした……」
麻奈志漏誠也、秒で論破されてしまいました。
よし、ここは戦略的撤退だ。
話を変えよう。
「まぁそれはそれとして?」
俺はケンセーのきっついツッコミ&ぽてぽてキックから割とあっさり逃れると、
「でもこれってどういうことなんだ? 2回目の全チートっ子モニタリングも全員シロだったんだけど」
当然導き出さざるを得ないその結論を口にした。
「うん、そういうことになっちゃうね……」
それを聞いたケンセーがしょぼーんと、段ボール箱に捨て置かれた生まれたての子犬みたいな顔をした。
可愛いなぁもう。
思わず守ってあげたくなるよ。
だけど今は事実&証拠で、失敗を検証するのが最優先だ。
「今度こそはとアリの這い出る隙間もないってくらいに厳重に精査して見極めたんだ。なのになんでどのチートっ子が偽チートなのか分からなかったんだ? 何回も確認して悪いんだけどさ、大前提の容疑チートっ子が2年S組にいるってのは間違いないんだよな?」
「むぅ、それは間違いないよ、絶対だよ。天地神明に誓ってうちのクラスの誰かが原因だもん」
そこだけは絶対に譲れないと強気のケンセー。
こんだけはっきり断言するってことはそうなんだろう。
「でもなぁ……2回総当たりして成果ゼロだったからなぁ……これからどうすっかなぁ……」
こういう結果になってしまった以上は、やり方を変えないといけないだろう。
2回の全チートっ子モニタリングで時間もかなり費やしてしまった。
俺とチートたちが混じったことは、ただちに影響はない=いつ影響が出るか分からない以上、この意識世界から抜け出すのは早いに越したことはないわけで。
ただ何をどうすればいいか、その方法が思い浮かばないのも事実なのだった。
「うーん、他に手段がない以上もう一回クラスの全チートを総当たりするしかないのか……? でも今回は見落としがないように徹底してやったからなぁ……」
仮に3度目の正直でもう一度同じようにやったとして、果たして期待した結果を得られるのかは、はなはだ疑問だ。
そもそも、これ以上何をどう調査すればいいんだって話でもあるし。
それくらい今回はシビアに妥協なしでチェックしたのだから。
「くっそー……」
俺とケンセーを除いたクラス全員を、これだけ丁寧かつ厳重にチェックしたってのに、なんで犯人が分から――うん?
そこまで考えたところで、ふと引っかかるものがあった。
0
お気に入りに追加
1,938
あなたにおすすめの小説
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
スキル運で、運がいい俺を追放したギルドは倒産したけど、俺の庭にダンジョン出来て億稼いでます。~ラッキー~
暁 とと
ファンタジー
スキル運のおかげでドロップ率や宝箱のアイテムに対する運が良く、確率の低いアイテムをドロップしたり、激レアな武器を宝箱から出したりすることが出来る佐藤はギルドを辞めさられた。
しかし、佐藤の庭にダンジョンが出来たので億を稼ぐことが出来ます。
もう、戻ってきてと言われても無駄です。こっちは、億稼いでいるので。
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~
てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。
そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。
転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。
そんな冴えない主人公のお話。
-お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる